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プロローグ
第2話 最上の不幸ってなんやねん
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そしてムミィは、革製の鞄から分厚いファイルを取り出した。
「柳 真白さん。今日、誕生日を迎えて満年齢で三十二歳になりましたね。そして来年の一月から……つまりあと二週間経てば、あなたは数え年で三十三歳となりますので本厄が始まります。ちょっと早めに伺ったのはサービスですので、ご心配なさらずに!」
子どもにしては作りこまれた営業スマイルに違和感を覚えながら、私は間抜けな顔で突っ立っていた。
少年はボールペンを取り出し、ファイルに何か書き込みながら尋ねる。
「ご希望の不幸はございますか? 僕は〝疫病神〟ですが、いろんな資格を持っているので、疫病だけでなくさまざまな災いを扱えます!」
そんな縁起でもないことを得意げに言われても。っていうか人を不幸にするために資格が必要なんだ。なんだこの妙にリアリティを追求したタチの悪いお仕事ごっこは。
「……あるわけないでしょ。誰が不幸になりたいと思うのよ」
「でも、僕を呼んだじゃないですか」
「呼んでませんけど?」
私が不愛想に応えると、ムミィは不思議そうに首を傾げた。
「いいえ? ずっと呼んでましたよね。僕……というより、災いのことを」
そしてムミィは、ファイルをペラペラめくりながら、いくつかの文章を読み上げる。
「ほら、二年前から僕たちのことを呼んでいます。『二千二十年十一月月二十五日 もうすぐ前厄だわ。きっと悪いことが起こる。今から怖い』、……、『二千二十一年五月十二日 ほらみたことか。不幸が起こった。本厄にはもっと不幸が起こるに違いない』、……」
私は顔を真っ青にした。ムミィが読み上げているものは、かつて私が心の中で思っていたことばかりだ。
ムミィは十五分にわたり、過去の私が思ったことを並べ立てた。
「――『二千二十二年十二月十九日 やっぱり厄払いに行った方がいいのかな。誰かが、厄払いに行かないと身近な人に不幸が降りかかるって言ってた』、『二千二十二年十二月二十日 誕生日に早速職を失った。本厄まであと二週間あるのに、今からこの調子じゃ先が思いやられる』」
最後の一文を読み、ムミィはそっとファイルを閉じる。
「厄年を信じないヒトの元に疫病神は訪れません。厄年を信じる人、自分に不幸が降りかかると信じるヒトにだけに、僕たちは訪れます。なぜならそれが、あなたたちの強い願いだからです。叶えてあげます、あなたの願い」
この時には、私はムミィが疫病神であることを信じ始めていた。
だって、私の厄年に対して恐れてきたことを全て言い当てられてしまったから。誰にも言っていなかったことも、全部。
私は弱々しく首を横に振る。
「や、やだ……。もうこれ以上不幸になりたくない……。帰ってください……お願いします……」
「ごめんなさい。キャンセルは受け付けられません。だからこの一年、よろしくお願いしますね!」
私の気も知らず、疫病神はまたニッコリ笑った。とても不幸を引き寄せる存在とは思えない、屈託のない笑顔。今の私にはその笑顔ですら恐ろしい。
ムミィはまたファイルを開き、話し始める。
「真白さんにご希望の不幸がないのでしたら、僕が考えたプランで進めさせてもらってもいいですか?」
「いやです……。お願いだから帰ってくれませんか……?」
私の懇願は疫病神には効果がないようだ。厄年のプランを話したくてウズウズしているムミィは、私の言葉を無視して言葉を続けた。
「僕、真白さんのここ二年間の人生を調べたんですよ。それで思ったんですが、あなたは元々幸が薄いタイプですねえ」
そう、私は不運に見舞われることが人より多い。大きな不運はないのだけれど、小さな不運がちょこちょこ降りかかってくる。たとえば、駅で財布をスラれたり、タチの悪い酔っ払いに絡まれたり。誕生日に勤めていた会社が倒産して、突然無職になってしまったり。
「真白さん、人生の定位置が不幸寄りなんです。だから困ってましてね……」
ムミィはうーんと唸り、口元に指を添える。
「僕が所属してるマル派は、『最上の不幸を与える』がモットーなんです。今の真白さんは、ベースが不幸寄りだから下がり幅が狭くて」
そして、鞄から取り出したレジュメを勢いよくテーブルに叩きつけた。
「そこで考えた僕の最強のプランがこれです!」
レジュメには「真白さんが最上の不幸を味わうために」というタイトルがつけられていた。最悪。
ムミィは目を輝かせてページをめくる。
「ジェットコースターと同じです! 高いところまでゆっくりと上がっていき、ズドーンと真っ逆さまに落ちた方が、最高に不幸で楽しいでしょう!?」
よくもまあ、テンションどん底の人を前にしてこんな元気にプレゼンできるな、とある意味感心する。
「つまりですね、最上の不幸をプレゼントする前段階として、まずはあなたに幸せになってもらおう、というプランです!」
その言葉に、私はこれでもかというほど首をひねった。
「どういうこと?」
「人生には波があります。真白さんは標準をちょっと下回る、若干不幸のところで凪波を立てている。でもその波が、幸せに向けて高波を上げたら? そのあとの下がり幅が大きくなって、より不幸を感じられると思うのです!!」
「よく分からないけど、あなたがロクでもない人だってことは分かった」
「いやだなあ、真白さん! 僕はヒトではなく神ですよ!」
ムミィは私の手を握り、ガラス玉のように透き通った瞳で真っすぐとこちらを見た。
「真白さん。必ず僕が、あなたを幸せにしてみます」
「ムミィ……」
「そして必ず僕が、あなたにとって最上の不幸をプレゼントしますから!」
「……」
真剣な顔でプロポーズのようなことを言われてちょっとときめいてしまったのに、最後の一言で一瞬にして冷めた。
三十二歳の誕生日。会社が倒産して最低の気分だった私の元に、疫病神がやってきた。どうやらこの疫病神は、私に〝最上の不幸〟とやらを味わわせるために、一度私を幸せにするつもりらしい。
このあと不幸が待っているって分かっていながら、幸せになれるわけなんかないでしょうが。
ムミィは本厄を終えるまで私の家に住みつくらしい。つまり、私は疫病神に憑かれてしまったようだ。
話を終えたムミィは、我が物顔で一番風呂に入り、勝手に私のスウェットに着替えてベッドで眠った。そのせいで私はソファで寝る羽目になった。
憑かれた初日にして、すでに不幸な気分を味わうことになるなんて。本当にこの疫病神は、私を一時でも幸せにする気があるのだろうか。
「柳 真白さん。今日、誕生日を迎えて満年齢で三十二歳になりましたね。そして来年の一月から……つまりあと二週間経てば、あなたは数え年で三十三歳となりますので本厄が始まります。ちょっと早めに伺ったのはサービスですので、ご心配なさらずに!」
子どもにしては作りこまれた営業スマイルに違和感を覚えながら、私は間抜けな顔で突っ立っていた。
少年はボールペンを取り出し、ファイルに何か書き込みながら尋ねる。
「ご希望の不幸はございますか? 僕は〝疫病神〟ですが、いろんな資格を持っているので、疫病だけでなくさまざまな災いを扱えます!」
そんな縁起でもないことを得意げに言われても。っていうか人を不幸にするために資格が必要なんだ。なんだこの妙にリアリティを追求したタチの悪いお仕事ごっこは。
「……あるわけないでしょ。誰が不幸になりたいと思うのよ」
「でも、僕を呼んだじゃないですか」
「呼んでませんけど?」
私が不愛想に応えると、ムミィは不思議そうに首を傾げた。
「いいえ? ずっと呼んでましたよね。僕……というより、災いのことを」
そしてムミィは、ファイルをペラペラめくりながら、いくつかの文章を読み上げる。
「ほら、二年前から僕たちのことを呼んでいます。『二千二十年十一月月二十五日 もうすぐ前厄だわ。きっと悪いことが起こる。今から怖い』、……、『二千二十一年五月十二日 ほらみたことか。不幸が起こった。本厄にはもっと不幸が起こるに違いない』、……」
私は顔を真っ青にした。ムミィが読み上げているものは、かつて私が心の中で思っていたことばかりだ。
ムミィは十五分にわたり、過去の私が思ったことを並べ立てた。
「――『二千二十二年十二月十九日 やっぱり厄払いに行った方がいいのかな。誰かが、厄払いに行かないと身近な人に不幸が降りかかるって言ってた』、『二千二十二年十二月二十日 誕生日に早速職を失った。本厄まであと二週間あるのに、今からこの調子じゃ先が思いやられる』」
最後の一文を読み、ムミィはそっとファイルを閉じる。
「厄年を信じないヒトの元に疫病神は訪れません。厄年を信じる人、自分に不幸が降りかかると信じるヒトにだけに、僕たちは訪れます。なぜならそれが、あなたたちの強い願いだからです。叶えてあげます、あなたの願い」
この時には、私はムミィが疫病神であることを信じ始めていた。
だって、私の厄年に対して恐れてきたことを全て言い当てられてしまったから。誰にも言っていなかったことも、全部。
私は弱々しく首を横に振る。
「や、やだ……。もうこれ以上不幸になりたくない……。帰ってください……お願いします……」
「ごめんなさい。キャンセルは受け付けられません。だからこの一年、よろしくお願いしますね!」
私の気も知らず、疫病神はまたニッコリ笑った。とても不幸を引き寄せる存在とは思えない、屈託のない笑顔。今の私にはその笑顔ですら恐ろしい。
ムミィはまたファイルを開き、話し始める。
「真白さんにご希望の不幸がないのでしたら、僕が考えたプランで進めさせてもらってもいいですか?」
「いやです……。お願いだから帰ってくれませんか……?」
私の懇願は疫病神には効果がないようだ。厄年のプランを話したくてウズウズしているムミィは、私の言葉を無視して言葉を続けた。
「僕、真白さんのここ二年間の人生を調べたんですよ。それで思ったんですが、あなたは元々幸が薄いタイプですねえ」
そう、私は不運に見舞われることが人より多い。大きな不運はないのだけれど、小さな不運がちょこちょこ降りかかってくる。たとえば、駅で財布をスラれたり、タチの悪い酔っ払いに絡まれたり。誕生日に勤めていた会社が倒産して、突然無職になってしまったり。
「真白さん、人生の定位置が不幸寄りなんです。だから困ってましてね……」
ムミィはうーんと唸り、口元に指を添える。
「僕が所属してるマル派は、『最上の不幸を与える』がモットーなんです。今の真白さんは、ベースが不幸寄りだから下がり幅が狭くて」
そして、鞄から取り出したレジュメを勢いよくテーブルに叩きつけた。
「そこで考えた僕の最強のプランがこれです!」
レジュメには「真白さんが最上の不幸を味わうために」というタイトルがつけられていた。最悪。
ムミィは目を輝かせてページをめくる。
「ジェットコースターと同じです! 高いところまでゆっくりと上がっていき、ズドーンと真っ逆さまに落ちた方が、最高に不幸で楽しいでしょう!?」
よくもまあ、テンションどん底の人を前にしてこんな元気にプレゼンできるな、とある意味感心する。
「つまりですね、最上の不幸をプレゼントする前段階として、まずはあなたに幸せになってもらおう、というプランです!」
その言葉に、私はこれでもかというほど首をひねった。
「どういうこと?」
「人生には波があります。真白さんは標準をちょっと下回る、若干不幸のところで凪波を立てている。でもその波が、幸せに向けて高波を上げたら? そのあとの下がり幅が大きくなって、より不幸を感じられると思うのです!!」
「よく分からないけど、あなたがロクでもない人だってことは分かった」
「いやだなあ、真白さん! 僕はヒトではなく神ですよ!」
ムミィは私の手を握り、ガラス玉のように透き通った瞳で真っすぐとこちらを見た。
「真白さん。必ず僕が、あなたを幸せにしてみます」
「ムミィ……」
「そして必ず僕が、あなたにとって最上の不幸をプレゼントしますから!」
「……」
真剣な顔でプロポーズのようなことを言われてちょっとときめいてしまったのに、最後の一言で一瞬にして冷めた。
三十二歳の誕生日。会社が倒産して最低の気分だった私の元に、疫病神がやってきた。どうやらこの疫病神は、私に〝最上の不幸〟とやらを味わわせるために、一度私を幸せにするつもりらしい。
このあと不幸が待っているって分かっていながら、幸せになれるわけなんかないでしょうが。
ムミィは本厄を終えるまで私の家に住みつくらしい。つまり、私は疫病神に憑かれてしまったようだ。
話を終えたムミィは、我が物顔で一番風呂に入り、勝手に私のスウェットに着替えてベッドで眠った。そのせいで私はソファで寝る羽目になった。
憑かれた初日にして、すでに不幸な気分を味わうことになるなんて。本当にこの疫病神は、私を一時でも幸せにする気があるのだろうか。
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