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イベントは成功【改☆】

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 ~イベント後~

 俺たちが裏の楽屋で過ごしていると、何やら騒がしくなってきた。

「なんだ?」

 俺がそう思っていると、いきなり楽屋の扉が開いて中年太りの男が侵入してきたのだ!。

「「「「「わっ!!」」」」」

 俺たちは全員驚きのあまり声をあげていたが、意外にも男は紳士的な態度で接してきた。

「貴女が今回のイベントを企画したアリカ様ですね?」

 と聞かれたので答えを返す。

「ああ、そうだ」

 その答えに笑みを浮かべる彼は名刺的な物を出してこう言い出した。

「申し送れました、私こう言う者です...」

 礼儀正しく手渡された紙を見る。

「武器商人ディク? 武器商人が俺たちになんのようだ?」

 彼は俺の問いに笑いながら答えた。

「いえね、あれだけの人が集まるのであれば我々商いに多少なりとも影響が出るのですよ...、どうですか? これからもこのイベントを定期的に行い続けるのであれば我らディク武器商店がアリカ御一行様の援助をしたいと思った次第です」

「と言うと?」

「ふふっ、アリカ様がアリカ王国の【王】だという事は重々承知の上での取引となるのですが、貴方様のイベント会場にて我々の武具を売る権利を承認して欲しいのです、勿論タダでとは言いません...、細やかな物ですが皆様の趣向を元に製品化させていただいた物を格安あるいは無償で提供致しましょう」

 パチンと彼が指を弾くと黒ずくめの男達が現れて俺たちに道具を渡していく。

 ヨミには精錬された刀を。

 ヤシャには使い勝手の良い農具を。

 チユキには良く切れるカッターナイフを。

 3人ともディクから提供された装備品には凄く感動していたので、恐らく性能の方も素晴らしいのだろう。

 その後で俺たちの方を見てくる彼はこう呟いた。

「あちらの方々は喜んでいらっしゃるようですが、いかがなさいますか?」

 3人があれだけ喜んでいるのだから断る理由もないだろう。

「ああ、これからもこう言うイベントを定期的に行おう、その代わりアリカ王国に良い装備品を提供してくれよ...」

 その言葉を待ってましたとばかりに彼は再び笑っていた。

「お互いにいい取引になりそうですな...」

 ふふんと笑う彼の笑みが少々不気味ではあるが、ここは従っておいた方がなにかと便利だろう。

 まあ、そんなに長い関係性になるとは思えないが、今はいい装備品を無償提供して貰った事に感謝しておこうか。
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