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実はね...
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彼女は私をギルドの裏路地へと連れ込み、何処と無く深刻そうな表情でこう呟くのでした。
「実はね...、もう少しでローシュが遠征から帰ってくるんだよ...、その時になんて伝えたらいいか考えていてね...」
「なるほど...、まだローシュさんはお腹の事を知らないんですよね?」
「ああ...、ローシュの遠征中に知ったからな、だからこそなんて伝えようかと思ってね...」
(なるほど...、エルシーさん以外と乙女なトコあるんですね~)
いつもエルシーさんのカッコいい所しか見てこなかったので、私の中で彼女は冒険者と踊り子を両立させた凄いプロとして見ていました。
でも...、やっぱりそんな彼女でも女の子らしい部分は持っているのだと今理解します。
少し考えてから私は答えを出しました。
「そうですね...、聞いておいてなんですが、やはりエルシーさん自身の口から答えるのが1番だと思いますね」
彼女は私の答えを聞くと、一度大きなため息を吐いて髪を掻き毟りました。
「やっぱそうだよな~...、こんな事を子供に聞く私もどうかしてるけど吹っ切れたわ、ありがとう林華」
「どういたしまして」
そう、こう言う話は直接聞いてあげるのが1番効果があるのだ。
大抵の人物は内に秘めた隠し事を話せなくてストレスが溜まっている場合が多く、それを聞いてあげるだけでもストレス解消になるのである。
女性とは共感されたい生き物なので、できるだけその人の目線に立ち反対意見を言わない事を心がけるだけで不思議と女性という生き物は気分が良くなる物なのだ。
これは私が現代日本を生き抜くために身につけた技術である。
まあ、まさか異世界でも通用するとは最初こそ思いもしなかったが、やはり異世界でも女性の考え方はあまり変わる事は無かった事が幸いし、私は何度も困っている女性を救ってきた。
自分でも時々自分が本当は小学生ではないのでは?と思う事がある。
明らかに思考の速さが子供のそれではないと幼いながらに理解している自分が少し気持ち悪くあるが、それも前世の記憶というチートがある事による副作用に過ぎないのだろう。
(前世の記憶ってやっぱりチートね、色んなライトノベル読んできたけど、前世の記憶って大概チートになりかねないものね)
私はそう思いながら、エルシーさんの話を真剣な表情で聞き続けるのでした。
「実はね...、もう少しでローシュが遠征から帰ってくるんだよ...、その時になんて伝えたらいいか考えていてね...」
「なるほど...、まだローシュさんはお腹の事を知らないんですよね?」
「ああ...、ローシュの遠征中に知ったからな、だからこそなんて伝えようかと思ってね...」
(なるほど...、エルシーさん以外と乙女なトコあるんですね~)
いつもエルシーさんのカッコいい所しか見てこなかったので、私の中で彼女は冒険者と踊り子を両立させた凄いプロとして見ていました。
でも...、やっぱりそんな彼女でも女の子らしい部分は持っているのだと今理解します。
少し考えてから私は答えを出しました。
「そうですね...、聞いておいてなんですが、やはりエルシーさん自身の口から答えるのが1番だと思いますね」
彼女は私の答えを聞くと、一度大きなため息を吐いて髪を掻き毟りました。
「やっぱそうだよな~...、こんな事を子供に聞く私もどうかしてるけど吹っ切れたわ、ありがとう林華」
「どういたしまして」
そう、こう言う話は直接聞いてあげるのが1番効果があるのだ。
大抵の人物は内に秘めた隠し事を話せなくてストレスが溜まっている場合が多く、それを聞いてあげるだけでもストレス解消になるのである。
女性とは共感されたい生き物なので、できるだけその人の目線に立ち反対意見を言わない事を心がけるだけで不思議と女性という生き物は気分が良くなる物なのだ。
これは私が現代日本を生き抜くために身につけた技術である。
まあ、まさか異世界でも通用するとは最初こそ思いもしなかったが、やはり異世界でも女性の考え方はあまり変わる事は無かった事が幸いし、私は何度も困っている女性を救ってきた。
自分でも時々自分が本当は小学生ではないのでは?と思う事がある。
明らかに思考の速さが子供のそれではないと幼いながらに理解している自分が少し気持ち悪くあるが、それも前世の記憶というチートがある事による副作用に過ぎないのだろう。
(前世の記憶ってやっぱりチートね、色んなライトノベル読んできたけど、前世の記憶って大概チートになりかねないものね)
私はそう思いながら、エルシーさんの話を真剣な表情で聞き続けるのでした。
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