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魔法使いに俺はなる
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崩れ落ちたゴブリンが灰となり飛んでいくところだった。
自分はプルプル震える手で首から下げた笛を吹いた。
昨日出会った妖精があらわれ『ルイさん、やりましたね❗️』なんて言いながらガッツポーズをしている。
私と話したい時はこの笛をふいて下さい。そういわれ渡された笛である。
昨日は結局うまいこと元の世界に戻る方法なんて浮かばず。
かといって、薬草採取だけしている訳にもいかないだろうという焦りからホーンラビットよりはワンランク上のゴブリンに戦いを挑みにやってきた訳である。
なんとか1匹だけでいるゴブリンを発見し死闘の末に勝利したのが今この瞬間だった。
勝つことには勝ったし、ダメージも全然受けてはいない。
だが、この戦いでわかった。
いや、ゴブリンと戦う前から既にわかってはいた事だったのだけれど。
『やっぱり、魔王を倒すとか自分には無理だよ』
それをきいて妖精は小首を傾げる。
『いやいや、この手見てよこの手、めっちゃ震えてるし、足もなんか生まれたての子羊みたいにガクガクいっちゃってるんだけど』
妖精は武者震いじゃなかったんですねと呟いてから、慣れですよといってフォローをいれる。
魔石と、ゴブリンソードと書かれたカードを拾いながら考える。
確かにゴブリン相手の戦いは慣れるだろうけど。
ゴブリン相手でこのざまだよ。
これがまだゴブリンキャプテンやらゴブリンロードといったゴブリンの中でも上位種だったらわかるけどただのゴブリンである。
タイマンなら冒険者でなくとも村の子供ですら勝利する事ができるかもしれないゴブリン相手にこうなのである。
『そもそも殴りあいの喧嘩なんて生まれてこの方やった事なかったし接近戦がムリムリムリ』
妖精はそれをきいて眉間にしわを寄せて考えてから。
『魔法で遠距離攻撃とかどうですか?』
と、提案する。
そういえば、剣と魔法の世界にいながら未だに魔法をみたことがなかった。
自分はプルプル震える手で首から下げた笛を吹いた。
昨日出会った妖精があらわれ『ルイさん、やりましたね❗️』なんて言いながらガッツポーズをしている。
私と話したい時はこの笛をふいて下さい。そういわれ渡された笛である。
昨日は結局うまいこと元の世界に戻る方法なんて浮かばず。
かといって、薬草採取だけしている訳にもいかないだろうという焦りからホーンラビットよりはワンランク上のゴブリンに戦いを挑みにやってきた訳である。
なんとか1匹だけでいるゴブリンを発見し死闘の末に勝利したのが今この瞬間だった。
勝つことには勝ったし、ダメージも全然受けてはいない。
だが、この戦いでわかった。
いや、ゴブリンと戦う前から既にわかってはいた事だったのだけれど。
『やっぱり、魔王を倒すとか自分には無理だよ』
それをきいて妖精は小首を傾げる。
『いやいや、この手見てよこの手、めっちゃ震えてるし、足もなんか生まれたての子羊みたいにガクガクいっちゃってるんだけど』
妖精は武者震いじゃなかったんですねと呟いてから、慣れですよといってフォローをいれる。
魔石と、ゴブリンソードと書かれたカードを拾いながら考える。
確かにゴブリン相手の戦いは慣れるだろうけど。
ゴブリン相手でこのざまだよ。
これがまだゴブリンキャプテンやらゴブリンロードといったゴブリンの中でも上位種だったらわかるけどただのゴブリンである。
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『そもそも殴りあいの喧嘩なんて生まれてこの方やった事なかったし接近戦がムリムリムリ』
妖精はそれをきいて眉間にしわを寄せて考えてから。
『魔法で遠距離攻撃とかどうですか?』
と、提案する。
そういえば、剣と魔法の世界にいながら未だに魔法をみたことがなかった。
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