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悪名
悪名
しおりを挟む遊び好きな男の物語り。。博打好き、女好き、喧嘩好きな男の気ままな人生旅。。。
(1)生まれは関東、筑波山の田舎育ち
桜川で産湯をつかり
筑波山ろくを駆け巡り
物足りずに山下り
(1)放蕩息子、、勘当となる
筑波山の麓、、冬になるとつくばおろしの寒い町、しかし、春にはつつじが満開に咲き誇る町、そして、筑波山の麓を流れる桜川が霞ケ浦に注ぎ込まれる田園風景の町。
そんな田舎町で江戸時代から商いをしていた「北条木材」は商人でありながら名字帯刀を許された豪商であった。
その北条木材の北条市左衛門は頭を抱えていた。北条材木は一代限りごとに跡取り息子は「市左衛門」を名乗ることと定められていた。
そんな由緒ある家の跡取りが、親の育て方が悪かったのか、手の付けられない「放蕩三昧」をしているのであった。
放蕩息子の名前は「北条太郎」と言う。
北条太郎が18歳を過ぎたころから、悪がきを発揮し始めた、、、地元の名門と言われた高校に入学はしたものの、喧嘩好きな暴れ者になっていたのであった。
入学当時は柔道部に入り、成績も良く、世間の評判も良かったが、柔道が強くなり、高校3年の時には黒帯、柔道3段にまで昇格していた。
そして、いつの間にか「番長」を気取っていた。
毎日のように、他の高校生と喧嘩をしていた上に、どこで道を踏み外したか、酒を飲み、たばこを吹かして土浦の町を流すようになっていた。
親の戒めも聞かずに、最終的は酒場で酒を飲み、それが発覚して「停学処分」を受けたのであった。それも無期停学処分を、、、
その時に親の北条市左衛門は、男だから喧嘩や酒、たばこは仕方がないかと、諦め心で許した。
そんな暴れん坊だった、太郎も大学はどうにか入学できたのであった。北条市左衛門はあきらめて、ダメなら材木運びでもやらせようと考えていた。
しかし、当時は私立でも一流の早稲田大学に受かったので吃驚していた。
これで少しは前向きに進んでいくと思っていたが。。。
大学に入ってからはどうにもならない放蕩道楽な人間になったような。。。
しかし、親馬鹿なものだった。。。北条市左衛門は見て見ぬふりをしていた。
そして、卒業後は仕事もせずに、遊び歩いていた、まるで遊び人のような行動をとっていた。
訪ねて来る友達も、人も遊び人風なような、、、
太郎には妹が一人いたので、市左衛門はそんな環境を心配していた。
息子太郎の生活が改まらずに、3年ほど続いていた。
昔から何事も「石の上にも3年」と言う様な諺もあるように、、、北条市左衛門は根の腐ってしまったようになっていく太郎に最後のつもりで、覚悟を決めていった。
「太郎、、、そろそろ仕事をしないと、お前を跡取りには出来からな、、、覚悟を決めて返事をしてくれよ、、」
父としては大分、柔らかく、優しく諭してつもりだった。
「別に俺を跡取りにしなくてもいいよ。。こんな放蕩息子だものな、、、おやじも愛想が尽きたようだから。。」
そんな会話を一人娘の「桜」は聞いていた。
(2)太郎は知っていた。
北条太郎が孝行一年の夏休みに、父、市左衛門の弟が経営する木材伐採の会社で、山林の木々を伐採している現場でアルバイトをしているときだった。
北条家が代々、受け継いでいる杉山の伐採した木材を運搬していた現場で、太郎が社長の跡取りとは知らないで、休憩時間に噂話をしていた。
「今の跡取り息子はもらいっ子だってな。。。」
「俺も聞いたことがあるよ、、前の戦争の時に、社長宅に親子で疎開して、そのまま母子ともに面倒見てもらったって話だよ。」
しかし、社長の市左衛門が、戦争が終わったころに嫁さんをもらい、今の跡取り息子の母親は家を出てったと、、、
その後、疎開した太郎は市左衛門の長男として育ったらしい。
その話を聞いた太郎は、目の前が真っ暗になったのであった。それから、太郎は変わっていった。
太郎はそれから、自分を生んでくれた母親の夢をみた。
高校生活を送りながら、学業に励み、柔道にも、そのことを忘れようと突進していった。
しかし、その後は父や育ててくれた母を見るたびに、心のどかで密かに抵抗心が生まれてきた。
良くしてもらえれば、されるほど、自分は他人だから、遠慮されている。
その反面、妹の「桜」は実の子供だから、と言うだけで、、、太郎はどこかに嫉妬心が芽生えた来た。
何をするにしても、兄妹として育ってきたが、今までのようには接することが出来なくなった行った。太郎は愛情をこめて、育ててくれた両親には感謝していた。そして、妹は愛しく可愛かった。
しかし、山の中で知らされた真実が、太郎の心から離れなかった。
そのまま、高校時代はうやむやしながら、気が付けば不良と言うレッテルを張られていた。そして、なんとなくか、運よく大学にも進学ができた。
太郎は大学在学中は、その時間を母親探しに没頭していた。
そして、つくばから疎開した後を太郎は追った。
時間はかかったが、母親の足跡を見つけ、太郎が20歳の時に突き止めた。
太郎はどうしても知りたかった、、、母親を、、、名前は「美佐子」と言う自分の母親を見つけた。
神奈川県川崎に住んでいたところまでは探し当てた、しかし、亡くなっていた。
太郎は母親「美佐子」の墓を探し、その小さな墓前に花を添えたのだった。その御墓からは寂しさを覚えた。
そして、生前の母親の生活を知りたくて、いろいろと調べた。
母親を知る人たちから聞いてた話では、苦労したようだった。太郎は顔も忘れた、逢いたかった母親を心から労り、涙した。
そして、その亭主が遊び人で、母親「美佐子」には優しかったが貧困な生活を送っていたらしいとも聞いた。
二人の間には一人の男の子供がいたのだった。
太郎は逢えなかったことで、その男の子供を探した。名前は「次郎」と言う。
太郎は育ててくれた北条市左衛門のもとで、何ひとつ、不自由なく育ったことに感謝しながら、自分には弟がいたことを知り、人の生まれと言うか、環境に違って、人の幸せが違うことに心が痛んだ。
人は経済的に恵まれたことが、同じ人間でも違うんだということを知らされた。
母親「美佐子」」のもとで育った弟は、間違いなく経済的には不幸だったような。。。それは、母親の生活環境を知って、わかった事であった。
そして、母親には会えなかったが、弟「次郎」に会いたくなった。
太郎は勝手に思った。母親が「次郎」と名付けた理由が、、、きっと、母親「美佐子」も気にかけていてくれたことを、、、
本当に逢いたかった。
そんな思いで、残りの学生時代の時間を弟探しに当てた。
そして、太郎が大学4年の暮れに、弟「次郎」を見つけた。
(弟、次郎に会って)
太郎が大学の友達と暮れの新宿を歩いていた。友達も実家に帰るというので、忘年会をかねて集まった。
新宿の飲み屋街、にぎやかな街を太郎は少し気分を良くしていた、、、酒も入っていたので。
反ぐれ風の兄さんたちすれ違った時だった、
「ちょっと、、待ていやーーー人の方にぶつかっておいて、だんまりかよ」と因縁をつけてきた。
太郎の友達は3人とも柔道の猛者ばかりで、酒も入っていたので、、喧嘩を買ってしまった。
相手は5人いたが、太郎たちの敵ではなかった。叩きのめされてしまった。
警察も来たので、反ぐれの連中は逃げるように消えてしまった。事情を説明して、警察は聞き取ってくれた。
そして、「気を付けてくださいよ、、、新宿はああいう反ぐれが多いから、、、関わらないように」」と、、、、
太郎いるが西武新宿線駅の方に歩いていると、喧嘩したばかりの反ぐれがやってきた。
そして、人数も増えていた。リーダーらしき一人が口を聞いた。
「先ほどはどうも、、、仲間を面倒見てくれたな、」と、、、言いながら絡んできた。
リーダーらしき男がナイフを持って切りつけた来た、咄嗟の事なのでよけきれずに太郎が腕を刺された。
太郎も気が強かったので、払いのけて、その男を道路に叩きつけた。ほかの反ぐれはそれを見て逃げ出した。
リーダーらしき男は潔ぎよかった。
太郎たちに負けを認めて、酒でも飲もうかと言うことになった。
その男は次郎と名乗った。気持ちのさっぱりした反ぐれだった。なんとなく気が合い、酒を酌み交わしていく間に、太郎は身の上話を聞きだした。
その男は名前を「川崎次郎」」と言って、話を聞くうちに、母親の名前が一緒だった。「美佐子」と言い、その生い立ちや母親の過去が重なってきたのだった。
そして、太郎も名乗り、母親の名前が「美佐子」で、、、間違いなくその男、「次郎」は弟だと確信した。
その晩は次郎を含めて4人で飲み明かした。
そして、太郎は嬉しかった。会いたかった弟「次郎」を見つけたからだ。本当に心から嬉しかった。
(そして、決意した太郎だった)
太郎は母親の消息も分かり、すでに亡くなっていたことも知った。そして、母親「美佐子」の子供とも会うことが出来た。
弟、次郎とは会う約束をして別れた。そして、何度も会っていた。
太郎は大学を卒業して、実家に戻った。家業を継いで仕事をするでもなく、毎日を遊興三昧で過ごしていた。
太郎は家を出るつもりでいた。心に決めていたのである。
北条材木は妹の桜が継げばいい、、、いい伴侶を見つけて、市左衛門の実子が後を取ればいいと思っていた。
太郎には弟次郎が現れた、、、亡くなった母親「美佐子」の忘れ形見ができたのであった。
どう見ても、出来そこないの半端者がいる。
血のつながった弟次郎を面倒見なくてはと思った。18歳の悪ガキが弟なのだ。
母親には何もできず、父市左衛門のもとで、何、不自由なく育った自分が、太郎としては許せなかった。
だから、母親に出来なかった親孝行なのかもしれない、真似事を、その分を弟次郎に情がけしたかったのかも。
しかし、父市左衛門には言えなかった。
しばらくの間、太郎はもやもやした気分で過ごしていた。
甘えかも知れない、、贅沢かも知れない。。父、市左衛門からの勘当を待っていたような。
そして、その日が来た。
太郎は家を出る前の日に、、、妹「桜」と話しあった。
妹「桜」は泣いた。
「お兄ちゃん、、その弟さんのことを、お父さんに話してみたら。。。きっと、分かるはずだよ」
しかし、太郎には話せなかった。
出ていった母親の事をはせなかったのであった。
一度は父のもとで生活をして、自分を育ててくれた父には話せなかった。
妹「桜」には理解してもらった。きっと、理解はしていなかった筈と思いながら、太郎は旅立つことを決めたのであった。
(旅たち、そして、逃亡者)
太郎は東京へ戻った。次郎と落ちあって、これからの事を相談するつもりだった。
太郎の部屋で次郎を待った。いろいろな夢を持って、兄弟二人で生きていこうと考えていた。
しかし、その晩、弟次郎は帰らなかった。
翌日、次郎たちが屯している、ゲームセンターを訪ねた。
次郎の友達がいて、教えてくれた。
次郎が反ぐれをしている、上層団体のやくざ組織「新宿連合」に追われていることを知った。
次郎の反ぐれ仲間が覚せい剤を持ち逃げしたらしい、そのトラブルに巻き込まれていたのであった。
次郎の反ぐれ仲間がみんなで探していた、太郎も一緒に探した。東京のどこにもいなかった。
次郎の友達が九州福岡なので、一緒に逃げたらしい。しかし、逃げられるものでは無い。
暴力団の追及はきつい筈だ、、、太郎は何とかしなくては考え、次郎の友達の実家を聞いた。
そして、太郎は福岡へ向かった。
福岡の友達の実家に二人で隠れてた。いずれは見つかるので、二人を連れだした。
捕まれば殺されえるまであるというので、兎に角、逃げることにした。
次郎と新しい旅たちが、、、逃亡の始まりとなってしまった。おまけに次郎の反ぐれが一人増えてしまった。
その次郎の友達も19歳で、副島剛といった。
旅たちではなく、逃避行だ、一人増えても同じようなものだ。
三人の旅が始まった。
誰も知らない北海道へ向かった。
悪名旅の始まりであった。
(追われる旅人、、、逃げられるか)
逃げて逃げて
まもるは弟次郎
北の大地の果てまでも
太郎は弟たちを連れて北海道まで流れてきた。
太郎は大学時代の悪友、花房雄一を訪ねた。彼の実家は日高で牧場を経営したいた。そして、彼は親の後を継いでいたのであった。
競走馬の飼育牧場であった。
とりあえず、事情を説明して、潜り込んだ。
牧場の下働きで、牧夫見習いで、、、、
青空の下で、広々とした大地の匂いを嗅いで、三人は生き返ったようだった。
「雄一、、、面倒かけるな。よろしく頼む。。。しばらく、行く当てもないので、牧場仕事を覚えるよ」
「太郎、話は聞いてる、、、一緒に牧場経営をやろうや。
お前とは気御心を知っているので、、、楽しみだよ」
「雄一、俺同様に弟たちもよろしくな。。」
北海道日高での最初の日は、雄一にご馳走になった。
太郎たちは花房牧場の社員になって働く事になった。
北海道に着いたのは10月であったが、肌寒さを感じた。
「次郎、、剛、、お前たちも男なのだから、ここで本腰を入れて頑張ろうや、、、」
「一人前になって、今までの人生を取り戻さないと。。」
太郎は、次郎も剛もこの日高で調教師の道を進んで、一人前の男にしてやろうと考えていた。
最初の夜は、二人に覚悟を決めさせた。
(3)馬と生きる道
太郎は思った。迷うな、、どんな道でも一流になれと。
弟次郎と剛に太郎の決意を語った。
人にはそれぞれの道があるように、偶然でも与えられた目の前の道、、、追われて、逃げて、たどり着いた運命の道だ、
偶然でもいい、、、突如現れた開けた道だ。
海道の日高で、、、広々とした草原で開いた道だ。
これこそ、二人に与えられた天命かも知れない。
二人は励んだ、、、来る日も来る日も馬とともに。
そして、二人は見つけた。調教師と言う仕事に。
太郎も嬉しかった。
初めから定められていた天職のような仕事、、、そして、二人とも馬が好きだった。
太郎は悪友の花房雄一とともに牧場経営を一から学んだ。
そして、牧場にひと時の栄をもたらした。
しかし、人生とはなかなか上手くいかないものだ。
花房雄一の知らない人生の中に、落とし穴があったのだった。
父、花房寅吉が過去において、面倒を見ていた、牧場主仲間の花田構造と言う人物がいた。
その花田構造が多額の借金を背負っていたのであった、その男が社会悪の集団詐欺に騙されたのだ、、、そして、その詐欺内容に罠が仕掛けられていた。
花田構造が振り出した約束手形の裏書を、花房雄一の父がしていたのであった。
期日は過ぎていたけれども、不渡り手形であり、商法的に責任が残っていたのである。
不渡り手形金額は「5億円」であった。
花房雄一には寝耳に水と言ったことであった。しかし、花房雄一は亡くなった父より財産を相続しており、責任が残っていた。
その話を聞いて太郎は苦しんだ。
しかし、自分の出来る範囲で、力で能力で助けなくてはと思った。
太郎は助けられた恩義はあった、何とかしないと。。。
不渡り手形を返済しないと、法的な手続きを取られるのであった。
まずは裁判で告訴され、合法的な借金なので差し押さえをされる。
時間をかけて、罠を暴けば助かるが、父の花房寅雄も亡くなっており、不利であった。日本での裁判は時間が掛かる。
判決が出るまでは差し押さえが実行される。
不動産、特に牧場が差し抑えられる。
今、差し押さえれると困るのであった。次郎たちが調教している馬が有望なのだ。
不渡り事件は後から解決したとしても、まずは差し押さえ、牧場使用停止がされては困るのだった。
それだけは避けなければと、、、、
(太郎男をさげる、、、)
太郎は考えた。しかし、友達の花房雄一を助ける方法は一つしかなかった。太郎としては一番したくなかったことだった。いや、出来ないことだった。
それでもやらなければ、世話になった花房牧場は潰れてしまう。太郎は悩んだ末に、茨城県北条に向かっていた。
北条木材の会社の玄関に立った、太郎は入りずらかった。
先に気が付いてくれたのは妹の「桜」だった。
「お兄ちゃん、どうしたの、、、暫くぶりだね、、、そんなところにいないで入りなさいよ、、、自分の家でしょう」
そう言って、妹の桜は手を引いてくれた。
そして、妹の桜が父市左衛門を呼んできてくれた。
「太郎、、、どうした、、入りなさい」
父は太郎の親不孝を咎めもせずに、心暖かく迎えてくれた。
「太郎、、、遠慮するなよ、、、お前の家だろう、、さあさあ、、上がって」
と、、父市左衛門も招いてくれた。
太郎はすまない、、、好き勝手ばかりして、、、と、心で詫びていた。
「おやじ殿、、ご無沙汰しています、、いろいろ、すいません」と,わびながら部屋にあがった。
そこへ、義理の母親が出てきて、、「あら、太郎ちゃん、元気だった、、、さあ、、自分の家なんだから遠慮しないで、上がって、、、今夜はご馳走を作るからね」
と、優しく出迎えてくれた。
太郎は感謝した、、、なんて、優しい、、、、いい人ばかりなんだと、、、
その晩は親子水入らずの楽しい団欒を過ごした。
太郎は悩み事を頼みずらくなってしまっていた。その晩は何も言わずに、懐かしい部屋で寝た。
なんとも言えない、思い出が匂ってきた。
次の朝、父の市左衛門が太郎の部屋に入っ来た。以前にもなかったことなので、太郎もびっくりした。
「太郎、、、わしに用があって戻って来たんだろう、、、金か、、、いくら必要なんだと、、」
太郎の気持ちを知ってか、先に聞かれた。
「太郎、、遠慮しないでいってみろ、、、わしに出来ることなら協力するから、、、いくらだ、、、」
ズバリ、父親から言われてしまった。
心からありがたいと思った、太郎だった。
話は早かった、、父親市左衛門は太郎が欲しい金額を出してくれた。
「理由は聞かない、、、お前の事だから心配はしていない。」と承諾をしてくれた。
「太郎、、、男の仕事をしろよ、、、」
そして、太郎は北海道に戻った。
(太郎、男になる)
太郎は北海道日高に戻った。
「雄一、金は用意できた、、、心配するなよ」
しかし、今回の約束手形裏書の件では、まともに支払えば「5億円」と、損害金の支払いになる。
裁判を起こして支払いを少しでも減らそうと努力していた。
太郎たちの大学の同級生の寺内浩二が東京四谷で弁護士事務所を開いているので相談をした。
民亊を得意としていた、、、特に約束手形トラブルに関して、そして、今回の裏書保証に関して調べてもらった。
保証には商業保証と個人補償があり、今回の花房牧場に関しては商業保証の裏書だった。
本人同士は既に死亡しており、本人確認はとれない。
従って、記入されている事実に従って判断が下される。
今回の保証支払いは当然に起きて来るのであった。
しかし、花房雄一は花房牧場株式会社の相続継承はしていなかった。当時、会社経営が不況だったので、債務を引けられなかった。
それで、新規会社での登記をしたのであった、同じ名称で、、そして、事業を新規で始めたのである。
従って、外から見れば同じ会社と思われても中身形態は別で会った。
そんなことで、財産相続した財産は無く、、、個人資産は消滅し、財産放棄をしていたのであった。
従って、裏書保証はしなくてよかったのであった。
しかし、こまごまな問題は残った。今回の事で整理する意味で、友達の寺内弁護士に後始末を依頼した。
降って湧いたような手形問題も解決して、太郎たちは牧場経営に励んだ。
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