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勇者召喚 4
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「何をしている。レオル」
サルトバルク国王陛下の怒りの声で辺りが静まり返る。
首輪を叩き落とした俺は何故か少女を抱きしめサルトバルク国王陛下から距離をとっていた。
「?」
俺は混乱していた。
なぜ守るべきサルトバルク国王陛下から勇者を守っているのだろうか?
「お前誰?…チッ!この世界の人間に言葉通じないのか…面倒だな。
AIみたいに質問したら答えてくれる機能搭載しろよクソ女神!」
「私はレオル・リバーナ・シルバートです」
?
俺は自らの口を抑える。
口が勝手に自己紹介をしたのだ。
「お前僕の言葉分かるのか?」
「は、はい」
(ダメだってば!!)
チラ見で周囲を見るが俺に冷たい視線を送っている。
まぁ数名の王族、貴族、魔術師、騎士しか見えないが。
無礼をしてしまった。これはクビですむだろうか?
「へー…それならあの首輪何?何で僕を守ろうとした?」
「もう一度言う。レオル、何をしている」
サルトバルク国王陛下が此方に手を伸ばす。
『旧ーーの血筋ーーに立つ』
怖い。思い出したくないナニカを思い出しそうになる。
「わ、分からないです」
それはサルトバルク国王陛下に言ったのか少女に言ったのか分からなかった。
「ふふ…僕そう言うの好き」
少女は儚く笑うと俺に口づけした。
……
そう、口づけしたのだ。
……口づけ??
「????」
「僕は早く向こうに帰らなきゃいけないんだ。早く魔王の居場所を教え…は?え?」
俺は顔を真っ赤にして倒れた。
レオル・リバーナ・シルバート。
男女共に交際経験なし。つまり童貞処女。
俺には刺激が強すぎた。
「ちょ!通訳として起きてろよ!」
少女が俺の顔面を殴る。
「ッ!」
気絶しかけた意識を強い刺激で戻される。
少女が俺を殴ったのだ。全力で。
再び殴られるのを防止する為勇者の手を掴む。
そして深呼吸をして意を決して口を開く。
「………女か?」
「…………男だが?」
俺は酷く驚く。まさかと思って聞いただけだからだ。
「まぁここの奴ら平均身長高いし、僕は女神に若返らせて貰ってるし、この頃は可愛い系の童顔だしなぁ」
「………」
「レオルを拘束しろ!!」
「「「は!」」」
勇者の驚愕の真実に驚いて呆けていた俺にサルトバルク国王陛下が怒鳴る。
周囲に居た騎士達が俺を拘束する為剣を抜く。
「おいおい仲間内で揉め事か?さっさと魔王の居場所を教えて欲しいんだけど…」
「レ…左翼様ご覚悟を!」
「レ…左翼様!大人しくお縄について下さい」
「「さぁ早くお縄に!!」」
俺に剣を向けていた騎士達が急に震えだし腰に着けていたベルトを縄代わりとして構える。
「貴様が国王陛下の命令を聞かぬとは…余程その男が大切なのか?」
他の騎士達の間からウェスタニィドが現れる。
俺はウェスタニィドの顔を見て一瞬怯える。
ウェスタニィドはいつも通り無表情だ。
だが背中に鬼神を背負っている気迫を感じる。
「あれ?ここでまさかの三角関係勃発?」
「ははは!これは見物ですわね!」
レーモンド王子とロイズ王女が俺らを見て子供の様にはしゃぐ。
アルベリオス第三王子が舌打ちをし、サルトバルク国王陛下に頭を下げた。
「父上、この場は我々にお任せ下さい。父上は政務にお戻りを」
「…ではここは我が子達、そしてシドトルとウェスタニィドらに任せ私は政務に戻る。
アルベリオス、レオルを捕らえたらすぐに私の執務室へ連れて来い」
「地下牢ではなく…ですか?」
普通ならば規律違反者は地下牢行きだ。
俺は掴んでいた勇者の手を無意識に軽く握った。
サルトバルク国王陛下はそんな俺を見て冷たく笑う。
「私自ら手を下す」
オレンジ色の瞳が愉快そうに歪められる。
「顔色悪いぞ。落ち着け」
軽い過呼吸に冷汗を出していた俺を心配してか勇者が俺の背中を擦る。
俺は実の両親をサルトバルク国王陛下に殺されている。
だから誰よりもサルトバルク国王陛下を恐れ、そして忠誠を誓っている。
「…畏まりました。お任せ下さい父上」
「父様は面倒な政務を任せますわね!」
「ロイズ。父上は激怒しているのだから止めなさい」
サルトバルク国王陛下が指示された人間以外がこの場を去る。
「落ち着いたみたいだな」
勇者が俺の様子を見てため息をついた。
「で、状況はどうなってんだ?」
「首輪を勇者につけさせる予定だったらしいのですが、私が何故か阻止してしまいサルトバルク国王陛下の怒りを買いました」
また勝手に口がぁぁぁ!!!これ何かの魔法なの?!
「へー…この場で一番強いのは誰?」
「私です」
俺は一対一ならこの場にいる全員に勝っている。
だが一斉に来られると分からない。
「なぁ奴隷魔法的なのあるか?」
「え?」
俺は勇者の悪戯を思い付いた様な顔に嫌な予感がした。
なぜか既視感を覚える。
「あります」
だがこの口はやはり勝手に喋る。
「それどうやるの?」
「奴隷魔法紋を対象者に刻み、主となる人物の魔力を混ぜた血を垂らした後、契約魔法詠唱を唱えます」
ちょっと待って。何か嫌な予感が近づいて来るぞ!
スキップしながらこちらに手を振っている気がする!
「それやるか」
「ッむ!……分かりました」
今否定の言葉出そうだったのにー!!
「さっきから何一人言言ってるのシルバート!」
ロイズ王女が不思議そうにこちらを見ている。
「貴様。今すぐ勇者から離れろ」
ウェスタニィドが鞘を抜かずに剣を構える。
そんな中俺は騎士服の上を脱ぎ始めた。
「間に合うかな?動かないでよー」
サルトバルク国王陛下の怒りの声で辺りが静まり返る。
首輪を叩き落とした俺は何故か少女を抱きしめサルトバルク国王陛下から距離をとっていた。
「?」
俺は混乱していた。
なぜ守るべきサルトバルク国王陛下から勇者を守っているのだろうか?
「お前誰?…チッ!この世界の人間に言葉通じないのか…面倒だな。
AIみたいに質問したら答えてくれる機能搭載しろよクソ女神!」
「私はレオル・リバーナ・シルバートです」
?
俺は自らの口を抑える。
口が勝手に自己紹介をしたのだ。
「お前僕の言葉分かるのか?」
「は、はい」
(ダメだってば!!)
チラ見で周囲を見るが俺に冷たい視線を送っている。
まぁ数名の王族、貴族、魔術師、騎士しか見えないが。
無礼をしてしまった。これはクビですむだろうか?
「へー…それならあの首輪何?何で僕を守ろうとした?」
「もう一度言う。レオル、何をしている」
サルトバルク国王陛下が此方に手を伸ばす。
『旧ーーの血筋ーーに立つ』
怖い。思い出したくないナニカを思い出しそうになる。
「わ、分からないです」
それはサルトバルク国王陛下に言ったのか少女に言ったのか分からなかった。
「ふふ…僕そう言うの好き」
少女は儚く笑うと俺に口づけした。
……
そう、口づけしたのだ。
……口づけ??
「????」
「僕は早く向こうに帰らなきゃいけないんだ。早く魔王の居場所を教え…は?え?」
俺は顔を真っ赤にして倒れた。
レオル・リバーナ・シルバート。
男女共に交際経験なし。つまり童貞処女。
俺には刺激が強すぎた。
「ちょ!通訳として起きてろよ!」
少女が俺の顔面を殴る。
「ッ!」
気絶しかけた意識を強い刺激で戻される。
少女が俺を殴ったのだ。全力で。
再び殴られるのを防止する為勇者の手を掴む。
そして深呼吸をして意を決して口を開く。
「………女か?」
「…………男だが?」
俺は酷く驚く。まさかと思って聞いただけだからだ。
「まぁここの奴ら平均身長高いし、僕は女神に若返らせて貰ってるし、この頃は可愛い系の童顔だしなぁ」
「………」
「レオルを拘束しろ!!」
「「「は!」」」
勇者の驚愕の真実に驚いて呆けていた俺にサルトバルク国王陛下が怒鳴る。
周囲に居た騎士達が俺を拘束する為剣を抜く。
「おいおい仲間内で揉め事か?さっさと魔王の居場所を教えて欲しいんだけど…」
「レ…左翼様ご覚悟を!」
「レ…左翼様!大人しくお縄について下さい」
「「さぁ早くお縄に!!」」
俺に剣を向けていた騎士達が急に震えだし腰に着けていたベルトを縄代わりとして構える。
「貴様が国王陛下の命令を聞かぬとは…余程その男が大切なのか?」
他の騎士達の間からウェスタニィドが現れる。
俺はウェスタニィドの顔を見て一瞬怯える。
ウェスタニィドはいつも通り無表情だ。
だが背中に鬼神を背負っている気迫を感じる。
「あれ?ここでまさかの三角関係勃発?」
「ははは!これは見物ですわね!」
レーモンド王子とロイズ王女が俺らを見て子供の様にはしゃぐ。
アルベリオス第三王子が舌打ちをし、サルトバルク国王陛下に頭を下げた。
「父上、この場は我々にお任せ下さい。父上は政務にお戻りを」
「…ではここは我が子達、そしてシドトルとウェスタニィドらに任せ私は政務に戻る。
アルベリオス、レオルを捕らえたらすぐに私の執務室へ連れて来い」
「地下牢ではなく…ですか?」
普通ならば規律違反者は地下牢行きだ。
俺は掴んでいた勇者の手を無意識に軽く握った。
サルトバルク国王陛下はそんな俺を見て冷たく笑う。
「私自ら手を下す」
オレンジ色の瞳が愉快そうに歪められる。
「顔色悪いぞ。落ち着け」
軽い過呼吸に冷汗を出していた俺を心配してか勇者が俺の背中を擦る。
俺は実の両親をサルトバルク国王陛下に殺されている。
だから誰よりもサルトバルク国王陛下を恐れ、そして忠誠を誓っている。
「…畏まりました。お任せ下さい父上」
「父様は面倒な政務を任せますわね!」
「ロイズ。父上は激怒しているのだから止めなさい」
サルトバルク国王陛下が指示された人間以外がこの場を去る。
「落ち着いたみたいだな」
勇者が俺の様子を見てため息をついた。
「で、状況はどうなってんだ?」
「首輪を勇者につけさせる予定だったらしいのですが、私が何故か阻止してしまいサルトバルク国王陛下の怒りを買いました」
また勝手に口がぁぁぁ!!!これ何かの魔法なの?!
「へー…この場で一番強いのは誰?」
「私です」
俺は一対一ならこの場にいる全員に勝っている。
だが一斉に来られると分からない。
「なぁ奴隷魔法的なのあるか?」
「え?」
俺は勇者の悪戯を思い付いた様な顔に嫌な予感がした。
なぜか既視感を覚える。
「あります」
だがこの口はやはり勝手に喋る。
「それどうやるの?」
「奴隷魔法紋を対象者に刻み、主となる人物の魔力を混ぜた血を垂らした後、契約魔法詠唱を唱えます」
ちょっと待って。何か嫌な予感が近づいて来るぞ!
スキップしながらこちらに手を振っている気がする!
「それやるか」
「ッむ!……分かりました」
今否定の言葉出そうだったのにー!!
「さっきから何一人言言ってるのシルバート!」
ロイズ王女が不思議そうにこちらを見ている。
「貴様。今すぐ勇者から離れろ」
ウェスタニィドが鞘を抜かずに剣を構える。
そんな中俺は騎士服の上を脱ぎ始めた。
「間に合うかな?動かないでよー」
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