103 / 108
最終章
16歳になりましたわ
しおりを挟む
あれから3年が経ち私は今日で16歳になりましたわ。
この3年で色々ありました。
私は沢山お勉強をして着々と力をつけましたわ。更に魔王について、バルについて、大聖女様について、神子様について、この国について、などなども調べて知識を頭に叩き込みましたの。
バルについては実は私が教会に入って半年ほどした頃にシャーロットから『信じの手紙』が来ました。
驚きましたけれどシャーロットは何やらバルについてずっと調べてくれていたようですわ。分かった事を教えてくれます。私も感謝の気持ちを『信じの手紙』に書き意見交換などもしてシャーロットとは今では文通友達です。
エリアス王太子様に頼まれていた神官様クーデター疑惑ですが色々調べてみましたがやはりその様な素振りもなく事実としては変態な事とお金が大好きという事しか分かりませんでしたの。
アレイ様も私と全く同意見でしたわ。
それでクーデターは無いとエリアス王太子様も納得したようですわ。
エリアス王太子様といえばダリル様が側近になりましたの!ダリル様のお父様が現国王様の側近で宰相様ですのでいつかはそうなると思っていましたわ。
エリアス王太子様が教会に来る時にはいつも一緒に来ます。
久しぶりにお会いした時の言葉が
「アイラ!長い間、待たせたね!いつ婚約しようか?」
には驚きましたわ。
確か私が教会に入る時に両親が娘にその気は無いようだと伝えてもらった筈なのですが。
そして改めてお断りしましたのですけれど......。
「照れなくともいいのだよ?私はアイラが教会から出てくるまで待っているからね?ふふふ」
と、言われましたわ。
いくら断ってもずっと微笑んでいるので最終的にはエリアス王太子様が
「ダリルは頭が良すぎておかしくなったのか⁉︎」
と、脅えていました。
ダリル様の頭の良さは認めているようですわね。
私が島へ飛ばされた時に一生懸命探してくれた事にも感謝していますし友人としては大好きなのですが。
どうしたら分かってもらえるのでしょうか?
それから私は神官様の寄付が出来ない人は治療しないという行いを私は止めさせました。寄付が出来ないけれど怪我や病気になり治療が必要な人達は私が全員治すと神官様に訴えました。治療費は私のお給金から引いて下さいとも言いました。すると私の考えに聖女様全員が賛同してくれて今ではお金が無い人達も治療出来るようになりました。聖女の皆様、感謝ですわ。
流石の神官様も聖女様達のお給金から差し引くのは出来ないと言ってお金の無い人は農作物やチーズ、ミルクなど食べ物でもよいという事になりました。それでも何も差し出すものが無い人は嘘をついていないか神官様が自ら聖力で調べて本当なら無料で治療する事になりました。
神官様は相変わらずお父様が好きなようですがたまに私を自分のお部屋に呼び付けます。そのような時は必ずユーリン様が一緒に来てくれるので安心ですわ。
大聖女様マニアですので私にもかなり関心があるようでお父様と私を自分のモノにしようと思っている様子ですわ。
一時はお父様が幸せならと諦めたと言っていましたが最近は違うようです。日に日に変態に磨きがかかっているように思えますわ。
そして『元聖女様行方不明事件』は4人が犠牲になり犯人は捕まっていません。
1ヶ月前に行方不明になったお一人のご遺体が発見されたました。
森の中に埋められていたようですが獣が掘り起こしたらしく体の一部分は食べられていたようですわ。
ご遺体を調べた結果。
全ての血を抜き取られていたそうです。
血を抜く。元聖女様。
これは何かの儀式に使われたのではないかと噂になりましたがお一人のご遺体しか見つかっていないのでハッキリとは分からず今に至ります。
この事件は『元聖女様行方不明事件』から『元聖女血抜き事件』と名前が変わり今では元聖女様達が脅えて暮らしています。私もお母様が心配ですのでしばらくの間お父様にはお屋敷に戻ってもらっていますの。
今は少しの間だけお兄様が聖騎士団長代理ですわ。意外といい感じで皆様をまとめています。仕事は出来る変態なのですわ。自慢の兄ですの。変態ですけれど。
ルカさんは神子様としてどんどん成長し今では歴代の神子様の中でも一位、二位を争うほどの『癒し』の力を持っていますわ。ルカさんが居れば私達、聖女様など必要無いと思うほどです。
殆ど神の域まで到達しているのでは?と、私は思っていますの。
巡回もルカさんと組む事が多くて沢山お話もして島に居た時みたいで楽しいのですわ。でも時々2人きりになると頬を撫でてきたり髪の毛を触ってきたり手を握ってきたりするのですわ。
あ、昔、お兄様が顔を近づけて鼻息をかけられた事がありましたがルカさんも時々、私の顔に自分の顔を近づけて鼻息をかけてくる時がありますの。直ぐに何かに気がついた様子で離れるのですけれど顔が真っ赤ですわ。大丈夫かと訊くといつも俺は何をしているのだとか何とか言って何処かへ行ってしまいます。
また昔のように殿方の間で鼻息をかけるのが流行っているのでしょうか?
謎な流行りですわ。
そんなこんなで私は聖女様ライフを頑張っています。今日はお母様が教会へ私に会いに来てくれますの!勿論お父様の護衛付きですわ。お兄様もお休みの日なので家族でランチしてきたらと神官様が言ってくれました。巡回以外で街に行くのは久しぶりなので昨日からワクワクでしたわ。
*****************
いつも読んで頂きありがとうござい
ます!最終章始まりましたが今年の
更新は今回で終わりです。
来年も楽しく、ゆるりと更新して
いきますのでどうぞお時間のある時に
立ち寄ってもらえると嬉しいです!
少し早いですが皆様、良いお年を!
*****************
この3年で色々ありました。
私は沢山お勉強をして着々と力をつけましたわ。更に魔王について、バルについて、大聖女様について、神子様について、この国について、などなども調べて知識を頭に叩き込みましたの。
バルについては実は私が教会に入って半年ほどした頃にシャーロットから『信じの手紙』が来ました。
驚きましたけれどシャーロットは何やらバルについてずっと調べてくれていたようですわ。分かった事を教えてくれます。私も感謝の気持ちを『信じの手紙』に書き意見交換などもしてシャーロットとは今では文通友達です。
エリアス王太子様に頼まれていた神官様クーデター疑惑ですが色々調べてみましたがやはりその様な素振りもなく事実としては変態な事とお金が大好きという事しか分かりませんでしたの。
アレイ様も私と全く同意見でしたわ。
それでクーデターは無いとエリアス王太子様も納得したようですわ。
エリアス王太子様といえばダリル様が側近になりましたの!ダリル様のお父様が現国王様の側近で宰相様ですのでいつかはそうなると思っていましたわ。
エリアス王太子様が教会に来る時にはいつも一緒に来ます。
久しぶりにお会いした時の言葉が
「アイラ!長い間、待たせたね!いつ婚約しようか?」
には驚きましたわ。
確か私が教会に入る時に両親が娘にその気は無いようだと伝えてもらった筈なのですが。
そして改めてお断りしましたのですけれど......。
「照れなくともいいのだよ?私はアイラが教会から出てくるまで待っているからね?ふふふ」
と、言われましたわ。
いくら断ってもずっと微笑んでいるので最終的にはエリアス王太子様が
「ダリルは頭が良すぎておかしくなったのか⁉︎」
と、脅えていました。
ダリル様の頭の良さは認めているようですわね。
私が島へ飛ばされた時に一生懸命探してくれた事にも感謝していますし友人としては大好きなのですが。
どうしたら分かってもらえるのでしょうか?
それから私は神官様の寄付が出来ない人は治療しないという行いを私は止めさせました。寄付が出来ないけれど怪我や病気になり治療が必要な人達は私が全員治すと神官様に訴えました。治療費は私のお給金から引いて下さいとも言いました。すると私の考えに聖女様全員が賛同してくれて今ではお金が無い人達も治療出来るようになりました。聖女の皆様、感謝ですわ。
流石の神官様も聖女様達のお給金から差し引くのは出来ないと言ってお金の無い人は農作物やチーズ、ミルクなど食べ物でもよいという事になりました。それでも何も差し出すものが無い人は嘘をついていないか神官様が自ら聖力で調べて本当なら無料で治療する事になりました。
神官様は相変わらずお父様が好きなようですがたまに私を自分のお部屋に呼び付けます。そのような時は必ずユーリン様が一緒に来てくれるので安心ですわ。
大聖女様マニアですので私にもかなり関心があるようでお父様と私を自分のモノにしようと思っている様子ですわ。
一時はお父様が幸せならと諦めたと言っていましたが最近は違うようです。日に日に変態に磨きがかかっているように思えますわ。
そして『元聖女様行方不明事件』は4人が犠牲になり犯人は捕まっていません。
1ヶ月前に行方不明になったお一人のご遺体が発見されたました。
森の中に埋められていたようですが獣が掘り起こしたらしく体の一部分は食べられていたようですわ。
ご遺体を調べた結果。
全ての血を抜き取られていたそうです。
血を抜く。元聖女様。
これは何かの儀式に使われたのではないかと噂になりましたがお一人のご遺体しか見つかっていないのでハッキリとは分からず今に至ります。
この事件は『元聖女様行方不明事件』から『元聖女血抜き事件』と名前が変わり今では元聖女様達が脅えて暮らしています。私もお母様が心配ですのでしばらくの間お父様にはお屋敷に戻ってもらっていますの。
今は少しの間だけお兄様が聖騎士団長代理ですわ。意外といい感じで皆様をまとめています。仕事は出来る変態なのですわ。自慢の兄ですの。変態ですけれど。
ルカさんは神子様としてどんどん成長し今では歴代の神子様の中でも一位、二位を争うほどの『癒し』の力を持っていますわ。ルカさんが居れば私達、聖女様など必要無いと思うほどです。
殆ど神の域まで到達しているのでは?と、私は思っていますの。
巡回もルカさんと組む事が多くて沢山お話もして島に居た時みたいで楽しいのですわ。でも時々2人きりになると頬を撫でてきたり髪の毛を触ってきたり手を握ってきたりするのですわ。
あ、昔、お兄様が顔を近づけて鼻息をかけられた事がありましたがルカさんも時々、私の顔に自分の顔を近づけて鼻息をかけてくる時がありますの。直ぐに何かに気がついた様子で離れるのですけれど顔が真っ赤ですわ。大丈夫かと訊くといつも俺は何をしているのだとか何とか言って何処かへ行ってしまいます。
また昔のように殿方の間で鼻息をかけるのが流行っているのでしょうか?
謎な流行りですわ。
そんなこんなで私は聖女様ライフを頑張っています。今日はお母様が教会へ私に会いに来てくれますの!勿論お父様の護衛付きですわ。お兄様もお休みの日なので家族でランチしてきたらと神官様が言ってくれました。巡回以外で街に行くのは久しぶりなので昨日からワクワクでしたわ。
*****************
いつも読んで頂きありがとうござい
ます!最終章始まりましたが今年の
更新は今回で終わりです。
来年も楽しく、ゆるりと更新して
いきますのでどうぞお時間のある時に
立ち寄ってもらえると嬉しいです!
少し早いですが皆様、良いお年を!
*****************
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
転生した元悪役令嬢は地味な人生を望んでいる
花見 有
恋愛
前世、悪役令嬢だったカーラはその罪を償う為、処刑され人生を終えた。転生して中流貴族家の令嬢として生まれ変わったカーラは、今度は地味で穏やかな人生を過ごそうと思っているのに、そんなカーラの元に自国の王子、アーロンのお妃候補の話が来てしまった。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。
〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?
モブ転生とはこんなもの
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。
乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。
今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。
いったいどうしたらいいのかしら……。
現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
他サイトでも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる