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吸血鬼リィカの眷属

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「ぐああああ!!」

 目の前に飛んできた白髪の少女に近づく俺。

「おい! 大丈夫か!? 【回復薬】だ」

 俺が彼女にそれを渡すと、彼女はそれを手で払い除けた。

「高坂から施しなど受けない!」

「はぁ!? 馬鹿か!? そんだけ傷ついて何言ってんだ!?」

「黙れ! お前なんかにこれ以上借りを作れるか!」

「借りも何も初対面だろ!」

「あっ? 何言ってんだ頭大丈夫か? 高坂」

「大丈夫なのかと聞きたいのは俺の方だよ!」

 俺と少女が言い争いをしていると、俺の背筋に悪寒が走る。

「勇者のお兄ちゃん弱~い! けどうざかったからレベルドレインして半分眷属化してあげたよ♡ そっちの方が可愛いから良いよね? 名前は...そうだな、佐藤とか言ってたからシュガーちゃんでいいよね?」

「リィカ!!!」

 この声は忘れもしない。

 あのクソ吸血鬼の声である。

「あっ、あの時のお兄ちゃんもいるじゃん! 今度は逃げないの?」

 ニコニコしながらこちらに近づいてくる彼女に俺は質問する。

「ちょっとだけ質問してもいいか?」

「なに? デバフのお兄ちゃん」

「おい! 高坂! こんな奴と話しても何にもなんねぇって! 今はこいつを仕留める事だけ考えろ!」

 見知らぬ白髪の少女を指出して俺はこう呟いた。

「お前の話から察するにこの白髪ロリ幼女が佐藤なのか?」

 俺の言葉に佐藤らしき幼女が叫ぶ。

「誰がロリ幼女だ! 俺は男だぞ! 高坂!」

「そんな事は分かってるよ! だがな。今のお前の姿はどう見ても...」

「あっ? 今の俺がどうしたってんだよ? 確かに服は深々だが、これはきっと奴に身長弱体化かなんかかけられただけだろ!」

 なんか言ってる幼女は無視してリィカの言葉を聞く。

「...そうだよ? 何かおかしい?」

 その言葉に俺の頭の中が混乱してしまうのでした。
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