TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

ラストステージ！【改☆】

　ついに俺たちのアイドルグループ最後の公演がやってきた！。

　チュリアや他のアリカ☆ 達も全員観客席に呼び、お客さん総勢薬4万名による大規模なイベントが今始まる！！。

「皆！！　今日で俺たちのステージは終わりだ！！　悔いのないように最後までしっかり笑顔で！！」

　俺の掛け声と共に全員がステージへと駆け上がる！！。

　そんな俺たちを出迎えてくれるのは熱心なファン達だ。

　わざわざ割高な前席を購入してくれている人たちが声を張り上げて俺たちの名前を叫ぶ！。

「チユキちゃ～ん！！」

「ヤシャちゃ～ん！！」

「ヨミちゃ～ん！！」

「リウちゃ～ん！！」

「アリカちゃ～ん！！」

　これでファンの声援を聞くのが最後になるのかと思うと少々寂しくなってくるのだが、それは仕方のない事である。

「皆！！　俺たちの事を待っていてくれてありがとう！！　今日は精一杯歌うね！！」

　俺のウィンクに会場が一気に湧く。

「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！」」」」」」

　光る棒を持ったファン達が前の席で何やら声を発しているのがよく分かる。

　寧ろステージ上にいる俺たちよりも激しいパフォーマンスをしているのではないか？　と思わずにはいられないが、俺たちは俺たちで頑張るだけである。

　一生懸命踊りながら俺たちが動く度に熱気を放ち続ける会場内を見てこう思った。

(ああ...、俺たちだけでこの会場を作り上げている訳ではないんだな...)

　と。

　観客やファンの熱気に会場で売買しているディクの商店。

　それにわざわざ遠征してまで飾り付けにきてくれているアリカ☆ の面々など、いろんな人達が集まって一つのイベントになっているのだと...。

　そう思うと嬉しくなってきて思わず涙が溢れてしまう。

「あれっ...？　おかしいな涙が...止まらない...」

　ここにいるファン達は今日で俺たちのイベントが最後だと知らない。

　それを最後に宣言しないといけないと思うだけで体が強張ってしまう。

　盛大な盛り上がりを見せたイベントが終幕に近づくにつれて焦りのような物が出てきた。

(俺達が急に解散するとなった時、ファンの皆は怒らないだろうか？)

　そう思えば思うほど緊張感で一杯になってくる。

　嬉しさと緊張感の間に挟まれながら、終幕へのタイムリミットは刻一刻と刻まれていくのでした。