上 下
28 / 62

二十八話

しおりを挟む
 絶対の死を与える為に振るわれた皇帝の拳。

 恐怖はない。それどころか「これで、この現実味のない現実が終わる」と小さな安堵感さえ覚える。

 疲れたなあ…。もう痛いのも辛いのも、お腹一杯だよ……。

 静かに目を閉じて、訪れる衝撃と己の最後を待つ。



――― 諦めるの?



 ああ。



――― 諦めるの?



 もう疲れたんだよ。



――― 諦めるの?



 俺1人でやれる事はやった。もう良いだろ?



――― 諦めるの?



 これ以上、どうしようもないだろ……だから無理なんだよ。



――― だったら、一緒に



 え?



――― 1人でダメなら、2人で一緒に



 2人、で?



――― そう、2人で。“僕”と貴方の2人で



 僕? ああ、そうか…。



――― 大丈夫、僕は知っているから。貴方がどれだけ優しい人で、貴方がどれだけ脆い人で、貴方がどれだけ―――…



 ずっと、そこに居たんだな―――…



――― 強い人なのかを!



 ロイド君!



 意識が現実に浮上する。

 目を開く。目の前には必殺の拳。

 体は―――動く!

 手元に落ちているブレイブソードの柄を拾う。普通に避けるのは無理、受けるのももう間に合わない。

 体を横に倒しながら地面を掴み、腕の力だけでその場から横に向かって自分の体を引っこ抜く!

 すんでのところで回避、皇帝の腕が派手な破砕音を立てて、岩肌に文字通り突き刺さる。

 あっぶねえ! 後ろ髪かすったぞ今の!?

 距離をとって立ち上がる。



「潔く死を受け入れたかと思ったのだが?」

「悪ぃけど延長戦で」

「生き汚いな。潔く散る方が戦士としては美しいのではないか?」

「俺は戦士じゃねえから関係ねえな」



 まあ、さっきまで無駄に抵抗するくらいならさっさと死を選んでしまおう、とか考えてたのは秘密だ。



「くっくっく、まあ良いさ。抵抗するというなら存分にお相手しよう。貴様が肉片になるまで、な」

「そんなグロい展開はゴメンだな…」



 服の上から胸の辺りをグッと掴む。

 1度深呼吸。

 ……よし。

 それじゃ、行こうか、ロイド君!



『【EXTRAスキル:赤ノ刻印】ノ開放条件ヲ満タシタ。付随スル【スキル:回帰】【スキル:レッドエレメント】ヲ開放』



 体の奥底から熱い何かが込み上げてくる。

 頭の中に声が響く。



――― 僕ができるのはここまで、後をお願いします



 声が遠くなる。意識の奥へと何かが沈んでいくのが分かった。

 本来なら表には出てこれないのに、随分無理してくれたっぽいな…。ありがとうロイド君。こっから先をどうにかするのは俺の仕事だ!



「皇帝、こっからが俺の―――“俺達”の本気だッ!!」

「何を言っている? 今までは本気ではなかったとでも言うつもりか?」

「勿論本気だったさ。けど、ここからは2人分の本気だ」

「2人分? 錯乱でもしたか? それとも幻聴でも聞こえたか?」



 幻聴じゃないさ。

 それを、見せてやる!

 折れて短剣程の長さになったブレイブソードを皇帝に向ける。



「“我に力を”」



『【赤ノ刻印】ヲ展開』



 光。赤い光が俺の全身に走る。

 顔に、腕に、足に、幾何学模様のような紋様が浮かび上がる。

 視界が広がる。まるで、世界と自分の感覚が繋がったような全能感。それが、己の知覚がとてつもなく拡張されたのだと理解するのに暫く時間がかかった。

 力が内から噴き出す。何もかも忘れて暴れ出したい、そんな暴力的な衝動が俺を襲う。



「それは……なんだ?」

「さあ、最終幕を始めようぜ」



 決着を着ける。ここで、コイツを……皇帝と言うその存在を終わらせる。



「こけおどしか!?」



 皇帝が走る。

 早い。圧倒的で、為す術のない、インチキのようなスピード。

 そのスピードとパワーの乗った拳は必殺と言って良い。

 俺は、その必殺の拳を―――



 片手で受け止めた。



「は…?」



 皇帝が間抜けな声を出したのを気にせず、もう片方の手に持っていた折れたブレイブソードで掴んだ腕を音も無く斬り落とす。

 皇帝はまったく反応しない。当たり前だ、反応出来ないスピードで斬ったんだから。



「ガっ、ぐむッ!!」



 片手を無くして慌てて飛び退いて距離をとる。

 俺の手の中に残った腕が形を保てなくなって四散する。



「どう言う事だ、その力は……いや、待て!? そうか! お前かっ!! お前が継承者だったか!!!!!!」



 天を仰ぐように叫ぶ。

 とりあえず言っておこう。



「何言ってんだお前」

「カカッ、ククク、そうかそうか、貴様は自分が振るっている力の正体を知らんか」

「知らん」



 別に正体分からんでも使えるから、まあ考えるのは全部終わった後で良いや…くらいに考えてたし。



「では、教えてやる! 貴様の持つそれこそが、亜人戦争において人間を裏切り牙を剥いた厄災の象徴≪原色の魔神≫が一柱、原色の≪赤≫だ!!」

「………ふーん…」



 専門用語的なのが多くて良く分からなかった。まあ、とりあえず人間を裏切ったって事はあんまりヨロシイ力ではなさそうだ、って事は理解したけど。



「私は、それを! 貴様の持つ、その力を得る為に!! ここに居るのだよ!!!」



 ……ん? それは、アレか? コイツがルディエを襲っていたのも全部この赤を手にする為だったって事か?



「貴様を殺す理由が出来た。殺す、絶対に貴様を殺す! 貴様を殺し、その力を手にする!!」

「そのセリフの支払いは高いぜ? テメエの命で払い切れないくらいにな!」



 同時に距離を詰める。

 皇帝がリーチを最大限に活かした蹴りを放つ、さっきまでは反応する事も出来なかった攻撃について行く事が出来る。いや、それどころか。



「テメエの早さもパワーも、もう俺に通じねえよ!?」



 赤を纏った左手を立てて蹴りをブロック、そのまま横に払い除けながら右手のブレイブソードで抉るように軸足を斬る。



「――ギィッ!?」



 軸足が崩れて体勢が崩れる、頭が目の前に来たので全力でぶん殴る。



「【プロテクション】」



 良い角度で拳が入ったけど、感触がおかしい。直前に防御魔法っぽいの唱えたせいか。



「【ショックウェイブ】」



 吹っ飛んで倒れたままの体勢から魔法が飛んで来た。



「チッ」



 反射でブレイブソードで打ち消そうとして気付く。

 マジックキャンセルのスキルが発動してない!?

 慌てて横に飛んで回避。

 ああ、そうか、そりゃそうだよな。武器に付与されてるスキルが、折られても発動出来るなんて、そんな都合の良い話はねえわな。

 そして、どうやら皇帝も今の俺の反応を見てそれを察したらしい。



「【チェインバースト】」



 俺の周囲を取り囲むように空気が連続して爆発する。



「くッ!?」

「【ブレス・オブ・ギガント】」



 地下の空間にはありえない暴風が吹き荒れて俺を壁際まで吹き飛ばす。



「【シャドウランサー】」



 色んな方向から黒い槍が俺を狙って突き出される。この場に留まれば死が待つ。

 走り出した俺の後ろで、赤い残光が串刺しになる。

 このまま一気に距離を詰め―――、



「【アイスウォール】」



 俺の前に立ちはだかる厚い氷の壁。

 チッ、ブレイブソードが使い物にならないと分かるや否や、距離を取って魔法連打に切り替えやがった! 近接じゃ俺の方が絶対的に有利と判断しての事だろう。そして、それは正しい、正し過ぎる! 実際、今の俺ちょっと手詰まりっぽい感じになってるし!

 くそ、何が何でも俺に近付けさせない気かよ。

 どうする? 相手の魔力が切れるのを待つ耐久戦にコッチも切り替えるか? …いや、耐久戦したくないのはコッチも一緒だ。赤ノ刻印出してるから大分無理が出来るけど、体のダメージが消えた訳じゃない。今も気を張ってないと意識が飛ぶかもしれない結構ギリギリなところだし、できるだけ早く勝負を決めたい。

 なんとか魔法を封じる方法考えて近接戦に持ち込む。

 色々考えている間に魔法が飛んでくる、氷の蛇のような魔法が襲いかかり、上から雷を迸らせながら光が降り注ぐ、地面が沼になったと思ったら、岩石の板が多方向から俺をプレスしようと突っ込んでくる。

 スピードに物を言わせて回避し続けるが、打開策が見つからない。

 ん? 何か落ちてる? 走るスピードを緩めずにソレを拾い上げる。

 剣だった。

 使い古されてはいるが、ちゃんと手入れのされている装飾の少ない実用一辺倒のロングソード。

 なんでこんな所に落ちてんだ? まあ、良いか、使える物は何だって使う。



「【デストラクション】」



 皇帝の手から放たれた黒い玉。地面を抉りながらユックリと進み、触れた物を粉々にするブラックホールみたいな魔法。

 ヤバそうだなあ、とは思ったが、それ程気にはしなかった。それよりも俺が注視していたのは皇帝の頭の部分。真っ黒なモヤに覆われて目だけが見えてる…なんか改めて見るとレスラーのマスクみたいだな。

 あ! 思いついたかも、この流れを止める方法! つっても、こんなアホな思いつき、チャレンジ出来るのは1回こっきり、恐らく2度目は相手がさせてくれない。

 迷うな、行け!

 黒い玉を避けて皇帝に向かって最大速度で突っ込む。



「【アイスウォール】」



 再び俺の前に現れる氷の壁。

 コレを出すのは想定済み! ブレイブソードを握ったまま氷の壁を殴る。すると、一瞬にして水の粒と蒸気なって壁は粉々に消し飛んだ。

 赤ノ刻印を使えるようになった事で開放されたスキル、レッドエレメント。平たく言えば熱を操る異能だ。火炎、ではなくあくまで熱。拳に膨大な熱量を纏わせてぶん殴るとか、周囲に熱を撒いて焼くとか。魔炎と併用すれば絶対これトンデモスキルだよ。

 阻む物がなくなった。

 皇帝が次の魔法を放つ―――



「【サイクロ――】グブゥッ!?」



 ――― 前にロングソードを口の中に投げる。

 そうだよ、考えてみれば当然じゃん? 目があるって事は当然口もあって、口があるって事はそこから声が出てる訳だ。魔法を封じるとか小難しく考えずに、声を出せないようにすれば良かったんだよ。

 内心苦笑しながら更に加速する。



「さあ、フィナーレだ皇帝!!」



 ブレイブソードをクルッと回して逆手に持ち直し跳躍。

 口内を貫通した剣を皇帝が引き抜くと同時に、折れたブレイブソードをグシュリと脳天に突き刺す。



「ガああああああああッ!!!」



 無茶苦茶に手を振り回して俺を引き剥がす。

 刺さりが甘いか!? だったら、もう一撃!!

 吹っ飛ばされた俺は、着地と同時に3歩の助走からの跳躍。

 体を空中で回転させて、ありったけの力を込めて半端に刺さったブレイブソードを蹴る。



「脳天カチ割れろッ!!!」



 折れたブレイブソードが俺の蹴りで撃ちだされた弾丸となり、皇帝の頭を貫通して首元から排出される。



「…………!?」



 そして、声1つ上げずに、黒い巨体は地面に倒れ伏した。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

女神様から同情された結果こうなった

回復師
ファンタジー
 どうやら女神の大ミスで学園ごと異世界に召喚されたらしい。本来は勇者になる人物を一人召喚するはずだったのを女神がミスったのだ。しかも召喚した場所がオークの巣の近く、年頃の少女が目の前にいきなり大量に現れ色めき立つオーク達。俺は妹を守る為に、女神様から貰ったスキルで生き残るべく思考した。

突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます

ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。 何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。 何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。 それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。 そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。 見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。 「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」 にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。 「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。 「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。

お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。 勇者としての役割、与えられた力。 クラスメイトに協力的なお姫様。 しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。 突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。 そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。 なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ! ──王城ごと。 王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された! そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。 何故元の世界に帰ってきてしまったのか? そして何故か使えない魔法。 どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。 それを他所に内心あわてている生徒が一人。 それこそが磯貝章だった。 「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」 目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。 幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。 もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。 そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。 当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。 日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。 「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」 ──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。 序章まで一挙公開。 翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。 序章 異世界転移【9/2〜】 一章 異世界クラセリア【9/3〜】 二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】 三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】 四章 新生活は異世界で【9/10〜】 五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】 六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】 七章 探索! 並行世界【9/19〜】 95部で第一部完とさせて貰ってます。 ※9/24日まで毎日投稿されます。 ※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。 おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。 勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。 ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。

魔銃士(ガンナー)とフェンリル ~最強殺し屋が異世界転移して冒険者ライフを満喫します~

三田村優希(または南雲天音)
ファンタジー
依頼完遂率100%の牧野颯太は凄腕の暗殺者。世界を股にかけて依頼をこなしていたがある日、暗殺しようとした瞬間に落雷に見舞われた。意識を手放す颯太。しかし次に目覚めたとき、彼は異様な光景を目にする。 眼前には巨大な狼と蛇が戦っており、子狼が悲痛な遠吠えをあげている。 暗殺者だが犬好きな颯太は、コルト・ガバメントを引き抜き蛇の眉間に向けて撃つ。しかし蛇は弾丸などかすり傷にもならない。 吹き飛ばされた颯太が宝箱を目にし、武器はないかと開ける。そこには大ぶりな回転式拳銃(リボルバー)があるが弾がない。 「氷魔法を撃って! 水色に合わせて、早く!」 巨大な狼の思念が頭に流れ、颯太は色づけされたチャンバーを合わせ撃つ。蛇を一撃で倒したが巨大な狼はそのまま絶命し、子狼となりゆきで主従契約してしまった。 異世界転移した暗殺者は魔銃士(ガンナー)として冒険者ギルドに登録し、相棒の子フェンリルと共に様々なダンジョン踏破を目指す。 【他サイト掲載】カクヨム・エブリスタ

~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。

破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。 小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。 本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。 お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。 その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。 次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。 本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ
ファンタジー
 普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。    そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。  そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。  そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。  そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。  食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。  不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。  大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

千変万化の最強王〜底辺探索者だった俺は自宅にできたダンジョンで世界最強になって無双する〜

星影 迅
ファンタジー
およそ30年前、地球にはダンジョンが出現した。それは人々に希望や憧れを与え、そして同時に、絶望と恐怖も与えた──。 最弱探索者高校の底辺である宝晶千縁は今日もスライムのみを狩る生活をしていた。夏休みが迫る中、千縁はこのままじゃ“目的”を達成できる日は来ない、と命をかける覚悟をする。 千縁が心から強くなりたいと、そう願った時──自宅のリビングにダンジョンが出現していた! そこでスキルに目覚めた千縁は、自らの目標のため、我が道を歩き出す……! 7つの人格を宿し、7つの性格を操る主人公の1読で7回楽しめる現代ファンタジー、開幕! コメントでキャラを呼ぶと返事をくれるかも!(,,> <,,) カクヨムにて先行連載中!

処理中です...