愛する夫の為に

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第1話 パートタイム(1)

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当サイト初めての投稿です。

夫の愛し、家庭の為に懸命に過ごしていた女性に、ふと降りかかった災い。

妻を愛し、家庭の為に一生懸命仕事をしている男に降りかかった災い。

そのどちらもが望まない方向に動きます。

六話の構成です。

お楽しみください。

--------


「ただいま」
「お帰りなさい。お疲れ様」
「……」

「どうしたの」
「ちょっと疲れた」

「今日で今の仕事が終わりだ」」
「えっ」
「今の仕事が中止になった」
「……」


もう少しパート時間を増やしてもらうしかないか。でも減らすとか増やすとか普段から言っているから問題ないかも。
取敢えずパート先に社長に相談してみよう。


翌日、

「社長、仕事もう少し増やしたいのですけど」
「あれ、この前までは、今にも仕事辞める勢いだったのに、どうしたの」

何も言えなかった。
こんな仕事場、夫の稼ぎなら、小遣い稼ぎ程度に思っていたから。

「……。ちょっと事情で。済みません」
「いや、いいんだよ。中川さん程優秀で、うちのお店の中、知っている人いないし。実言うとホッとしたところ」

私の体をなめる様に見る社長に嫌悪を感じながら
「ありがとうございます」

私は、大学を卒業して最初の年、同期入社の彼と知り合い、三か月後、体を許した。
「少し、血が出たかも」と恥じらいながら言ったが、初めては、大学に入った時、歓迎コンパで騙された。でもそれっきり。


彼も何も言わなかった。


 入社一年後、私たちは、結婚した。それから四年後、彼はフリーのエンジニアとして独立した。私には、何をしているか、全く分からないが、稼ぎが多い事だけは、分かった。
毎月、何百万稼いだとか言っていた。


 最初の七年は、順調だった。安定した生活があるだけと信じていた。
でも現実は、厳しかった。突然、彼の仕事がなくなった。三ヶ月間、全くの無収入。だが、彼も遊んでいた訳ではない。割の悪い仕事でも一生懸命仕事をしていた。それは、私を守る為と言うのがひしひし感じた。


「ただいま」
「お帰りなさい。今日も遅かったね」
「うん、やっと見つけた仕事だからね。勝手に帰るって言えないよ」
「私、少しでも働く時間増やすから、無理しないでね」
「ありがとう」


 だから、私も、パートとは言え、少しでも時間を増やして収入を増やそうと考えていた。
それにあの店は、時給も良いし、融通も利く。


そんな時だった。社長から声を掛けられた。
「中川さん。今度の土曜日、午後も入ってくれない」


シフトの子はどうしたんだろう。と思いながら、少しでも収入が増えるならと
「いいですよ。」
「あっ、午前中の伝票整理もあるから、お昼は事務所でするようにして。もちろん残業代も払うよ」
「分かりました」

 当日、午後一時にシャッターを一度下ろす。次に開けるのは午後三時からだ。だから、その間に伝票の整理と食事を済ますことになる。
 
 机で伝票の整理をしていると、
「中川さん、棚の上のYXD5を取って」
YXD5とは、薬の名前だ。

「はい」と言って一度席を立つと、背伸びするように棚に手を掛けた。その時だった。

「きゃっ。」
状況がつかめないまま、後ろを向くと社長が、私の腰を両手でしっかりと抑えていた。

「何をするんですか」
「中川さん、仕事続けたいんですよね。でも君は、短くしたり、長くしたり、自分都合で仕事時間を変えるから、シフト調整大変なんだよ。だから、君には、やめて貰おうと思って」

「えっ、それは、それは困ります。生活が」
「そうですよね。僕も貴方の為に、少しでもここに居れる様にと考えてね。だから、僕のストレスを消化して貰えればと思ってさ」
「どうやって」
社長の考えが見えてくると、段々怖くなってきた。

「なに、簡単だ。貴方は、机に手をついて、前を向いて居ればいい。ほんの三十分位だよ。それだけさ」

 何を意味しているのか分からなかった。仕方なく、足を床にしっかりと着けて、前を向いて机に手をついた。

 いきなり、私のスカートがめくられた。私はスカートを抑えながら
「何をするんですか」
と言って、後ろを向いたが、

「中川さん、前を向いてとお願いしたけど。ほんの少し、夢を見てくれればいいんだよ。それが、貴方と、貴方の家族の為だ」

社長の顔を睨みつけた。
「止めてもいいですよ。今すぐ帰って下さい」

 奥歯を噛みしめながら、前をもう一度向いた。

 何をされるのかが、分かった。体が震えて来た。スカートをめくられると、腿の周りに社長の手が触れ始めた。気持ちが悪かった。直ぐにも逃げだしたい。でも出来ない。

やがて、パンティの後ろ上から、あいつの舌が、動き始めた。
「ひっ」
「大丈夫だよ。夢を見ているのさ」

 執拗に舐めて来る。
段々、頭の中がおかしくなって来た。でもまだ、理性を維持できる。

やがて、パンティが下ろされ。片足から、それが取られると、足を広げられた。
「あん」

あいつの唇が、私の大切なところ、一番感じる所を、吸い出すように口と舌を付けて来る。
「いや、いや、やめて・・」

 テーブルに手をついて、体を押さえていたが、崩れる様に、顔をテーブルに着けた。まだ、声は、出していない。彼もこんなことしてくれない。
 体が、感じている。いやだ。

「体は、正直だね。ここから、白いものが、流れ出てきているよ。気持ち良いんだ」
「ち、違います」

 夫が仕事で疲れていて、最近抱いてもらえていなかった。夫がいない時、たまに自分で慰めていたが、他人とはいえ、あそこを触られると感じてしまう。

 しゃぶるように嘗め回された。我慢できなかった。足が硬直して、いってしまった。
「やだ、やだ。あーっ」

 自分の腿が濡れて来るのが分かった。
「いったんだ。嬉しいな」

 私が、動けないままでいると、今度は、ブラウスの後ろから手を入れて、ブラのホックを外した。抵抗できなかった。

 脇から手が入って来る。一度体が、いくと、何処を触られても反応してしまう。
私の乳首を揉み始めた。たまらなかった。思いとは反対に体に高揚感が走る。
なんで。

 顔をテーブルに置いた手の上で隠すのが精いっぱいだった。口は空いてよだれが出ているのが分かる。

「もう、やめてください。十分でしょう」
「何を言っている。まだ時間あるよ」

腿に何か触れた。口じゃあない。何かわかった。
「やめてください。それだけは」

 無視された。お尻をしっかりと抑えられている。まったく動けない。
そいつのものが、私の中に入り始めた。
「うっ」

 きつい、彼とは違う。はじめての時の様に強引に開かれているような気持ちだ。
「うっ、うう」
「ふふ、気持ちいいだろう。僕のは少し大きくてね。十分味わってくれ。まだ途中だよ」

これでまだ途中……。

「ううーっ」

 最後まで入ったのか、前後の動きをし始めた。たまらなかった。私の中が、あいつのもので埋め尽くされている。内壁を擦られている。

 激しく突いて来た。体の芯がしびれる様感じている。たまらなかった。

「うぉーっ」
あいつが変な声を出した途端、私に中に熱いものが、すごい勢いで押し寄せて来た。私も、またいってしまった。

「はあ、はあ」
 体が震えて、腰が勝手に動いている。あいつは、まだ抜いていない。更に動き始めた。もう言葉も出なくなっていた。
 また、出されてしまった。

 やがて、私の背中に圧し掛かってくると
「良かったよ。素晴らしかった。今日はここまでだ。あっ午後はシフトの子が来るから帰っていいよ。それから、これ飲んでおいて」

あいつが渡してくれたのは、後飲みの避妊薬だった。

あいつが先に帰った後も動けなかった。
騙された。でも、あいつが抜いた後からは、私の腿にあいつとも私とも分からない白濁したものが、落ちて来た。

 涙が出た。悔しかった。あいつに犯されて、自分が感じてしまったことに。三回もいってしまった。

 事務所に備え付けのシャワーがある。それで、綺麗にしていこう。取り合えず、ティッシュで、腿とあそこを拭くと、シャワー室に入った。

 幸弘に相談しようか。でもこんなことされて、別れるんなんて言われたら。別れるとは言わないまでも冷たくされる。
 どうしよう。

――――

次回をお楽しみに

面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。

感想や、誤字脱字のご指摘待っています。
宜しくお願いします。
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