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それ教えて!
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「ねぇ、フレイ君...」
「うん?、僕に何かようですか?カリンさん」
「あっ...うんえ~とね...」
少し恥ずかしいけど聞いてみることにしました。
「召喚獣ってどうやって異空間にしまえるの?」
私の言葉を聞いたアアルは怒ったような声をあげます。
「ちょ!カリン!それって僕のことをしまっておきたいってこと!?」
「違うよ!、ただ...、指パッチンでアアルを召喚できたら格好いいなって思っただけ!」
(うわ...めっちゃ恥ずい///)
でもしょうがない...、小説でよく見た指パッチン召喚は私の憧れなのです。
そんな私の様子を見て微笑む彼。
「ハハッ、別に僕は何もしてないよ、チコが勝手に消えていて、僕が呼べばいつでも顔を出してくれているだけさ」
「そうなの?」
「僕がカリンさんに嘘をついて何かメリットがあるとでも?」
...、確かに一理あります。
私はアアルを両手の平において見つめていると、下手くそな口笛を吹き出す彼。
「ア・ア・ル~?」
「僕知らないよ!、召喚獣が好きな時に姿を消して霊体化できるなんて知らない!」
自分でペラペラ喋ってくれる辺り、やはり彼は鳥頭なのでしょう。
えっとつまり...10話でアアル登場ですから...、200話以上この性質を黙っていたということになるのでしょうか?。
ずっと彼を頭の上に置いて生活してきたので今更感はあるのですが、霊体化して私のそばにいてくれるのであればそちらの方が楽なのではなかっやのではないかと考えずにはいられません。
「ううう...、カリン信じて~」
羽を擦り合わせながら、潤んだ瞳でこちらを見つめて来る彼。
それを見ていると、そこまで考えるのもアホらしくなってきました。
「あ~はいはい、そうだね~」
「あ~う~...、信じてないな~」
「信じられるわけないでしょ!」
人の頭を散々巣にしてくれて...、全くいい迷惑です。
まあでも、いい思い出にはなったので良しとしますか。
「アアル!」
「はいっ!!」
ビクッと背筋を伸ばして私を見てくる彼は、いつものおっとりとした彼ではなく、まるで教習所で鬼教官にでも当たったかのような表情を浮かべていました。
「これまでの事はもういいから、一度私にも指パッチン召喚させて!」
「えっ...、別にいいけど...」
「やった~!!、じゃあ一旦消えて」
私がそう言うと、彼は一旦異空間に消えました。
ふうっと息を整え、私は彼の名前を呼びます。
「我、聖鳥を司る者なり...、汝...我が問いかけに応じ召喚されたし!、いでよ!聖鳥アアル!」
私の掛け声とともになんとなくやる気のない表情で現れるアアル。
「えっと...これでいい?」
彼の微妙な問いかけに私は答えを返しました。
「うん!すごく良かった!」
私は内心ものすごく喜んでいました。
これまで他人に見せたことも無いようないい笑顔だったのでしょう。
私の様子を見ていたこの時のパニラとフレイ君の表情がとても柔らかかったのを今でも覚えているのでした。
「うん?、僕に何かようですか?カリンさん」
「あっ...うんえ~とね...」
少し恥ずかしいけど聞いてみることにしました。
「召喚獣ってどうやって異空間にしまえるの?」
私の言葉を聞いたアアルは怒ったような声をあげます。
「ちょ!カリン!それって僕のことをしまっておきたいってこと!?」
「違うよ!、ただ...、指パッチンでアアルを召喚できたら格好いいなって思っただけ!」
(うわ...めっちゃ恥ずい///)
でもしょうがない...、小説でよく見た指パッチン召喚は私の憧れなのです。
そんな私の様子を見て微笑む彼。
「ハハッ、別に僕は何もしてないよ、チコが勝手に消えていて、僕が呼べばいつでも顔を出してくれているだけさ」
「そうなの?」
「僕がカリンさんに嘘をついて何かメリットがあるとでも?」
...、確かに一理あります。
私はアアルを両手の平において見つめていると、下手くそな口笛を吹き出す彼。
「ア・ア・ル~?」
「僕知らないよ!、召喚獣が好きな時に姿を消して霊体化できるなんて知らない!」
自分でペラペラ喋ってくれる辺り、やはり彼は鳥頭なのでしょう。
えっとつまり...10話でアアル登場ですから...、200話以上この性質を黙っていたということになるのでしょうか?。
ずっと彼を頭の上に置いて生活してきたので今更感はあるのですが、霊体化して私のそばにいてくれるのであればそちらの方が楽なのではなかっやのではないかと考えずにはいられません。
「ううう...、カリン信じて~」
羽を擦り合わせながら、潤んだ瞳でこちらを見つめて来る彼。
それを見ていると、そこまで考えるのもアホらしくなってきました。
「あ~はいはい、そうだね~」
「あ~う~...、信じてないな~」
「信じられるわけないでしょ!」
人の頭を散々巣にしてくれて...、全くいい迷惑です。
まあでも、いい思い出にはなったので良しとしますか。
「アアル!」
「はいっ!!」
ビクッと背筋を伸ばして私を見てくる彼は、いつものおっとりとした彼ではなく、まるで教習所で鬼教官にでも当たったかのような表情を浮かべていました。
「これまでの事はもういいから、一度私にも指パッチン召喚させて!」
「えっ...、別にいいけど...」
「やった~!!、じゃあ一旦消えて」
私がそう言うと、彼は一旦異空間に消えました。
ふうっと息を整え、私は彼の名前を呼びます。
「我、聖鳥を司る者なり...、汝...我が問いかけに応じ召喚されたし!、いでよ!聖鳥アアル!」
私の掛け声とともになんとなくやる気のない表情で現れるアアル。
「えっと...これでいい?」
彼の微妙な問いかけに私は答えを返しました。
「うん!すごく良かった!」
私は内心ものすごく喜んでいました。
これまで他人に見せたことも無いようないい笑顔だったのでしょう。
私の様子を見ていたこの時のパニラとフレイ君の表情がとても柔らかかったのを今でも覚えているのでした。
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