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【弱体の魔王】⑤

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「かひゅっ...きゅふ...」

 だんだんと動かなくなっていく優樹に愛川はため息を漏らす。

「本当にこの程度なのね...。少しがっかりしたわ。今回の勇者は全員

 そう言いながら優樹の体を触る彼女。

「ふふっ♡ 死にかけの優樹の姿♡ いつまでも見ていたいわね♡ ほらっ薬草で少しだけ回復してあげる」

 そう言いながら薬草を振り撒いた後で攻撃力の低い皮の鞭を取り出す彼女。

「ふふっ♡ ほらっ♡ ほらっ♡!」

 パチン! パチン! パチン! と楽しそうに鞭を振るいながら優樹の体を傷つける!

「ああ! うっ! がはっ!」

 優樹の悲鳴がここまで聞こえてくる...。

「ゆ...優樹...!」

 俺は奴にかけられたデバフをどうにかして取り除こうとする。

「がっ! あっぁぁああああああ!!!」

(このままじゃ優樹がやられる!! 手加減なんてしてられないだろ!!! 全開全力の俺の力で奴を倒すしかない!!!)

「来い!!!【この世全てのセブンス・カ悪心・杖タストロフ+4】」

 俺がそう叫ぶと彼女のデバフの重みがが一気に軽くなる!

『感情の昂りを確認しました。[【叛逆の意思】【弱者の怒り】【怒りの魔力暴走】【怒りの弱体術師】【嫉妬の悪魔】【恨みの連鎖】【忘却の向こう側】【生きる苦悩】【狂人なる精神】【狂人なる精神】【破壊神の心境】【狂乱乱舞】【諦めの極地】【脱力の極意】【感情の勇者】【この世全ての悪心・杖+4】【この世全ての悪心・鎧+4】]を強制発動します』

「ぐっ...! この程度の呪いで立ち止まってたまるかぁ!!」

 俺は凄まじい呪いの流れを自らの意思で断ち切る!!

『EXスキル【呪いの制御】を取得しました』

 俺の手には呪われた杖が握られていると言うのに、意識がはっきりとしている!!

(行ける!!!)

 そう思った俺は愛川に特攻を仕掛けるのでした。
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