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「だめなの」

女の子はとっさにベッドで寝ているお友達の弟におおいかぶさりました。
また妖精たちが貼りついてしまっては大変です。

手をぶんぶんと振り妖精たちがお友達の弟に触れないようにしました。

女の子は必死でした。あまりに必死だったのでお友達の弟を押しつぶしていることに気づいていませんでした。

「うぅーん、くるしいよぉ」

女の子の下から男の子の声がします。
お友達の弟が目を覚ましたのです。
それはとてものんびりとした声でした。

湖の領主やお友達は大喜び。お父様もお母様もお姉様も喜んでいます。
女の子はというと恥ずかしそうにいそいそとベッドから降りました。

その夜はお祝いでした。湖のお屋敷中喜びであふれています。
妖精たちも戻ってきているのか訪問した時より増えていました。


女の子と家族は、数日男の子の様子を見る為湖のお屋敷にいました。

男の子がうなされると妖精たちが変色して貼りつくようです。
男の子が目覚めた次の朝、妖精たちが貼りついていたのです。
女の子がぎゅうっとすると外れましたが、また男の子が寝込んでしまったら大変です。
女の子は男の子といつもいっしょにいて面倒を見るようになりました。


『あそべるね』
『たのしめるね』
『おいかけっこできるね』
『『『たのしい味がするね』』』


女の子と男の子が遊んでいる側でお姉様とお友達もおしゃべりをしています。

女の子には下に兄弟がいません。
女の子より小さな男の子のことを弟ができたと大喜びしました。

実はその男の子の方が少し年上だということは当分ないしょです。




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