93 / 119
第八話 『コロッセウム――開幕――』
93
しおりを挟む
急に陰った満月。
宵闇が深くなったコロッセウムに、誰もが気付き天を仰ぐ。
しかしそれは二度目だ。
天井の閉鎖、満月の出現、そして雨雲。
もはやイベントどころではなくなった会場は、
どうしていいのか分からない輩。
さっさと帰り始める輩。
アシュバフの討伐招集に応じるために席を外す輩。
そんな感じで、空席が目立ち始め。
正当なイベント中のようなポジティブな歓声は皆無と化している。
そうして、実況と解説も、アシュバフとの話し合いの途中であり。
盛り上がる要素はあんまりなく。
会場は異常な雰囲気に見舞われていた。
そんな戦闘領域で。
水を得た魚のような大精霊と。
水を離れた魚のような吸血鬼が、戦っている。
――ステータスが300%から100%に激減した、というか元の値に戻ったジルシスの動きは、先ほどまでと段違いに鈍い。
「……さすがに、満月じゃなきゃさっきの勢いは出ないみたいね!」
不敵な笑みで、攻撃を仕掛けてくるメルクリエに。
ジルシスも笑みを浮かべ。
「なぁに。お月様が隠れたくらいで! まだ夜は終わってへん! ……それに――やっぱ、良ぇ勝負くらいが楽しかろ? あんたも楽しそうな顔しよるしなぁ?」
「――うるさい!」
調子を狂わされそうなメルクリエが、罵声と共に、水属性魔法を行使する。
たとえ、満月が無くても、まだまだジルシスは吸血鬼として戦える。
夜があれば、吸血鬼専用のスキルは使用できる。
けど。
メルクリエが使った【水針の豪雨】。
これは攻撃力を持った、強烈な雨で、超広範囲をカバーし、雨雲がある時にさらに威力を増す。
ランク的には下級魔法であり、範囲が広い分ダメージは少ないのだが――。
ジルシスは雨にも弱い。天候の、ただの雨に。
強酸の雨を浴びているような状態になるのだ。
しかし今降り注ぐのは、攻撃力を持った豪雨。
「くっ……!?」
最大HPは満月時の1/3、再生力も激減している。
今のジルシスに、その雨は強烈だ。
通常よりも、効果を発揮する雨に、メルクリエはしたり顔で。
「なるほど、あんたのこと少しわかってきたよ」
「ほおん? なら、こんどあたしとデートでもしようか? もっと解るようになるかもしれへんで」
「調子に乗って!」
余裕を見せるジルシスだが。
しかし、そろそろ中の人の身体が限界近くなってきていた……。
そんな状態でも。
ジルシスはほぼ互角の戦いで、懸命にメルクリエを抑え込む。
もうすぐ偽物の夜が終わる。
その時まで。
けれど――。
再びすぐに、その暗雲が急激に消失し始める。
雨は上がり。
再び満月が顔を出し始める。
「……空が? どうして!?」
メルクリエが、ジルシス以外のパーティメンバーが集まる一画を見やる。
そこには――。
◆ ◆ ◆ ◆
陰った空は当然ローリエも気づいていた。
無論、他のメンバーもだ。
「まずいわ、メルクリエがジル対策を思いついたみたい」
天を仰ぎ、苦戦中のジルシスの方を見ながら、焦るマナ。
けれどローリエは毅然として。
「だ、大丈夫、です。私が、なんとかします!」
だから
【自己治癒力上昇】
【身軽さ上昇】
【生命力上昇】
【物理防御力上昇】
ローリエは所持しているレベル10の全体基本強化を、真っ先に施し終わると。
その両の掌を、天に掲げ。
【天候操作】という風属性魔法スキルを行使する。
どんな雲であろうと、風に流されるのが定めであるように。
天気に関しては、風属性の方が一枚も二枚も上を行く。
それで、暗雲を散らしながら。
「MP消費がすごく激しいので長く持ちません、今のうちにユナさんに強化を――!」
ローリエのセリフに頷くウィスタリアと、フェルマータ。
そうして。
ウィスタリアによる、レベル5の単体基本強化。
【筋力/物理攻撃力上昇】
【スタミナ自動回復付与】
【器用度/動作精度上昇】
【精神力/魔法防御力上昇】
【会心率上昇/乱数上位選出】
【反応速度/回避力上昇】
フェルマータによる、レベル10の全体基本強化。
【視覚強化/千里眼付与】
【回復量/強化量上昇】
【防御的逆境付与】
そして、まだ活きているジルシスの黒系魔法のバフ3種。
【魔気再生付与】
【信仰力/魔法攻撃力上昇】
【攻撃的逆境付与】
これで、ユナの準備が終わり。
「先輩、皆さん、ありがとうございます」
皆のバフが、能力を引き上げ。
ユナは漲る力を感じていた。
「それと、さっき預かったエリクシルだけど、作戦変更ってことで、皆に2本づつ渡しておくわね。構わないかしら?」
一応、ローリエに許可を取るフェルマータ。
ローリエは、どうぞどうぞ、と快諾する。
そうして全員に、エルクシルがいきわたった。
「出来るだけ使わないようにはしましょう。代替できるなら、闘技用に準備したアイテムを優先ね」
マナの一言にも、全員頷きで応じ。
「それじゃ、そろそろ行きましょうか!」
「はい、たぶんそろそろマスターも限界ですから」
気合を入れるフェルマータと。
各種の魔工杖に新しい弾丸をこめつつ、ジルシスを心配するウィスタリア。
そして全員が、戦闘準備を終えて、ジルシスに合流する。
◆ ◆ ◆ ◆
その頃。
「『破滅の邪神槍』!!」
「『水撃の槍』!!」
「『霊魂大撃泉』!!」
「『氷河落とし』!!」
再び顔を見せた満月によって。
力を取り戻したジルシスと。
再び窮地に立たされ始めたメルクリエが魔法合戦を繰り広げていた。
ジルシスにはもう、肉弾戦に付き合えるだけの体力がのこっていない。
中の人の足腰。正確にはその神経が、疲労困憊だからだ。
だから、接近戦を挑もうとするメルクリエを、爪や、投げ技のカウンターであしらいながら。
魔法攻撃で、応戦する。
現在ジルシスの魔法攻撃力は、4500を超えており。
この値は、魔法使い特化ビルドのマナの4倍もあるわけで。
邪神の槍は水の槍を貫き。
霊魂の泉は、氷河を撃ち砕く。
「く、近づけない。……このバカ魔力め!」
無論それは、満月だからこそ。
そして、ローリエの削った分と、ジルシスが善戦した分で、レイドボスであるメルクリエのHPは、70%にまで落ち込んでいた。
実質たった二人で、30%も減らしたという事だ。
これは、凄まじい事なのだが。
だが逆にまだ70%もHPがあるということであり。
さらに。
「たった二人にこれほど減らされるなんて、癪だけど仕方がない……『清涼なる癒しの雫』」
【清涼なる癒しの雫】は、【癒しの雫』】の上位版で、信仰度による固定値+最大HPの15%ものHPを回復する単体治癒魔法だ。
そんなものを使われたら、ここまでの頑張りは水の泡となる。
ジルシスは必死に、飛び掛かり。
「させ……!」
させるかいな、と殴りかかろうとするが。
そんなタイミングで、夜が切れた。満月も消失し。
「……はっ……!!」
ジルシスの動きは止まったかのように鈍くなる。
疲労により膝をつき、走ることもままならず。
しもうた。
と、悔いるジルシスだが。
「な……」
驚いて固まっていたのは、メルクリエの方で。
「間に合ったわね……」
掌を突き出し、【解呪】でメルクリエの【器用度/動作精度上昇】を打ち消したマナと。
「ええ」
ウォーハンマーを掲げ、【強化量上昇】で効果量の増幅した【被回復量減少/与回復量減少】のデバフで、メルクリエの受ける回復量を『×0%』に変更することに成功したフェルマータと。
「――おかげで休めました。感謝します、ジルシスさん」
マナと同時に、【器用度/動作精度減少】でメルクリエのDEXを『1』にまで減少させ、詠唱速度を激減させたローリエと。
「……急ぎますので、さっさと倒させてもらいます!」
殺る気満々のヒューベリオンに騎乗し、フルバフモードで、ハルバードを構える、ユナが。
その場に駆け付け。
同時に。
キャラクターもプレイヤーも。
限界を迎えたジルシスは、その場に眠るように倒れ込んだ。
「堪忍な、あたしはここまでみたいや……」
「ありがとう、マスター……もう、休んでいてください。あとはウィスタリアたちに任せて」
そうして。
HPの回復に失敗し、1ポイントも回復できなかったメルクリエは険しい顔で歯がみする。
「この、有象無象たちが、小賢しい真似を……!」
宵闇が深くなったコロッセウムに、誰もが気付き天を仰ぐ。
しかしそれは二度目だ。
天井の閉鎖、満月の出現、そして雨雲。
もはやイベントどころではなくなった会場は、
どうしていいのか分からない輩。
さっさと帰り始める輩。
アシュバフの討伐招集に応じるために席を外す輩。
そんな感じで、空席が目立ち始め。
正当なイベント中のようなポジティブな歓声は皆無と化している。
そうして、実況と解説も、アシュバフとの話し合いの途中であり。
盛り上がる要素はあんまりなく。
会場は異常な雰囲気に見舞われていた。
そんな戦闘領域で。
水を得た魚のような大精霊と。
水を離れた魚のような吸血鬼が、戦っている。
――ステータスが300%から100%に激減した、というか元の値に戻ったジルシスの動きは、先ほどまでと段違いに鈍い。
「……さすがに、満月じゃなきゃさっきの勢いは出ないみたいね!」
不敵な笑みで、攻撃を仕掛けてくるメルクリエに。
ジルシスも笑みを浮かべ。
「なぁに。お月様が隠れたくらいで! まだ夜は終わってへん! ……それに――やっぱ、良ぇ勝負くらいが楽しかろ? あんたも楽しそうな顔しよるしなぁ?」
「――うるさい!」
調子を狂わされそうなメルクリエが、罵声と共に、水属性魔法を行使する。
たとえ、満月が無くても、まだまだジルシスは吸血鬼として戦える。
夜があれば、吸血鬼専用のスキルは使用できる。
けど。
メルクリエが使った【水針の豪雨】。
これは攻撃力を持った、強烈な雨で、超広範囲をカバーし、雨雲がある時にさらに威力を増す。
ランク的には下級魔法であり、範囲が広い分ダメージは少ないのだが――。
ジルシスは雨にも弱い。天候の、ただの雨に。
強酸の雨を浴びているような状態になるのだ。
しかし今降り注ぐのは、攻撃力を持った豪雨。
「くっ……!?」
最大HPは満月時の1/3、再生力も激減している。
今のジルシスに、その雨は強烈だ。
通常よりも、効果を発揮する雨に、メルクリエはしたり顔で。
「なるほど、あんたのこと少しわかってきたよ」
「ほおん? なら、こんどあたしとデートでもしようか? もっと解るようになるかもしれへんで」
「調子に乗って!」
余裕を見せるジルシスだが。
しかし、そろそろ中の人の身体が限界近くなってきていた……。
そんな状態でも。
ジルシスはほぼ互角の戦いで、懸命にメルクリエを抑え込む。
もうすぐ偽物の夜が終わる。
その時まで。
けれど――。
再びすぐに、その暗雲が急激に消失し始める。
雨は上がり。
再び満月が顔を出し始める。
「……空が? どうして!?」
メルクリエが、ジルシス以外のパーティメンバーが集まる一画を見やる。
そこには――。
◆ ◆ ◆ ◆
陰った空は当然ローリエも気づいていた。
無論、他のメンバーもだ。
「まずいわ、メルクリエがジル対策を思いついたみたい」
天を仰ぎ、苦戦中のジルシスの方を見ながら、焦るマナ。
けれどローリエは毅然として。
「だ、大丈夫、です。私が、なんとかします!」
だから
【自己治癒力上昇】
【身軽さ上昇】
【生命力上昇】
【物理防御力上昇】
ローリエは所持しているレベル10の全体基本強化を、真っ先に施し終わると。
その両の掌を、天に掲げ。
【天候操作】という風属性魔法スキルを行使する。
どんな雲であろうと、風に流されるのが定めであるように。
天気に関しては、風属性の方が一枚も二枚も上を行く。
それで、暗雲を散らしながら。
「MP消費がすごく激しいので長く持ちません、今のうちにユナさんに強化を――!」
ローリエのセリフに頷くウィスタリアと、フェルマータ。
そうして。
ウィスタリアによる、レベル5の単体基本強化。
【筋力/物理攻撃力上昇】
【スタミナ自動回復付与】
【器用度/動作精度上昇】
【精神力/魔法防御力上昇】
【会心率上昇/乱数上位選出】
【反応速度/回避力上昇】
フェルマータによる、レベル10の全体基本強化。
【視覚強化/千里眼付与】
【回復量/強化量上昇】
【防御的逆境付与】
そして、まだ活きているジルシスの黒系魔法のバフ3種。
【魔気再生付与】
【信仰力/魔法攻撃力上昇】
【攻撃的逆境付与】
これで、ユナの準備が終わり。
「先輩、皆さん、ありがとうございます」
皆のバフが、能力を引き上げ。
ユナは漲る力を感じていた。
「それと、さっき預かったエリクシルだけど、作戦変更ってことで、皆に2本づつ渡しておくわね。構わないかしら?」
一応、ローリエに許可を取るフェルマータ。
ローリエは、どうぞどうぞ、と快諾する。
そうして全員に、エルクシルがいきわたった。
「出来るだけ使わないようにはしましょう。代替できるなら、闘技用に準備したアイテムを優先ね」
マナの一言にも、全員頷きで応じ。
「それじゃ、そろそろ行きましょうか!」
「はい、たぶんそろそろマスターも限界ですから」
気合を入れるフェルマータと。
各種の魔工杖に新しい弾丸をこめつつ、ジルシスを心配するウィスタリア。
そして全員が、戦闘準備を終えて、ジルシスに合流する。
◆ ◆ ◆ ◆
その頃。
「『破滅の邪神槍』!!」
「『水撃の槍』!!」
「『霊魂大撃泉』!!」
「『氷河落とし』!!」
再び顔を見せた満月によって。
力を取り戻したジルシスと。
再び窮地に立たされ始めたメルクリエが魔法合戦を繰り広げていた。
ジルシスにはもう、肉弾戦に付き合えるだけの体力がのこっていない。
中の人の足腰。正確にはその神経が、疲労困憊だからだ。
だから、接近戦を挑もうとするメルクリエを、爪や、投げ技のカウンターであしらいながら。
魔法攻撃で、応戦する。
現在ジルシスの魔法攻撃力は、4500を超えており。
この値は、魔法使い特化ビルドのマナの4倍もあるわけで。
邪神の槍は水の槍を貫き。
霊魂の泉は、氷河を撃ち砕く。
「く、近づけない。……このバカ魔力め!」
無論それは、満月だからこそ。
そして、ローリエの削った分と、ジルシスが善戦した分で、レイドボスであるメルクリエのHPは、70%にまで落ち込んでいた。
実質たった二人で、30%も減らしたという事だ。
これは、凄まじい事なのだが。
だが逆にまだ70%もHPがあるということであり。
さらに。
「たった二人にこれほど減らされるなんて、癪だけど仕方がない……『清涼なる癒しの雫』」
【清涼なる癒しの雫】は、【癒しの雫』】の上位版で、信仰度による固定値+最大HPの15%ものHPを回復する単体治癒魔法だ。
そんなものを使われたら、ここまでの頑張りは水の泡となる。
ジルシスは必死に、飛び掛かり。
「させ……!」
させるかいな、と殴りかかろうとするが。
そんなタイミングで、夜が切れた。満月も消失し。
「……はっ……!!」
ジルシスの動きは止まったかのように鈍くなる。
疲労により膝をつき、走ることもままならず。
しもうた。
と、悔いるジルシスだが。
「な……」
驚いて固まっていたのは、メルクリエの方で。
「間に合ったわね……」
掌を突き出し、【解呪】でメルクリエの【器用度/動作精度上昇】を打ち消したマナと。
「ええ」
ウォーハンマーを掲げ、【強化量上昇】で効果量の増幅した【被回復量減少/与回復量減少】のデバフで、メルクリエの受ける回復量を『×0%』に変更することに成功したフェルマータと。
「――おかげで休めました。感謝します、ジルシスさん」
マナと同時に、【器用度/動作精度減少】でメルクリエのDEXを『1』にまで減少させ、詠唱速度を激減させたローリエと。
「……急ぎますので、さっさと倒させてもらいます!」
殺る気満々のヒューベリオンに騎乗し、フルバフモードで、ハルバードを構える、ユナが。
その場に駆け付け。
同時に。
キャラクターもプレイヤーも。
限界を迎えたジルシスは、その場に眠るように倒れ込んだ。
「堪忍な、あたしはここまでみたいや……」
「ありがとう、マスター……もう、休んでいてください。あとはウィスタリアたちに任せて」
そうして。
HPの回復に失敗し、1ポイントも回復できなかったメルクリエは険しい顔で歯がみする。
「この、有象無象たちが、小賢しい真似を……!」
2
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
普通にやってたらイベントNPCに勘違いされてるんだけど
Alice(旧名 蒼韻)
SF
これは世の中に フルダイブゲーム 別名 VRMMOが出回ってる時 新しく出たVRMMO Yuggdracil online というVRMMOに手を出した4人のお話
そしてそこで普通にプレイしてた4人が何故かNPCに勘違いされ 運営も想定してなかった独自のイベントを作り出したり色々やらかし 更に運営もそれに協力したりする物語
モカセドラの空の下で〜VRMMO生活記〜
五九七郎
SF
ネトゲ黎明期から長年MMORPGを遊んできたおっさんが、VRMMORPGを遊ぶお話。
ネットの友人たちとゲーム内で合流し、VR世界を楽しむ日々。
NPCのAIも進化し、人とあまり変わらなくなった世界でのプレイは、どこへ行き着くのか。
※軽い性表現があるため、R-15指定をしています
※最初の1〜3話は説明多くてクドいです
書き溜めが無くなりましたので、11/25以降は不定期更新になります。
コンプ厨の俺が「終わらない神ゲー」を完クリします
天かす入りおうどん
SF
生粋の完クリ厨のゲーマーである天方了は次なる完全クリアを求めて神ゲーを探していた。すると、自身のsnsや数少ない友達からとあるゲームを勧められる。
その名は"ゲンテンオブムーンクエイク"通称"無限"。
巷で噂の神ゲーに出会った了に訪れる悲劇と出会いとは――――。
『999個……回収したぞ…これでもう…終わりだろ…!』
ゲーム内のアイテムを無限に回収し続ける事を目的とする俺にとって、カンストというのは重大な物事だ。
カンストに到達する最後の1個…999個目を回収し、遂に終わったと思ったが、試しにもう1つ回収してみると……
……取れちゃった……
まさかのカンストは999ではなく9999だったのだ。
衝撃の事実に1度俺の手は完全に止まった。
だがここで諦めないのが俺がコンプ厨たる所以。
これまでにかかった多くの時間に涙し、俺はまた回収を再開するのだった。
そんな俺が今後のゲーム人生を変えるとある人物と出会い――――。
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる