上 下
187 / 574

アルシェの出発点

しおりを挟む
「お父様! 皆さま! アルシェは行ってきます!」

「姫さま~! ご達者でぇ~!!」

「アルシェ! 辛くなったらいつでも帰ってきて良いからな!」

 笑顔で王国中の皆に手を振っている姫さんを見た俺はため息をこぼした。

(...使えないガキが1匹増えた)

 そう、姫さんと言えども俺からしたら使えないガキ程度にしか思っていない。

「はぁ...、とりあえずお前をパーティ登録するからな」

「はいっ! 【弱体術師】様!」

 礼儀正しく気をつけをする彼女をパーティ登録する俺。

 そしてスリーサイズに配慮しながら他のステータスを見てみる。

 アルシェ=エトランゼ【エトランゼの姫】レベル1

 HP ・75

 MP・12

 力・25+250

 守り・100+175+200

 素早さ・57

 知力・587

 器用さ・12

 攻撃魔力・100

 回復魔力・200

 妨害魔力・0

 耐性『【光属性軽減】【水属性軽減】』

 EXスキル『【貴族の嗜み】【姫】【王族の心得】【夢見がち少女】【剣術の才能】【盾術の才能】【騎士】【由緒正しき血統者】【博識なる知識】【宝石鑑定】』

 攻撃スキル『無し』

 補助スキル『無し』

 魔法『無し』

 武器【エトランゼ王家の長剣】

 力+250

『綺麗な装飾の施された由緒正しきエトランゼ王家の長剣。業物に王家の刻印を刻み込んだ見事な逸品であり国の国宝であるそれはかなりの攻撃力を誇る』

 防具【アルシェの旅服】

 守り+175

『王家の者たちが愛用したとされる旅服をアルシェ様に用意していた物。一見普通の服のように見えるが裏布が魔法のコーティングにより強化されておりなかなかの防御力を誇る』

【エトランゼ王家の盾】

 守り+200

『綺麗な装飾の施された由緒正しきエトランゼ王家の盾。女神の様に美しいとされた初代エトランゼ女王の顔が彫られたその盾は防御力もさることながら美術品としての価値も高い。【自動修復】の加護が付与されているので多少荒く使ってもちゃんと修復されるのも強力である』

(...レベル1にしてはステータスが高めだな)

 思ったよりも沢山のEXスキルを持っていた事にも驚いたが、ステータスの高さにはより驚いた。

 まあ、どっちかと言うと武器に着られている感じのステータスだけどな。

(ステータスから考えるに壁役か? 一国の姫さまを最前線で盾にするのってなんか笑えるな)

 俺は1人で笑いながら彼女の育て方を決めているのでした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

召喚されたけど要らないと言われたので旅に出ます。探さないでください。

udonlevel2
ファンタジー
修学旅行中に異世界召喚された教師、中園アツシと中園の生徒の姫島カナエと他3名の生徒達。 他の三人には国が欲しがる力があったようだが、中園と姫島のスキルは文字化けして読めなかった。 その為、城を追い出されるように金貨一人50枚を渡され外の世界に放り出されてしまう。 教え子であるカナエを守りながら異世界を生き抜かねばならないが、まずは見た目をこの世界の物に替えて二人は慎重に話し合いをし、冒険者を雇うか、奴隷を買うか悩む。 まずはこの世界を知らねばならないとして、奴隷市場に行き、明日殺処分だった虎獣人のシュウと、妹のナノを購入。 シュウとナノを購入した二人は、国を出て別の国へと移動する事となる。 ★他サイトにも連載中です(カクヨム・なろう・ピクシブ) 中国でコピーされていたので自衛です。 「天安門事件」

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

【完結】俺様フェンリルの飼い主になりました。異世界の命運は私次第!?

酒本 アズサ
ファンタジー
【タイトル変更しました】 社畜として働いてサキは、日課のお百度参りの最中に階段から転落して気がつくと、そこは異世界であった!? もふもふの可愛いちびっこフェンリルを拾ったサキは、謎の獣人達に追われることに。 襲われると思いきや、ちびっこフェンリルに跪く獣人達。 え?もしかしてこの子(ちびっこフェンリル)は偉い子なの!? 「頭が高い。頭を垂れてつくばえ!」 ちびっこフェンリルに獣人、そこにイケメン王子様まで現れてさぁ大変。 サキは異世界で運命を切り開いていけるのか!? 実は「千年生きた魔女〜」の後の世界だったり。 (´・ノω・`)コッソリ

【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた

杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。 なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。 婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。 勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。 「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」 その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺! ◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。 婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。 ◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。 ◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。 ◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます! 10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?

志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。 そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄? え、なにをやってんの兄よ!? …‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。 今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。 ※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。

処理中です...