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第一章
5歳になりましたわ
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私、5歳になりましたわ。
私の人生、地味に静かに目立たなく!がモットーですの。
毎日、お兄様からの変態溺愛攻撃を上手く躱しシャーロットの変態溺愛攻撃も躱しオレット様の殺意や悪事を躱してお父様とお母様の愛情を沢山頂いて今のところ順調に育っていますわ。
幸い、お父様とお母様が私を外に出したがらないので助かっています。このまま静かに暮らせたらいいのですが避けて通れない行事がやってまいりましたわ。
そう、それは国王様のご長女エレーネ様のご学友選抜です。
ご学友と言ってもやはりご身分が違うので位の高いメイド?みたいなものかしら?週に3回ぐらい王城に通いエレーネ様の話し相手や遊び相手そして学園に入る12歳までの間一緒に勉学を学ぶのですわ。ちなみにエレーネ様は私と同い年ですの。
前の人生でも私はあまり乗り気では無く渋々お出かけしたのです。お母様と何故かシャーロットも一緒でしたわ。
そこでちょっとしたトラブルがあって私ではなくシャーロットが選ばれていましたが今思えばシャーロットが邪魔をしていたのでしょうか?
でも私は選ばれなくてホッとしたのを覚えていますわ。そしてシャーロットが選ばれた事を誇りに思ったのですけれど。
今思えばあの時シャーロットは王城に上がりたかったのだと思いますわ。あのクソ野郎と出会うきっかけが欲しかったのだと。
今世も私は気が重いです。
王族とは出来る限り関わりたくないのですから。一応行きたく無いと駄々をこねてみました。
「そうだよ!お父様!アイラを外に出さないで!こんなに可愛いんだよ?誰かに悪戯されちゃうよ!」
悪戯って。毎日の様にお兄様にされそうになっていますが?そして9歳児が言う事でしょうか?着々と変態に育っていますわね。見目が恐ろしく良いだけに変態な言動がとても残念ですわ。
「ははは。ルネ、そんな言葉どこで知ったのかな?大丈夫だよ。私がそんな事は誰にもさせないから」
お父様が柔らかく笑いかけます。
「形式だけですわ。顔を少し出したら直ぐに帰ってきますわよ。だから心配しないでね?ルネ?」
お母様も実は乗り気ではないのですね。
安心しましたわ。今世でも選ばれなくても良いのですね。
地味に目立たなく頑張りますわ。
「僕も一緒に行ってアイラを守ります!」
「危険な場所に行くわけでは無いのだから。それに今回は女の子だけの集まりだよ?お前は行けない」
お父様が諭します。
「アイラ。一緒に行けなくてごめんね。早く帰って来てね?変な虫つけてこないでよ?」
そう言って隙あらば唇にキスをしようとしてくるお兄様のお顔を左手でブロックし右手でお腹にパンチをくらわします。
これ、アクアとマリルから習いましたの。
「うぐっ......」
お兄様がよろけました。効果ありですのね?凄いですわ。
お父様とお母様は幼い2人のじゃれ合いと見ているらしくニコニコしています。
「わかりました。めだたないようにしてもいいですか?」
私、少しきちんと話せるようになりましたのよ!シャーロットが5歳児だった時よりは上手く話せてはいないしまだ難しい言葉は口が回りませんが。
「勿論よ。私もアイラを王城には通わせたくないもの。アイラには普通で幸せな人生を過ごして欲しいの。ふふ。アイラが理解するにはまだ難しいわよね」
お母様が私を撫でながらおっしゃいましたわ。分かりますわ!分かります!
お母様は今世私が目指している人生設計を理解していますのね!
以心伝心でしょうか?
嬉しいですわ。
その夜。
いつもの様にアクアが寝室に来ました。
「聞いたぞ?王城に行くんだってな。チビは将来俺の嫁になるんだから変な虫つけてくるなよ?」
あ?いつの間にか悪魔の嫁になる事が確定していますが?
そしてお兄様と同じ事を言っていますね。
「なんで、あくあのおよめさんになることになっているのでしょうか?それにおにいさまとおなじことをいっていますけど?」
「いや、だってよー。チビさ、想像の上をいく成長をしてるわけよ。こんな可愛いくて眩しい人間会った事ねーんだわ。チビが大人になったら襲うから覚悟しとけ?それと変態兄貴と同じ考えって嫌なんだけどー」
それは私の事が好きになったと、そう解釈していいのでしょうか?200歳超えの大人......おじいちゃん?が5歳児に恋をしたのですか?それはそれでちょっと微妙......ですわね。
そして大人になったら襲われるのを前提に生きていくってなかなかハードルが高いですわ。
「えー。おそわれるのいやです。あくあきらいになります」
「え?嫌いになるって事は今は好きって事か?そうなのか?俺達、相思相愛か?」
めでたい思考回路ですわ。
疲れました。もう、今日は寝ますね。
「ねます。おそわないでね?」
「紳士な俺が襲うとでも?馬鹿な事を言うな」
だって、大人になったら襲うのでしょう?紳士ではありませんよね。
本当に私の周りには変態しか集まって来ないのですね。何故でしょうか。
あ、ルース様は唯一安全地帯なのでは?今度会って確認してみましょう。
私の人生、地味に静かに目立たなく!がモットーですの。
毎日、お兄様からの変態溺愛攻撃を上手く躱しシャーロットの変態溺愛攻撃も躱しオレット様の殺意や悪事を躱してお父様とお母様の愛情を沢山頂いて今のところ順調に育っていますわ。
幸い、お父様とお母様が私を外に出したがらないので助かっています。このまま静かに暮らせたらいいのですが避けて通れない行事がやってまいりましたわ。
そう、それは国王様のご長女エレーネ様のご学友選抜です。
ご学友と言ってもやはりご身分が違うので位の高いメイド?みたいなものかしら?週に3回ぐらい王城に通いエレーネ様の話し相手や遊び相手そして学園に入る12歳までの間一緒に勉学を学ぶのですわ。ちなみにエレーネ様は私と同い年ですの。
前の人生でも私はあまり乗り気では無く渋々お出かけしたのです。お母様と何故かシャーロットも一緒でしたわ。
そこでちょっとしたトラブルがあって私ではなくシャーロットが選ばれていましたが今思えばシャーロットが邪魔をしていたのでしょうか?
でも私は選ばれなくてホッとしたのを覚えていますわ。そしてシャーロットが選ばれた事を誇りに思ったのですけれど。
今思えばあの時シャーロットは王城に上がりたかったのだと思いますわ。あのクソ野郎と出会うきっかけが欲しかったのだと。
今世も私は気が重いです。
王族とは出来る限り関わりたくないのですから。一応行きたく無いと駄々をこねてみました。
「そうだよ!お父様!アイラを外に出さないで!こんなに可愛いんだよ?誰かに悪戯されちゃうよ!」
悪戯って。毎日の様にお兄様にされそうになっていますが?そして9歳児が言う事でしょうか?着々と変態に育っていますわね。見目が恐ろしく良いだけに変態な言動がとても残念ですわ。
「ははは。ルネ、そんな言葉どこで知ったのかな?大丈夫だよ。私がそんな事は誰にもさせないから」
お父様が柔らかく笑いかけます。
「形式だけですわ。顔を少し出したら直ぐに帰ってきますわよ。だから心配しないでね?ルネ?」
お母様も実は乗り気ではないのですね。
安心しましたわ。今世でも選ばれなくても良いのですね。
地味に目立たなく頑張りますわ。
「僕も一緒に行ってアイラを守ります!」
「危険な場所に行くわけでは無いのだから。それに今回は女の子だけの集まりだよ?お前は行けない」
お父様が諭します。
「アイラ。一緒に行けなくてごめんね。早く帰って来てね?変な虫つけてこないでよ?」
そう言って隙あらば唇にキスをしようとしてくるお兄様のお顔を左手でブロックし右手でお腹にパンチをくらわします。
これ、アクアとマリルから習いましたの。
「うぐっ......」
お兄様がよろけました。効果ありですのね?凄いですわ。
お父様とお母様は幼い2人のじゃれ合いと見ているらしくニコニコしています。
「わかりました。めだたないようにしてもいいですか?」
私、少しきちんと話せるようになりましたのよ!シャーロットが5歳児だった時よりは上手く話せてはいないしまだ難しい言葉は口が回りませんが。
「勿論よ。私もアイラを王城には通わせたくないもの。アイラには普通で幸せな人生を過ごして欲しいの。ふふ。アイラが理解するにはまだ難しいわよね」
お母様が私を撫でながらおっしゃいましたわ。分かりますわ!分かります!
お母様は今世私が目指している人生設計を理解していますのね!
以心伝心でしょうか?
嬉しいですわ。
その夜。
いつもの様にアクアが寝室に来ました。
「聞いたぞ?王城に行くんだってな。チビは将来俺の嫁になるんだから変な虫つけてくるなよ?」
あ?いつの間にか悪魔の嫁になる事が確定していますが?
そしてお兄様と同じ事を言っていますね。
「なんで、あくあのおよめさんになることになっているのでしょうか?それにおにいさまとおなじことをいっていますけど?」
「いや、だってよー。チビさ、想像の上をいく成長をしてるわけよ。こんな可愛いくて眩しい人間会った事ねーんだわ。チビが大人になったら襲うから覚悟しとけ?それと変態兄貴と同じ考えって嫌なんだけどー」
それは私の事が好きになったと、そう解釈していいのでしょうか?200歳超えの大人......おじいちゃん?が5歳児に恋をしたのですか?それはそれでちょっと微妙......ですわね。
そして大人になったら襲われるのを前提に生きていくってなかなかハードルが高いですわ。
「えー。おそわれるのいやです。あくあきらいになります」
「え?嫌いになるって事は今は好きって事か?そうなのか?俺達、相思相愛か?」
めでたい思考回路ですわ。
疲れました。もう、今日は寝ますね。
「ねます。おそわないでね?」
「紳士な俺が襲うとでも?馬鹿な事を言うな」
だって、大人になったら襲うのでしょう?紳士ではありませんよね。
本当に私の周りには変態しか集まって来ないのですね。何故でしょうか。
あ、ルース様は唯一安全地帯なのでは?今度会って確認してみましょう。
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