幼馴染と一緒に勇者召喚されたのに【弱体術師】となってしまった俺は弱いと言う理由だけで幼馴染と引き裂かれ王国から迫害を受けたのでもう知りません

片付け

(だいぶ敵の数も減ってきたな)

　俺がきてからというもの、みるみるうちに敵が蒸発して行っている。

　最早殲滅も時間の問題だろう。

　強力なスキルや魔法をぶっ放しているだけでどんどん戦況が有利になっていくのだから面白い。

(あんまり戦略考えてないんだけどな...。これが俺つぇぇってやつか？)

　確かに面白いのだが、これだけ無双状態だとある意味退屈だ。

　俺に弱者を甚振る趣味はないのだから...。

　目に見える範囲の敵を殲滅し終えた俺は一息吐きながら剣を地面に突き刺した。

「終わりか？」

　そう呟いた時だった。

『強敵の出現を確認しました。制限時間内逃げ切るか強敵を排除してください』

　メニュー画面にそう言われた俺はすぐに身構えた。

「優樹！　ラカラ！　周囲を警戒！」

「うん！」

「分かった！」

　2人に指令を出すと、空中が割れるようにヒビが入る。

「グォォォォォ！！！！！」

　空中に現れた巨人に俺は標準を合わせた。

『【次元の巨人】。次元の狭間を彷徨い続けている巨人。長い年月を経て災厄となった』

　適当な説明文を読みながら、レベルを確認して見る。

「...はっ！　レベル200程度の小物じゃないか！　こんな奴ぶちのめしてやるぜ！！！」

　俺は剣を手に取り【次元の巨人】にへと突撃するのだった。