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龍帝祭

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 ~朝食の時間~

「【龍帝祭】?」

「そうそう【龍帝祭】! 今日が開催日らしいから私たちも行ってみようよ!」

 優樹のはしゃぎっぷりが皆に伝染していくように祭りに行くという声が大きくなってきたので行くことになってしまった。

(俺はあんまり大きな祭りに行くことが好きじゃないんだがな...。と言うか妙に旅人が多いと思ったらこの祭りに参加するためだったからか?)

 ここ何日間かここを拠点にしていた訳だが、その間に少しずつ客が増えてきて、今ではかなりの人数が旅館の中を歩いている。

 しかも旅人達の話をよく聞いてみると祭りの話題が多いように感じる。

「いよいよ今日だな」

「ああ、龍帝ディスロア=ワイハード様が居なくなられて100年程経過したらしいがその武勇伝は今でも語り継がれるほどだしな」

「龍帝なんて大そうな名前だがどのくらい強かったんだ?」

「歴代最強と謳われている最初の5人の勇者様達がクラスアップしたての状態を単騎で撃破するほどだったらしい」

「マジかよ! って事はレベル120くらいの勇者様達を打ち倒したってことか!?」

「ああ、だが再び勇者様達が挑みその時の戦いで打ち勝ったそうだ」

「流石勇者様達だな! 俺たちも今回の祭りで験担ぎと行こう!」

「...そうだな、今回の龍帝祭は勇者様達が龍亭の怒りを抑えたと言う伝承の事を忘れないための儀式みたいな物だしな!」

 興味深い言葉を聞いた俺は少々この祭に興味が湧いてきた。

「優樹」

「んっ?」

「少し【龍帝祭】について調べてから行くか」

「おっ!? 乗り気じゃん和希!」

「ああ、興味が湧いた」

 昔の勇者が苦戦したと言う点とそれを退けた方法について調べておきたいと思っただけだがな。

 もしかしたらその方法がわかれば戦争でも有利に戦えるかも知れない。

 そう思ったからこそ俺は祭りについて情報を集めるのでした。
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