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39話
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龍の洞窟にて、修行1日目
~~~
「さて、修行を始めると言ってもあれ以上の攻撃はどうするかだな」
俺はしばらく考え始めた。
「俺は今、風と土の力は扱える。次は火と水の力を扱えるようにならないといけないって事か。ミノタウロスの時は敵の火を利用しただけだからな。まずはいろいろと試してみるか」
俺はまず火と風の魔力を集めて威圧をかけて圧縮していった。
「ここまでは上手くいくな。次は水だな」
火と水と風の魔力を集めようとしたが上手くいかなかった。
「やはりこれは時間がかかるな。焦ることはない。ゆっくりと落ち着いていくか」
~~~
時は流れて、修行30日目
「荒れ狂う嵐の炎、全てを凍らせる土、『炎風凍土・ゴルゴ・ダ・ファング』」
パリンっ!
結界は打ち破れた。
「これで少しは強くなれただろうか」
俺は破れた結界の先に進む。
そこには大きな桃の木があり、強力な魔力を持つ実がなっていた。
「これが不老不死になれる果実『龍泉桃』か」
腕を伸ばし取ろうとした瞬間、頭の中に声が響いてきた。
[汝は不老不死を求める者か?]
「俺は不老不死は求めていない。俺が求めるのは青龍の力、俺はもっと強くなりたい。幼馴染のマリアを守れる力が欲しい」
[愛する者を守る力が欲しいとは聞いてる方が恥ずかしくなる言葉じゃ!だがその純粋な心は我は好きじゃ!『龍泉桃』は青の知恵祭りの時に熟す、その時にまた来るがよい]
「わかりました」
桃の木の奥にはまた大きな空間が見えているが、そこには結界も見えていた。
「まだ先があるのか」
頭の中に声が響いてきた。
[この先の結界は触れれば即死の結界。勇気ある者よ、そのまま何もせずに進めば道は開ける]
俺は躊躇なく声のいうとおり何もせず、結界を通り抜けた。
[真の勇気を見せてもらった。汝は我の言う事をなぜ簡単に信じて結界を通ったのじゃ?]
「青き龍、青龍は獣の頂点にして知恵の存在。龍の洞窟に来てからは考える事ばかりだった。だから何も考えない事も大事な事だと思ったからな」
[ハッハッハッ!知恵を持つ者よ!先に進むがよい]
進んだ先には龍の像と青の石版があった。
[青の石版、『サファイア・タブレット』には全ての知恵が詰まっておる。汝にくれてやろう]
「ありがとうございます」
俺は青の石版を手に取った瞬間、様々な知識が頭の中に流れてこんできた。
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「さて、修行を始めると言ってもあれ以上の攻撃はどうするかだな」
俺はしばらく考え始めた。
「俺は今、風と土の力は扱える。次は火と水の力を扱えるようにならないといけないって事か。ミノタウロスの時は敵の火を利用しただけだからな。まずはいろいろと試してみるか」
俺はまず火と風の魔力を集めて威圧をかけて圧縮していった。
「ここまでは上手くいくな。次は水だな」
火と水と風の魔力を集めようとしたが上手くいかなかった。
「やはりこれは時間がかかるな。焦ることはない。ゆっくりと落ち着いていくか」
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時は流れて、修行30日目
「荒れ狂う嵐の炎、全てを凍らせる土、『炎風凍土・ゴルゴ・ダ・ファング』」
パリンっ!
結界は打ち破れた。
「これで少しは強くなれただろうか」
俺は破れた結界の先に進む。
そこには大きな桃の木があり、強力な魔力を持つ実がなっていた。
「これが不老不死になれる果実『龍泉桃』か」
腕を伸ばし取ろうとした瞬間、頭の中に声が響いてきた。
[汝は不老不死を求める者か?]
「俺は不老不死は求めていない。俺が求めるのは青龍の力、俺はもっと強くなりたい。幼馴染のマリアを守れる力が欲しい」
[愛する者を守る力が欲しいとは聞いてる方が恥ずかしくなる言葉じゃ!だがその純粋な心は我は好きじゃ!『龍泉桃』は青の知恵祭りの時に熟す、その時にまた来るがよい]
「わかりました」
桃の木の奥にはまた大きな空間が見えているが、そこには結界も見えていた。
「まだ先があるのか」
頭の中に声が響いてきた。
[この先の結界は触れれば即死の結界。勇気ある者よ、そのまま何もせずに進めば道は開ける]
俺は躊躇なく声のいうとおり何もせず、結界を通り抜けた。
[真の勇気を見せてもらった。汝は我の言う事をなぜ簡単に信じて結界を通ったのじゃ?]
「青き龍、青龍は獣の頂点にして知恵の存在。龍の洞窟に来てからは考える事ばかりだった。だから何も考えない事も大事な事だと思ったからな」
[ハッハッハッ!知恵を持つ者よ!先に進むがよい]
進んだ先には龍の像と青の石版があった。
[青の石版、『サファイア・タブレット』には全ての知恵が詰まっておる。汝にくれてやろう]
「ありがとうございます」
俺は青の石版を手に取った瞬間、様々な知識が頭の中に流れてこんできた。
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