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決戦編:裏S級との戦い
魔術師ヘラとの決着
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「僕を使役してよ、アウス。そうしてくれたらこれ以上彼らを傷つけないと約束する」
「え……」
「ほら見て。君の仲間、みんな死にそう。可哀想。君が僕を使役してくれないからこんなことになっちゃった」
「……」
「君が僕を使役してくれたら、僕は君の言うことをなんでも聞くよ。もう君以外の冒険者を攻撃しないと約束するし、なんなら裏S級も僕がみぃんな殺してあげる」
シルヴェストルは震えているアーサーの手をそっと握った。
「君の命令なら、国王との約束を破ってでも、僕がみんなを守るよ」
アーサーの額から汗が流れる。
目の前で、裏S級に嬲られている仲間たち。血だらけでボロボロで、自分の身を守るだけでも精一杯なのに、自分の身よりもモニカを守ろうとしてくれているS級冒険者たち。
「僕が……君を使役したら……攻撃をやめるの……?」
か細い声で尋ねるアーサーに、シルヴェストルはニマァと笑って頷いた。
「うん。約束する。僕は主人との約束は破らない」
「裏S級を倒すのに、手を貸してくれるの……?」
「もちろん。あんなの、僕の手にかかれば一瞬で殺せる」
「……」
二人の会話が聞こえていたのは、超人的に耳が良いジルだけだった。ジルは彼らしくない大声を上げ、揺らいでいるアーサーに呼びかける。
「アーサー! そんなことしなくていい!!」
「っ……」
「ああもう、外野がうるさいね」
「あっ……!」
シルヴェストルが指を鳴らすと、ジルが口から大量の血を吐き地面に倒れた。
それに気付いたカミーユが、マルムと剣を躱しながら叫ぶ。
「ジル!?」
「だ……いじょう……ぶ……。そ、れより……アーサーが……シルヴェストルに……かどわかされてる……」
「なに!?」
「使役したら……僕たちの攻撃を……やめるって……」
それを聞いたカミーユもアーサーに向かって叫んだ。
「アーサー! やめろ!! そんなことしなくたって、俺らはこいつら全員倒すからよ!!」
リアーナも無理に笑って元気な声を出す。
「ああそうだ! あたしらに任せろよアーサー!」
「アーサーはそこでシルヴェストルの気を逸らしてくれているだけで充分よ! 決して使役なんてしちゃいけないわ!!」
カトリナに続き、他の冒険者もアーサーを止めた。
◇◇◇
モニカの盾になりながら、マデリアは力強く杖を振った。その瞬間、マルムと魔術師が微かな呻き声をあげた。
「マルムと魔術師に、全能力のデバフをぶちこんだわ」
「道理で彼らの動きと力が鈍ったと思った。助かるよ」
「シルヴェストルにはことごとく相殺されたわ。なんなのかしらあのバケモノ。強すぎるわ」
「アレ……何千年も前から生きていると言われている、ヒト型魔物の始祖……だよね、たぶん」
「やっぱりそうよね? 名前も見た目も図鑑と違うから混乱するわ」
「表に出てきたのが何百年ぶりくらいでしょ。図鑑にはフォントメウ襲来までしか書かれていないから」
サンプソンは、ブルブル震える手で弓を引く。
「国で一番といわれている暗殺者に、国で唯一の魔術師かつ最も狂気的な人間……。反魔法液を生み出した、道を踏み誤った天才薬師。そして魔物の中で最も強いといわれているヒト型魔物……。国はこんなものを傍に置いて恐ろしくないのかな」
放たれた矢は、魔術師の杖にはめこまれた、魔物の魔力を貯蓄している石にヒビを入れた。カトリナもそれにならい、杖の石を狙って矢を射る。
「恐ろしさに気付いていたのはヴィクス王子だけだったんでしょうねェ……」
「やはりヴィクス王子はある意味まともだ。本来は、僕たちと同じ感覚を持っている。それなのに……」
マデリアが魔術師に風魔法を放った。デバフを受けていたヘラは反応しきれず、杖を持っていた手首を切り落とされる。
「ぎゃぁあぁああっ!!」
「……あなたもずっとあの家にいたら、彼のように歪んでしまっていたのかしら」
「考えただけでも恐ろしい。うちの家もひどかったけど、国王と王妃はもっとひどいだろうし。いたたまれないね」
「アーサーとモニカは、ある意味捨てられて良かったのかもしれないわね」
「ああ。彼らは言うまでもなく不幸だが、ヴィクス王子が最も不幸な子どもなのかもしれない」
サンプソンとマデリアの会話を聞いていたカトリナが、静かに首を横に振った。
「彼らだけじゃない。ヴィクス王子も、アーサーもモニカも、そしてあなたもマデリアも……ここにいる冒険者みんな……いえ、この国で暮らす人たちはみな不幸だわ」
S級冒険者二人に射続けられた杖の石が欠ける。
マデリアがまた杖を振ると、魔術師の目から、額から、体中から血が噴き出した。
「ぎぃぃぇぇぇぇっ!!」
「……仕上げはムルの分よ」
ピンと跳ねるように動かした杖から、またもや風魔法が放たれた。それは魔術師の両脚を切断した。
「うぎゃぁぁああぁぁ!!」
自身の血だまりの中に倒れ、バタバタと暴れる魔術師ヘラ。
マデリアは小さくため息を吐き、構えていた杖を下ろした。
「……あなたの体をバラバラにしたって、私の体も、ムルの命も戻ってこない。分かっている。分かっているけど。ずっとこうしたかった」
無数のヒビが入った杖の石は、サンプソンの一矢で粉々に砕け散った。
その後、サンプソンは魔術師の急所を避けた全身に憎しみを込めた矢を放った。唇を震わせ、涙を流しながら。
「貴様はこの国の象徴だ……人を苦しめて嗤う、おぞましい存在だ……っ!」
「サンプソン……そんなむごい攻撃の仕方はやめて……」
カトリナが止めようとしても、サンプソンの矢は止まらない。
「ぐぁぁぁぁっ! ぎぃぅっ……! ひぎぃぃぃぃっ!! もう止めておくれぇぇっ……! もう……ころ、殺しておくれぇぇっぇっ……!」
「マデリアもこうして……お前に体をいじくられている間ずっと泣き叫んでいた……! お前はそれで止めたのか!? いいや、それを見てお前は笑っていた……!! 彼女の美しい黒髪が真っ白になっても……! ムルが息絶えても……それでもお前は……笑っていた……!! お前も、僕の父親も兄貴もみんな……みんな……っ!」
魔術師ヘラが息絶えても、サンプソンは矢を射続けた。
ずっと憎しみ続けていた敵を倒せたというのに、サンプソンはうずくまり、悲痛な声で泣き叫んだ。
「え……」
「ほら見て。君の仲間、みんな死にそう。可哀想。君が僕を使役してくれないからこんなことになっちゃった」
「……」
「君が僕を使役してくれたら、僕は君の言うことをなんでも聞くよ。もう君以外の冒険者を攻撃しないと約束するし、なんなら裏S級も僕がみぃんな殺してあげる」
シルヴェストルは震えているアーサーの手をそっと握った。
「君の命令なら、国王との約束を破ってでも、僕がみんなを守るよ」
アーサーの額から汗が流れる。
目の前で、裏S級に嬲られている仲間たち。血だらけでボロボロで、自分の身を守るだけでも精一杯なのに、自分の身よりもモニカを守ろうとしてくれているS級冒険者たち。
「僕が……君を使役したら……攻撃をやめるの……?」
か細い声で尋ねるアーサーに、シルヴェストルはニマァと笑って頷いた。
「うん。約束する。僕は主人との約束は破らない」
「裏S級を倒すのに、手を貸してくれるの……?」
「もちろん。あんなの、僕の手にかかれば一瞬で殺せる」
「……」
二人の会話が聞こえていたのは、超人的に耳が良いジルだけだった。ジルは彼らしくない大声を上げ、揺らいでいるアーサーに呼びかける。
「アーサー! そんなことしなくていい!!」
「っ……」
「ああもう、外野がうるさいね」
「あっ……!」
シルヴェストルが指を鳴らすと、ジルが口から大量の血を吐き地面に倒れた。
それに気付いたカミーユが、マルムと剣を躱しながら叫ぶ。
「ジル!?」
「だ……いじょう……ぶ……。そ、れより……アーサーが……シルヴェストルに……かどわかされてる……」
「なに!?」
「使役したら……僕たちの攻撃を……やめるって……」
それを聞いたカミーユもアーサーに向かって叫んだ。
「アーサー! やめろ!! そんなことしなくたって、俺らはこいつら全員倒すからよ!!」
リアーナも無理に笑って元気な声を出す。
「ああそうだ! あたしらに任せろよアーサー!」
「アーサーはそこでシルヴェストルの気を逸らしてくれているだけで充分よ! 決して使役なんてしちゃいけないわ!!」
カトリナに続き、他の冒険者もアーサーを止めた。
◇◇◇
モニカの盾になりながら、マデリアは力強く杖を振った。その瞬間、マルムと魔術師が微かな呻き声をあげた。
「マルムと魔術師に、全能力のデバフをぶちこんだわ」
「道理で彼らの動きと力が鈍ったと思った。助かるよ」
「シルヴェストルにはことごとく相殺されたわ。なんなのかしらあのバケモノ。強すぎるわ」
「アレ……何千年も前から生きていると言われている、ヒト型魔物の始祖……だよね、たぶん」
「やっぱりそうよね? 名前も見た目も図鑑と違うから混乱するわ」
「表に出てきたのが何百年ぶりくらいでしょ。図鑑にはフォントメウ襲来までしか書かれていないから」
サンプソンは、ブルブル震える手で弓を引く。
「国で一番といわれている暗殺者に、国で唯一の魔術師かつ最も狂気的な人間……。反魔法液を生み出した、道を踏み誤った天才薬師。そして魔物の中で最も強いといわれているヒト型魔物……。国はこんなものを傍に置いて恐ろしくないのかな」
放たれた矢は、魔術師の杖にはめこまれた、魔物の魔力を貯蓄している石にヒビを入れた。カトリナもそれにならい、杖の石を狙って矢を射る。
「恐ろしさに気付いていたのはヴィクス王子だけだったんでしょうねェ……」
「やはりヴィクス王子はある意味まともだ。本来は、僕たちと同じ感覚を持っている。それなのに……」
マデリアが魔術師に風魔法を放った。デバフを受けていたヘラは反応しきれず、杖を持っていた手首を切り落とされる。
「ぎゃぁあぁああっ!!」
「……あなたもずっとあの家にいたら、彼のように歪んでしまっていたのかしら」
「考えただけでも恐ろしい。うちの家もひどかったけど、国王と王妃はもっとひどいだろうし。いたたまれないね」
「アーサーとモニカは、ある意味捨てられて良かったのかもしれないわね」
「ああ。彼らは言うまでもなく不幸だが、ヴィクス王子が最も不幸な子どもなのかもしれない」
サンプソンとマデリアの会話を聞いていたカトリナが、静かに首を横に振った。
「彼らだけじゃない。ヴィクス王子も、アーサーもモニカも、そしてあなたもマデリアも……ここにいる冒険者みんな……いえ、この国で暮らす人たちはみな不幸だわ」
S級冒険者二人に射続けられた杖の石が欠ける。
マデリアがまた杖を振ると、魔術師の目から、額から、体中から血が噴き出した。
「ぎぃぃぇぇぇぇっ!!」
「……仕上げはムルの分よ」
ピンと跳ねるように動かした杖から、またもや風魔法が放たれた。それは魔術師の両脚を切断した。
「うぎゃぁぁああぁぁ!!」
自身の血だまりの中に倒れ、バタバタと暴れる魔術師ヘラ。
マデリアは小さくため息を吐き、構えていた杖を下ろした。
「……あなたの体をバラバラにしたって、私の体も、ムルの命も戻ってこない。分かっている。分かっているけど。ずっとこうしたかった」
無数のヒビが入った杖の石は、サンプソンの一矢で粉々に砕け散った。
その後、サンプソンは魔術師の急所を避けた全身に憎しみを込めた矢を放った。唇を震わせ、涙を流しながら。
「貴様はこの国の象徴だ……人を苦しめて嗤う、おぞましい存在だ……っ!」
「サンプソン……そんなむごい攻撃の仕方はやめて……」
カトリナが止めようとしても、サンプソンの矢は止まらない。
「ぐぁぁぁぁっ! ぎぃぅっ……! ひぎぃぃぃぃっ!! もう止めておくれぇぇっ……! もう……ころ、殺しておくれぇぇっぇっ……!」
「マデリアもこうして……お前に体をいじくられている間ずっと泣き叫んでいた……! お前はそれで止めたのか!? いいや、それを見てお前は笑っていた……!! 彼女の美しい黒髪が真っ白になっても……! ムルが息絶えても……それでもお前は……笑っていた……!! お前も、僕の父親も兄貴もみんな……みんな……っ!」
魔術師ヘラが息絶えても、サンプソンは矢を射続けた。
ずっと憎しみ続けていた敵を倒せたというのに、サンプソンはうずくまり、悲痛な声で泣き叫んだ。
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