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寝室にリップ音だけが響く。

いつのまにか四つん這いにさせられた飛鳥は顔を枕に埋め、尻を突き出す体位になっていた。

大きな手がまろい尻を撫でまわし、一面にキスを落とす。
「はァ……おしりまで可愛い……ずっと撫でてたい」

割れ目が押し開かれ、不浄の孔にぬるりとしたものが押し当てられた。誰にも触れられたところのない場所を舐められている。羞恥で頭がいっぱいになった。

「うそっ?! や、ま、まって! きたな……」
「待たない。汚くないよ。飛鳥は全部可愛くて綺麗。それに、ここ、すっごく……美味しい。いい匂いで甘くて……本物の桃みたいだよ」

「う、あっ、やぁぁ!!!」
男はぴちゃぴちゃと水を飲む猫のような音を立て、後孔を舐め回す。

まだ閉じられた蕾を縁取る皺のひだの一つひとつにまで入り込むように、ねっとり、じっくりと。まるで男の執着を表すように。

「やぁっ……あぁっ、あああんっ……」
キスや胸を触れられたときも気持ちよくてどうにかなりそうだったのに。

何十倍にも気持ちよくてたまらない。羞恥は快感で上書きされ、もう何も考えられなくなる。

「あ、もっ……やっ、らっ」
早く、もっと。飛鳥は啜り泣きながら腰を左右に振った。

「だあめ。初めてなんだから。もう少し解さないと、つらいのは飛鳥だよ?」
あやすように言うと、再び美しい顔を蕾へ埋める。

「あぁんっ、またっ……! も、だめ、ってえ…」
びくんびくんと尻を震わせながら快感に耐えていると、両手が上体へと伸びてくる。

先刻まで散々虐められ、赤く熟れた先端を爪で引っかいた。
「ひっ…ああああ!!!!」

上も下も同時に責められ、ひときわ大きな嬌声を上げてしまう。
「な、に……んぁっ?!」

いったん、すべての快感と刺激が身体から引いていく。
男は微笑を浮かべ、飛鳥の身体を軽々とひっくり返した。

仰向けに戻され、両膝の裏に手を添えられる。そのままグイっと脚を胸につくくらい折り曲げられた。

さらにМ字に開脚され、おしめ替えの赤ん坊のような体勢になる。
「次はこれで可愛がってあげようと思って」

男は2本の指を眼前に突きつけると、見せつけるようにベロリと舐める。そして飛鳥の下半身へゆっくりと埋めていく。

「あ、やぁ、ひ」
今までにない圧迫感と快感。電流のような痺れが身体を駆け巡った。抱えられた脚がビクビクと震えている。

「ハァ……すっごい濡れてるから2本いっきに入っちゃった……えっちだなあ飛鳥は。ほんっとに可愛い」

ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が聞こえる。うっとりとした口調とは裏腹に、男の指の動きは激しい。

「んんっ、ぅ、あ、っ…ふ、あ、まっ……ちょ、や、あっつ¥」
「なあに? どうしたの?」

「ちゃんとしゃべってくれないとわからないよ……ふふっ。もう4本も咥えてる。んっ……早く挿れたいっ……」

興奮をにじませた声で言うと、男は飛鳥の股の間に顔を近づけた。
「ちょっ、なにす……ああああああああ!」

差し込まれた指はそのままに、今まで一度も触れられなかった飛鳥の男の証。
男はソフトクリームを舐めるように、さまざまな角度から舐めあげていく。

「あっ……い、ぃ…っ、あ、き、もちぃ……」
「…っん、飛鳥、ここぺろぺろされるの気持ちいの? 番の舌でやらしくぺろぺろされるの好き?」
「う、んっ……きもち、……ぃっ、す、きぃ……」
男ははぁはぁと荒い息を吐き出し、根本まで一気に咥えこんだ。

「やぁっ、あっ、ぁぁっ…! っく……っ」
後孔を犯す指の抽挿にリズムを合わせるような深いストローク。

激しい攻めに目の前が真っ白になり、チカチカと火花が散る。
「すぐイっちゃったね……すっごいやらしいね」

腔内に吐き出された飛鳥の欲を、喉を鳴らして飲み込む。さらに一滴も零すまいと、ちろちろと蛇のように舌を動かし、先端に少しだけついてた雫をなめとっていく。

「だ、めっ……いまぁ……っ!」
果てたばかりのそれは刺激に弱い。同じ男であればわかっているはずなのに。

わざとやっているに違いない。涙で潤んだオニキスの瞳で、咎めるように男を睨む。

「また泣いちゃったの? 気持ちよすぎて泣いちゃう飛鳥、可愛いなあ。
もっと見たくなっちゃうよ……」

手の甲で口を拭うと、目尻に溜まった涙をちゅうと吸い取る。
両手を飛鳥の顔の側につくと、上から覗き込むようにして飛鳥を見つめた。

右頬に、手が添えらる。
「ずっとずっと待ってたんだよ……今日が来るのを。見てるだけで我慢してるの、本当につらくてさ。頭おかしくなりそうだった……」

愛おしくてたまらないと言うように目を細めると、そっと飛鳥の頬を撫でる。
「飛鳥……僕のこと、ナカに挿れてくれる?」

突然現れ、こんなにも好き放題に蹂躙したくせに、アクアマリンの双眸は不安げに揺れていた。

それを見た瞬間、胸に愛しさが芽吹いて一気に花開く。この男は自分のアルファだと、身体だけでなく心もやっと理解した。

飛鳥はゆっくりと左腕を動かし、男の頬に触れる。
「う、んっ……いれ、てっ……んぅ」

今までとは違う、優しいキスが落とされた。言葉はなくても、合わせられた唇から、愛おしくてたまらないと気持ちが伝わってくる。それだけで昇天しそうなほど幸せだ。

「あっ、ふぁっ……んっ、んっ」
「ん……あすか、あすかっ」

舌を絡めあい、互いの愛を交換するように何度もキスを交わす。
「挿れるね……も、僕も限界ッ……」

至近距離で見つめあったまま余裕のない微笑みを浮かべ、男は雄芯を解れきった後孔へと、ゆっくりと押し当てた。

「っ……はや、くっ……きてぇっ……」
硬くて熱い肉の塊。擦られただけで気持ち良すぎて頭がバカになりそうだ。

「くっ、あっ…あすか、あすか…っ、ごめっ……やさしく、できないっ、かもっ」

猛りきったアルファの大きなものの先端がゆっくりと押し入ってきた。
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