87 / 100
第7章 4人の悪魔
87話
しおりを挟む
悪魔王サタンの子どもは不思議の国の赤の女王だという事はわかった。だが、それだけじゃないような気がする。ボクは再び考え始めた。
「そもそも羊は卵から産まれてこないのになんで卵から産まれた事にしたのだろうか……卵から産まれたっていう事も必ず何かのヒントのはずだ……そういえば、始めのなぞなぞを解いた時にハンプティダンプティからもらったのは玉子焼きだ。これは玉子から王子が産まれたという風にも捉える事が出来るな」
ボクはスマホを取り出して、メモを書き始める。
【玉子から王子が産まれる】
「玉子から王子が産まれるというのは一見すると王子=男のイメージになってしまうので赤の女王には結び付かなくなるミスリードのように思えてしまう。だからこそ、ここに何か隠し要素があるはずだ。玉子の点がなくなって王子になった……とすると卵から点がなくなると……十二支の卯になる。そうか、わかったぞ!!」
その時、遠くの方から3人が近づいてくるのが見えた。
「ハヤトさん、悪魔王サタンの子どもが何者かわかったんですか?!」
「わかりました。悪魔王サタンの子どもの正体はウサギです!!」
「えっ!!!私って事?」
「あっ、イヤ、そうじゃないです。死獣の月影の白兎の方のウサギです」
「あっ、そっちの方の兎ね」
「早速ですがハンプティダンプティのところに行って確認して来てもいいですか」
「もちろん」
悪魔ベルゼブブを倒した3人と合流したボクは再びハンプティダンプティのところに到着。
「悪魔王サタンの子どもの正体がわかりました」
「おー、そうか。それで悪魔王サタンの子どもは一体何者なんだ?」
「悪魔王サタンの子ども……それは死獣の月影の白兎です」
「……………」
「ちょっと、ハヤトさん。何も答えないって事は違うじゃないですか」
「えっ!そんなはずはないと思ったんだけどなぁ。鏡の国のアリスの白の女王は羊だから、鏡写しの赤の女王も羊って事でしょ。赤い羊はレッドラムで鏡写しにするとMURDERになって殺人鬼になる。だから不思議の国の赤の女王が一見すると悪魔王サタンの子どもに見えると思うんだけど、実は…」
「お主、悪魔王サタンの子どもが不思議の国の赤の女王だとよく気がついたな」
えっ!ちょっと待ってよ。こんな簡単な答えで良かったの。じゃあ卵と卯のボクの考察はなんだったの。
「だが今のお前達の実力では赤の女王を倒す事は出来ない。スペードのクイーンでもある女神アテナから実力を認められ、キング級の実力を持たないとハートのクイーンでもある赤の女王を倒す事は出来ないだろう」
ん?ちょっと待って。最後ってエース級だと思ってたんだけど……
「そしてお主、赤の女王を操っていたのが月影の白兎だという事によく気がついたな」
やっぱり関係あったみたいだ。ボクの考察が間違ってなくて良かったよ。
「月影の白兎は裏切り者の13番目の死獣。エース級の実力がなければ倒せない相手だ」
やっぱり最後はエース級なんじゃん。っていうか13番目の死獣ってどういう事だろ。
「エース級になるには非常に厳しい条件をクリアしないとならない。隠しボスの存在を見抜いたお主には役に立つアイテムを渡そう」
[エレメンタルゴッドギア(EGG)を手に入れました]
「このアイテムは弓に取り付けると属性を一瞬にして変える事が出来るようになるアイテム。そしてこのアイテムは最強の神器であり、4秘宝の内の1つ。大切に使うがよい」
「わかりました」
「すごいアイテムを手に入れたみたいですね」
「そうですね」
「しかも隠しボスの存在まで明らかにするってどんだけすごいですか。今のハヤトさんはまるでリュウイチ様を見てるみたいでしたよ」
この感じだとみんなはやっぱりリュウイチさんと直接繋がっているんだな。そうでなければこんなに段取り良く進む事なんてないはず。
「ウ、ウサギ。ちょっ、ちょっと」
「あっ………」
「大丈夫ですよ。薄々は気付いていましたから。リュウイチさんの段取りでなければ、こんなにスムーズに行く事もなかったし、みんなが仲間になる事もなかった。ボクもそれを勘付いていながら、そのまま流れに乗ってしまったんです」
こうなった以上はこのパーティーでの活動は終わりだな………
「……あ、あの、ちょっといいですか?」
「なんでしょうか」
「リュウイチ様から伝言を頼まれています」
伝言か……リュウイチさんはこういう状況になる事も想定して段取りもしてるんだね。
「マリナと付き合いたいと思ってるみたいだが、俺に勝たない限りマリナとは付き合えないからな」
誰よりも段取りの良いリュウイチさんに勝てる人なんているのだろうか。でもリュウイチさんに勝たないとマリナさんとは付き合えない………
「こ、この伝言を聞いてハヤトさんはリュウイチ様に勝負を挑みますか?そ、それともマリナさんの事を諦めて、身を引きますか?」
ここで諦めたらボクはこの先ワクワクしながらこのゲームを楽しめるのだろうか……考えるまでもない。
楽しめるわけがない。ボクはマリナさんの事を諦めたくない。諦めなければリュウイチさんに勝てる時が来るかもしれない。
ボクがマリナさん達の元からいなくなって、ボクが思ってた以上にリュウイチさんのストーリーの進み方は遅かった。そこに勝機はあるかもしれない。
考えろ!どんな段取りを組んだらリュウイチさんに勝てるのか考えろ!!
リュウイチさんに勝てる未来をワクワクしながら考えるんだ!!!
!!!!!
「ボクはリュウイチさんに勝負を挑みます。そしてリュウイチさんに勝って、マリナさんと付き合いたいです!!!」
「え………」
「わ、わかりました。それでは一度リュウイチ様に連絡いたします」
ツバメさんはスマホを取り出して、リュウイチさんにメッセージを送るとボクのスマホにメッセージが届いた。
『俺に勝ちたいそうだな。勝負は先に隠しボスを倒した方が勝ち。4日後の10時になったら俺は行動を開始する。先に言っておくが俺はもうエース級になっているぞ』
やっぱりリュウイチさんの段取りはすごいな。もうエース級になっているんだ。
「あの、ハヤトさん」
「はい」
「ハヤトさんがリュウイチ様に勝負を挑もうとした時、私達はハヤトさんの力になって欲しいとリュウイチ様から頼まれていました。でも私達はリュウイチ様に勝負を挑む人はいないと思っていました」
リュウイチさんを知らないイキってる人は自分なら勝てると勝負を挑む事はあるが、リュウイチさんを知ってる人で勝負を挑もうとする人はいない。
カゲトラさん達は勝負を挑むというよりはリュウイチさんに貸し借りを作って勝った気になっているだけで、本気で勝ち負けの勝負を挑もうとはしていない。
それだけリュウイチさんの段取りはすごいもので、トップオブトップと言われる人。そんな人にボクは勝負を挑もうとしている。
「リュウイチ様に勝負を挑む人はいないから、リュウイチ様との関係がバレた時はハヤトさんとの関係も終わりなんだなと心のどこかでずっと考えていました。でもハヤトさんはリュウイチ様に勝負を挑む事を決めた。私達では心許ないかもしれませんが、よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。と言ってもまだどんな段取りを組んだらいいのかわからないです。ボクに少し時間を下さい」
「この後はてっきり今際の国に行くものだと思っていたんですが……」
「このまま今際の国に行くと段取りが悪くなると思っています。ですのでとりあえず今日のところはここで解散して、みなさんはゆっくりと身体を休めて下さい。きっと明日からはハードになると思います」
「わかりました。そういう事で今日のところはゆっくりと休ませていただきます。お疲れ様でした」
「お疲れ」
「お、お疲れ様でした」
3人がいなくなるのを見届けて、ボクはマイハウスへと戻った。
「そもそも羊は卵から産まれてこないのになんで卵から産まれた事にしたのだろうか……卵から産まれたっていう事も必ず何かのヒントのはずだ……そういえば、始めのなぞなぞを解いた時にハンプティダンプティからもらったのは玉子焼きだ。これは玉子から王子が産まれたという風にも捉える事が出来るな」
ボクはスマホを取り出して、メモを書き始める。
【玉子から王子が産まれる】
「玉子から王子が産まれるというのは一見すると王子=男のイメージになってしまうので赤の女王には結び付かなくなるミスリードのように思えてしまう。だからこそ、ここに何か隠し要素があるはずだ。玉子の点がなくなって王子になった……とすると卵から点がなくなると……十二支の卯になる。そうか、わかったぞ!!」
その時、遠くの方から3人が近づいてくるのが見えた。
「ハヤトさん、悪魔王サタンの子どもが何者かわかったんですか?!」
「わかりました。悪魔王サタンの子どもの正体はウサギです!!」
「えっ!!!私って事?」
「あっ、イヤ、そうじゃないです。死獣の月影の白兎の方のウサギです」
「あっ、そっちの方の兎ね」
「早速ですがハンプティダンプティのところに行って確認して来てもいいですか」
「もちろん」
悪魔ベルゼブブを倒した3人と合流したボクは再びハンプティダンプティのところに到着。
「悪魔王サタンの子どもの正体がわかりました」
「おー、そうか。それで悪魔王サタンの子どもは一体何者なんだ?」
「悪魔王サタンの子ども……それは死獣の月影の白兎です」
「……………」
「ちょっと、ハヤトさん。何も答えないって事は違うじゃないですか」
「えっ!そんなはずはないと思ったんだけどなぁ。鏡の国のアリスの白の女王は羊だから、鏡写しの赤の女王も羊って事でしょ。赤い羊はレッドラムで鏡写しにするとMURDERになって殺人鬼になる。だから不思議の国の赤の女王が一見すると悪魔王サタンの子どもに見えると思うんだけど、実は…」
「お主、悪魔王サタンの子どもが不思議の国の赤の女王だとよく気がついたな」
えっ!ちょっと待ってよ。こんな簡単な答えで良かったの。じゃあ卵と卯のボクの考察はなんだったの。
「だが今のお前達の実力では赤の女王を倒す事は出来ない。スペードのクイーンでもある女神アテナから実力を認められ、キング級の実力を持たないとハートのクイーンでもある赤の女王を倒す事は出来ないだろう」
ん?ちょっと待って。最後ってエース級だと思ってたんだけど……
「そしてお主、赤の女王を操っていたのが月影の白兎だという事によく気がついたな」
やっぱり関係あったみたいだ。ボクの考察が間違ってなくて良かったよ。
「月影の白兎は裏切り者の13番目の死獣。エース級の実力がなければ倒せない相手だ」
やっぱり最後はエース級なんじゃん。っていうか13番目の死獣ってどういう事だろ。
「エース級になるには非常に厳しい条件をクリアしないとならない。隠しボスの存在を見抜いたお主には役に立つアイテムを渡そう」
[エレメンタルゴッドギア(EGG)を手に入れました]
「このアイテムは弓に取り付けると属性を一瞬にして変える事が出来るようになるアイテム。そしてこのアイテムは最強の神器であり、4秘宝の内の1つ。大切に使うがよい」
「わかりました」
「すごいアイテムを手に入れたみたいですね」
「そうですね」
「しかも隠しボスの存在まで明らかにするってどんだけすごいですか。今のハヤトさんはまるでリュウイチ様を見てるみたいでしたよ」
この感じだとみんなはやっぱりリュウイチさんと直接繋がっているんだな。そうでなければこんなに段取り良く進む事なんてないはず。
「ウ、ウサギ。ちょっ、ちょっと」
「あっ………」
「大丈夫ですよ。薄々は気付いていましたから。リュウイチさんの段取りでなければ、こんなにスムーズに行く事もなかったし、みんなが仲間になる事もなかった。ボクもそれを勘付いていながら、そのまま流れに乗ってしまったんです」
こうなった以上はこのパーティーでの活動は終わりだな………
「……あ、あの、ちょっといいですか?」
「なんでしょうか」
「リュウイチ様から伝言を頼まれています」
伝言か……リュウイチさんはこういう状況になる事も想定して段取りもしてるんだね。
「マリナと付き合いたいと思ってるみたいだが、俺に勝たない限りマリナとは付き合えないからな」
誰よりも段取りの良いリュウイチさんに勝てる人なんているのだろうか。でもリュウイチさんに勝たないとマリナさんとは付き合えない………
「こ、この伝言を聞いてハヤトさんはリュウイチ様に勝負を挑みますか?そ、それともマリナさんの事を諦めて、身を引きますか?」
ここで諦めたらボクはこの先ワクワクしながらこのゲームを楽しめるのだろうか……考えるまでもない。
楽しめるわけがない。ボクはマリナさんの事を諦めたくない。諦めなければリュウイチさんに勝てる時が来るかもしれない。
ボクがマリナさん達の元からいなくなって、ボクが思ってた以上にリュウイチさんのストーリーの進み方は遅かった。そこに勝機はあるかもしれない。
考えろ!どんな段取りを組んだらリュウイチさんに勝てるのか考えろ!!
リュウイチさんに勝てる未来をワクワクしながら考えるんだ!!!
!!!!!
「ボクはリュウイチさんに勝負を挑みます。そしてリュウイチさんに勝って、マリナさんと付き合いたいです!!!」
「え………」
「わ、わかりました。それでは一度リュウイチ様に連絡いたします」
ツバメさんはスマホを取り出して、リュウイチさんにメッセージを送るとボクのスマホにメッセージが届いた。
『俺に勝ちたいそうだな。勝負は先に隠しボスを倒した方が勝ち。4日後の10時になったら俺は行動を開始する。先に言っておくが俺はもうエース級になっているぞ』
やっぱりリュウイチさんの段取りはすごいな。もうエース級になっているんだ。
「あの、ハヤトさん」
「はい」
「ハヤトさんがリュウイチ様に勝負を挑もうとした時、私達はハヤトさんの力になって欲しいとリュウイチ様から頼まれていました。でも私達はリュウイチ様に勝負を挑む人はいないと思っていました」
リュウイチさんを知らないイキってる人は自分なら勝てると勝負を挑む事はあるが、リュウイチさんを知ってる人で勝負を挑もうとする人はいない。
カゲトラさん達は勝負を挑むというよりはリュウイチさんに貸し借りを作って勝った気になっているだけで、本気で勝ち負けの勝負を挑もうとはしていない。
それだけリュウイチさんの段取りはすごいもので、トップオブトップと言われる人。そんな人にボクは勝負を挑もうとしている。
「リュウイチ様に勝負を挑む人はいないから、リュウイチ様との関係がバレた時はハヤトさんとの関係も終わりなんだなと心のどこかでずっと考えていました。でもハヤトさんはリュウイチ様に勝負を挑む事を決めた。私達では心許ないかもしれませんが、よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。と言ってもまだどんな段取りを組んだらいいのかわからないです。ボクに少し時間を下さい」
「この後はてっきり今際の国に行くものだと思っていたんですが……」
「このまま今際の国に行くと段取りが悪くなると思っています。ですのでとりあえず今日のところはここで解散して、みなさんはゆっくりと身体を休めて下さい。きっと明日からはハードになると思います」
「わかりました。そういう事で今日のところはゆっくりと休ませていただきます。お疲れ様でした」
「お疲れ」
「お、お疲れ様でした」
3人がいなくなるのを見届けて、ボクはマイハウスへと戻った。
59
お気に入りに追加
1,414
あなたにおすすめの小説
隠された第四皇女
山田ランチ
ファンタジー
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。
転生調理令嬢は諦めることを知らない
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。
追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。
2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
どうぞお好きに
音無砂月
ファンタジー
公爵家に生まれたスカーレット・ミレイユ。
王命で第二王子であるセルフと婚約することになったけれど彼が商家の娘であるシャーベットを囲っているのはとても有名な話だった。そのせいか、なかなか婚約話が進まず、あまり野心のない公爵家にまで縁談話が来てしまった。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
奪われ系令嬢になるのはごめんなので逃げて幸せになるぞ!
よもぎ
ファンタジー
とある伯爵家の令嬢アリサは転生者である。薄々察していたヤバい未来が現実になる前に逃げおおせ、好き勝手生きる決意をキメていた彼女は家を追放されても想定通りという顔で旅立つのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる