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第2章 流水の弟子編
048.今更歓迎会
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フェルズの門番達は、早馬よりも速い速度で駆けて来た冒険者達を、目を丸くして見ていたが、その一人に、ひと際背の低い少年の影を見つけ、なにか納得した様に頷いている。
そしてまた、超速~~という言葉が聞こえたので、ゼンの機嫌はまた悪くなった。最早誰も昔の『超速便』の話をしていないのは明白だ。あの忌まわしい二つ名で何か話しているのだ。
リュウの言っていた事は、どうにも正しい、としか言い様がない。
二つ名とは勝手につけられ、世間でそれが定着してしまう物なのだ。ゼンがどうあがこうと無駄だろう。それでも、『聖騎士(パラディン)崩れ』という前例は、特殊であってもちゃんとあった出来事なのだ。
ゼン自身が、なにかいい、もっとピッタリ来るような二つ名を考え、従魔達に拡散させたら、あるいは?
かなり無茶な考え気はするが、まだこれがフェルズ内だけで済んでいる内であれば、何とかなるかもしれない。
出来れば手遅れにならない内に手を打ちたい所だったが、それは可能だろうか?
ゼンはかなり真剣に考え込んでいたので、気がついたらギルド内にいて、リュウが何かゼンに話しかけていた。
「あ、すみません。ちょっと考え事していて。何ですか?リュウさん」
「ああ、素材とか魔石の確認、買い取りがあるから、お前のポーチの方でも回収してたから、出してもらおうと思ってな。買い取りはどうする?ゴウセルさんのとこでやるのか?」
今では一応、各自が収納具を持っていて、ゼン一人に物を集中させていない。ゼンとしては、自分がその役目を担っても良かったのだが、皆が分担しようと言ってくれているのだから、遠慮するのもおかしいだろう。
「えーと。……まだ、商会の商売が本格的に再活動出来るかどうか、分からないので、今回はギルドで一括してやりましょうか。1日でどれだけ稼げたかの、今後の目安になると思うので」
多分、もうレフライアの所には連絡がいっていて、ゴウセルの方にも話が伝わってるかもしれないが、それをゼンが先に言い出すのもおかしな話だ。
ゼンは、ポーチを腰から外し、素材等を出す準備をする。
「ゴ……義父さんの方が大丈夫になったら、俺の分だけ分けて商会の方に扱ってもらう様になるかもしれませんが」
「いや、その時はまとめて俺達の分も一緒でいいだろう。ゼンが帰ってくる前も、大体の素材とかは買い取ってもらってたからな」
次回以降は、魔石も討伐確認のみで、そっちに下ろすか、とリュウは呟いている。
商会は魔石の買い付けもしていただろうか?何でも屋だから、何でも買い取るとは思うが、そこは本人に今日直接聞いてみよう。婚約者がギルマスなのだから、魔石だけはギルドで、とか二人で取り決めているかもしれない。
リュウにもそれを話してみると、そうか、両親両方の利益も考えなくちゃいかんな、と笑っていた。
あの二人の結婚もどうなるのだろうか。今回、例の商会から、詐欺のお金や回収可能な素材も戻って来て、賠償金も出るだろう。ローゼン王国としても、海商連合の国元に正式な抗議、謝罪を求めたり、とかもある様だ。
そろそろ結婚、もしくは、婚約の事を正式にお披露目してもいい気がするのだが。ゼンが出発する前から婚約していたのだ。いくらなんでも長い婚約期間だろうに。
ゼンのオークションに出した素材はもう完全に。それ以外の純粋な利益となる筈だ。いくらであれ、ゴウセル商会の助けにはなるだろう、とゼンはノンビリ考えていた。流石にそれがとんでもない金額になるとは、想像もしていないゼンだった。
ちゃっかり、ラルクは恋人の狐耳の獣人の美人、スーリアの買い取りカウンターにいて、こちらが素材を出すのを待ちわびていた。秘密ではなかったのだろうか?
「リュウさん、あのカウンターの女の人って―――」
ゼンが話を向けるとすぐにリュウは反応した。
「ああ、ゼンも聞いたか。俺等のいた村の隣街にいた子らしいな。アリアやサリサとも顔見知りだって聞いたな」
どうやらラルクの恋人云々はやはり秘密のままの様だ。
「リュウさんもお知り合いなんですか?」
「いや、俺だけ、あんまり村を出た事がなくてな、全然知らん」
余り自慢にならない事を胸を張って言うリュウの様子がおかしかった。
全員の分が、スーリアの所のカウンターの上に集まる。スーリアは、魔石は分けて計測具にかけている。魔物の種類や、魔力の質で魔石は買い取り値段が変わるし、西風旅団、というパーティーがどういう魔物をどれだけ倒せたかの、記録を取る事にもなる。
最初は、凄い沢山だねぇ、と単純に喜んでいたスーリアだが、ラルクとリュウが、階層ボスの雷大鹿(サンダー・ディア)の素材を出した辺りで様子がおかしくなった。何か既視感を覚える光景だが、今回は単に速く階層ボスまでたどり着いただけで、特に異常な事が起きた訳ではない。
『超速』君がいるから仕方ないか、とかスーリアが余計な事言っていたので、またゼンの不機嫌指数が跳ね上がった。
ゼンは自分の“中”にいる従魔達に呼びかけ、『超速』に変わる何かいい二つ名がないか、皆で考えておいてくれ、と頼んでおいた。皆、頭よりも、戦闘能力だの術士だの特性の高い子達なので、余り当てにはならないが、ゼン一人で考えるよりまだマシだ。
今日一日の稼ぎが、西風旅団の今までで一番いい日よりも良かったのは仕方ない。初級と中級の、迷宮(ダンジョン)で取れる戦利品が一段階確実に違うのだから。その上今日は階層ボスの戦利品まである。今までの数倍以上になっている様だ。
転移符は高い物だが、この分なら毎回普通に買って持って行けるだろう。でないと、最初からやり直すには、中級の迷宮(ダンジョン)は、広さや階層の多さはともかく、魔物が強いので、本来進むのは時間のかかる迷宮(ダンジョン)だ。上級の方がもっとかかるが。
今フェルズで活動している冒険者の活動枠で、一番多いのが中級だ。その次が初級。上級はB級から許可が出るので、流石に少ない。最上級に至っては、当然いない。嫌、もしかしたらS級の誰かが迷宮に籠っていたりするかもしれないが、少なくともギルドでは把握していない。
西風旅団も、ついに一番冒険者の多い枠に到達した訳だが、周囲の視線、反応は余り良くない。元々若過ぎるPTなのに、10代で中級迷宮の探索をするなど、異常の一言に尽きるからだ。
そこまで到達出来るのは、大体が20代後半、30代でも普通だ。一回り以上も下の若僧達が、自分達のような熟練(ベテラン)と肩を並べ、同じぐらいの収入を得てしまうのだ。面白い筈もない。
何かケチをつけ様かと動き出した馬鹿どもは、ゼンが一睨み、底冷えのする様な殺気を感じさせる視線で黙らせ、数人がスゴスゴと引き下がって行った。
下がらなかったら当身でも何でもくらわすつもりだったので、彼等は運が良かった。前に絡んだ一団は、しばらくまともな食事が出来なくなる程の一撃を腹に受けていたのだから。
そんな一幕があった事には気付かず。リュウがゼンに声をかける。
「ゼン、これからどうする?良かったら、その、改めて歓迎会みたいなのするかって話してたんだが……」
軍資金もあるし、どんな店でも行ける、と皆の顔が言っている。
「あ~、嬉しいんですが、どうせだったら“うち”に来ませんか?多分、ギルマ……義母さんもいる気がするんですよね。歓迎会は歓迎会として、俺が色んなとこの魔獣の肉とか料理しますから。各地の麦酒とか火酒とかも、色々ありますよ」
「お前の歓迎会で、お前が料理して、酒も提供するのか?俺等はむしろ嬉しいが……」
他の3人も、それはそれで大歓迎と喜んでいる。現金過ぎるだろ、君ら……。
「フェルズだと、まだ美味いと思えるお店見つけられないので、料理はもう趣味みたいなものだから、気にしないで下さい」
美食家は大変だな、とラルクが笑う。
と、言う事で、皆でゴウセルの屋敷に押し掛ける事になった。
※
「よう。お互い色々あって、久しぶりな気がするな」
屋敷に帰って来たゼンを迎えたゴウセルは、後ろから西風旅団全員が来たのを見て、顔をほころばせて喜んでいた。
ゼンがいなくなって、しばらくしてから、時々は顔を見せてはいたが、話すのも実はかなり久しぶりな面々だった。
「そうですね。時々は素材売りに商会の方に来てはいましたが、あの騒ぎがあってからは……、俺達も失敗続きになったりして、不義理をしててすみません」
ゼンとの付き合いがあった二組が同時期に不幸な事が起きていた、というのも妙な符号だが、その解決をになっているのが両方ともゼンなのも奇妙な一致だった。
「いや、そこら辺は気にするな。お互い、落ち着いて話せる状況になった様だしな」
ゼンは、ゴウセルの顔から、完全に心配事のなくなった、憂いのない表情に、王都からの知らせは届いたのだろうと察した。
「義父さん、ライナーさんから、何か知らせでもあった?」
「ああ。どうやら、万事無事解決、となった様だな。ちょっと信じられない位うまく事が運んだ様だ。おまけまであるしな」
ゴウセルは、何故か嬉しいは嬉しいが、戸惑いもある様な、少し様子が変だった。
「ふーん。おまけ、ね。なんだろう?あ、みんな、そっちで適当にくつろいで下さい。まだ、食事には早いかな?お酒出してもいいけど、すきっ腹だと駄目かな。お茶とかお菓子でいいか……」
ゼンは自分の部屋にすぐ荷物を放り込んで戻って来ると、一同の面倒を見だした。
パパっと用意して、お茶と菓子類を適当に出した後、自分のポーチに入っていた小麦と塩、蜂蜜(普通のではなく、恐ろしく大きな蜂の魔物の物。取れる量も多い)に、買ってきたバター、卵にヤギの乳等を混ぜてコネて、ナッツ類等を散りばめたクッキーを手早く焼いてしまう。
鉄の箱の様な道具を作ってもらった物があり、それに形を適当に整えた物を入れて、自力で熱調整して焼いてしまうのだ。これも、日常的な物を作っているので日常魔術だと、本人は本気で思っていた。
出されたクッキーの、市販の物との余りの違いに、これは自分の料理以外口に出来なくなるな、と納得してしまう一同。
なのに本人は、焼きが甘い?蜂蜜の量の調整が……、等と不満がある様なのが、すでに職人っぽくなってきていた。
「そう言えば、ゼンを正式に養子に迎えたんですよね。おめでとうございます」
三人も口々に祝いの言葉をゴウセルに浴びせる。ゴウセルの養子になったのなら、ゼンが何処かへ行ってしまう可能性はほぼなくなるので、彼等自身にとってもめでたい事なのだ。
「ああ、うん、ありがとう。帰って来てくれただけでも嬉しかったのに、二重にめでたい日だったよ、あの日は」
ゴウセルは上機嫌だった。念願の義息子は出来、悩みの乗っ取り騒ぎはほぼ終息し、後はレフライアとの事だろうか。それも時間の問題と言えたし、この先は、乗っ取り騒ぎで一時的に散ってしまった従業員達を、まだ再就職先が決まっていないなら呼び戻し、商会の再建、商売の再開を始める事だ。
色々ケチがつき、上手く行かない関係になった所もあったが(例の商会に買収されて)、これからそれ以外の方面に手を伸ばせばいいだけの話だ。
ゼンの素材のオークションの結果も、その新規の商売先を開拓するのに、大いに役立つ事だろう。特にドワーフの国、鋼と鍛冶師の聖地、ゴーラルとは、鍛冶王とまで言われるヴァルカンの全財産をかけて、ゼンが出した素材を買い占めてしまったのだと聞く。
その、ドワーフの貴人だけが使用する専用の高額貨幣で支払われる物を、国外に余り流したくない国としては、ゴウセルの商会と取引をするしかない。それがどちらが有利で行われるかは言うまでもない。
ゴウセルは金の価値以上の物を手に入れてしまったのだ。
鍛冶師の国として、世界で安定した国家との取引。それは特別な事をしなくとも莫大な富を生む。ヴァルカンの全財産だけでもとてつもない金額だというのに、もう事はそれではすまない大きな流れへと合流している。
なる様にしかならないだろう。ゴウセルはもう、この大きな流れに乗る事を決意していた。
このきっかけとなったのが彼の可愛い義息子が提供してくれた物からなのだから、それから逃げるのは男らしくない。どこまで行くか分からないが、出来るだけの事はしてみよう。
そんな事を考えている内に、レフライアが帰って来た。そう。もう帰って来た、が当り前になるほどうちに来る様になっていた。
「ただいま~。あら、貴方達も来ていたのね。報告上がって来てたわよ。1日で階層ボスまでたどり着いて倒した、最速記録のパーティー」
レフライアはゴウセルの隣に滑り込む様に座ると、揶揄するように言って旅団メンバーに目を走らせる。
「なんだ、お前等、失敗した後で大成功か。浮き沈みが激しいな」
一体それは誰の事なんだか。
「義母さん帰って来たなら、もう料理出すけどいい?」
厨房で下ごしらえをしていたゼンが、そちらから声をかけると、レフライアは当然大喜びでそれに答える。
人数が多かったので、真ん中にまとめて置いた料理を勝手に取り分けてもらう方式にした。
じっくりコトコト煮込まれたスープの具は卵の様だが普通の卵ではない。海亀の魔獣、キングタートルの卵で、現地では時価で取引される程珍重されているとか。
海藻のダシで作られたスープと合い、濃厚なのにサッパリとした後味で、やたらと食が進む。
野菜の上に盛られた、濃い味付けの肉はパレイド・バードと呼ばれる、やたら派手な羽をした魔鳥の肉だ。鶏肉系は、肉そのものの味がさっぱりしているので、濃い味付けが肉質に合っている。濃すぎると思うなら、下の野菜と一緒に食べれば良い。
他にも、王冠・魔猪という、魔猪の上位種の肉も、厚めの輪切りで焼かれて出ていた。
これはには味付けはなしで、3種のタレのどれかにつけて食べる。
酸っぱめのタレに、甘めのタレ、辛めのタレ。お好み次第でそうぞ。
他にも、ランド・バードという、飛ばずに走る、ダチョウ系の魔鳥の肉のから揚げなどもあった。塩コショウでシンプルな味付け。柑橘系を絞ってかけるのは自分のだけにしよう。全部にかけると争いの元です。
サラダも大皿で、これはフェルズの市場で買った物だろう、普通の野菜だったが、ドレッシングがゼンが調整して、柑橘系の果物の汁から作ったサッパリ系のドレッシングがかけられ、肉料理で一杯になった腹にもするすると入ってしまうぐらい、サッパリしていて美味かった。
これら、料理の数々に、ゼンが大陸中で買って来たその地元の麦酒(エール)が各種様々並び、ドワーフが好む火酒や、エルフが好きな果実酒、蜂蜜酒等々、ゼン自体が飲まないのに何故ポーチに大量に酒があるのかは、基本ラザンやパラケスが飲む物だったと。
それをお土産として、わざわざ残して持って来た物らしい。
なのでゼンはそれを出すだけで自分は飲まない。ギリギリ、身内同士なら飲んでもいいと思うのだが、料理の味が分からなくなるから、とまた職人な意見が。
それら、最高の料理や、最上の酒を飲み交わしながらの話題は、レフライアがギルド経由で聞いて来た、王都での海商連合の乗っ取り騒ぎの顛末。
ゼフヴァーン侯爵が絡んでの大捕り物となり、ギルドのスカウトチームの活躍により、動かぬ証拠を抑えられ、ゴウセルとレフライアが連名で出していた教会の『真偽判定』の申請が通り、王都の教会が動き、罪人は、神のみ名によって裁かれる。
そこから、替え玉を使って逃げ出していた海商連合の商会長4人も、結局逃げきれずに捕まり、教会から、神の判定から逃れようとした罪で、王都で公開処刑がなされるらしい。
「その、『真偽判定』って、本当に神様が乗り移ってやってくれてるんですか?」
酔いに顔を少しだけ赤くしたラルクが、興味本位でゴウセルに尋ねる。
「う~~ん。これは、ある筋から聞いた話なんだが、今の教会の巫女には、神の依り代となり得る者はいない、そうだ。器となるには、それ相応の者が必要となる」
「え?それじゃあ、『真偽判定』で偉そうに答えてるのは何なんですか?教会のでっち上げ?」
「おいおいお、余り軽々しくそう言う事言うなよ。『真偽判定』では、神の御使い、天使だな、が代理で、巫女におりて、その言葉を伝えているらしい。だから、『真偽判定』その物は本物だよ。じゃなきゃ、俺やレフライアも依頼なんてしないからな」
「『天使』ねぇ……」
冒険者である彼等には縁のない話だ。
それから、ゼンが提供した素材が、王都のオークションで、とんでもない値段で買い占められた話にまで及んだ。
「オークションで買い占めって、それ違反なんじゃないんですか?」
サリサはそういう、反則とか違反とかは嫌いなのだ。
「勿論、違反だが、鍛冶王とまで言われるドワーフの偉人、ヴァルカンは、オークションの主催者や、参加者にまで事情を話し、それぞれに迷惑料を払ってまでその無理を通したらしい。
いや、そもそもそんな事しなくても、普通にオークション買い占め出来る程の金を、ヴァルカンは持っていたんだよ。なのに、全財産で、その迷惑料込の買い占めを頼み込んだ。
自分の絶不調(スランプ)を解消出来る素材として、天啓を受けたのが、ゼンが出した素材だったからだ、という話らしい」
「剛毅よね。その鍛冶師にとっては、今までの報酬として貰ったお金全部よりも、鍛冶師として再起出来るかどうか、の方が大事だなんて……」
レフライアはグラスを傾けながら、しみじみとつぶやく。
かくして、歓迎会の夜はふけて行くのだった……。
*******
オマケ
レ「お土産のお酒隠してたなんてズルい!美味い!おかわり!」
ゴ「あんまり飲み過ぎるなよ。お前は明日もギルドの勤務があるだろうに……」
(ライナーさんが帰って来てから営業再開と言って、悠々自適な生活を満喫しているゴウセル)
リ「各国の色々な酒や料理を味わえるなんて、贅沢だなぁ。俺達も落ち着いたら、みんなで大陸漫遊の旅とか出ても面白そうだな」
ラ「いやいや。実現出来たら勿論面白いだろうが、色々すげぇ反対されるのが目に浮かぶぞ……」
サ「私、お酒って余り好きじゃなかったけど、飲みやすいのもあるのね。これとかあれとかそれとか……」
ア「サリー、お酒強くないのに、そんなに飲んで大丈夫なの~?でもゼン君凄いねぇ。剣も強くて料理も上手なんて、もしかして無敵なんじゃ~?」(意味不明)
一方こちらはゼンの内的空間
ゼ「みんな、どうかな?いい案とか浮かんだ?」
ミ「『俊速』とかどうですの?」
リ「私は、『疾風迅雷』とかがいいかと」
ル「るーは、『すっごく速いご主人』!」
ゾ「ルフにはまだ難しいか。しかし、私の角が、そんなに高値で売れるとは……」
(鼻高々なゾート)
ガ「『光陰』か『水影』などが良いかと愚考いたします……」(狼)
セ「そ、それって影入れたいだけじゃ……。それなら『幻影』とか『夢幻』とか……」
ボ「俺、思いつかない。すまない、ゼン様……」(熊)
ゼ「別に思いつかなくても悪くないから。
ふむ。『俊速』て俊足の当て字?響き的にはいいけど、『超速』を駆逐出来ないかな。
『疾風迅雷』は、何処かにいそうかも?でも風の字は、旅団的にいいね。
ルーは、頑張った賞をあげよう。
ゾートは、今回は角が凄いみたいだし、うん感謝だね。
『水影』が流水的にはいいのだけど、俺って影のつく二つ名は合わないかな。
そういう意味で、幻の字も。両方恰好いいんだけど。
総括は、中々難しい、かな……。困ったなぁ……。そもそも『流水』は、剣速は速いけど、そればかりじゃないし、『超速便』のせいなんだよなぁ……」
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