幼馴染と一緒に勇者召喚されたのに【弱体術師】となってしまった俺は弱いと言う理由だけで幼馴染と引き裂かれ王国から迫害を受けたのでもう知りません
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
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女盗賊クラール
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「所でボーヤ、今ちょっとツラを貸せるかい?」
「なんでだ?」
「いやちょっとな。私の部下達があんたに礼を言いたいと言ってきてな。一応祝杯の用意もしちまってんだよ」
「えぇ...」
盗賊の根城で祝杯をあげるとかよしておきたい。
「またの機会にな...」
そう言って逃げようとしたのだが...。
「ちょっと待てよ! せっかく用意したんだぜ! 顔くらい出してけって!」
ぐいぐいくる彼女のアタックに折れた俺はため息混じりにそれを承諾した。
「仕方ないな...」
「そうこなくっちゃな! 早くいくぞ!」
そう言われて連れてこられたのがクラールの館。
まあまあ大きな館だ。
「おっ! クラールの姉さんと...、来たな! 今回のヒーロー!」
俺の登場に大きな喝采が巻き起こる!
「ヒューヒュー!!」
「やったな坊主!」
「俺はお前はやる奴だと思っていたよ」
「俺は感動しちまったぜ...」
こう褒められるのは悪い気しないが...。
「良いのか? 俺は国から嫌われている【弱体術師】なんだぞ」
その言葉に一瞬周りが凍りついたように時が止まる。
「【弱体術師】? あんたが?」
「ああ、わかったら祝杯も程々にして俺を担ぎ上げるのはやめろ」
そう言ったのだが...。
「むしろ気に入ったよ。あんたかなり大胆不敵な事をやってるそうじゃないか」
「そうか?」
「ああ、私が聞いた話じゃあハルカリアンの歴史ある時計台を焼き払い、ドラグスゼイ監獄の犯罪者達を解放。更にはエトランゼにて姫様を誘拐したって噂まで聞いているよ」
「はぁ? 話にあるどこの町にも行ってないし身に覚えもないな」
(あの国王、俺を苦しめる為だけに普通そこまでするか?)
そう思いたいが噂が立っているということはつまりそういう事なのだろう。
「まさか俺を貶める為にここまでするとはな...」
まあこれだけ酷い目に遭っていればそのくらいは慣れてくる。
「まあ本当に犯罪者なんだったらむしろ私達的にはありがたいけどね」
「俺は犯罪者じゃない。そこで起きた犯罪は全て冤罪だ」
「...だろうね。目を見れば分かる。ボーヤはそう言う犯罪者の目をしていない」
「そうだろう...、んっ?」
いつもならお前は犯罪者だ! とか言われてたからちょっと反応が遅れてしまった。
「お前、俺を疑っていないのか?」
「実物を見ちゃったらね。正直言ってこの国の上層部は腐りきってるから私達みたいな盗賊崩れはそう言う情報で物事を判断しないのさ」
「お前...」
もしかしたらこのクラールとかいう女盗賊はまだ話せるやつなのかもしれない。
「ああそうそう、あんたんとこの嬢ちゃんから貰っていた30万ラピスは返してやるよ」
そう言われて財布ごと俺に手渡してくれた。
「...良いのか?」
「あんたには世話になったしこれくらいはね。この町を守ってくれた事に対する報酬だと思ってくれたら良いよ」
(元々俺の金なんだがな...。まあ返してくれるのならありがたい)
「一応礼を言っておく」
「ああ、夜は長いぞ。今日は楽しんでいけ!」
そう言われた俺は盗賊達と楽しいパーティを開く事になるのでした。
(...こんな事してる時間が惜しいんだがな)
「なんでだ?」
「いやちょっとな。私の部下達があんたに礼を言いたいと言ってきてな。一応祝杯の用意もしちまってんだよ」
「えぇ...」
盗賊の根城で祝杯をあげるとかよしておきたい。
「またの機会にな...」
そう言って逃げようとしたのだが...。
「ちょっと待てよ! せっかく用意したんだぜ! 顔くらい出してけって!」
ぐいぐいくる彼女のアタックに折れた俺はため息混じりにそれを承諾した。
「仕方ないな...」
「そうこなくっちゃな! 早くいくぞ!」
そう言われて連れてこられたのがクラールの館。
まあまあ大きな館だ。
「おっ! クラールの姉さんと...、来たな! 今回のヒーロー!」
俺の登場に大きな喝采が巻き起こる!
「ヒューヒュー!!」
「やったな坊主!」
「俺はお前はやる奴だと思っていたよ」
「俺は感動しちまったぜ...」
こう褒められるのは悪い気しないが...。
「良いのか? 俺は国から嫌われている【弱体術師】なんだぞ」
その言葉に一瞬周りが凍りついたように時が止まる。
「【弱体術師】? あんたが?」
「ああ、わかったら祝杯も程々にして俺を担ぎ上げるのはやめろ」
そう言ったのだが...。
「むしろ気に入ったよ。あんたかなり大胆不敵な事をやってるそうじゃないか」
「そうか?」
「ああ、私が聞いた話じゃあハルカリアンの歴史ある時計台を焼き払い、ドラグスゼイ監獄の犯罪者達を解放。更にはエトランゼにて姫様を誘拐したって噂まで聞いているよ」
「はぁ? 話にあるどこの町にも行ってないし身に覚えもないな」
(あの国王、俺を苦しめる為だけに普通そこまでするか?)
そう思いたいが噂が立っているということはつまりそういう事なのだろう。
「まさか俺を貶める為にここまでするとはな...」
まあこれだけ酷い目に遭っていればそのくらいは慣れてくる。
「まあ本当に犯罪者なんだったらむしろ私達的にはありがたいけどね」
「俺は犯罪者じゃない。そこで起きた犯罪は全て冤罪だ」
「...だろうね。目を見れば分かる。ボーヤはそう言う犯罪者の目をしていない」
「そうだろう...、んっ?」
いつもならお前は犯罪者だ! とか言われてたからちょっと反応が遅れてしまった。
「お前、俺を疑っていないのか?」
「実物を見ちゃったらね。正直言ってこの国の上層部は腐りきってるから私達みたいな盗賊崩れはそう言う情報で物事を判断しないのさ」
「お前...」
もしかしたらこのクラールとかいう女盗賊はまだ話せるやつなのかもしれない。
「ああそうそう、あんたんとこの嬢ちゃんから貰っていた30万ラピスは返してやるよ」
そう言われて財布ごと俺に手渡してくれた。
「...良いのか?」
「あんたには世話になったしこれくらいはね。この町を守ってくれた事に対する報酬だと思ってくれたら良いよ」
(元々俺の金なんだがな...。まあ返してくれるのならありがたい)
「一応礼を言っておく」
「ああ、夜は長いぞ。今日は楽しんでいけ!」
そう言われた俺は盗賊達と楽しいパーティを開く事になるのでした。
(...こんな事してる時間が惜しいんだがな)
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