5 / 7
★5.メルティ
しおりを挟む
痕を付けてほしいと言われて、舐めていいか尋ねて、でも噛んでほしいらしくて、もっと鳴かせたくて、欲しがられるほどに、肌と肌の間の隙間を埋めたくなり、白須の望みを叶えているのか、俺が欲望を果たしているのか、境界線がいよいよ曖昧になる。
俺の手で、二回イッた。
はじめのうちは射精のことを、出るとか出そうとか言っていた白須が、イクという言葉を覚えてから、本当にイクとしか表現できないような感じ方をするようになってしまったのが、エロすぎて、たまんなかった。
白須はなにか、自分が性的快感を得ること自体に罪悪感があるらしい。
俺に謝りながらイクのが気持ちいいようで、泣いたりもするから、俺がいじめているみたいになった。
「先輩、せんぱい」
射精しそうになるとキスして欲しがる。何か怖いのかもしれない。
座った背中を抱くようにしているので、白須は無理に振り向かないといけないのに、むしろそうしないと苦しいような表情で、唇を求める。
こんなに健気なヤツが、なんで自分を変態だとか思い込んでいるのか、よくわからない。
「好きです、先輩」
腕の中で、告白は何度もされた。
童貞が、五年越しの片思いを、二十歳の誕生日に、やっと。
なんか重みが違いすぎて、俺はうまく言葉を返せなかった。
うなずくか背中を撫でるか、それくらいだ。
それでも白須は、受け入れてもらえたとわかっただけで、安心するらしい。
そういう時にキスすると、体が透き通って消えるんじゃないかってくらい、全身の力が抜けて柔らかくなる。
「先輩が、好き……」
したいって言うから、俺も口でシてもらった。
股をもじもじさせながら四つん這いになって、充血した亀頭の鈴口に舌をこすりつける。
いつも自分でしごく時は竿への刺激が中心だから、妙に感じてしまう。
男の汚い股間に顔を埋めるなんて拷問みたいなことを、まるでアイスを舐め回す子供みたいな熱心さで。
俺が抜いてやったばかりなのに、フェラチオしていること自体に興奮してしまっているようだ。
片膝にトランクスを引っかけただけの、丸出しの股間がまた膨らみはじめている。
「チンポ、自分で弄っていいよ」
「ん……ん……」
「俺のしゃぶりながら射精するところ、見せてくれよ」
促してやると、耳まで赤くなって、鼻からフンフンと熱い息を吹き出す。
恥ずかしければ恥ずかしいほど気持ちいいのだ。
淫らなさまを晒す自分を、それを視姦されていることを。
「白須、かわいい。かわいいなあ。白須……」
思っていたことが口から出てしまって、俺は空いた両手で白須の乳首をなぞる。
手招くように指先を動かすと、白須は猫のように喉を鳴らした。
俺のを無理に口に収めようとして、上からでも片頬がリスみたいに膨らんでいるのがわかる。
一度口から出したものをまた咥えこんで、また出して、じゅぽじゅぽと激しく繰り返す。
そのリズムで自分のチンポもぐちゃぐちゃにしごいている。
乳首の輪郭が哺乳瓶の飲み口みたいに尖りはじめていた。
俺は下生えまで唾液で濡らされながら、指の腹でしつこく乳首をくすぐる。
もともと薄い胸筋にほどよく脂肪が乗っているので、本当に、乳房があるみたいだ。
台地みたいでボリュームはないのに、乳首の形だけ雌牛みたいに吸われるための形をしていて、妊娠するわけでもなし、ただ俺のためだけにそうなっているのが、たまらない。
だめだ。
こんなの知ったら、もう女を抱けなくなる。
白須の頬に乱れた髪が張り付いていて、とっさに耳にかけてやると、あどけない顔で俺を見上げた。
それで射精したのが、俺だ。
勢いよく口から飛び出してベットリ顔を汚したそれを、白須はまた口に含もうとする。
先端を舌でくじり、ジュルジュルと音を立てて啜る。
「おい、やめ……ッ」
聞きやしねえ。
半勃ちにまですると、やっと口を離して、花でも匂うように鼻先を擦り寄せた。
俺は白須の上気した頬を手で拭った。
「ごめん」
「……なんで、謝るんですか」
「それは、だから……口でシてもらってる時は先に言うのがマナーってモンなんだよ」
そんなマナーが本当にあるかは知らん。
だが、少なくとも元カノ達にはそうしてきたのだから、白須に対してだけそうしないのは違うだろう。
白須はまだイッてないのに。
軽く賢者になって、俺は自分で自分にがっかりしている。
だが、白須は喜んだ。
「お、俺にされたの、そんなに気持ちよかったんですか」
「…………」
「え、あの、先輩、今の、もっかい、やらせてもらっていいですか。先輩」
妙なテンションの上げ方をする馬鹿な後輩の口を、俺はキスでふさいだ。
オーラルセックスの後のキスって、衛生的にどうなんだと思っていたのだが、なんか、今日に限って急にしたくてたまらなくなってしまった。童貞の白須が何も知らないのをいいことに。
変な味だ。唇からして苦い。
でも白須はもっと苦かったはずだ。
初めてで、直に咥えて、ワケもわからず顔にかけられて。
そう思うと、なんかぐわっと首の後ろが熱くなってきて、俺はもう恥も外聞もなく白須に迫っていた。
「白須、ケツ使っていいか」
「ふぇ……?」
「もう今すぐ白須の尻のナカに出したい」
「え、え?」
「怖いよな、わかってる、でも痛くしないから、先っぽだけでいいから、頼む」
俺はたぶんもう、脳がうまく働いていない。
抱きしめた白須の体中から、発酵した果実酒のような甘い匂いが立っていて、頭の芯がぼうっとして。
それで、半勃ちの性器のほうがもはや本体みたいになっている。
「今すぐぶち犯して俺だけのものにしたい。ダメか。ダメだよな。わかってんだけど、白須。だって今だけなんだろ。今くらい全部、俺だけの」
今この瞬間も、そう。
白須がこうすれば逆らえないとわかっていて、強く抱きしめて、耳元に唇を寄せる。
柔らかそうな耳。
本人は噛んでほしがるけれど、舐められるほうが感じているように見える。
むしろ感じすぎるから痛みに置き換えてほしいみたいに。
「俺に白須をくれよ……」
「ん……んっ」
吐息交じりに囁きながら歯を立てるとビクンと背筋をのけぞらせて悦んだ。
「あっ」
「なあ、舐めていいか、なあ」
「あ、ああっ、舐めて、先輩、舐めてえっ」
俺は望み通りにした。
ちゅっと吸いながら、固く尖らせた舌で耳殻をたどる。
赤ちゃんみたいに柔らかい耳たぶが、真っ赤になっている。
同じくらい赤くなった喉元は、脱がせたばかりの時に付けたキスマークでいっぱいだ。
服の下がこんなふうになっていると大学でわかったら、まともな友達まで離れていってしまうだろう。
鼻息荒く舐められて、白須まではあはあと息を上げていた。
「もお、俺、先輩のだから、先輩の好きにして……」
「俺の……?」
「うん、ん……っずっと前から……全部……」
ローションが要る。
「俺の体は、先輩専用だから……」
ごくんと唾を飲んで、俺は真横にある押し入れに手を伸ばす。
こういう時に限ってすぐ出てこない。スマートじゃないからすぐフラれるのだ。
白須もそうかもしれない。
片手で暗がりをゴソゴソと漁っていると、白須のリュックに肘が当たった。
水筒でも入っているのか、ゴトンとでかい音を立てて倒れた。
胸に顔を埋めた白須が「使っていいですよ……」と呟いた。
使う?なに?
それでファスナーの隙間に指を入れてリュックの口を開けたら、めちゃくちゃデカいローションが転がり出てきた。マジか。
俺の手で、二回イッた。
はじめのうちは射精のことを、出るとか出そうとか言っていた白須が、イクという言葉を覚えてから、本当にイクとしか表現できないような感じ方をするようになってしまったのが、エロすぎて、たまんなかった。
白須はなにか、自分が性的快感を得ること自体に罪悪感があるらしい。
俺に謝りながらイクのが気持ちいいようで、泣いたりもするから、俺がいじめているみたいになった。
「先輩、せんぱい」
射精しそうになるとキスして欲しがる。何か怖いのかもしれない。
座った背中を抱くようにしているので、白須は無理に振り向かないといけないのに、むしろそうしないと苦しいような表情で、唇を求める。
こんなに健気なヤツが、なんで自分を変態だとか思い込んでいるのか、よくわからない。
「好きです、先輩」
腕の中で、告白は何度もされた。
童貞が、五年越しの片思いを、二十歳の誕生日に、やっと。
なんか重みが違いすぎて、俺はうまく言葉を返せなかった。
うなずくか背中を撫でるか、それくらいだ。
それでも白須は、受け入れてもらえたとわかっただけで、安心するらしい。
そういう時にキスすると、体が透き通って消えるんじゃないかってくらい、全身の力が抜けて柔らかくなる。
「先輩が、好き……」
したいって言うから、俺も口でシてもらった。
股をもじもじさせながら四つん這いになって、充血した亀頭の鈴口に舌をこすりつける。
いつも自分でしごく時は竿への刺激が中心だから、妙に感じてしまう。
男の汚い股間に顔を埋めるなんて拷問みたいなことを、まるでアイスを舐め回す子供みたいな熱心さで。
俺が抜いてやったばかりなのに、フェラチオしていること自体に興奮してしまっているようだ。
片膝にトランクスを引っかけただけの、丸出しの股間がまた膨らみはじめている。
「チンポ、自分で弄っていいよ」
「ん……ん……」
「俺のしゃぶりながら射精するところ、見せてくれよ」
促してやると、耳まで赤くなって、鼻からフンフンと熱い息を吹き出す。
恥ずかしければ恥ずかしいほど気持ちいいのだ。
淫らなさまを晒す自分を、それを視姦されていることを。
「白須、かわいい。かわいいなあ。白須……」
思っていたことが口から出てしまって、俺は空いた両手で白須の乳首をなぞる。
手招くように指先を動かすと、白須は猫のように喉を鳴らした。
俺のを無理に口に収めようとして、上からでも片頬がリスみたいに膨らんでいるのがわかる。
一度口から出したものをまた咥えこんで、また出して、じゅぽじゅぽと激しく繰り返す。
そのリズムで自分のチンポもぐちゃぐちゃにしごいている。
乳首の輪郭が哺乳瓶の飲み口みたいに尖りはじめていた。
俺は下生えまで唾液で濡らされながら、指の腹でしつこく乳首をくすぐる。
もともと薄い胸筋にほどよく脂肪が乗っているので、本当に、乳房があるみたいだ。
台地みたいでボリュームはないのに、乳首の形だけ雌牛みたいに吸われるための形をしていて、妊娠するわけでもなし、ただ俺のためだけにそうなっているのが、たまらない。
だめだ。
こんなの知ったら、もう女を抱けなくなる。
白須の頬に乱れた髪が張り付いていて、とっさに耳にかけてやると、あどけない顔で俺を見上げた。
それで射精したのが、俺だ。
勢いよく口から飛び出してベットリ顔を汚したそれを、白須はまた口に含もうとする。
先端を舌でくじり、ジュルジュルと音を立てて啜る。
「おい、やめ……ッ」
聞きやしねえ。
半勃ちにまですると、やっと口を離して、花でも匂うように鼻先を擦り寄せた。
俺は白須の上気した頬を手で拭った。
「ごめん」
「……なんで、謝るんですか」
「それは、だから……口でシてもらってる時は先に言うのがマナーってモンなんだよ」
そんなマナーが本当にあるかは知らん。
だが、少なくとも元カノ達にはそうしてきたのだから、白須に対してだけそうしないのは違うだろう。
白須はまだイッてないのに。
軽く賢者になって、俺は自分で自分にがっかりしている。
だが、白須は喜んだ。
「お、俺にされたの、そんなに気持ちよかったんですか」
「…………」
「え、あの、先輩、今の、もっかい、やらせてもらっていいですか。先輩」
妙なテンションの上げ方をする馬鹿な後輩の口を、俺はキスでふさいだ。
オーラルセックスの後のキスって、衛生的にどうなんだと思っていたのだが、なんか、今日に限って急にしたくてたまらなくなってしまった。童貞の白須が何も知らないのをいいことに。
変な味だ。唇からして苦い。
でも白須はもっと苦かったはずだ。
初めてで、直に咥えて、ワケもわからず顔にかけられて。
そう思うと、なんかぐわっと首の後ろが熱くなってきて、俺はもう恥も外聞もなく白須に迫っていた。
「白須、ケツ使っていいか」
「ふぇ……?」
「もう今すぐ白須の尻のナカに出したい」
「え、え?」
「怖いよな、わかってる、でも痛くしないから、先っぽだけでいいから、頼む」
俺はたぶんもう、脳がうまく働いていない。
抱きしめた白須の体中から、発酵した果実酒のような甘い匂いが立っていて、頭の芯がぼうっとして。
それで、半勃ちの性器のほうがもはや本体みたいになっている。
「今すぐぶち犯して俺だけのものにしたい。ダメか。ダメだよな。わかってんだけど、白須。だって今だけなんだろ。今くらい全部、俺だけの」
今この瞬間も、そう。
白須がこうすれば逆らえないとわかっていて、強く抱きしめて、耳元に唇を寄せる。
柔らかそうな耳。
本人は噛んでほしがるけれど、舐められるほうが感じているように見える。
むしろ感じすぎるから痛みに置き換えてほしいみたいに。
「俺に白須をくれよ……」
「ん……んっ」
吐息交じりに囁きながら歯を立てるとビクンと背筋をのけぞらせて悦んだ。
「あっ」
「なあ、舐めていいか、なあ」
「あ、ああっ、舐めて、先輩、舐めてえっ」
俺は望み通りにした。
ちゅっと吸いながら、固く尖らせた舌で耳殻をたどる。
赤ちゃんみたいに柔らかい耳たぶが、真っ赤になっている。
同じくらい赤くなった喉元は、脱がせたばかりの時に付けたキスマークでいっぱいだ。
服の下がこんなふうになっていると大学でわかったら、まともな友達まで離れていってしまうだろう。
鼻息荒く舐められて、白須まではあはあと息を上げていた。
「もお、俺、先輩のだから、先輩の好きにして……」
「俺の……?」
「うん、ん……っずっと前から……全部……」
ローションが要る。
「俺の体は、先輩専用だから……」
ごくんと唾を飲んで、俺は真横にある押し入れに手を伸ばす。
こういう時に限ってすぐ出てこない。スマートじゃないからすぐフラれるのだ。
白須もそうかもしれない。
片手で暗がりをゴソゴソと漁っていると、白須のリュックに肘が当たった。
水筒でも入っているのか、ゴトンとでかい音を立てて倒れた。
胸に顔を埋めた白須が「使っていいですよ……」と呟いた。
使う?なに?
それでファスナーの隙間に指を入れてリュックの口を開けたら、めちゃくちゃデカいローションが転がり出てきた。マジか。
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

【完結】婚約破棄された僕はギルドのドSリーダー様に溺愛されています
八神紫音
BL
魔道士はひ弱そうだからいらない。
そういう理由で国の姫から婚約破棄されて追放された僕は、隣国のギルドの町へとたどり着く。
そこでドSなギルドリーダー様に拾われて、
ギルドのみんなに可愛いとちやほやされることに……。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる