49 / 138
Ⅶ 祈り
7.駆け落ち★
しおりを挟む
馬に鞭を当てて街道沿いを走り、日も暮れかかった頃、ジェイルはやっと馬を休ませた。
久しぶりに半日も馬に揺られて、ルカはすっかり疲れ果てた。
尻と内腿が痺れてしまい、ろくに歩けないほどだ。
ジェイルは鎧がないぶん疲労が少ないらしい。馬の胴に縋るルカをしばらく眺めていたが「なんなんだおまえは」と言って、パンと腰をはたいた。
「ひっ……」
「そんなふうに尻を突き出して、俺を誘ってんのか?」
言いがかりもいいところだ。
「ち、違う、違います」
「うるさい。尻を向けたまま喋るな」
「だって……!」
立っているのもやっとなのだ。否定も空しく、ジェイルはルカを再び抱き上げてしまった。
「顔を上げるなよ」
ジェイルの声は真剣だった。ルカは彼の肩に向かって顔を伏せる。片手にルカを抱き、もう片手に馬を引いて、ジェイルはさくさくと土を踏んで歩いた。灯りのともった道には、ほかにも人通りがあった。
じっと顔を伏せていても、人々が交わす言葉はわかる。ルカは現在地が深紅領ジェミナに程近い宿場町であることを知った。聖都の話題がちらっと出ていたが、彼らの声に深刻な響きはない。戴冠式の様子はまだ知られていないようだった。
ジェイルはルカを抱えたまま辺りを歩いていたが、やがて一軒の宿屋の前で立ち止まった。
開きっぱなしの板戸に顔を突っ込んで「馬はどうすりゃいい」と宿の女主人に尋ねている。
「あら! お泊りですか、お兄さん。……お連れさんは具合が悪いの?」
「いや、恥ずかしがってるだけだ。いいとこのお嬢さんだから」
「!?」
ルカは驚いたが、ジェイルに腰を締め上げられると何も言えなかった。
若い女主人は「えーっ!」と両手で口を押さえている。
「え、それってもしかして、か、駆け落ち……」
「……聞かないでくれ。迷惑をかけたくない」
「きゃーっ……!」
ジェイルの小芝居に、女主人は大喜びだった。ルカは震えることしかできない。隠密行動のための方便だとわかっていても、これでは本当にかどわかされてしまったかのようだ。
「じゃっ、目立たない部屋がいいわねっ、二階の奥へどうぞ!」
「ありがとよ。馬は?」
「裏の厩に繋いでいいよ。前金を払ってくれたら餌をやっとくけど」
「どうも」
ジェイルは明らかに旅慣れていた。馬を繋いで戻ると、浮き足立った様子の女主人が部屋まで案内してくれる。
目立たない、と女主人が言っていたとおり、こじんまりとした小さな部屋だった。
イグナス領で泊まった宿より装飾が少ないが、窓辺に小さな野草が生けてあるのが可愛らしい。
寝床は一つしかないが、毛布を敷いた長椅子があるところを見ると、いちおう二人部屋なのだろう。
「田舎料理でよければ用意できるけどね。食べてくかい?」
「いや、こっちで適当に済ませるから気にしないでくれ。連れと愛を確かめ合うのに、しばらく忙しいんだ」
「んまぁ~っ」
女主人が上げる甲高い声が、ルカには耐えがたかった。彼女は部屋を出ていくとき、意味ありげに「ごゆっくり」とさえ言った。戸が閉まると、ジェイルは小さく息をついて、ルカをおろしてくれた。
「……」
頭巾を脱いだルカは、茹であがったように赤くなっていた。
「ジェイル様……」
「なんだ」
「私は……お嬢さんではありません……」
「とやかく言うな。すんなり泊まれただろうが」
「ですが、これではジェイル様が本当に人さらいのようではありませんか」
「……あぁ?」
「女王陛下の命を受けた騎士様が、悪いもののように思われてしまうのは、良くないことです」
ジェイルは沈黙した。
ルカが「ジェイル様?」と首をかしげるのを素通りして、長椅子にどっかりと腰を下ろす。
そのまま両手で顔を覆って動かない。やはり騎士としての心が責められているのだ、とルカは思った。ナタリアの仕掛けたことはいえ、ルカはまた自分の問題にジェイルを巻き込んでしまったのだ。
「ジェイル様……」
ルカはジェイルを慰めようとした。
「だいじょうぶです。先ほどの女性の方には、私から説明します。身分を明かすわけにはいきませんが、転けて泣いているところを助けてくださったとか、そんなふうに言えば」
「うるせえ」
あっ、という前にジェイルの両手が伸びてきて、ルカは彼に抱きこまれてしまった。
馬に乗りどおしだった尻と腿が服にこすれて痛い。
「うるさい。本当にうるさい」
「あ、え、ジェイル様」
「俺がおまえをさらって何が悪い!」
唐突な怒りに、ルカは目を丸くした。ジェイルはナタリアの密命によってここにいるのだ。盗賊が村娘にするようにルカをさらったわけではない。ずっとさらいたかったみたいに言うのは、変だ。
「……おまえは俺のものだと、いったい、何度言えば……!」
「あっ……ご、ごめんなさい、ジェイル様」
「謝るな。謝ったところで許さん」
ジェイルは怒りながらルカの喉を吸った。吸い立てながら服を脱がし、ルカの素肌を暴いていく。
ルカは慌てた。
「ちょっと、待って、待ってくださいジェイル様、だめです、まだ」
「嫌だ。もう待たない。今日という今日はわからせてやる」
ルカは長椅子に引き倒されてしまった。
つむじが肘置きにぶつかる鈍い音がしたが、ジェイルは止まってくれなかった。ルカの上衣をべろんと肘までまくりあげて両腕の自由を奪ってしまう。下をずりおろされそうになって、ルカは慌てて膝を閉じて抵抗した。
「だめです、汚いから、せめて体を拭かせてください」
「何が汚いだ。ずっと俺に清さを守らせていたくせに」
「いやぁっ」
ルカは悲鳴を上げた。性器を戒める器具が外気に晒されてしまう。
「…………っ」
器具は金属製で、局部の蒸れを軽減するために籠のような形状になっている。
長期間の着用を前提としているため排せつや入浴が可能な構造だが、器具の性質上、どうしても性器をしっかりと清めることができない。
「……いけません。そんなふうに、まじまじと見ないでください」
ジェイルに膝を割り開かれたルカは、腰をねじって、どうにか彼の視線を避けようとした。だがジェイルが未知の器具から目をそらすことはなかった。
「これは……痛くないのか……?」
「あっ……!」
覗き込まれると熱い息がかかる。ルカはびくっびくっと腰を跳ねさせた。
わずかな刺激で性感を得ようとするそこを、器具がぎりぎりと締め付ける。
久しぶりに半日も馬に揺られて、ルカはすっかり疲れ果てた。
尻と内腿が痺れてしまい、ろくに歩けないほどだ。
ジェイルは鎧がないぶん疲労が少ないらしい。馬の胴に縋るルカをしばらく眺めていたが「なんなんだおまえは」と言って、パンと腰をはたいた。
「ひっ……」
「そんなふうに尻を突き出して、俺を誘ってんのか?」
言いがかりもいいところだ。
「ち、違う、違います」
「うるさい。尻を向けたまま喋るな」
「だって……!」
立っているのもやっとなのだ。否定も空しく、ジェイルはルカを再び抱き上げてしまった。
「顔を上げるなよ」
ジェイルの声は真剣だった。ルカは彼の肩に向かって顔を伏せる。片手にルカを抱き、もう片手に馬を引いて、ジェイルはさくさくと土を踏んで歩いた。灯りのともった道には、ほかにも人通りがあった。
じっと顔を伏せていても、人々が交わす言葉はわかる。ルカは現在地が深紅領ジェミナに程近い宿場町であることを知った。聖都の話題がちらっと出ていたが、彼らの声に深刻な響きはない。戴冠式の様子はまだ知られていないようだった。
ジェイルはルカを抱えたまま辺りを歩いていたが、やがて一軒の宿屋の前で立ち止まった。
開きっぱなしの板戸に顔を突っ込んで「馬はどうすりゃいい」と宿の女主人に尋ねている。
「あら! お泊りですか、お兄さん。……お連れさんは具合が悪いの?」
「いや、恥ずかしがってるだけだ。いいとこのお嬢さんだから」
「!?」
ルカは驚いたが、ジェイルに腰を締め上げられると何も言えなかった。
若い女主人は「えーっ!」と両手で口を押さえている。
「え、それってもしかして、か、駆け落ち……」
「……聞かないでくれ。迷惑をかけたくない」
「きゃーっ……!」
ジェイルの小芝居に、女主人は大喜びだった。ルカは震えることしかできない。隠密行動のための方便だとわかっていても、これでは本当にかどわかされてしまったかのようだ。
「じゃっ、目立たない部屋がいいわねっ、二階の奥へどうぞ!」
「ありがとよ。馬は?」
「裏の厩に繋いでいいよ。前金を払ってくれたら餌をやっとくけど」
「どうも」
ジェイルは明らかに旅慣れていた。馬を繋いで戻ると、浮き足立った様子の女主人が部屋まで案内してくれる。
目立たない、と女主人が言っていたとおり、こじんまりとした小さな部屋だった。
イグナス領で泊まった宿より装飾が少ないが、窓辺に小さな野草が生けてあるのが可愛らしい。
寝床は一つしかないが、毛布を敷いた長椅子があるところを見ると、いちおう二人部屋なのだろう。
「田舎料理でよければ用意できるけどね。食べてくかい?」
「いや、こっちで適当に済ませるから気にしないでくれ。連れと愛を確かめ合うのに、しばらく忙しいんだ」
「んまぁ~っ」
女主人が上げる甲高い声が、ルカには耐えがたかった。彼女は部屋を出ていくとき、意味ありげに「ごゆっくり」とさえ言った。戸が閉まると、ジェイルは小さく息をついて、ルカをおろしてくれた。
「……」
頭巾を脱いだルカは、茹であがったように赤くなっていた。
「ジェイル様……」
「なんだ」
「私は……お嬢さんではありません……」
「とやかく言うな。すんなり泊まれただろうが」
「ですが、これではジェイル様が本当に人さらいのようではありませんか」
「……あぁ?」
「女王陛下の命を受けた騎士様が、悪いもののように思われてしまうのは、良くないことです」
ジェイルは沈黙した。
ルカが「ジェイル様?」と首をかしげるのを素通りして、長椅子にどっかりと腰を下ろす。
そのまま両手で顔を覆って動かない。やはり騎士としての心が責められているのだ、とルカは思った。ナタリアの仕掛けたことはいえ、ルカはまた自分の問題にジェイルを巻き込んでしまったのだ。
「ジェイル様……」
ルカはジェイルを慰めようとした。
「だいじょうぶです。先ほどの女性の方には、私から説明します。身分を明かすわけにはいきませんが、転けて泣いているところを助けてくださったとか、そんなふうに言えば」
「うるせえ」
あっ、という前にジェイルの両手が伸びてきて、ルカは彼に抱きこまれてしまった。
馬に乗りどおしだった尻と腿が服にこすれて痛い。
「うるさい。本当にうるさい」
「あ、え、ジェイル様」
「俺がおまえをさらって何が悪い!」
唐突な怒りに、ルカは目を丸くした。ジェイルはナタリアの密命によってここにいるのだ。盗賊が村娘にするようにルカをさらったわけではない。ずっとさらいたかったみたいに言うのは、変だ。
「……おまえは俺のものだと、いったい、何度言えば……!」
「あっ……ご、ごめんなさい、ジェイル様」
「謝るな。謝ったところで許さん」
ジェイルは怒りながらルカの喉を吸った。吸い立てながら服を脱がし、ルカの素肌を暴いていく。
ルカは慌てた。
「ちょっと、待って、待ってくださいジェイル様、だめです、まだ」
「嫌だ。もう待たない。今日という今日はわからせてやる」
ルカは長椅子に引き倒されてしまった。
つむじが肘置きにぶつかる鈍い音がしたが、ジェイルは止まってくれなかった。ルカの上衣をべろんと肘までまくりあげて両腕の自由を奪ってしまう。下をずりおろされそうになって、ルカは慌てて膝を閉じて抵抗した。
「だめです、汚いから、せめて体を拭かせてください」
「何が汚いだ。ずっと俺に清さを守らせていたくせに」
「いやぁっ」
ルカは悲鳴を上げた。性器を戒める器具が外気に晒されてしまう。
「…………っ」
器具は金属製で、局部の蒸れを軽減するために籠のような形状になっている。
長期間の着用を前提としているため排せつや入浴が可能な構造だが、器具の性質上、どうしても性器をしっかりと清めることができない。
「……いけません。そんなふうに、まじまじと見ないでください」
ジェイルに膝を割り開かれたルカは、腰をねじって、どうにか彼の視線を避けようとした。だがジェイルが未知の器具から目をそらすことはなかった。
「これは……痛くないのか……?」
「あっ……!」
覗き込まれると熱い息がかかる。ルカはびくっびくっと腰を跳ねさせた。
わずかな刺激で性感を得ようとするそこを、器具がぎりぎりと締め付ける。
33
お気に入りに追加
86
あなたにおすすめの小説
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
雇われ側妃は邪魔者のいなくなった後宮で高らかに笑う
ちゃっぷ
キャラ文芸
多少嫁ぎ遅れてはいるものの、宰相をしている父親のもとで平和に暮らしていた女性。
煌(ファン)国の皇帝は大変な女好きで、政治は宰相と皇弟に丸投げして後宮に入り浸り、お気に入りの側妃/上級妃たちに囲まれて過ごしていたが……彼女には関係ないこと。
そう思っていたのに父親から「皇帝に上級妃を排除したいと相談された。お前に後宮に入って邪魔者を排除してもらいたい」と頼まれる。
彼女は『上級妃を排除した後の後宮を自分にくれること』を条件に、雇われ側妃として後宮に入る。
そして、皇帝から自分を楽しませる女/遊姫(ヨウチェン)という名を与えられる。
しかし突然上級妃として後宮に入る遊姫のことを上級妃たちが良く思うはずもなく、彼女に幼稚な嫌がらせをしてきた。
自分を害する人間が大嫌いで、やられたらやり返す主義の遊姫は……必ず邪魔者を惨めに、後宮から追放することを決意する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる