158 / 361
あれは...
しおりを挟む
2日目なので今日は休み。
喫茶店クルージュの店員となった私ですが、今日は休もうと思います。
5日目が1番忙しいと思われるので、私のシフトはそこにしていたのです。
2日目と3日目はそこまで忙しくないと私は思って休みを取ったのでした。
ちゃんと服装をよそ行きの服に着替えてローシュの家に向かいます。
(ローシュのやついるかな?)
別に約束をしている訳ではないのですが、ちょっと驚かしてやろうかと思い、クッキーを焼いてきました。
結構自信作なのできっと喜んでくれるはずです。
昔に彼へプレゼントした時は少し焦がしちゃったけど、今回は問題ありません!。
見た目も甘さも程よい感じなので、とても良い出来です。
鼻歌を歌いながら彼の家へと挨拶をしに向かいました。
「おはようございまーす!!」
私が元気よく挨拶をすると、エルカ様が顔を覗かせてくれました。
「あらメルラちゃん!」
「エルカ様!おはようございます!、これ私が焼いたクッキーです受け取って下さい!」
そういって渡したのはあくまで義理用のクッキーである。
本命はちゃんと自分の手で渡すつもりだ。
「ところで...、ローシュの奴はいますか?」
「ローシュならカリンちゃんと一緒にお祭りを見に行ったわよ、ふふっ...昨日も一緒に見て回ったそうだから本当に仲がいいのよ」
「そうですか...、ありがとうございました」
私はクッキーだけ渡すと家から出て行く。
(う~ん...、暇になっちゃったな~...、これどうしよう...)
メッセージが入った包み紙を見て少し顔を赤くした。
(いやいや!、ちょっとクッキー渡すだけだし!、何も恥ずかしくないし!)
心の中で何やら叫んでいるが意味はない。
勝手に一人で興奮しているだけである。
しばらくすると落ち着き、町の方へと歩いて行くことにした。
~町の広場~
(なんか人が多いわね...、イベントでもあったのかな?)
そう思っていると、急に聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「カリン~!!、お兄ちゃんは感動したぞ!!」
(この声って!!)
私は声のした方に駆け出していた。
そこには、好きな人が妹に抱きつきながら号泣している姿が見えたのでびっくりした。
「ローシュ!?、何かあったの!?」
心配して彼の顔を覗き込んでみると、なぜか嬉しそうな表情をしている。
そしてこちらを見て泣きながら呟いてきた。
「メルラァ...、カリンがすごいんだよ!」
突然先ほどこの場で起こっていた事を熱く語り出す彼。
流石に周りの目が恥ずかしくなった私は彼の肩を叩きこう呟く。
「わかったから落ち着きなさい、後で聞いてあげるから...」
必死に語る彼を冷めた目で見ながら、心の中では微笑んでいる私でした。
喫茶店クルージュの店員となった私ですが、今日は休もうと思います。
5日目が1番忙しいと思われるので、私のシフトはそこにしていたのです。
2日目と3日目はそこまで忙しくないと私は思って休みを取ったのでした。
ちゃんと服装をよそ行きの服に着替えてローシュの家に向かいます。
(ローシュのやついるかな?)
別に約束をしている訳ではないのですが、ちょっと驚かしてやろうかと思い、クッキーを焼いてきました。
結構自信作なのできっと喜んでくれるはずです。
昔に彼へプレゼントした時は少し焦がしちゃったけど、今回は問題ありません!。
見た目も甘さも程よい感じなので、とても良い出来です。
鼻歌を歌いながら彼の家へと挨拶をしに向かいました。
「おはようございまーす!!」
私が元気よく挨拶をすると、エルカ様が顔を覗かせてくれました。
「あらメルラちゃん!」
「エルカ様!おはようございます!、これ私が焼いたクッキーです受け取って下さい!」
そういって渡したのはあくまで義理用のクッキーである。
本命はちゃんと自分の手で渡すつもりだ。
「ところで...、ローシュの奴はいますか?」
「ローシュならカリンちゃんと一緒にお祭りを見に行ったわよ、ふふっ...昨日も一緒に見て回ったそうだから本当に仲がいいのよ」
「そうですか...、ありがとうございました」
私はクッキーだけ渡すと家から出て行く。
(う~ん...、暇になっちゃったな~...、これどうしよう...)
メッセージが入った包み紙を見て少し顔を赤くした。
(いやいや!、ちょっとクッキー渡すだけだし!、何も恥ずかしくないし!)
心の中で何やら叫んでいるが意味はない。
勝手に一人で興奮しているだけである。
しばらくすると落ち着き、町の方へと歩いて行くことにした。
~町の広場~
(なんか人が多いわね...、イベントでもあったのかな?)
そう思っていると、急に聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「カリン~!!、お兄ちゃんは感動したぞ!!」
(この声って!!)
私は声のした方に駆け出していた。
そこには、好きな人が妹に抱きつきながら号泣している姿が見えたのでびっくりした。
「ローシュ!?、何かあったの!?」
心配して彼の顔を覗き込んでみると、なぜか嬉しそうな表情をしている。
そしてこちらを見て泣きながら呟いてきた。
「メルラァ...、カリンがすごいんだよ!」
突然先ほどこの場で起こっていた事を熱く語り出す彼。
流石に周りの目が恥ずかしくなった私は彼の肩を叩きこう呟く。
「わかったから落ち着きなさい、後で聞いてあげるから...」
必死に語る彼を冷めた目で見ながら、心の中では微笑んでいる私でした。
0
お気に入りに追加
229
あなたにおすすめの小説
ハイエルフの幼女に転生しました。
レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは
神様に転生させてもらって新しい世界で
たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく
死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。
ゆっくり書いて行きます。
感想も待っています。
はげみになります。
転生幼女は幸せを得る。
泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。
王女の夢見た世界への旅路
ライ
ファンタジー
侍女を助けるために幼い王女は、己が全てをかけて回復魔術を使用した。
無茶な魔術の使用による代償で魔力の成長が阻害されるが、代わりに前世の記憶を思い出す。
王族でありながら貴族の中でも少ない魔力しか持てず、王族の中で孤立した王女は、理想と夢をかなえるために行動を起こしていく。
これは、彼女が夢と理想を求めて自由に生きる旅路の物語。
※小説家になろう様にも投稿しています。
ぽっちゃり令嬢の異世界カフェ巡り~太っているからと婚約破棄されましたが番のモフモフ獣人がいるので貴方のことはどうでもいいです~
碓氷唯
ファンタジー
幼い頃から王太子殿下の婚約者であることが決められ、厳しい教育を施されていたアイリス。王太子のアルヴィーンに初めて会ったとき、この世界が自分の読んでいた恋愛小説の中で、自分は主人公をいじめる悪役令嬢だということに気づく。自分が追放されないようにアルヴィーンと愛を育もうとするが、殿下のことを好きになれず、さらに自宅の料理長が作る料理が大量で、残さず食べろと両親に言われているうちにぶくぶくと太ってしまう。その上、両親はアルヴィーン以外の情報をアイリスに入れてほしくないがために、アイリスが学園以外の外を歩くことを禁止していた。そして十八歳の冬、小説と同じ時期に婚約破棄される。婚約破棄の理由は、アルヴィーンの『運命の番』である兎獣人、ミリアと出会ったから、そして……豚のように太っているから。「豚のような女と婚約するつもりはない」そう言われ学園を追い出され家も追い出されたが、アイリスは内心大喜びだった。これで……一人で外に出ることができて、異世界のカフェを巡ることができる!?しかも、泣きながらやっていた王太子妃教育もない!?カフェ巡りを繰り返しているうちに、『運命の番』である狼獣人の騎士団副団長に出会って……
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
前世の記憶さん。こんにちは。
満月
ファンタジー
断罪中に前世の記憶を思い出し主人公が、ハチャメチャな魔法とスキルを活かして、人生を全力で楽しむ話。
周りはそんな主人公をあたたかく見守り、時には被害を被り···それでも皆主人公が大好きです。
主に前半は冒険をしたり、料理を作ったりと楽しく過ごしています。時折シリアスになりますが、基本的に笑える内容になっています。
恋愛は当分先に入れる予定です。
主人公は今までの時間を取り戻すかのように人生を楽しみます!もちろんこの話はハッピーエンドです!
小説になろう様にも掲載しています。
転生調理令嬢は諦めることを知らない
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。
追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。
2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる