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3章 王立学院編ー後編―
23<救済>
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空になった吸い飲みはパチンとシャボン玉が弾けるように空中で消えた。
(なんだか少し楽になった気がする……)
感謝の意をこめてジェラルドの方へ目をやると、まだ真顔で俺のことをじっと見ている。表情の読み取れない顔で凝視されるのは若干怖い。
(やっぱ怒ってんのかな。まあ怒られても仕方ないよなあ)
いきなり「助けて」という連絡が来て、何事かと思えば魔法薬作りに失敗して
情けない姿になっているなんて。
ほんの少し冷静さを取り戻した頭で自分の行動を振り返ると、恥ずかしさでいたたれまくなってくる。
これ以上、醜態を晒すわけにはいかない。何度か大きく深呼吸を繰り返しから、黙ったままのジェラルドに声をかけた。
「ありがとう……ございました。もう、大丈夫、です」
「……そうか」
ジェラルドは独り言のように呟くと、俺の右肩から二の腕に人差し指を滑らせる。
「ひっ……あぁっ」
触れられたところからビリビリと電流が流れるような感覚が身体中に走った。
「これのどこが大丈夫なんだ」
「あっ、でも……ほんと、にっ……」
「……俺に触れられるのは嫌か?」
「そんな、ことは……ひぁっ」
言いながらもジェラルドは触れるのをやめない。身体をビクビク震えてうまく話すことができない。
「嫌じゃ、ないんだよな?」
もう一度確かめるように、アイスブルーの瞳が俺を覗き込んでくる。その目は切なく揺れていて、泣き出す前の子どもようにも見えた。それを見たらなぜか嫌ではないと伝えないといけない気がして、俺は目をぎゅっと閉じて頷いた。
「……わかった」
ジェラルドはジャケットを乱暴に脱ぐと床に放り投げ、ネクタイを緩める。
それからベッドに乗り上げてくると、背後に回って俺のことを後ろから横抱きにした。
「あ、んんっ……ひ、あっ……」
ジェラルドが俺の中途半端に脱ぎかけの衣服に手をかける。刺激を強めないよう、優しくそっと脱がせてくれているのに、声を止めることができない。
身に着けていたもの全てを剥ぎ取ったジェラルドはぴったりと肌を密着させた。背中に彼の胸板や引き締まったかたい腹部が触れているのを感じると、ふれたところからじわじわと熱が広がっていくような気がする。
ジェラルドは耳を甘噛みしてから、耳孔に言葉を流し込むように囁いた。
「……少しでも早く楽になれるよう、俺に手伝わせてくれ」
「は……、い……っ、ああっ、や……」
ジェラルドの手が下半身に触れる。自分で触れるだけでは感じることのできなかった快感に翻弄され、すぐに俺は何も考えられなくなった。
(なんだか少し楽になった気がする……)
感謝の意をこめてジェラルドの方へ目をやると、まだ真顔で俺のことをじっと見ている。表情の読み取れない顔で凝視されるのは若干怖い。
(やっぱ怒ってんのかな。まあ怒られても仕方ないよなあ)
いきなり「助けて」という連絡が来て、何事かと思えば魔法薬作りに失敗して
情けない姿になっているなんて。
ほんの少し冷静さを取り戻した頭で自分の行動を振り返ると、恥ずかしさでいたたれまくなってくる。
これ以上、醜態を晒すわけにはいかない。何度か大きく深呼吸を繰り返しから、黙ったままのジェラルドに声をかけた。
「ありがとう……ございました。もう、大丈夫、です」
「……そうか」
ジェラルドは独り言のように呟くと、俺の右肩から二の腕に人差し指を滑らせる。
「ひっ……あぁっ」
触れられたところからビリビリと電流が流れるような感覚が身体中に走った。
「これのどこが大丈夫なんだ」
「あっ、でも……ほんと、にっ……」
「……俺に触れられるのは嫌か?」
「そんな、ことは……ひぁっ」
言いながらもジェラルドは触れるのをやめない。身体をビクビク震えてうまく話すことができない。
「嫌じゃ、ないんだよな?」
もう一度確かめるように、アイスブルーの瞳が俺を覗き込んでくる。その目は切なく揺れていて、泣き出す前の子どもようにも見えた。それを見たらなぜか嫌ではないと伝えないといけない気がして、俺は目をぎゅっと閉じて頷いた。
「……わかった」
ジェラルドはジャケットを乱暴に脱ぐと床に放り投げ、ネクタイを緩める。
それからベッドに乗り上げてくると、背後に回って俺のことを後ろから横抱きにした。
「あ、んんっ……ひ、あっ……」
ジェラルドが俺の中途半端に脱ぎかけの衣服に手をかける。刺激を強めないよう、優しくそっと脱がせてくれているのに、声を止めることができない。
身に着けていたもの全てを剥ぎ取ったジェラルドはぴったりと肌を密着させた。背中に彼の胸板や引き締まったかたい腹部が触れているのを感じると、ふれたところからじわじわと熱が広がっていくような気がする。
ジェラルドは耳を甘噛みしてから、耳孔に言葉を流し込むように囁いた。
「……少しでも早く楽になれるよう、俺に手伝わせてくれ」
「は……、い……っ、ああっ、や……」
ジェラルドの手が下半身に触れる。自分で触れるだけでは感じることのできなかった快感に翻弄され、すぐに俺は何も考えられなくなった。
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