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あなた...、一体何をしたの!?
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チュンチュン...。
小鳥のさえずる穏やかな朝...。
小学校の子供達が投稿してくる中、私と×××は校庭に立っていました。
背中を向けて前を歩く彼女の姿は小学五年生の時の彼女そのものです。
ただここが異世界だと言うことを除けば、完全に前世で見た光景と一致していました。
「あなた...、一体何をしたの!?」
私は妹に問いかけます。
妹はゆっくりとこちらに振り向きニヤリと不気味に笑いました。
「私の理想郷を作っただけ...、お姉ちゃんと一緒の時を刻める世界を♡」
「あなたの理想郷...?、ここが?」
辺りを見回して見ても、やはり何が以前のクティル王国と違うのか見当もつかない。
私にはどっちも同じに見える。
不安そうな表情を浮かべている私に対し、彼女ただ笑う。
「なに?お姉ちゃん...、お姉ちゃんにはどっちも同じに見えるの?、だったら私の魔法は成功したと言うことになるね♡」
「成功...?」
「ええ...、この世界の選択者として理へと干渉し、私は選択したの♡」
意味がわからない...。
意味はわからないが、彼女が何かとんでもない事をしでかした事だけは分かっている自分がいるのが怖い...。
「あなた...、一体何と干渉したの!?」
彼女は再び静かに笑うと長い黒髪をさぁっと揺らした。
「この世界で言うところの...、女神様かしらね?」
「女神...?女神クティルのこと?」
私の無知な様子を楽しそうに見る妹は恐怖の対象でしかない。
「お姉ちゃんはなんにも知らなくて良いの♡、ただこの世界の成り行きに身を委ねていれば幸福になれるよ♡」
「何を行って...?」
私がそこまで言いかけると辺りの景色が、グニャァっと揺らいだように感じた。
(何これ...、なんだか風景がおかしいような...)
頭にモヤがかかったかのようにようになり苦しくなり息が乱れる。
そんな私の姿を見ると、彼女は悲しそうなため息を吐いた。
「しばらくお別れだね...」
私もう一度彼女を見やる。
「貴女は...、誰?」
私の前には知らない少女が一人、ぽつんと立っているだけだった...。
「...、もうじき私の顔さえ思い出せなくなるけど...、だけど私は信じているよ♡、お姉ちゃんがもう一度私の真名を思い出して見つけてくれることを♡」
彼女が怪しくも暖かい笑みを浮かべながら消えると同時に、私の頭のモヤも晴れた気がする...。
(なんだったんだろう今のは...?、タチの悪い幻覚かな?)
私は頭を抑えながら、気を取りなして小学校の中に足を踏み入れるのだった。
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小学校の子供達が投稿してくる中、私と×××は校庭に立っていました。
背中を向けて前を歩く彼女の姿は小学五年生の時の彼女そのものです。
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妹はゆっくりとこちらに振り向きニヤリと不気味に笑いました。
「私の理想郷を作っただけ...、お姉ちゃんと一緒の時を刻める世界を♡」
「あなたの理想郷...?、ここが?」
辺りを見回して見ても、やはり何が以前のクティル王国と違うのか見当もつかない。
私にはどっちも同じに見える。
不安そうな表情を浮かべている私に対し、彼女ただ笑う。
「なに?お姉ちゃん...、お姉ちゃんにはどっちも同じに見えるの?、だったら私の魔法は成功したと言うことになるね♡」
「成功...?」
「ええ...、この世界の選択者として理へと干渉し、私は選択したの♡」
意味がわからない...。
意味はわからないが、彼女が何かとんでもない事をしでかした事だけは分かっている自分がいるのが怖い...。
「あなた...、一体何と干渉したの!?」
彼女は再び静かに笑うと長い黒髪をさぁっと揺らした。
「この世界で言うところの...、女神様かしらね?」
「女神...?女神クティルのこと?」
私の無知な様子を楽しそうに見る妹は恐怖の対象でしかない。
「お姉ちゃんはなんにも知らなくて良いの♡、ただこの世界の成り行きに身を委ねていれば幸福になれるよ♡」
「何を行って...?」
私がそこまで言いかけると辺りの景色が、グニャァっと揺らいだように感じた。
(何これ...、なんだか風景がおかしいような...)
頭にモヤがかかったかのようにようになり苦しくなり息が乱れる。
そんな私の姿を見ると、彼女は悲しそうなため息を吐いた。
「しばらくお別れだね...」
私もう一度彼女を見やる。
「貴女は...、誰?」
私の前には知らない少女が一人、ぽつんと立っているだけだった...。
「...、もうじき私の顔さえ思い出せなくなるけど...、だけど私は信じているよ♡、お姉ちゃんがもう一度私の真名を思い出して見つけてくれることを♡」
彼女が怪しくも暖かい笑みを浮かべながら消えると同時に、私の頭のモヤも晴れた気がする...。
(なんだったんだろう今のは...?、タチの悪い幻覚かな?)
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