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なんか恥ずい...

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「カリンちゃん食べないの?」

「あ...うん...」

「じゃあ私が貰うね!」

 私は朝食すら手がつかないでいた。
 憧れのシスターが私の頬っぺたを揉んでいたという事実にまだ現実を見れないでいたのだ。

(シスターが私の頰を...)

 触られたであろう頬っぺたを触りながら彼女の方を見ると視線を外される。
 あれは明らかに意識している表情だ。
 もしかして彼女にもそっちの気があるのではと勘違いしてしまいそうになる自分が恥ずかしくて悶えてしまう。

「カリンちゃん、はいあ~ん!」

 気がどこかに行っている時でも母さんは変わらない。
 相変わらずの性格で私の感情を揺さぶる。

「えっと...皆見てるんですけど...」

 気になるのは子供達からの視線だ。
 特に私よりも小さい子からの視線が痛すぎる。
 僕よりも年上なのに親に食べさせて貰ってるんですか~?、とでも言われているようでめっちゃ恥ずい。

「じ...自分で食べれるから!」

 母さんの分のご飯をさっととって食べてしまう。
 親に食べさせられるよりかはいく億倍もマシだ。

「ご馳走さま!」

 私は手を合わせた後に食器を洗い場に持っていき洗おうとするが止められる。

「カリンちゃん、置いといていいよ!私が後で洗っておくから!」

「えっ...でも悪いよ、朝食まで作って貰っておいて何もせずに帰るなんて」

「いいの、カリンちゃんのお母さんは私たちの恩人でもあるんだからこのくらいしないとね」

 なんか引っかかる言い方だな、母さんがこの協会に何をしたのかは気になったので、後で聞いておこう。
 朝食も終わったのでそろそろ帰る時間がやって来た。
 一日泊まらせて貰ったのでシスターに礼を言わなくてはいけないのだが、恥ずかしくて今日中には言えそうにない。
 子供達が名残惜しそうに私を見つめてきたので「また来るよ」と明るく返し私達は協会を後にした。
 思ったよりもいろんな経験ができたので面白かったし、綺麗なシスターに出会えたのも個人的には良かった。
 今度来た時にはちゃんとお礼を言おうと思いながらも、帰り道ではいつのまにか母さんに昨日行った劇のことを夢中で話していた。
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