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#14
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夢を見た。
綺麗な碧い海の中にいる夢だ。水の中なのに、まったく息苦しくない。
夢の中の俺は色とりどりのサンゴや海藻がそよぐ中、蛍光色の小さな魚たちと楽しく泳いでいた。
しばらく泳いでいると、大きな壺を見つけた。
中を覗き込むと、無数の吸盤が付いた赤黒い脚が伸びてきて、俺の水着を引っ張る。
慌てて逃げたが、水着は取られてしまった。
全裸になった俺の下半身目がけて、無数の小魚が集まってくる。
「おい! やめろって!」
水の中で頼りなく揺れる俺の中心を餌とでも間違えているのか、魚たちは口で突つく。
最初はくすぐったかったのだが、次第に変な気持ちになってしまう。
これはやばい。
「あっ、ちょっ……ほんとにやばいって……! こらっ! 離れろって!」
手で追い払おうとするが、砂糖に集まる蟻のように後から後から寄ってくる魚たちの数には適わない。
次第に、芯だけではなく腕や胸や脚などさまざまな場所も突かれ始める。それが妙に気持ちいい。
「やめっ……だめっ……やああッ……!」
もう、吐き出してしまう。そう思って叫んだところで目が覚めた。
「びっ……くりしたぁ……」
寝起きの掠れ声で静かに上半身を起こす。
横では弟がすやすやと健やかな寝息を立てていた。
俺は静かにベッドを出ると、ボトムスを引っ張り中を覗き込む。
「セーフ……」
下半身にはなんの異常も見られなかった。
デジタル時計は10時30分を差している。
今日は家を出るのが午後なので、シッターさんは12時過ぎに来ることになっている。
「…シャワー浴びとくか」
俺はボサボサの頭をかきながら、シャワーブースへ向った。
シッターさんは父親が手配してくれた60代の女性だ。
上品なグレイッシュのショートヘアで、ギャルソンやヨージのようなエッジの効いたファッションに身を包んでいる。
一見派手だが、家事能力や子どもを遊ばせるスキルは完璧な人だ。
普段何をしている人なのかは謎だが、親父が頼んだ人だ。きっと何かすごい人なんだと思う。
シッターさんに抱っこされて手を振る弟に後ろ髪を引かれながら仕事へ向った。
今日の仕事は雑誌の取材が4件だ。毎月の連載がある雑誌で、撮影とインタビュー込みで各社2時間程。
14時スタートで、最初だけしっかりヘアメイクをするので、全部で4時間ほどかかってしまう。
外ロケ撮影のある日は別だが、そうでもない限りは1スタと2スタをテレコで使うように組んでもらっている。
1スタでA社の撮影をしている間にB社が2スタで準備をし、B社で撮影をしている間に、C社がA社と入れ替わりで1スタで準備をする。
最後に、C社の撮影を1スタで行っている間に、D社がBスタで準備をしておく…という具合だ。
こうしてもらうと、1つのフォトスタジオ内ですべての移動が完結するので、とても楽でありがたい。
2社目の撮影後、少しだけ時間が空いた。
1階のロビーでぼんやりとコーヒーを飲んでいると、見知った顔が正面に座った。
「飛鳥、お疲れー」
「和泉じゃん。オマエも今日、アートで仕事?」
アートスタジオはテレビ局のすぐ近くにある便利な立地で、使い勝手がいい。地下に3つ、1階に2つのフォトスタジオがあるので、たまにこうしてメンバーとバッティングすることがある。
「うん。俺はあと1こでおわり。おまえは?」
「俺はあと2つ。多少押してるけど、まあてっぺん越さないでいける気がする」
「ここ便利でいいよなあ」
「出版社の人は、画替わりしないから嫌っぽいけどな……俺たちからしたら最高だよな」
「それなー。うちは安定期に入ったとはいえ、嫁のメンタルの調子が良くなくてさ。ここだと家から近いし、すぐ帰れるからホント助かる」
和泉が小さくため息を吐く。
「嫁って、番の?」
「そー。まあ第一の性は同じなんだけど……嫁って言うと喜ぶのよ」
和泉は照れくさそうに笑った。
「そういうもん?」
「そういうもんらしいよ。おまえは違うの?」
「あー……俺は、どうだろ。まだ結婚とか、まったく考えらんないしなあ」
俺の返答に、和泉は少しだけ驚いた顔をする。
「あんなに惚気といて? 正直、飛鳥が一番先に結婚すると思ってたんだよ、俺たち」
「あー、あはは」
転生前の飛鳥の、番マウントを思い出して苦笑いでごまかす。
「まあでも、いまのお前ぐらい落ち着いてた方がいいとは思う」
「そう言ってもらえると救われるわ」
「いや、俺も前はお前のことちょっとやばいなって思ってたんだけどさ。うちの嫁も、妊娠してからすごいのよ」
「身体が変わるだけでも大変なんだろ」
「あっちの方が年上だからさ、もし生まれる前に何かあったら……ってすげえ些細なことでナーバスになってんのもある」
和泉はアイスコーヒーを一口飲む。
「けど、急に俺に捨てられんじゃないかって怖くなるんだって……俺はあいつのことしか見てないし愛してないんだけどさ……言葉だけじゃどうしても不安ってのもわかる。もし生まれる前に何かあったら、俺に捨てられるんじゃないかって、怖くなるんだって言うんだよ」
「お前らは別に、運命の番じゃなくても番になれるもんな」
「理論上はな。けど、そんな奴見たことねえじゃん」
「確かに……不倫とか浮気してる奴はいっぱいいるけど」
「それはアルファに限ったことじゃねえだろ。フェロモン感知できなくても、シュプリームとヤりたい奴なんていくらでもいるだろ。それで言ったら俺だって心配だっつの」
和泉の番は、ハイブランドなどのコレクションにも出演するモデルだ。
一度だけ会ったことがあるが、シュプリームの周と飛鳥には警戒心丸出しだったのを憶えている。
「そうか、別にアルティメットアルファはシュプリームじゃなくても番になれるし結婚もできるのか……」
そうだ。すっかり忘れていた。あの男が他に番を見つけてくれれば、俺は解放される可能性があるということだ。
「いや、でもお前んとこは同棲して長いし、すげー愛されてるっぽいし大丈夫だろ。心配すんなよ」
黙り込んだ俺を見て何を勘違いしたのか和泉がフォローをしてくる。
その時、メイクさんがロビーまで俺を呼びにきた。
「飛鳥くん、スマホ鳴ってるよ!」
「ありがとうございます。じゃ和泉、またな。そろそろ行くわ」
「おー。またな」
和泉はロビーに残って俺に手を振った。
「ごめんね。もしかしたら大切な用事かもしれないと思って」
「っすね。ありがとうございます」
メイクルームに置きっぱなしだったスマホを確認する。
画面にはシッターさんの名前が出ている。
弟に何かあったんだろうか。
「すんません、撮影までもうちょい時間ありますよね?」
スタジオの編集さんに声をかける。
「うん。あと5分後からスタートだよ」
「わかりました。ちょっと電話してきます」
俺はスタジオの思い扉を閉め、廊下のソファに座って電話を掛け直す。
2コールほどで、シッターさんが出た。
「飛鳥です。どうしました?」
「ああ、いえ……ごめんね。お仕事中に」
「弟に何かあったんですか?」
「それがね、私にも何がなんだかよくわからないんだけど……」
シッターさんの話を聞いた俺は、電話を取り落としそうになる。
「は? え!? そんなこと……」
スタジオの廊下に、俺の大声が響き渡った。
綺麗な碧い海の中にいる夢だ。水の中なのに、まったく息苦しくない。
夢の中の俺は色とりどりのサンゴや海藻がそよぐ中、蛍光色の小さな魚たちと楽しく泳いでいた。
しばらく泳いでいると、大きな壺を見つけた。
中を覗き込むと、無数の吸盤が付いた赤黒い脚が伸びてきて、俺の水着を引っ張る。
慌てて逃げたが、水着は取られてしまった。
全裸になった俺の下半身目がけて、無数の小魚が集まってくる。
「おい! やめろって!」
水の中で頼りなく揺れる俺の中心を餌とでも間違えているのか、魚たちは口で突つく。
最初はくすぐったかったのだが、次第に変な気持ちになってしまう。
これはやばい。
「あっ、ちょっ……ほんとにやばいって……! こらっ! 離れろって!」
手で追い払おうとするが、砂糖に集まる蟻のように後から後から寄ってくる魚たちの数には適わない。
次第に、芯だけではなく腕や胸や脚などさまざまな場所も突かれ始める。それが妙に気持ちいい。
「やめっ……だめっ……やああッ……!」
もう、吐き出してしまう。そう思って叫んだところで目が覚めた。
「びっ……くりしたぁ……」
寝起きの掠れ声で静かに上半身を起こす。
横では弟がすやすやと健やかな寝息を立てていた。
俺は静かにベッドを出ると、ボトムスを引っ張り中を覗き込む。
「セーフ……」
下半身にはなんの異常も見られなかった。
デジタル時計は10時30分を差している。
今日は家を出るのが午後なので、シッターさんは12時過ぎに来ることになっている。
「…シャワー浴びとくか」
俺はボサボサの頭をかきながら、シャワーブースへ向った。
シッターさんは父親が手配してくれた60代の女性だ。
上品なグレイッシュのショートヘアで、ギャルソンやヨージのようなエッジの効いたファッションに身を包んでいる。
一見派手だが、家事能力や子どもを遊ばせるスキルは完璧な人だ。
普段何をしている人なのかは謎だが、親父が頼んだ人だ。きっと何かすごい人なんだと思う。
シッターさんに抱っこされて手を振る弟に後ろ髪を引かれながら仕事へ向った。
今日の仕事は雑誌の取材が4件だ。毎月の連載がある雑誌で、撮影とインタビュー込みで各社2時間程。
14時スタートで、最初だけしっかりヘアメイクをするので、全部で4時間ほどかかってしまう。
外ロケ撮影のある日は別だが、そうでもない限りは1スタと2スタをテレコで使うように組んでもらっている。
1スタでA社の撮影をしている間にB社が2スタで準備をし、B社で撮影をしている間に、C社がA社と入れ替わりで1スタで準備をする。
最後に、C社の撮影を1スタで行っている間に、D社がBスタで準備をしておく…という具合だ。
こうしてもらうと、1つのフォトスタジオ内ですべての移動が完結するので、とても楽でありがたい。
2社目の撮影後、少しだけ時間が空いた。
1階のロビーでぼんやりとコーヒーを飲んでいると、見知った顔が正面に座った。
「飛鳥、お疲れー」
「和泉じゃん。オマエも今日、アートで仕事?」
アートスタジオはテレビ局のすぐ近くにある便利な立地で、使い勝手がいい。地下に3つ、1階に2つのフォトスタジオがあるので、たまにこうしてメンバーとバッティングすることがある。
「うん。俺はあと1こでおわり。おまえは?」
「俺はあと2つ。多少押してるけど、まあてっぺん越さないでいける気がする」
「ここ便利でいいよなあ」
「出版社の人は、画替わりしないから嫌っぽいけどな……俺たちからしたら最高だよな」
「それなー。うちは安定期に入ったとはいえ、嫁のメンタルの調子が良くなくてさ。ここだと家から近いし、すぐ帰れるからホント助かる」
和泉が小さくため息を吐く。
「嫁って、番の?」
「そー。まあ第一の性は同じなんだけど……嫁って言うと喜ぶのよ」
和泉は照れくさそうに笑った。
「そういうもん?」
「そういうもんらしいよ。おまえは違うの?」
「あー……俺は、どうだろ。まだ結婚とか、まったく考えらんないしなあ」
俺の返答に、和泉は少しだけ驚いた顔をする。
「あんなに惚気といて? 正直、飛鳥が一番先に結婚すると思ってたんだよ、俺たち」
「あー、あはは」
転生前の飛鳥の、番マウントを思い出して苦笑いでごまかす。
「まあでも、いまのお前ぐらい落ち着いてた方がいいとは思う」
「そう言ってもらえると救われるわ」
「いや、俺も前はお前のことちょっとやばいなって思ってたんだけどさ。うちの嫁も、妊娠してからすごいのよ」
「身体が変わるだけでも大変なんだろ」
「あっちの方が年上だからさ、もし生まれる前に何かあったら……ってすげえ些細なことでナーバスになってんのもある」
和泉はアイスコーヒーを一口飲む。
「けど、急に俺に捨てられんじゃないかって怖くなるんだって……俺はあいつのことしか見てないし愛してないんだけどさ……言葉だけじゃどうしても不安ってのもわかる。もし生まれる前に何かあったら、俺に捨てられるんじゃないかって、怖くなるんだって言うんだよ」
「お前らは別に、運命の番じゃなくても番になれるもんな」
「理論上はな。けど、そんな奴見たことねえじゃん」
「確かに……不倫とか浮気してる奴はいっぱいいるけど」
「それはアルファに限ったことじゃねえだろ。フェロモン感知できなくても、シュプリームとヤりたい奴なんていくらでもいるだろ。それで言ったら俺だって心配だっつの」
和泉の番は、ハイブランドなどのコレクションにも出演するモデルだ。
一度だけ会ったことがあるが、シュプリームの周と飛鳥には警戒心丸出しだったのを憶えている。
「そうか、別にアルティメットアルファはシュプリームじゃなくても番になれるし結婚もできるのか……」
そうだ。すっかり忘れていた。あの男が他に番を見つけてくれれば、俺は解放される可能性があるということだ。
「いや、でもお前んとこは同棲して長いし、すげー愛されてるっぽいし大丈夫だろ。心配すんなよ」
黙り込んだ俺を見て何を勘違いしたのか和泉がフォローをしてくる。
その時、メイクさんがロビーまで俺を呼びにきた。
「飛鳥くん、スマホ鳴ってるよ!」
「ありがとうございます。じゃ和泉、またな。そろそろ行くわ」
「おー。またな」
和泉はロビーに残って俺に手を振った。
「ごめんね。もしかしたら大切な用事かもしれないと思って」
「っすね。ありがとうございます」
メイクルームに置きっぱなしだったスマホを確認する。
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弟に何かあったんだろうか。
「すんません、撮影までもうちょい時間ありますよね?」
スタジオの編集さんに声をかける。
「うん。あと5分後からスタートだよ」
「わかりました。ちょっと電話してきます」
俺はスタジオの思い扉を閉め、廊下のソファに座って電話を掛け直す。
2コールほどで、シッターさんが出た。
「飛鳥です。どうしました?」
「ああ、いえ……ごめんね。お仕事中に」
「弟に何かあったんですか?」
「それがね、私にも何がなんだかよくわからないんだけど……」
シッターさんの話を聞いた俺は、電話を取り落としそうになる。
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