蛟《みずち》の娘

水神の祠守の娘は、かつて貧しさから乞食のようなぼろを纏っており、村の子供たちからいじめられていた。

年頃を迎え、美しく成長した娘を欲した名主の息子は、強引に婚姻を結ぼうとする。
男は娘をいじめていた子供たちの頭目であった。
娘は乱暴者の男に嫁ぐことを嘆き悲しんだが、拒むすべもなかった。

祝言の夜、旅装束の麗しい姫君が、一晩泊めてほしいと名主の家を訪れる。
姫君の目も眩むような美しさに魅了された花婿は、迎えた花嫁のことも忘れ、姫君に夜這いをかけようとする。

花婿の身勝手なふるまいに、哀れと気遣われる娘。事情を把握した姫君は、娘にある提案を持ち掛ける。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,318 位 / 192,318件 ファンタジー 44,630 位 / 44,630件

あなたにおすすめの小説

ジェニー・シュピール 〜私が神になるまでの話〜

乙夜麻痺
ファンタジー
 これは『私』が神になるまでの物語である。  個性的な仲間たちと共に過ごしてきたこの日々を忘れない為にも後世に語り継いでいきたい。今でも彼らの事を思うと胸が苦しくなるし、不意に涙が出る時もある。しかし何よりも彼らの事を思い出すたびに、あの日々を思い出し胸が暖かくなる。  私達は歴史上に名をはせるレオナルドダウィンチやモーツァルト、アインシュタインのDNAを受け継ぐ偉人達の『器』としてこの世に生まれた。それは古くから代々と受け継がれてきたものでその器は24つ、つまりこの世には『24の器』が存在した。器の保有者にはそれぞれ『opus(オーパス)』と呼ばれる特殊能力があり、それを用いて『神』となる為に日々戦いを繰り広げていた。ある者は催眠をかけ、ある者は引力を操り、またある者は時間を操りお互いに互いの『器』を奪い合っていた。    では何故奪い合うのか。それはこの世に存在する『24の器』を全て手に入れることにより一晩にして世界を変えることの出来る程の『神』の力を手にいれることが出来る為だ。大切な人を生き返らせる為、過去に犯した過ちを修正する為、各々己の願いを叶えるべく神になろうとした。    血で血を洗う戦いは長い間続いたが、私達の代となって、変わっていったと思う。それはきっと…おっと、これ以上言ってしまっては私の身が危うい。ここからはまたの機会にじっくりと話そうか。 −命をかけた戦いが今始まる−

巫女と龍神と鬼と百年の恋

綾瀬 りょう
ファンタジー
以前小説家になろうに公開していた作品になります。 途中まではアップしていたものをそのまま載せる予定です。途中から書き直しながら載せる予定なので文章変になるかもしれません。 飢饉が続く村で、龍神が人柱を欲しがっているからだと解釈をした村人は一人の少女を生贄にする。 そこで出会った龍神と少女は互いに惹かれあう。 「生まれ変わりの君に会いたかった」 私を好いてくれた理由は生まれ変わりだから? 私を見てくれていたわけじゃないの?

選ばれた花嫁は蛇神の求愛を受ける

麻麻(あさあさ)
恋愛
ー少女は蛇神と婚約するー すももは中流の没落貴族。 仲つまじく家は果実を育てて食べていたが村を間伐が襲う。 そんな時に村長の命令ですももが生贄というかたちで蛇神に嫁ぐ事になる。 輿入れで男達に襲われそうになったすももを助けてくれたのは銀の髪をなびかせた自称「すももの婿」蛇神でー。 ※これは他サイトに載せていた作品です。 異類婚で十数話くらいのものです。 異類婚、のじゃ神様が出てきます(^^) お好きな方はお気に入りやコメントもらえると嬉しいです(o^^o)

望むとか、望まないとか

さくりふぁいす
恋愛
「望まない婚約」「真実の愛」「白い結婚」「親の望み」……それ、いったいどういうこと? 常識に疑問を感じたとある伯爵令嬢の、メイドに向けたぼやきの物語。 それと、その伯爵令嬢の玉の輿。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

みんながみんな「あの子の方がお似合いだ」というので、婚約の白紙化を提案してみようと思います

下菊みこと
恋愛
ちょっとどころかだいぶ天然の入ったお嬢さんが、なんとか頑張って婚約の白紙化を狙った結果のお話。 御都合主義のハッピーエンドです。 元鞘に戻ります。 ざまぁはうるさい外野に添えるだけ。 小説家になろう様でも投稿しています。

帰り道にご用心

真朱マロ
恋愛
昔々、ある所にお房という娘がいた。  同じ村に暮らしている者たちも男衆に混じり、大きな口をあけてアハハと笑っている豪快な様子に、お房が年頃の娘だということをすっかり忘れているようだった。  お房は村の男たちに交じって猪や鹿を撃つこともあれば、一人で鳥を狙うこともある。  撃つばかりでなく、罠を操って猪や狐も獲っていた。  ある時、間抜けな子ウサギと出会って……という所から始まるお話。  可愛い風味のお話です、  別サイトにも同時掲載  昔話風の異類婚姻譚。

処理中です...