15 / 120
15話
しおりを挟む
瞼の上から感じる強い陽の光に、微睡んでいた意識が呼び起こされる。寝ている間にブランケットがずり落ちたのか、少し肌寒い。
「んん…」
つい温かさを求めて手を伸ばしても、そこには安心する存在を感じる事が出来なかった。
「あ、れ…瑠華ちゃん…?」
目を開けばそこには誰も居ない。そのまま目線を壁掛け時計に滑らせると、時刻は十二時過ぎ……
「寝すぎたっ!?」
ガバッと勢い良く跳ね起きて、慌ただしく学校に行く準備を───………
「───あっ、祝日か」
思い出した。今日休みだ。だから瑠華ちゃんも起こしに来なかったのかと理解する。
「んー…まぁ起きよう」
少し身体がギシギシする感じがあるけれど、何時までも寝ている訳にはいかない。
先程とは打って変わってゆっくりと着替えを済ませて部屋を出る。多分この時間瑠華ちゃんは居間で本を読んでいる筈。
「……あれ? 居ない…」
テレビの前に置かれたソファー。そこが瑠華ちゃんの定位置で、何時も傍に【柊】の子達が座っているのだけれど、今日はそこに姿が無かった。
「あ、かーねぇ。おそよう」
「う、うん…茜、瑠華ちゃん知らない?」
瑠華ちゃんの代わりにソファーに座っていたのは、今年で小学三年生になった茜だった。
茜に瑠華ちゃんの居場所を聞いてみると、無言で冷蔵庫のホワイトボードを指差した。
「何何…『瑠華お姉ちゃんとお出掛けしてきます。凪沙』……」
……えっ。
「やーい。ねとられー」
「ちょっと茜っ!? そんな言葉何処で覚えてきたの!?」
なんか知らない内にすっごく悪い言葉覚えてるんですけど!? い、いやまぁ別に? 瑠華ちゃんが他の子と出掛けたからってそんな気にしたりなんて……
「しっとぶかいおんなきらわられるー」
「ほんとに何処で聞いてきたのっ!?」
「きゃー!」
私が詰め寄ると、楽しげな悲鳴を上げながら茜が部屋へと走って行った。全く…茜は瑠華ちゃん大好きっ子だから、度々瑠華ちゃんと仲が良い私をからかってくるんだよね…。
「……凪沙辺りが教えてそうだね」
凪沙は…何と言うか私をライバル視している節があるからね。私の精神を削る言葉を教えてそう。
というか、【柊】の子達が結構私に対して嫉妬してるんだよね。勿論瑠華ちゃんの隣は譲らないけど。歳下だからって容赦はしないのだ。
「瑠華ちゃん居ないのかぁ…」
まだ身体が本調子じゃない感じがするから、瑠華ちゃんに膝枕でもして貰おうと思ってたんだけどなぁ~。
「仕方が無い。ちょっと柔軟でも…」
グゥー…
「…の前に何か食べよ」
私達が過ごす【柊】は、国からの援助で運営されている。と言っても基本は【柊】の子達(主に瑠華ちゃん)で管理していて、平日だけ晩御飯を作りにパートの人が来る。休日の晩御飯は瑠華ちゃんや私、そして瑠華ちゃんから許可された子が担当。…まぁほぼ瑠華ちゃんがやってるけど。ただし昼食は各々って感じだから…ちょっと面倒臭い。
「散らかしたら瑠華ちゃんに怒られるから、簡単に済まそ」
瑠華ちゃんは綺麗好きなので、普段温厚な瑠華ちゃんでも汚す子には容赦しない。なので【柊】は常に綺麗です。皆瑠華ちゃんに嫌われたくないからね。
「うーんと…こんな時カップ麺とかあればなぁ」
でも瑠華ちゃんが許してくれないので、【柊】にインスタントは殆ど無い。有ってもパスタとかの乾麺くらい
「パスタでいっか。ソースはあるし」
ちなみにパスタソースは市販品じゃなくて、栄養を考えて瑠華ちゃんが作った物です。小分けにして冷凍されてるんだよね。便利だし美味しいから、皆良く食べてるやつだ。
……ていうか瑠華ちゃんこれ何時作ってるんだろ。私が寝てる朝に作ってたりするのかな。
フライパンを取り出してパスタを茹でつつ、電子レンジでソースを解凍。茹で上がったパスタに半解凍状態のソースを盛り付けて混ぜ合わせれば、今日の昼食は完成。あと冷蔵庫にサラダが残ってたからそれも食べよう。
「頂きますっ!」
パスタを啜りつつスマホで届いていたメッセージの返信。瑠華ちゃんが居るとはしたないって怒られるけど、今は居ないから無問題。
「……瑠華ちゃん何処行ったんだろ」
凪沙とお出掛け…多分デートって訳じゃない思う。凪沙はどう思ってるかは知らないけど、瑠華ちゃんそういうのに興味無いから。
ここから歩いて向かえる遊べる場所なんて昨日瑠華ちゃんと行ったショッピングモールくらいしかないし、多分そこかな?
「ご馳走様でした」
食べ終わったお皿をシンクに置いて水を掛けておく。私は料理しないけど、その分後片付け担当だからね。ちゃんと浸け置きしとかないと。
「んー…スキルの影響かぁ」
昨日帰って目を覚ましてから瑠華ちゃんから聞いたのだけれど、どうやら私は固有スキルを発現したらしい。身体がまるで筋肉痛の様にギシギシするのはそれが原因なんだって。
〖名称未定〗
ただ、鋭く。ただ、硬く。ただ、それだけを。
これが私が発現した固有スキル。身に付けたスキルは探索者のカードで確認出来るのだけれど、一応本能的にも理解出来る。
───で、そこから分かるのは……私、このスキル使えない。
というのもこのスキル、簡単に言うなら魔力を消費して刀を強化するっていうシンプルな内容なのだけれど…その肝心の魔力が私全然無いのよね。
魔力は今時感じられない人の方が少ないとまで言われる力だけれど、その量はピンキリ。ダンジョン協会が開発した計器で測った結果からすると、私はかなり少ない方だ。瑠華ちゃんは……うん。また壊してたね。もう驚かないよ。
「魔力かぁ…」
魔力は当然鍛える事も出来る。でもかなり大変。
一番手っ取り早いのは、魔力を消費し続ける事。でも私は瑠華ちゃんみたいに魔法は使えないから、消費する手段が今回獲得したスキルしかない。そして私はそのスキルを使い続けるだけの魔力が無いから……使ったら気絶するね。
「んー……まぁ瑠華ちゃんが居る時なら気絶してもいいかな」
それこそ気絶したら瑠華ちゃん独占……うふ。
「しつこいおんなきらわれる~」
「…………」
……執拗く無いもん。無いよね? ……ヤバい。自信なくなってきた。取り敢えず茜は締めよう。そうしよう。
「んん…」
つい温かさを求めて手を伸ばしても、そこには安心する存在を感じる事が出来なかった。
「あ、れ…瑠華ちゃん…?」
目を開けばそこには誰も居ない。そのまま目線を壁掛け時計に滑らせると、時刻は十二時過ぎ……
「寝すぎたっ!?」
ガバッと勢い良く跳ね起きて、慌ただしく学校に行く準備を───………
「───あっ、祝日か」
思い出した。今日休みだ。だから瑠華ちゃんも起こしに来なかったのかと理解する。
「んー…まぁ起きよう」
少し身体がギシギシする感じがあるけれど、何時までも寝ている訳にはいかない。
先程とは打って変わってゆっくりと着替えを済ませて部屋を出る。多分この時間瑠華ちゃんは居間で本を読んでいる筈。
「……あれ? 居ない…」
テレビの前に置かれたソファー。そこが瑠華ちゃんの定位置で、何時も傍に【柊】の子達が座っているのだけれど、今日はそこに姿が無かった。
「あ、かーねぇ。おそよう」
「う、うん…茜、瑠華ちゃん知らない?」
瑠華ちゃんの代わりにソファーに座っていたのは、今年で小学三年生になった茜だった。
茜に瑠華ちゃんの居場所を聞いてみると、無言で冷蔵庫のホワイトボードを指差した。
「何何…『瑠華お姉ちゃんとお出掛けしてきます。凪沙』……」
……えっ。
「やーい。ねとられー」
「ちょっと茜っ!? そんな言葉何処で覚えてきたの!?」
なんか知らない内にすっごく悪い言葉覚えてるんですけど!? い、いやまぁ別に? 瑠華ちゃんが他の子と出掛けたからってそんな気にしたりなんて……
「しっとぶかいおんなきらわられるー」
「ほんとに何処で聞いてきたのっ!?」
「きゃー!」
私が詰め寄ると、楽しげな悲鳴を上げながら茜が部屋へと走って行った。全く…茜は瑠華ちゃん大好きっ子だから、度々瑠華ちゃんと仲が良い私をからかってくるんだよね…。
「……凪沙辺りが教えてそうだね」
凪沙は…何と言うか私をライバル視している節があるからね。私の精神を削る言葉を教えてそう。
というか、【柊】の子達が結構私に対して嫉妬してるんだよね。勿論瑠華ちゃんの隣は譲らないけど。歳下だからって容赦はしないのだ。
「瑠華ちゃん居ないのかぁ…」
まだ身体が本調子じゃない感じがするから、瑠華ちゃんに膝枕でもして貰おうと思ってたんだけどなぁ~。
「仕方が無い。ちょっと柔軟でも…」
グゥー…
「…の前に何か食べよ」
私達が過ごす【柊】は、国からの援助で運営されている。と言っても基本は【柊】の子達(主に瑠華ちゃん)で管理していて、平日だけ晩御飯を作りにパートの人が来る。休日の晩御飯は瑠華ちゃんや私、そして瑠華ちゃんから許可された子が担当。…まぁほぼ瑠華ちゃんがやってるけど。ただし昼食は各々って感じだから…ちょっと面倒臭い。
「散らかしたら瑠華ちゃんに怒られるから、簡単に済まそ」
瑠華ちゃんは綺麗好きなので、普段温厚な瑠華ちゃんでも汚す子には容赦しない。なので【柊】は常に綺麗です。皆瑠華ちゃんに嫌われたくないからね。
「うーんと…こんな時カップ麺とかあればなぁ」
でも瑠華ちゃんが許してくれないので、【柊】にインスタントは殆ど無い。有ってもパスタとかの乾麺くらい
「パスタでいっか。ソースはあるし」
ちなみにパスタソースは市販品じゃなくて、栄養を考えて瑠華ちゃんが作った物です。小分けにして冷凍されてるんだよね。便利だし美味しいから、皆良く食べてるやつだ。
……ていうか瑠華ちゃんこれ何時作ってるんだろ。私が寝てる朝に作ってたりするのかな。
フライパンを取り出してパスタを茹でつつ、電子レンジでソースを解凍。茹で上がったパスタに半解凍状態のソースを盛り付けて混ぜ合わせれば、今日の昼食は完成。あと冷蔵庫にサラダが残ってたからそれも食べよう。
「頂きますっ!」
パスタを啜りつつスマホで届いていたメッセージの返信。瑠華ちゃんが居るとはしたないって怒られるけど、今は居ないから無問題。
「……瑠華ちゃん何処行ったんだろ」
凪沙とお出掛け…多分デートって訳じゃない思う。凪沙はどう思ってるかは知らないけど、瑠華ちゃんそういうのに興味無いから。
ここから歩いて向かえる遊べる場所なんて昨日瑠華ちゃんと行ったショッピングモールくらいしかないし、多分そこかな?
「ご馳走様でした」
食べ終わったお皿をシンクに置いて水を掛けておく。私は料理しないけど、その分後片付け担当だからね。ちゃんと浸け置きしとかないと。
「んー…スキルの影響かぁ」
昨日帰って目を覚ましてから瑠華ちゃんから聞いたのだけれど、どうやら私は固有スキルを発現したらしい。身体がまるで筋肉痛の様にギシギシするのはそれが原因なんだって。
〖名称未定〗
ただ、鋭く。ただ、硬く。ただ、それだけを。
これが私が発現した固有スキル。身に付けたスキルは探索者のカードで確認出来るのだけれど、一応本能的にも理解出来る。
───で、そこから分かるのは……私、このスキル使えない。
というのもこのスキル、簡単に言うなら魔力を消費して刀を強化するっていうシンプルな内容なのだけれど…その肝心の魔力が私全然無いのよね。
魔力は今時感じられない人の方が少ないとまで言われる力だけれど、その量はピンキリ。ダンジョン協会が開発した計器で測った結果からすると、私はかなり少ない方だ。瑠華ちゃんは……うん。また壊してたね。もう驚かないよ。
「魔力かぁ…」
魔力は当然鍛える事も出来る。でもかなり大変。
一番手っ取り早いのは、魔力を消費し続ける事。でも私は瑠華ちゃんみたいに魔法は使えないから、消費する手段が今回獲得したスキルしかない。そして私はそのスキルを使い続けるだけの魔力が無いから……使ったら気絶するね。
「んー……まぁ瑠華ちゃんが居る時なら気絶してもいいかな」
それこそ気絶したら瑠華ちゃん独占……うふ。
「しつこいおんなきらわれる~」
「…………」
……執拗く無いもん。無いよね? ……ヤバい。自信なくなってきた。取り敢えず茜は締めよう。そうしよう。
20
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!
百合ゲーの悪女に転生したので破滅エンドを回避していたら、なぜかヒロインとのラブコメになっている。
白藍まこと
恋愛
百合ゲー【Fleur de lis】
舞台は令嬢の集うヴェリテ女学院、そこは正しく男子禁制 乙女の花園。
まだ何者でもない主人公が、葛藤を抱く可憐なヒロイン達に寄り添っていく物語。
少女はかくあるべし、あたしの理想の世界がそこにはあった。
ただの一人を除いて。
――楪柚稀(ゆずりは ゆずき)
彼女は、主人公とヒロインの間を切り裂くために登場する“悪女”だった。
あまりに登場回数が頻回で、セリフは辛辣そのもの。
最終的にはどのルートでも学院を追放されてしまうのだが、どうしても彼女だけは好きになれなかった。
そんなあたしが目を覚ますと、楪柚稀に転生していたのである。
うん、学院追放だけはマジで無理。
これは破滅エンドを回避しつつ、百合を見守るあたしの奮闘の物語……のはず。
※他サイトでも掲載中です。
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる