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俺が悪役令嬢? その1
しおりを挟む俺が目覚めると、そこはなぜかお気に入りの推しがいる小説の世界を舞台にした乙女ゲームの世界だったという衝撃の事実だった。
虹色プリンセス
このシリーズの小説は主に本編と続編に分かれてる。
俺は小説の中のイザベラという銀髪の美少女で巨乳だがドリルの髪型を持つ悪役令嬢になってた。
そして目が覚めたときには、なぜか母親が侍女になって傍にいた。
母親は括れがある、とっても可愛い侍女になっていた。
俺は母親とこの世界で生きていく作戦を練りつつ、俺は絶対に攻略対象たちと恋愛フラグがたたないようにするために王立学園にトップ入学し、トップで卒業して魔法協会への推薦状をもらって魔法協会のトップにいる師匠の魔法使いの弟子を目指すことにしたのだ。
実はこの小説、母親には詳しく言ってないが、とってもヤバい。
本編も続編も砂糖よりくそ甘い溺愛ルートの恋愛小説だし、ファンが多いせいか二次小説や漫画、番外編、ゲーム版の小説版と色々な物語があるのだ。
特に乙女ゲームと呼ばれてはいるが、ゲーム版は攻略対象一人、一人の溺愛ルート話で完全に18禁である。
しかもご丁寧にヒロインルートと悪役令嬢ルート、隠しキャラルートまであるという。
でもこの世界にしばらくいると、俺が好きな小説の世界にしては、いろんなところがポンコツだった。
ストーリーがポンコツのせいで、モブだった母親がなぜか活躍できたのがよかったのだが、それ以上にチートだったのは俺自身が数多くのチート能力が使えたのだった。
なので学園に計画通りにトップ入学を果たすこともでき、学校での成績を維持するのは簡単なことだった。
そこで俺は考えた。
俺、もしかするとこの世界では主人公かもしれん。
ということは・・・
もしかすると俺がやらかした例の小説なのかもと。
実は、俺はこのツンデレ悪役令嬢イザベラの推しだったから、虹プリの二次小説を書いていた。
もちろん母親は俺が二次小説を書いていたことを知らない。
そもそも俺は気に入った本は読み返しに二周、三周する癖があり、この虹プリを愛するあまり、何を血迷ったか推しである悪役令嬢のイザベラのストーリーで攻略対象達を全員女子にして百合ベースで一気に書き上げたのだ。
実のところ百合は俺のささやかな趣味だった。
だけどそんな小説を書いたとはさすがに言えないし、読ませられない。
でも、この世界に来てしまった以上、仕方がない。
ただ、百合は好きだが、読専であって、エロ展開や、ヤバイフラグにならないようにするには、この世界で俺が目指すべきなのは魔法使いの弟子になる物語にしないとなと思った。
とはいえ、俺が書いた小説は残念ながらリア充でないサクランボの俺が結局、うふふ、キャハハみたいな甘い恋愛小説が書ける訳がなく、最終的にはなぜかどろっどろのホラーになってしまった。
魔物やゾンビ、しまいには妖怪まで出るような荒唐無稽なものだが、この作品を誰でも小説を書けるというサイトに発表してしまったのだった。
ホラー好きだし、百合も好きだし(笑)
ま、おそらく沢山ある中の俺のポンコツ作品は一人も読んでない可能性が高いが、この時の小説の設定で魔法使いの師匠はいつもは老人のおばあちゃん姿で擬態しているが、本当はめっちゃかわいいロリっ子で眼鏡娘で俺にとってはとっても癒されるキャラにしたつもりだ。
悪役令嬢のイザベラは元々の設定の巨乳のツンデレキャラだし。
それに加えて魔力やら、魔法使いの実力やらを上乗せしといた。
おまけに俺は師匠に負けないぐらいのチートの持ち主に設定しといた。
そんな感じの小説を一気に書いた記憶があるが、その時は確か学校の課題とか、テストなどのストレスがたまってたんだろうな。
調子にのって投稿してしまうなんて黒歴史・・・闇歴史としか言いようがない。
俺の趣味をぶちこんだ小説だったが、さすがに自分で書いたので全く読み返さなかった。
でも、読み返さなかったことを今は後悔している。
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