幼馴染と一緒に勇者召喚されたのに【弱体術師】となってしまった俺は弱いと言う理由だけで幼馴染と引き裂かれ王国から迫害を受けたのでもう知りません

炎剣の勇者

　俺は自身と共に強くなる魔剣と共に少しずつ強くなっていった。

　レベルが上がる度に＋値が上がる剣も今では500までに強化されていた。

　無限迷宮の敵のレベルも500を超えてきているのだが、俺の強力スキルの前にはボスクラスでないかぎり一瞬で解けていく。

「【紅蓮剣＋500】！！」

　炎を纏った剣の一撃は簡単に敵を焼き払う。

「【爆炎剣＋500】！！」

　爆炎剣で雑魚どもを一気に吹き飛ばし、ボス部屋へと向かう。

「和希様、この先から強大な魔力の存在をかんじます」

「分かったフワン。俺の後に続け」

「はっ！」

　俺はアル子とリィカを先頭で戦わせながら、中衛から回復と攻撃のバランスをいい感じにとっている。

　古来より勇者とはこう言う戦術を好む物だと様々なゲームのお陰で熟知しているからこそとれる戦法だろう。

「【全体回復＋500】！！」

　勇者である分、回復術師よりも消費MPこそ高いが、全体回復呪文もここまでくるとかなりの回復量を誇っている

　ボス部屋の前で回復すると俺は部屋へと突っ込んだ！

　バタンとドアを開いた先にはボスが鎮座している。

　サイクロプスの上位個体【一つ目の巨人・禍津アポカリプロス】だ。

　全身が紅く染まっており、所々禍々しい黒と紫のアザが光っている。

「奴がボスだな...」

「はい、では挑みましょう」

　フワンの言葉と共に俺は剣に炎を灯すのだった。