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4章
第38話 友だちとお父さん
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ガードレールにトラックがぶつかった時のような音に、海茅は思わず起き上がる。
「なっ、なに!? なんの音!?」
シンバルの大音量に耳を塞ぐ匡史、創、茜。優紀のガサガサしたシンバルの音に唖然とする海茅。
それでも優紀は、何度も何度もシンバルを叩き続けた。
「あああ、重い!! 手が痛いしんどい音汚い!!」
「ゆ、優紀ちゃん……?」
「手の皮がめくれるまで練習してたのに!! あんなに綺麗な音が出せるようになったのに!! 抵抗もせずにグスグス泣くだけで諦めるの!? 海茅ちゃんはそれでいいの!?」
優紀は最後に渾身の一発を放った。当たり所が悪かったのか、激しい音を出したシンバルがぐあんぐあんと大きく揺れる。
「海茅ちゃんのシンバル愛は、その程度のものだったの!?」
ケースに戻したシンバルを差し出された海茅は、震える手でそれを受け取った。
シンバルケースを抱きしめる海茅に、優紀が力強い声で言う。
「明日、学校行って顧問にちゃんと言おう。それでもコンクールに出たいですって言おうよ、海茅ちゃん!」
「……うん。ありがとう。……ごめんなさい」
優紀の話が落ち着いたようだったので、次は匡史が海茅に話しかけた。
「みっちゃん。俺の成績が落ちたのはみっちゃんのせいじゃないから。実際、みっちゃんと一緒に勉強してた他の三人は成績が上がってたでしょ?」
「でも、匡史君は特に私の勉強みてくれてたし……」
海茅の言葉に、匡史はふるふると首を横に振った。
「実は俺、テスト期間中も中途半端に絵を描いてたんだ。だから成績が下がったんだよ。自分の責任。それに俺、別に学年二位にこだわってないし」
それまで静かにしていた創と茜もやっと口を開く。
「そういうこと。彼方さんに一緒に勉強しようって誘ったのは俺らなんだから、匡史の成績が落ちたからって彼方さんが落ち込むことないしね」
「でも良かったぁー! ミッチーに嫌われちゃったんじゃないかって不安になっちゃったよぉ」
「えっ、どうして私が嫌いになるの!? 嫌う理由なんてひとつもないのに……」
驚く海茅に、茜が恨めしげな声を漏らす。
「だってグループLINEも個人チャットも返事くれないんだもん……。既読すらつけてくれないから、ブロックされたのかと思ったよ……」
「ご、ごめん……。みんなに申し訳なさすぎて返事できなかった……」
それに、と海茅は優紀を窺い見る。
「……優紀ちゃんの言う通り、私もみんなに嫌われちゃったと思って、怖くて……」
優紀はやっぱりね、と肩をすくめた。
「私、だんだん海茅ちゃんのこと分かってきたなー」
「うぅぅ……。ごめんなさい……」
「明日ちゃんと顧問を説得できたら許してあげる」
「が、頑張ります……」
友だちに遊びに誘われたのを断った茜と創。部活を休んだ茜に、絵画教室の曜日を変更した匡史。彼らは無事海茅を説得することができてホッと胸を撫でおろした。みんな海茅に会いに行って正解だったと満足そうだ。
匡史たちはしばらく海茅とおしゃべりしたあと、鞄を持ち立ち上がる。
「じゃあ、俺たちはそろそろこれで」
「本当にありがとう、みんな」
「明日はちゃんと学校来てね」
「うん。絶対に行くね」
海茅は四人を見送るために部屋を出た。
部屋の外で待っていた姉は、海茅と目が合うとおっさんのような声で言った。
「青春だねえ~」
海茅と姉は、玄関に向かう間にも四人に何度もお礼を言った。
「本当はご飯食べて帰りなよって言いたいところなんだけど、なんせうちの父親がちょっとアレだから……」
姉がそう言うと、事情を海茅から聞いたことがあるのか匡史が苦笑いする。
「気にしないでください。こちらこそすみません、急に押しかけた挙句大騒ぎして」
「いえいえ! めちゃくちゃ面白――じゃなくて、アオハルだったよ~。これからも海茅をよろしく――」
その時、玄関のドアが開いた。
「ただいまー。あー、疲れた……」
父、帰宅。
父親は靴ベラで靴を脱ぎながら、人影に気付き顔を上げた。
海茅と姉。可愛らしい女子二人。そして――
海茅と同じ制服を着た男子二人。
「……」
海茅と姉は静かに絶望した。
ほどなくして、父親が靴のまま匡史と創に詰め寄った。
「誰 だ 君 た ち は」
「は、初めまして。みっちゃ……海茅さんのクラスメイトの多田です」
「同じくクラスメイトの黒間です。よろしくお願いします!」
「なぜ君によろしくお願いしますと言われなければいけないんだ!? 娘はやらんぞ!!」
父親の腕を掴みリビングに引きずって行く海茅と姉は、匡史たちに無理に作った笑顔で手を振る。
「みんな、今日はありがとう! それより早く逃げて!!」
「またね! これからも妹をよろしくねー! ほら、さっさと靴はいて!!」
「で、でもみっちゃんとお姉さんが叱られるんじゃ……」
躊躇う匡史の言葉を遮り、海茅が叫んだ。
「私たちのことはいいから、お父さんは任せて匡史たちは今すぐ逃げて!! お願い!!」
「君たちは一体海茅とどういう関係なんだぁぁぁっ!」
荒らぶる父親から必死に男子を守ろうとする娘二人。
創は唾を呑み込み、匡史の腕を掴んだ。
「匡史。早く家を出よう。このままじゃ彼方さんたちが大変だ」
「そ、そうだな……。お、お邪魔しました!」
「お邪魔しましたー!」
逃げるように海茅の家を出て、駅まで全力疾走する匡史と創、そして茜と優紀。
突然現れたスーツを着た男性に怒りの目を向けられた男子二人は動揺しているようだったが、他人事だった茜と優紀は面白がって笑っていた。
「ミッチー、箱入り娘だったんだー!」
「あはは! すごいお父さんだね!」
「きっとミッチーのこと大好きなんだよ!」
「ねー! でも、これからの海茅ちゃんがちょっと心配!」
そして友人が帰ったあと、海茅はいつまでたっても興奮が冷めやらぬ父親に必死に説明をした。
はじめは話を聞こうとしなかった父親も、匡史たちに勉強を見てもらったおかげでテストの点数が上がったことや、明日は学校に行こうと思えるようになったことを話すと、徐々に申し訳なさそうな顔になっていった。
トドメは姉からの一言だった。
「海茅が一日休んだだけで、こうして様子を見に来てくれる良い友だちに、あんな態度取るなんて。海茅かわいそう」
リビングのソファで項垂れる父親に、仕事から帰って来た母親が事情を尋ねた。母親からも「あなたが悪い」と言われ、今度は父親が布団にくるまって落ちこんだ。
「なっ、なに!? なんの音!?」
シンバルの大音量に耳を塞ぐ匡史、創、茜。優紀のガサガサしたシンバルの音に唖然とする海茅。
それでも優紀は、何度も何度もシンバルを叩き続けた。
「あああ、重い!! 手が痛いしんどい音汚い!!」
「ゆ、優紀ちゃん……?」
「手の皮がめくれるまで練習してたのに!! あんなに綺麗な音が出せるようになったのに!! 抵抗もせずにグスグス泣くだけで諦めるの!? 海茅ちゃんはそれでいいの!?」
優紀は最後に渾身の一発を放った。当たり所が悪かったのか、激しい音を出したシンバルがぐあんぐあんと大きく揺れる。
「海茅ちゃんのシンバル愛は、その程度のものだったの!?」
ケースに戻したシンバルを差し出された海茅は、震える手でそれを受け取った。
シンバルケースを抱きしめる海茅に、優紀が力強い声で言う。
「明日、学校行って顧問にちゃんと言おう。それでもコンクールに出たいですって言おうよ、海茅ちゃん!」
「……うん。ありがとう。……ごめんなさい」
優紀の話が落ち着いたようだったので、次は匡史が海茅に話しかけた。
「みっちゃん。俺の成績が落ちたのはみっちゃんのせいじゃないから。実際、みっちゃんと一緒に勉強してた他の三人は成績が上がってたでしょ?」
「でも、匡史君は特に私の勉強みてくれてたし……」
海茅の言葉に、匡史はふるふると首を横に振った。
「実は俺、テスト期間中も中途半端に絵を描いてたんだ。だから成績が下がったんだよ。自分の責任。それに俺、別に学年二位にこだわってないし」
それまで静かにしていた創と茜もやっと口を開く。
「そういうこと。彼方さんに一緒に勉強しようって誘ったのは俺らなんだから、匡史の成績が落ちたからって彼方さんが落ち込むことないしね」
「でも良かったぁー! ミッチーに嫌われちゃったんじゃないかって不安になっちゃったよぉ」
「えっ、どうして私が嫌いになるの!? 嫌う理由なんてひとつもないのに……」
驚く海茅に、茜が恨めしげな声を漏らす。
「だってグループLINEも個人チャットも返事くれないんだもん……。既読すらつけてくれないから、ブロックされたのかと思ったよ……」
「ご、ごめん……。みんなに申し訳なさすぎて返事できなかった……」
それに、と海茅は優紀を窺い見る。
「……優紀ちゃんの言う通り、私もみんなに嫌われちゃったと思って、怖くて……」
優紀はやっぱりね、と肩をすくめた。
「私、だんだん海茅ちゃんのこと分かってきたなー」
「うぅぅ……。ごめんなさい……」
「明日ちゃんと顧問を説得できたら許してあげる」
「が、頑張ります……」
友だちに遊びに誘われたのを断った茜と創。部活を休んだ茜に、絵画教室の曜日を変更した匡史。彼らは無事海茅を説得することができてホッと胸を撫でおろした。みんな海茅に会いに行って正解だったと満足そうだ。
匡史たちはしばらく海茅とおしゃべりしたあと、鞄を持ち立ち上がる。
「じゃあ、俺たちはそろそろこれで」
「本当にありがとう、みんな」
「明日はちゃんと学校来てね」
「うん。絶対に行くね」
海茅は四人を見送るために部屋を出た。
部屋の外で待っていた姉は、海茅と目が合うとおっさんのような声で言った。
「青春だねえ~」
海茅と姉は、玄関に向かう間にも四人に何度もお礼を言った。
「本当はご飯食べて帰りなよって言いたいところなんだけど、なんせうちの父親がちょっとアレだから……」
姉がそう言うと、事情を海茅から聞いたことがあるのか匡史が苦笑いする。
「気にしないでください。こちらこそすみません、急に押しかけた挙句大騒ぎして」
「いえいえ! めちゃくちゃ面白――じゃなくて、アオハルだったよ~。これからも海茅をよろしく――」
その時、玄関のドアが開いた。
「ただいまー。あー、疲れた……」
父、帰宅。
父親は靴ベラで靴を脱ぎながら、人影に気付き顔を上げた。
海茅と姉。可愛らしい女子二人。そして――
海茅と同じ制服を着た男子二人。
「……」
海茅と姉は静かに絶望した。
ほどなくして、父親が靴のまま匡史と創に詰め寄った。
「誰 だ 君 た ち は」
「は、初めまして。みっちゃ……海茅さんのクラスメイトの多田です」
「同じくクラスメイトの黒間です。よろしくお願いします!」
「なぜ君によろしくお願いしますと言われなければいけないんだ!? 娘はやらんぞ!!」
父親の腕を掴みリビングに引きずって行く海茅と姉は、匡史たちに無理に作った笑顔で手を振る。
「みんな、今日はありがとう! それより早く逃げて!!」
「またね! これからも妹をよろしくねー! ほら、さっさと靴はいて!!」
「で、でもみっちゃんとお姉さんが叱られるんじゃ……」
躊躇う匡史の言葉を遮り、海茅が叫んだ。
「私たちのことはいいから、お父さんは任せて匡史たちは今すぐ逃げて!! お願い!!」
「君たちは一体海茅とどういう関係なんだぁぁぁっ!」
荒らぶる父親から必死に男子を守ろうとする娘二人。
創は唾を呑み込み、匡史の腕を掴んだ。
「匡史。早く家を出よう。このままじゃ彼方さんたちが大変だ」
「そ、そうだな……。お、お邪魔しました!」
「お邪魔しましたー!」
逃げるように海茅の家を出て、駅まで全力疾走する匡史と創、そして茜と優紀。
突然現れたスーツを着た男性に怒りの目を向けられた男子二人は動揺しているようだったが、他人事だった茜と優紀は面白がって笑っていた。
「ミッチー、箱入り娘だったんだー!」
「あはは! すごいお父さんだね!」
「きっとミッチーのこと大好きなんだよ!」
「ねー! でも、これからの海茅ちゃんがちょっと心配!」
そして友人が帰ったあと、海茅はいつまでたっても興奮が冷めやらぬ父親に必死に説明をした。
はじめは話を聞こうとしなかった父親も、匡史たちに勉強を見てもらったおかげでテストの点数が上がったことや、明日は学校に行こうと思えるようになったことを話すと、徐々に申し訳なさそうな顔になっていった。
トドメは姉からの一言だった。
「海茅が一日休んだだけで、こうして様子を見に来てくれる良い友だちに、あんな態度取るなんて。海茅かわいそう」
リビングのソファで項垂れる父親に、仕事から帰って来た母親が事情を尋ねた。母親からも「あなたが悪い」と言われ、今度は父親が布団にくるまって落ちこんだ。
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