30 / 60
王都編
第4話 殿下とご対面
しおりを挟む
美しいブロンドの髪を靡かせ、白い肌にまるで装飾品のような紅蓮の瞳
まだ若干の丸みがあるのは幼さ故か
もはや造りものの域だ
甘いマスクってこういうのを言うんだろうなぁ
美しいというか妖艶、蠱惑的の方が正しいかもしれない
などと割と失礼なことを考えていると
「そんなに硬くならなくても大丈夫だよ
今日はまだ顔合わせってだけだしね
これから君には僕の使用人に相応しい素敵な人間になってもらうからね!」
思ってたんと違う……
王族って聞いてたからもっと堅苦しいイメージを持ってたけどかなりフランクだ
内心少し困惑していたら突然灯りが消え、顔を隠した数人がなだれ込んできた
「え?もしかして試されてる?」
と思いながら
viżjoni bil-lejを発動させ賊の位置を確認する
そうしてId-dinja ordinarja tiegħiを発動させる
するとみるみるうちに周りの動きが止まる
唯の世界というのは簡単に言えば前世の世界と同じ空間である
つまり魔力など初めから存在しない
とりあえず5人の賊を殺……しちゃまずいから1箇所に集める
制限時間は自分で100秒と決めているため無駄な時間など1秒たりともありはしない
今まで実験してきたが人の体勢を変えるのはかなり力がいる
とりあえず4人の男と1人の女を横に倒し重ねる
そうすれば時が動き出しても走り出すことは無いだろう
「Id-dinja ordinarja tiegħi 解除」
賊たちは時が動き出した途端皆戸惑いを隠せない表情だった
それはそうだ自分たちは今地に足をつけて駆けていたはずなのに横たわっている
「Sitt tort」
一瞬で賊たちを鎖が絡めとる
「あ、痛かったら言ってねー」
と言った瞬間1人が悲鳴をあげた
「ごめん、締めすぎちゃった」
この魔法はまだ生きた人を拘束したことが無いため出力に不安があるのだ
殿下とオランジェさんは目をまん丸にしている
そりゃそうだ
一瞬で窓を破り展開した賊たちが1秒もしないうちに1箇所に集まり拘束されているのだから
てか顔の造りがいいと変な表情ですら様になるのか………
「え、シズキ今のどうやったの?」
「単純に魔法を使っただけですよ殿下
私は一瞬試されているのかと愚考しましたが殿下のその表情を窺うとそうではないようですね
オランジェさん、どうします?
あ、この鎖は僕の魔力そのものなので基本破られる心配は無いです」
「ただいま衛兵を呼んできます
殿下、シズキ殿から離れないように」
「う、うん分かったよ」
「さて殿下、これが私の力でございます
少しは信用に足りたでしょうか?」
「うん、もちろんだよ
それより僕は一瞬で入ってきた人達を1箇所に集めたのをどうやったのか気になるのだけど」
初めて横に立ったが本当に11歳か?
僕より身長高いんだが??
「それは私めの力の根幹に関わる故どうかご容赦を」
「それに2人だけだったらそんな堅苦しい言葉じゃなくていいよ」
「そうなの?
それじゃ遠慮なく」
「じゃ、改めてよろしくねシズキ
頑張って僕を守ってよ?」
「善処するよ
で、こいつらどうするの?」
未だに賊の1人は力に任せて鎖を引きちぎろうとしているようだがその程度じゃいくらやっても無理だ
「逆にシズキはここから何ができるの?」
「そりゃもちろんこのまま鎖を締め上げて殺すこともできるし、気絶させることもできるよ」
「じゃあ気絶させちゃって」
「拝命しました殿下」
「そんじゃ、設定は900vにしよっか」
さすがに前回1050vで試した際明らかに火傷をしたものがいたのでちょっと抑えにする
「殿下、ちょっと失礼」
賊のナイフを借りて少し指に傷を作り血を垂らす
そして
「Xbieki tas-sema Xokk bolt」
しっかり5人全員の意識を奪うことができた
「身体中に金属製の刃物持ってるから当たり前かぁ」
と独り言をこぼしていると
「凄い!今のどうやったの!ねぇ!」
と殿下が子犬のように迫ってきた
「どうって言われてもね……
魔法の糸に雷属性の魔力を流し込んで相手を感電させるってところかな」
「んー、ちょっと何言ってるか分からないんだけど…」
「僕の魔法って他の人と違うらしいから手本にしない方がいいと思うよ?」
そう言っているとオランジェさんが衛兵を連れてきた
てきぱきと指示を出しその場を処理していく
「シズキくん、この鎖は…」
「今解きますね」
Sitt tortを解除した途端賊のうちの1人が殿下に向かって決死のダイブを敢行する
魔法使うまでもないなと判断した僕は男が振り下ろしたナイフをそのまま手で掴んだ
男は
「え?」
という表情を浮かべたのでそのまま足を払い関節技よ要領で肩の間接を外した
なぜか気絶していなかったので1000vに設定して
Xbieki tas-sema Xokk bolt
多少焦げ臭いため火傷は免れないだろう
「では衛兵さん、よろしくお願いします」
まだ若干の丸みがあるのは幼さ故か
もはや造りものの域だ
甘いマスクってこういうのを言うんだろうなぁ
美しいというか妖艶、蠱惑的の方が正しいかもしれない
などと割と失礼なことを考えていると
「そんなに硬くならなくても大丈夫だよ
今日はまだ顔合わせってだけだしね
これから君には僕の使用人に相応しい素敵な人間になってもらうからね!」
思ってたんと違う……
王族って聞いてたからもっと堅苦しいイメージを持ってたけどかなりフランクだ
内心少し困惑していたら突然灯りが消え、顔を隠した数人がなだれ込んできた
「え?もしかして試されてる?」
と思いながら
viżjoni bil-lejを発動させ賊の位置を確認する
そうしてId-dinja ordinarja tiegħiを発動させる
するとみるみるうちに周りの動きが止まる
唯の世界というのは簡単に言えば前世の世界と同じ空間である
つまり魔力など初めから存在しない
とりあえず5人の賊を殺……しちゃまずいから1箇所に集める
制限時間は自分で100秒と決めているため無駄な時間など1秒たりともありはしない
今まで実験してきたが人の体勢を変えるのはかなり力がいる
とりあえず4人の男と1人の女を横に倒し重ねる
そうすれば時が動き出しても走り出すことは無いだろう
「Id-dinja ordinarja tiegħi 解除」
賊たちは時が動き出した途端皆戸惑いを隠せない表情だった
それはそうだ自分たちは今地に足をつけて駆けていたはずなのに横たわっている
「Sitt tort」
一瞬で賊たちを鎖が絡めとる
「あ、痛かったら言ってねー」
と言った瞬間1人が悲鳴をあげた
「ごめん、締めすぎちゃった」
この魔法はまだ生きた人を拘束したことが無いため出力に不安があるのだ
殿下とオランジェさんは目をまん丸にしている
そりゃそうだ
一瞬で窓を破り展開した賊たちが1秒もしないうちに1箇所に集まり拘束されているのだから
てか顔の造りがいいと変な表情ですら様になるのか………
「え、シズキ今のどうやったの?」
「単純に魔法を使っただけですよ殿下
私は一瞬試されているのかと愚考しましたが殿下のその表情を窺うとそうではないようですね
オランジェさん、どうします?
あ、この鎖は僕の魔力そのものなので基本破られる心配は無いです」
「ただいま衛兵を呼んできます
殿下、シズキ殿から離れないように」
「う、うん分かったよ」
「さて殿下、これが私の力でございます
少しは信用に足りたでしょうか?」
「うん、もちろんだよ
それより僕は一瞬で入ってきた人達を1箇所に集めたのをどうやったのか気になるのだけど」
初めて横に立ったが本当に11歳か?
僕より身長高いんだが??
「それは私めの力の根幹に関わる故どうかご容赦を」
「それに2人だけだったらそんな堅苦しい言葉じゃなくていいよ」
「そうなの?
それじゃ遠慮なく」
「じゃ、改めてよろしくねシズキ
頑張って僕を守ってよ?」
「善処するよ
で、こいつらどうするの?」
未だに賊の1人は力に任せて鎖を引きちぎろうとしているようだがその程度じゃいくらやっても無理だ
「逆にシズキはここから何ができるの?」
「そりゃもちろんこのまま鎖を締め上げて殺すこともできるし、気絶させることもできるよ」
「じゃあ気絶させちゃって」
「拝命しました殿下」
「そんじゃ、設定は900vにしよっか」
さすがに前回1050vで試した際明らかに火傷をしたものがいたのでちょっと抑えにする
「殿下、ちょっと失礼」
賊のナイフを借りて少し指に傷を作り血を垂らす
そして
「Xbieki tas-sema Xokk bolt」
しっかり5人全員の意識を奪うことができた
「身体中に金属製の刃物持ってるから当たり前かぁ」
と独り言をこぼしていると
「凄い!今のどうやったの!ねぇ!」
と殿下が子犬のように迫ってきた
「どうって言われてもね……
魔法の糸に雷属性の魔力を流し込んで相手を感電させるってところかな」
「んー、ちょっと何言ってるか分からないんだけど…」
「僕の魔法って他の人と違うらしいから手本にしない方がいいと思うよ?」
そう言っているとオランジェさんが衛兵を連れてきた
てきぱきと指示を出しその場を処理していく
「シズキくん、この鎖は…」
「今解きますね」
Sitt tortを解除した途端賊のうちの1人が殿下に向かって決死のダイブを敢行する
魔法使うまでもないなと判断した僕は男が振り下ろしたナイフをそのまま手で掴んだ
男は
「え?」
という表情を浮かべたのでそのまま足を払い関節技よ要領で肩の間接を外した
なぜか気絶していなかったので1000vに設定して
Xbieki tas-sema Xokk bolt
多少焦げ臭いため火傷は免れないだろう
「では衛兵さん、よろしくお願いします」
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
うちの娘が悪役令嬢って、どういうことですか?
プラネットプラント
ファンタジー
全寮制の高等教育機関で行われている卒業式で、ある令嬢が糾弾されていた。そこに令嬢の父親が割り込んできて・・・。乙女ゲームの強制力に抗う令嬢の父親(前世、彼女いない歴=年齢のフリーター)と従者(身内には優しい鬼畜)と異母兄(当て馬/噛ませ犬な攻略対象)。2016.09.08 07:00に完結します。
小説家になろうでも公開している短編集です。
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
神の使いでのんびり異世界旅行〜チート能力は、あくまで自由に生きる為に〜
和玄
ファンタジー
連日遅くまで働いていた男は、転倒事故によりあっけなくその一生を終えた。しかし死後、ある女神からの誘いで使徒として異世界で旅をすることになる。
与えられたのは並外れた身体能力を備えた体と、卓越した魔法の才能。
だが骨の髄まで小市民である彼は思った。とにかく自由を第一に異世界を楽しもうと。
地道に進む予定です。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる