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神父⑤

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「デバフ!」

 俺の言葉と同時に【アンチデバフ】を唱える神父。

「隙ができましたね」

【アンチデバフ】を使っている最中に攻撃魔法を当てる優男。

「ぐぅぅ!?」

「今です和希様! 奴にデバフを!」

「ああっ! くらえ! デバフ!」

「ぬぉぉぉぉ!!!」

 今のは手応えがあった。

 奴の全能力値がかなり下がり、何個か状態異常がついた筈だ。

「ぐっ! 流石は汚れた【弱体術師】のデバフですね...。かなりのステータスダウンを引き起こされてしまったようです」

「そのようですね。どうですか? もう諦められては?」

「これはご冗談を...。ここからが私の本領発揮ですから」

 神父は体の力を入れて「【奮起】」と呟いた。

 その瞬間に全てのステータス低下が回復して逆に全能力が上がった!

「なんだあのスキル!」

「あれは【槍術士】のスキル【奮起】です。自分が逆境に陥った時に魔力の半分を使って全ての状態異常を治した上に全ての能力値が上がるかなり強力な技ですが。あれを使うと言うことは彼を追い詰めている証拠です。和希様! 続けてデバフをかけてあげてください!」

(回数制限のある強力なスキルって訳か。ならば数で押せばいける!)

 俺は速度と攻撃力、そしてかかりやすいであろう毒のみに使用を絞り詠唱を短縮した。

「デバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフデバフ」

「【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】
【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】【アンチバリア】」

 俺の方が詠唱が早い! これは貰った!

 最初から使う状態異常を決めておけば詠唱が速くなるのでこう言う時に便利だ。

 詠唱速度で勝利した俺は奴を再び状態異常の状態に戻す事に成功するのでした。
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