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第3章 時は金なり

51話 クラン会議

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ボクは覚悟を決めてクランハウスに移動。みんなが待っている応接室に入ると重苦しい雰囲気。

「すみませんでした」

開口一番で謝るボク。そんなボクを見るみんなの顔はちょっと不思議そうな顔。

「ねぇ、ハヤトくんは何を謝ってるの?」

ん?どういう事?

「カリナからは泣いてたのは死獣を倒せた嬉し泣きだよって聞いてるんだけど違うの?」

あっ、そういう事にしたんだね。

「あっ、いや、嬉し泣きだとしても泣かせたのは事実だから謝った方がいいのかなって思いまして……」

「そう……ところでなんだけど、急ぎでハヤトくんに来てもらったのはメリーさんの事でなんだよね」

あっ、そっちの方ね。

「星天の天馬を倒せなかった事ですか?実はその戦いを見させてもらいました」

「そうですか……」

明らかに落ち込んでるメリーさん。

「カリナはハヤトくんからの的確なアドバイスがあったおかげで一皮むける事が出来たって言ってたわ。ありがとうね。で、ハヤトくんから見てメリーさんにアドバイスを出来る事はあるかしら?」

アドバイス出来る事はある。でもそのアドバイスはメリーさんにとっては残酷なアドバイス。

「ある事はあります。でも……」

「でも……なんでしょうか?」

「ぶっちゃっけた事を言うとメリーは魔法使いの方が才能あると思っています。魔法使いになれば、それこそマリナさんと同じくらい強くなれると思っています」

「………」
「………」
「………」

みんな黙り込んでしまった。

「ですがメリーさんはブラックドラゴンで剣士をやる事にこだわりを持っているんですよね」

「……はい、そうです」

「上手くいくかわからないし、下手すると幹部候補生からも外れてしまうくらい弱くなるかもしれないですけど、案はあります」

みんな興味津々な顔つきになってきた。特にメリーさんは。

「どんな案でしょうか?」

「剣と魔法の二刀流。スキル構成としては近距離、魔法、二刀流、集中、魔装です」

「それってほぼ魔法使いですよね」

「そうなります。このスキル構成はきっとメリーさんでも苦労すると思っています。ですが、このスキル構成がハマった場合は確実にオンリーワンです」

「そうですね。ですが……リスクもかなりある。申し訳ありませんが少し考える時間を下さい」

「えぇ、メリーさんの事ですので、どうするかはメリーさんの自由です。あっ、そうだ。ボクからも現状報告よろしいでしょうか?」

「えぇ、どうぞ」

「第3章のキーアイテムは早ければ明後日には出来ると思います。そして第4章のキーアイテムで今集める事が出来る素材は今日で集める事が出来ました。残りの素材は第3章をクリアしてからじゃないと手に入れる事が出来ない素材です」

「もうそんなに進んだんですね」
「えっ、ちょっとハヤトくん凄すぎない」
「ここまで凄いとちょっと引くわー」

えっ、そんな凄いのかな?

「それで明日はアイナさんの武器作りを行う予定です。みなさんの予定が合えば明後日はパーティーを組んで星天の天馬を倒せたらと思っているんですが、どうですかね?」

マリナさんとアイナさんが顔を見合わせる。

「明後日までは予定が入っているから無理かな。次の日であれば大丈夫だよ」

「わかりました。上手くいけば、その日に北の大地に行って第4章もクリア出来るかもしれません。頑張っていきましょう」

「ちょっ、ハヤトくんの段取りが良すぎて私ついていけてないんだけど」

「ハヤトくん、キミは大事な事を1つ見落としてるわ」

見落としてる事ってなんだろ?

「そうね」

メリーさんも何かわかってるみたいだ。

「リュウイチより先にクリア出来ると思っているかもしれないけど、リュウイチはそんなに甘くないよ」

別にボクはリュウイチさんの事を意識してなかったんだけどな。

「リュウイチ様が誰かに出し抜かれて先を越されるのは私は想像がつきません」

メリーさんにこう言われるって事はリュウイチさんってそんなにすごい人なんだね。

「そ、そうなんですね。まぁそれでもボクは自分が出来る最大限の事をやるだけです。ボクからは以上です。他に何かある人いますか?」

みんなの顔を見ると何もない感じ。

「それではこれで会議終わりますね」

「あっ、じゃあ最後に私からいいかしら」

マリナさんが話始めた。

「カリナって結構、裏があってさ。私にああいう風に嬉し泣きだよって言ってくる時ってだいたい男絡みでイヤな事あった時なんだよね」

あっ、この感じ………ヤバいです、誰か助けてください。

「まぁ今日のところは嬉し泣きって事にしてあげるけど、今度妹に何かあったらその時は私がハヤトくんを泣かせて、ア・ゲ・ル」

誰か助けてーーー







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