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命の重さ
しおりを挟むある所に、つまりちゃんという女の子がおりました。
つまりちゃんはある日、職場の上司に相談しました。
「お腹が痛いので、早退して良いですか?もう数か月、うんちが出ていないのです!」
「それは大変だ!すぐに救急車を呼ばなければ!」
びっくりした上司は、すぐに救急車を呼びました。
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病院に担ぎ込まれたつまりちゃん。
彼女のレントゲン結果を見た医師は、驚愕しました。
「なんという便の量だ!」
心配してやってきた、つまりちゃんのご両親は恐る恐る、医師に尋ねました。
「先生、うちの娘は助かるのでしょうか?」
「お二人とも・・・どうして・・・どうして、こんなになるまで、放っておいたのですか!」
つまりちゃんの両親は泣き崩れました。
他の医師や看護師達も、つまりちゃんの便秘に驚愕し、こう言いました。
「先生、この患者の便を摘出すれば、世界中がうんちまみれになってしまう!」
「しかし、このままでは患者が・・・」
「一人の患者の命と引き換えに、世界中を滅ぼすのですか?!」
「目の前にいる、一人の命も救えずして、医師と名乗れるか!」
こうして、つまりちゃんに手術が施されました。
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手術は大成功。つまりちゃんは、一命をとりとめました。
しかし世界中が、つまりちゃんのうんちまみれで大変なことになっています。
「臭いー!」「ヴォエ!」「キモい~!」
世界中で、阿鼻叫喚が聞こえます。
助かったつまりちゃんは、医師にお礼を言いました。
「先生、ありがとうございました。でも、ごめんなさい、私のせいで病院を解雇されて・・・」
「君のせいじゃないよ、当然の事をしたまでだ。それに、私は自分のやった事を後悔していない。
人の命の価値に、差などつけるべきではないし、多数のために一人を犠牲にして得られる平和など、本当の平和ではない。」
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