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さてと...見回りかな

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 ダレカ城...改めアリカ城を探索する俺。
 あれから1日が経ったので流石にリウも場内を歩くだけならばと許してくれた。

「どこ行こうかな~」

 改築したばっかりなので、ただ歩くだけでも楽しい気分になってくる。

「あれっ?アリカ様?、元気になられたんですか?」

 場内を歩いているとよく知った顔が現れた。

「サアヤ...か」

「はいっ」

 いつものように元気よく声を発する彼女をじろじろと見つめる俺。

「私の顔に何か付いてますか?」

「いやちょっとな...、じっとしててくれ」

「...?、はい...」

(あっ...、なんかインスピレーション掻き立てられてきた!)

 じっと彼女の全身をくまなく見据えた後、俺はこう叫んだ。

「キャラクターカスタマイズ!」

 俺が叫んだ瞬間、サアヤを虹色の風が覆い土煙をあげる。
 それが収まると、彼女の見た目が大きく変わっていたので成功だと実感する。

「アリカ様!?これは...」

「よしっ!上手くいった!お前は今日からサアヤQB九尾だ!」

「QB?」

「そうそうきゅーびー!、格好いいだろ!」

 俺は九つ生えたもふもふの尻尾を指差して言った。

「わあ!、私の尻尾が9つに!」

「それだけじゃないぜ!、基本能力も超パワーアップしといたから、これで簡単に負ける事はなくなるだろうさ」

「ありがとうございます!アリカ様!」

「いいって事よ!、今の俺すっごい事思いつきそうなんだよな~」

 俺はQB化したサアヤを見ていると、今度はホムラの強化案が思いついた。

「サアヤ、ホムラはどこにいるんだ?」

「ホムラ姉さんなら対◯忍の修練場にいると思いますよ」

「分かった、ちょっと行ってくる」

 俺はそれだけ告げるとさっさと修練場に向かった。

 ~対◯忍修練場~

「おっ、ここだ」

 自分が作ったお城なので以前よりも使い勝手がいい。
 俺が修練場の扉を開けると、そこには場内を激しく動き回る1匹の鳥の姿があった。
 迸る汗のなんと美しいことか。
 俺がしばらく見惚れていると、こちらに気がついて修練を一度止める彼女。

「これはこれはアリカ様、私に何かようですか?」

 赤い羽を畳み休ませながも、人間の体の方はしっかりと礼儀正しい。
 俺は有無を言わさずこう叫んだ。

「キャラカス!」

「アリカ様!?何を!?」

 長ったらしい技名を1話に2度も言うのはどうかと思うので、ここでは略称させていただく。

「ホムラHO鳳凰爆誕!!」

「これは!?」

「ほーおー!」

 俺は一人で喜んでいた。
 今日だけで二人もキャラカスタマイズしたのにまだまだ元気な自分の成長に満足感を得ているのだ。
 それはそうと、出来上がったホムラの姿をよ~く観察する。
 赤い翼は殆ど変化が無いように見えるが、羽の先っちょが少し緑がかっており以前よりも見栄えが良くなっている上、尻尾の体色が光の加減で七色に変化しているように見えるようになっていた。
 サアヤと同じで、大きな変化はそれくらいだが、基礎ステータスは大幅に上昇し新たな能力にも目覚めている。

「凄い...!!、力がみなぎってくる!」

 凄く嬉しそうな彼女の表情を見ているとこちらも嬉しい気分になっていると...。

「アリカ様!、少し私の背に乗って空中を散歩してみませんか?」

「空を?」

 う~んと考える俺。
 確かに気持ち良さそうだが、さっきの修練具合を見ていると振り落とされないか不安になる。

「大丈夫ですよ、私は元々乗り手がいてこそ本領を発揮できるタイプなので、乗り心地は保証します」

(えっ!?そうだったの!?、そんな設定した覚えないけど...、まあいっか!)

「じゃあ...、頼もっかな」

 空を飛ぶのには興味があったので、とりあえず頼んでみることにしました。


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