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第56話:グロック村
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「グロック岩場はここからそう遠くない所だよ。
巡業で近くの村に行ったことあるから、運転はボクに任せて!」
「マジでお前居てくれて助かったよ…」
俺たちはセリーヌの見つけたドラゴン討伐クエストを受注して、急ぎ宿場に格納してあるキャラバンへ乗り込んだ
そして北の門を抜け、王都を出発する
そのクエストは通常のクエストとは異なり、腕に自信があるのならばランクを問わず何組でも受けられる特殊な依頼だった
しかも『緊急』のクエストを達成するとランクアップする確率が高いという
ただし冒険者である以上、ケガや全滅したりしても完全に自己責任だけど
「このタイミング、この近場で海竜が出現とはどう考えてもダアトだろうな」
「ああ。まったく、いい歳こいて他のドラゴンとケンカしてるなんてよ…」
「多分、『宴』が影響してるはずニャ。
それが近くなると、普段おとなしい魔物も好戦的になるのニャ」
「え、まさかオズのおっさんもその何とか武闘会に参加する気なの!?」
「いや、おそらくオズベルク殿は巻き込まれただけだろう。
ふむ、今までこちらに合流してなかったわけだ」
ナディアさんが推測を言うと、みんな納得したようにため息をついた
ははぁ、なるほど、そういうことか…!
「あの人なら強いし、そこまで心配いらないでしょ。
問題はアンタよ、レイト」
「俺?」
「ええ。アンタ丸腰で闘うつもりなの?
ファルシオンはどうしたのよ」
「ああそれ?炎獣にぶっ壊された」
「ええ!?どういうこと!?」
あ、やべ!
ついポロッと言っちゃった!
ナディアさんも同乗してるのに!
あちゃあ…
申し訳なさそうに縮こまってしまった
「わ、私から説明させてくれ…
実は…」
☆☆☆
ナディアさんが心底情けないといった表情で事情を説明してくれた
もちろん彼女の責任では無いことを俺も精一杯フォローしたつもりだ
事情を聞いたフレイとセリーヌは驚きを隠さずにあんぐりとしている
「あ、あなた『覚醒』まで使えるようになったの…?」
「いや…あの状況が特殊だった。
実際に使用したのは『彼女』だ。
とてもじゃないが私には使いこなせんよ」
「そ、それでもぶったまげたニャ!
そんな大技使ってるのなんて魔族でもそういないと思うニャ!」
魔力がないため、俺にはあまりその凄味が分からないが、シルヴィアの魔法でも治すのに時間が掛かるケガを負わされたのはさすがに焦った
「だが、その戦闘で得られた経験は確実に私たちを強くした。
そうだろう、零人?」
「え?そうなの?」
「……少しは格好をつけたらどうだ?」
人間形態に変身したルカは呆れたように頭を振った
正直いっぱいいっぱいだったからなんとも…
ついでにマキナ・ガレージで新しい武器を創ってもらっていることも2人に話している内に、目的地は近づいて来ていた
☆☆☆
「冒険者の方々。
ようこそ『グロック・ヴィレッジ』へ。
私は村長のアリズンと申します。
今回は救援に応えていただき本当にありがとうございます!
『ヴァイパーの爪』の皆さんは集会所にてお揃いでございます。
ささ、どうぞこちらへ…」
村長を名乗るおばあさんは俺たちを引率して歩き始める
村の入口には俺たちの他にもクエストを受けたパーティーが何組か到着していた
もちろん全員亜人で皆強そうだ
「ほお…今回集まったのはこれだけか?」
「勿体ねぇよな。たかがドラゴン2体だろ?
んなもん、楽勝じゃねえか」
「ああ、今日は稼がせてもらおうぜ。
昇級も狙えるしな」
歩きながら、村長にいちばん近いパーティーがデカい声で仲間と会話していた
…ドラゴンが楽勝?
頭イカれてるとしか思えない発言だ
「シュバルツァー。
今回の依頼では現地の傭兵団と共同で行う作戦に参加するという内容だったが、その者らは君の知り合いか?」
「ええ。
昔、パパ達と一緒に任務を共にしたことがあるわ。
みんな気のいい連中よ。
まさかこっちに引っ越してたとはね」
「それなら事情を説明すれば、海竜の方を攻撃しないようにしてスムーズに救出できそうだな」
「うん。私が彼らにお願いしてみるわ」
「アハハ、とっつぁん連れ戻したらお詫びにいっぱいご馳走してもらおうね!」
「おー!良いアイデアだモネ!」
ふう、またドラゴン案件に巻き込まれたって嘆いていたけど、今回は人手がある分少し肩の荷が降りた
良かった良かった
☆☆☆
「諸君。よく集まってくれた。
俺は『ヴァイパーの爪』団長のマルクスだ。
今日はよろしく頼むぞ、冒険者ども」
集会所では物騒な武器をぶら下げた傭兵の人達がすし詰め状態で床に座っていた
俺たち冒険者組も狭いスペースに腰を下ろす
なにも外で作戦会議すれば良いだろうに…
「フレイ、あの人めっちゃ強そうだね」
「ええ。
傭兵団の中でもトップクラスの腕をもつ人よ」
そして即席で造られた壇上で挨拶をしてるのは、『ヴァイパーの爪』のリーダーさんだ
毛皮で作られたコートを羽織り、その背中にはどデカい大斧を装備していた
あの人は『剣闘士』かな?
武器は違うけど、似た風貌のやつを『理の国』で見たことある
「さて早速だが、最初に諸君へお伝えなければならない事がある」
「へへ、なんだヴァイパーの旦那?
報酬を上乗せしてくれるってか?」
「そうだな…
おそらく、報酬は上がるだろうな」
「おいマジかよ!?
冗談で言ったのに本当になったぜ!」
「「「おお!」」」
突然の報酬アップに歓喜の声を上げる冒険者たち
…けどなぜかな、一刻も早くここから脱出しないといけない気がするのは
「そして、その内容だが…
良いニュースと悪いニュースどちらから聞きたい?」
「退散ッッッ!!!」
俺にとっては超の付くトラウマワードが団長さんの口から飛び出した
俺自身も飛び出そうと立ち上がった瞬間、
ガシィッ!
「どこ行くのレイト?」
「離せ!あのフレーズはまずいんだ!!」
「マミヤ殿!大人しくしろ!会議中だぞ!」
「こひゅっ!?」
両隣にいたフレイとナディアさんからガッチリと腕と首をホールドされた!
嫌だ嫌だ!!
そこから先聞きたくないんだって!
「なんだぁ、あいつ?
まあいい、良いニュースから聞かせてくれ」
「うむ。当初討伐予定だった『赤竜』が先ほど逃亡したことを確認できたため、ターゲットから一体除外する」
「ヒュウッ♪
おいおい本当に美味いクエストじゃねぇか!
もらったなお前ら!」
「ああ!そんで悪い方は?」
「代わりに現れたのは『黒竜』だ」
「おいなんだよ!聞いたか!?
たかがブラッ…え?今なんつった?」
「『黒竜』。
ドラゴン族、最強の竜だ」
「「「……………」」」
シーン…
喜びに満ちていた空気が一瞬にして霧散した
ついでに俺も色々な意味で意識が霧散しようとしていた
「じょ、冗談じゃねぇ!
あんな奴勝てるわけねぇよ!
なんでそんなドラゴンがいきなりやって来てんだ!?」
「真偽は定かでは無いが、おそらく近く行われる『宴』の影響と考えられるだろう。
どうやら奴も強者に釣られてやって来たようだ」
団長のその言葉に冒険者たちはザワつき始めた
もちろん俺たちもだ
「まずいな…
私たちと出会ったドラゴンと同じ個体かは分からんが、ガルド村の近くで遭遇した奴だとしたら…かなり危険だ」
「あ、でもたしか目印あるんじゃない?
ほら、私のナイフ…」
「そうだったな。
喉元を注視すれば分かるはずだ」
「スゴいニャ!
ナイフ1本でやっつけたのニャ?」
「ああ。
零人が必死に頑張って…おいどうした!?」
「ナディア君!マミヤ君が真っ青だよ!?」
「あっ!?
すまない首を抑えたままだった…!」
俺はルカたちの会話を最後まで聞けずにブラックアウトしてしまった
巡業で近くの村に行ったことあるから、運転はボクに任せて!」
「マジでお前居てくれて助かったよ…」
俺たちはセリーヌの見つけたドラゴン討伐クエストを受注して、急ぎ宿場に格納してあるキャラバンへ乗り込んだ
そして北の門を抜け、王都を出発する
そのクエストは通常のクエストとは異なり、腕に自信があるのならばランクを問わず何組でも受けられる特殊な依頼だった
しかも『緊急』のクエストを達成するとランクアップする確率が高いという
ただし冒険者である以上、ケガや全滅したりしても完全に自己責任だけど
「このタイミング、この近場で海竜が出現とはどう考えてもダアトだろうな」
「ああ。まったく、いい歳こいて他のドラゴンとケンカしてるなんてよ…」
「多分、『宴』が影響してるはずニャ。
それが近くなると、普段おとなしい魔物も好戦的になるのニャ」
「え、まさかオズのおっさんもその何とか武闘会に参加する気なの!?」
「いや、おそらくオズベルク殿は巻き込まれただけだろう。
ふむ、今までこちらに合流してなかったわけだ」
ナディアさんが推測を言うと、みんな納得したようにため息をついた
ははぁ、なるほど、そういうことか…!
「あの人なら強いし、そこまで心配いらないでしょ。
問題はアンタよ、レイト」
「俺?」
「ええ。アンタ丸腰で闘うつもりなの?
ファルシオンはどうしたのよ」
「ああそれ?炎獣にぶっ壊された」
「ええ!?どういうこと!?」
あ、やべ!
ついポロッと言っちゃった!
ナディアさんも同乗してるのに!
あちゃあ…
申し訳なさそうに縮こまってしまった
「わ、私から説明させてくれ…
実は…」
☆☆☆
ナディアさんが心底情けないといった表情で事情を説明してくれた
もちろん彼女の責任では無いことを俺も精一杯フォローしたつもりだ
事情を聞いたフレイとセリーヌは驚きを隠さずにあんぐりとしている
「あ、あなた『覚醒』まで使えるようになったの…?」
「いや…あの状況が特殊だった。
実際に使用したのは『彼女』だ。
とてもじゃないが私には使いこなせんよ」
「そ、それでもぶったまげたニャ!
そんな大技使ってるのなんて魔族でもそういないと思うニャ!」
魔力がないため、俺にはあまりその凄味が分からないが、シルヴィアの魔法でも治すのに時間が掛かるケガを負わされたのはさすがに焦った
「だが、その戦闘で得られた経験は確実に私たちを強くした。
そうだろう、零人?」
「え?そうなの?」
「……少しは格好をつけたらどうだ?」
人間形態に変身したルカは呆れたように頭を振った
正直いっぱいいっぱいだったからなんとも…
ついでにマキナ・ガレージで新しい武器を創ってもらっていることも2人に話している内に、目的地は近づいて来ていた
☆☆☆
「冒険者の方々。
ようこそ『グロック・ヴィレッジ』へ。
私は村長のアリズンと申します。
今回は救援に応えていただき本当にありがとうございます!
『ヴァイパーの爪』の皆さんは集会所にてお揃いでございます。
ささ、どうぞこちらへ…」
村長を名乗るおばあさんは俺たちを引率して歩き始める
村の入口には俺たちの他にもクエストを受けたパーティーが何組か到着していた
もちろん全員亜人で皆強そうだ
「ほお…今回集まったのはこれだけか?」
「勿体ねぇよな。たかがドラゴン2体だろ?
んなもん、楽勝じゃねえか」
「ああ、今日は稼がせてもらおうぜ。
昇級も狙えるしな」
歩きながら、村長にいちばん近いパーティーがデカい声で仲間と会話していた
…ドラゴンが楽勝?
頭イカれてるとしか思えない発言だ
「シュバルツァー。
今回の依頼では現地の傭兵団と共同で行う作戦に参加するという内容だったが、その者らは君の知り合いか?」
「ええ。
昔、パパ達と一緒に任務を共にしたことがあるわ。
みんな気のいい連中よ。
まさかこっちに引っ越してたとはね」
「それなら事情を説明すれば、海竜の方を攻撃しないようにしてスムーズに救出できそうだな」
「うん。私が彼らにお願いしてみるわ」
「アハハ、とっつぁん連れ戻したらお詫びにいっぱいご馳走してもらおうね!」
「おー!良いアイデアだモネ!」
ふう、またドラゴン案件に巻き込まれたって嘆いていたけど、今回は人手がある分少し肩の荷が降りた
良かった良かった
☆☆☆
「諸君。よく集まってくれた。
俺は『ヴァイパーの爪』団長のマルクスだ。
今日はよろしく頼むぞ、冒険者ども」
集会所では物騒な武器をぶら下げた傭兵の人達がすし詰め状態で床に座っていた
俺たち冒険者組も狭いスペースに腰を下ろす
なにも外で作戦会議すれば良いだろうに…
「フレイ、あの人めっちゃ強そうだね」
「ええ。
傭兵団の中でもトップクラスの腕をもつ人よ」
そして即席で造られた壇上で挨拶をしてるのは、『ヴァイパーの爪』のリーダーさんだ
毛皮で作られたコートを羽織り、その背中にはどデカい大斧を装備していた
あの人は『剣闘士』かな?
武器は違うけど、似た風貌のやつを『理の国』で見たことある
「さて早速だが、最初に諸君へお伝えなければならない事がある」
「へへ、なんだヴァイパーの旦那?
報酬を上乗せしてくれるってか?」
「そうだな…
おそらく、報酬は上がるだろうな」
「おいマジかよ!?
冗談で言ったのに本当になったぜ!」
「「「おお!」」」
突然の報酬アップに歓喜の声を上げる冒険者たち
…けどなぜかな、一刻も早くここから脱出しないといけない気がするのは
「そして、その内容だが…
良いニュースと悪いニュースどちらから聞きたい?」
「退散ッッッ!!!」
俺にとっては超の付くトラウマワードが団長さんの口から飛び出した
俺自身も飛び出そうと立ち上がった瞬間、
ガシィッ!
「どこ行くのレイト?」
「離せ!あのフレーズはまずいんだ!!」
「マミヤ殿!大人しくしろ!会議中だぞ!」
「こひゅっ!?」
両隣にいたフレイとナディアさんからガッチリと腕と首をホールドされた!
嫌だ嫌だ!!
そこから先聞きたくないんだって!
「なんだぁ、あいつ?
まあいい、良いニュースから聞かせてくれ」
「うむ。当初討伐予定だった『赤竜』が先ほど逃亡したことを確認できたため、ターゲットから一体除外する」
「ヒュウッ♪
おいおい本当に美味いクエストじゃねぇか!
もらったなお前ら!」
「ああ!そんで悪い方は?」
「代わりに現れたのは『黒竜』だ」
「おいなんだよ!聞いたか!?
たかがブラッ…え?今なんつった?」
「『黒竜』。
ドラゴン族、最強の竜だ」
「「「……………」」」
シーン…
喜びに満ちていた空気が一瞬にして霧散した
ついでに俺も色々な意味で意識が霧散しようとしていた
「じょ、冗談じゃねぇ!
あんな奴勝てるわけねぇよ!
なんでそんなドラゴンがいきなりやって来てんだ!?」
「真偽は定かでは無いが、おそらく近く行われる『宴』の影響と考えられるだろう。
どうやら奴も強者に釣られてやって来たようだ」
団長のその言葉に冒険者たちはザワつき始めた
もちろん俺たちもだ
「まずいな…
私たちと出会ったドラゴンと同じ個体かは分からんが、ガルド村の近くで遭遇した奴だとしたら…かなり危険だ」
「あ、でもたしか目印あるんじゃない?
ほら、私のナイフ…」
「そうだったな。
喉元を注視すれば分かるはずだ」
「スゴいニャ!
ナイフ1本でやっつけたのニャ?」
「ああ。
零人が必死に頑張って…おいどうした!?」
「ナディア君!マミヤ君が真っ青だよ!?」
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