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嵐
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雷は止んだようだが、依然として雨雲の中を浮遊しているミユキ。
嵐の中とはいえ、ユカが先導しているので間違いはないだろう。
少なくとも、今この場においてノース漁村の位置を知っている者は彼しかいないのだから...。
「アリカ...」
「んっ?どうしたんだロムパ?」
先程から落ち着きは取り戻したものの、やはり何処となく不安がっているのが見て取れる。
ギュッと俺の手を握りしめてくる彼女の手は柔らかい♡。
「なぁ...、今日はアリカのそばにいてもいいか?」
もじもじと顔を赤らめながら呟く悪魔王♡。
(こんな表情見せつけられたら...、断れないよな!)
「ああ!いいぜ!」
ニッカリ笑い、彼女の不安を取り除く。
すると、彼女の表情も少し柔らかくなった。
「...ありがとう」
ありがとう。
ああ、短くとも暖かいこの言葉は何度返されても心地の良いものだ。
そう感じてしまうのは、やはり生前に他人からありがとうと言われたことが少ない事が影響しているのだと思えてならない。
『感謝の気持ちを言葉にする』
人間が持つ力の中でも特に好まれるコミュニケーション能力。
これすら出来ない大人が現代社会には一定多数いたのを思い出して吐き気がした。
こんな幼い子供ですら言える短くも大切な言葉...、それすら言えない大人は果たして大人と言えるのだろうか?。
前世の嫌な記憶が自分の中で増大していくのを感じる...。
「アリカ?」
「えっ?」
そっと彼女の指が俺の頰にぷにっ♡と刺ささり我に帰る。
「なんだか怖い顔してたけど大丈夫?」
さっきまで心配していた筈なのに、今では心配されている事に気がつき恥ずかしくなった///。
「いや...なんでもないよ」
「そう...?、なんだか一瞬とっても怖い顔だったよ?」
明らかに不安そうな彼女の表情を見ていると、無理やりにでも笑顔を作り出す。
「ぜ~んぜ~ん大丈夫!!」
ムニムニと頰を指で弄り続け、変な顔を作る。
それを見た彼女が笑い声を上げた。
「なにその顔...!ふっ」
「あっ!、今笑ったな!、普段ツンケンしてるけど、やっぱりロムパも女の子だよな!」
お互いの笑い顔を見合ってまた笑う。
そんな正の感情に浸っていると、先程まで頭の中を支配していた負の感情を消し去った。
(やっぱり仲間っていいなぁ...)
ただ笑い合うだけで嫌な事を全て忘れられる。
そんな仲間達...。
俺は静かに彼女の表情を見つめる。
すると、まだ少々口角が上がっていた。
(いい笑顔するなぁ...、ロムパも)
女の子が普段見せることのない素顔を見ると、なんだか得してしまったような気分になるのでした。
嵐の中とはいえ、ユカが先導しているので間違いはないだろう。
少なくとも、今この場においてノース漁村の位置を知っている者は彼しかいないのだから...。
「アリカ...」
「んっ?どうしたんだロムパ?」
先程から落ち着きは取り戻したものの、やはり何処となく不安がっているのが見て取れる。
ギュッと俺の手を握りしめてくる彼女の手は柔らかい♡。
「なぁ...、今日はアリカのそばにいてもいいか?」
もじもじと顔を赤らめながら呟く悪魔王♡。
(こんな表情見せつけられたら...、断れないよな!)
「ああ!いいぜ!」
ニッカリ笑い、彼女の不安を取り除く。
すると、彼女の表情も少し柔らかくなった。
「...ありがとう」
ありがとう。
ああ、短くとも暖かいこの言葉は何度返されても心地の良いものだ。
そう感じてしまうのは、やはり生前に他人からありがとうと言われたことが少ない事が影響しているのだと思えてならない。
『感謝の気持ちを言葉にする』
人間が持つ力の中でも特に好まれるコミュニケーション能力。
これすら出来ない大人が現代社会には一定多数いたのを思い出して吐き気がした。
こんな幼い子供ですら言える短くも大切な言葉...、それすら言えない大人は果たして大人と言えるのだろうか?。
前世の嫌な記憶が自分の中で増大していくのを感じる...。
「アリカ?」
「えっ?」
そっと彼女の指が俺の頰にぷにっ♡と刺ささり我に帰る。
「なんだか怖い顔してたけど大丈夫?」
さっきまで心配していた筈なのに、今では心配されている事に気がつき恥ずかしくなった///。
「いや...なんでもないよ」
「そう...?、なんだか一瞬とっても怖い顔だったよ?」
明らかに不安そうな彼女の表情を見ていると、無理やりにでも笑顔を作り出す。
「ぜ~んぜ~ん大丈夫!!」
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それを見た彼女が笑い声を上げた。
「なにその顔...!ふっ」
「あっ!、今笑ったな!、普段ツンケンしてるけど、やっぱりロムパも女の子だよな!」
お互いの笑い顔を見合ってまた笑う。
そんな正の感情に浸っていると、先程まで頭の中を支配していた負の感情を消し去った。
(やっぱり仲間っていいなぁ...)
ただ笑い合うだけで嫌な事を全て忘れられる。
そんな仲間達...。
俺は静かに彼女の表情を見つめる。
すると、まだ少々口角が上がっていた。
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女の子が普段見せることのない素顔を見ると、なんだか得してしまったような気分になるのでした。
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