幼馴染と一緒に勇者召喚されたのに【弱体術師】となってしまった俺は弱いと言う理由だけで幼馴染と引き裂かれ王国から迫害を受けたのでもう知りません
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
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魔物少女と騎士団長の決闘⑤
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「凄い...!」
「リュート騎士団長と互角に渡り合える者など紅蓮騎士団にも存在しないと言うのに、あの少女何者だ!?」
彼が率いている紅蓮騎士団という奴らからもちらほらと声が聞こえてきた。
「いやいや、リュート騎士団長が手を抜いているだけだろ?」
「いや...、それにしては滅多に使わない【鳳凰の刃】を使っていられるのだぞ? 手加減しているようには...」
「...それもそうか? えっ? 待て! じゃああの少女はリュート騎士団長に技をあんなに使わせた上であれだけ立ち回っていると言うのか!? あり得ないだろ! 俺たちは騎士団の一員でもあんなに長くは立ち回れないぞ!?」
「ああ、だからこそリュート騎士団長は今日この日の決闘を航海に当てず我々をこの場所に集めたのだな」
「なんでですか?」
「分からないか新兵、俺たちにこの戦いを見せるためにだ」
その言葉に新兵諸君は息を呑んでいた。
確かにリュート率いる300人程度の紅蓮騎士団は今この場に全員集まってこの決闘を見つめている。
彼らの言っている事はおそらく正しいだろう。
この戦いを見せて騎士団各位に刺激を与えるためにリュートが企画を画策したのだと思えば別に不自然なことではない。
しかし、それは逆効果になるかも知れない諸刃の剣だと俺は言いたい。
恐らくだがリュートはこの戦いに負けるつもりなど微塵も無かったのだろう。
自分とこれだけ戦える人物が少女でもいるのだと言うことを騎士団各位に見せつけ、これからの魔王軍との戦いに危機感を持たせることが目的なのだと思う。
しかし、ここでもしもリュートがケロナと言う魔物の少女に負けてしまったらどうなるだろうか?
答えは明白だ。
最強の騎士団長が魔物の幼体に負けたと言うことは、その生態に勝てる可能性など微塵もなくなると言うことなのだ。
そこまで考えるとこの戦いは騎士団の士気を上げるどころか下げる結果になってしまいかねない。
そのことに気がついた俺はゴクリと息を呑むのでした。
「リュート騎士団長と互角に渡り合える者など紅蓮騎士団にも存在しないと言うのに、あの少女何者だ!?」
彼が率いている紅蓮騎士団という奴らからもちらほらと声が聞こえてきた。
「いやいや、リュート騎士団長が手を抜いているだけだろ?」
「いや...、それにしては滅多に使わない【鳳凰の刃】を使っていられるのだぞ? 手加減しているようには...」
「...それもそうか? えっ? 待て! じゃああの少女はリュート騎士団長に技をあんなに使わせた上であれだけ立ち回っていると言うのか!? あり得ないだろ! 俺たちは騎士団の一員でもあんなに長くは立ち回れないぞ!?」
「ああ、だからこそリュート騎士団長は今日この日の決闘を航海に当てず我々をこの場所に集めたのだな」
「なんでですか?」
「分からないか新兵、俺たちにこの戦いを見せるためにだ」
その言葉に新兵諸君は息を呑んでいた。
確かにリュート率いる300人程度の紅蓮騎士団は今この場に全員集まってこの決闘を見つめている。
彼らの言っている事はおそらく正しいだろう。
この戦いを見せて騎士団各位に刺激を与えるためにリュートが企画を画策したのだと思えば別に不自然なことではない。
しかし、それは逆効果になるかも知れない諸刃の剣だと俺は言いたい。
恐らくだがリュートはこの戦いに負けるつもりなど微塵も無かったのだろう。
自分とこれだけ戦える人物が少女でもいるのだと言うことを騎士団各位に見せつけ、これからの魔王軍との戦いに危機感を持たせることが目的なのだと思う。
しかし、ここでもしもリュートがケロナと言う魔物の少女に負けてしまったらどうなるだろうか?
答えは明白だ。
最強の騎士団長が魔物の幼体に負けたと言うことは、その生態に勝てる可能性など微塵もなくなると言うことなのだ。
そこまで考えるとこの戦いは騎士団の士気を上げるどころか下げる結果になってしまいかねない。
そのことに気がついた俺はゴクリと息を呑むのでした。
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