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学院編:オヴェルニー学院
【144話】双子からのプレゼント
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12月25日。この国にとって特別な1日だ。その日は部屋を装飾し、家族や友人との時間を大切にゆったりと過ごす。リリー寮の談話室も電飾や生徒たち手作りの飾りが壁一面を彩っている。暖炉の横にはモミの木が設置され、木の傍にプレゼントが積み上げられている。離れて暮らしている家族たちが自分の子どもたちへ贈ったプレゼントだ。朝になると生徒たちが押し合いながら自分宛てのプレゼントを掘り起こしていた。
「今年もとても素敵なプレゼントですねジュリア様!」
王女といつも一緒にいる女子生徒が羨ましそうな声をあげた。ジュリアは包装をはがした箱からきらびやかなドレス、ネックレス、ブレスレットを取り出している。
「…今年も同じ」
ジュリア王女はぼそりと呟いた。隣で箱を開けたウィルク王子もため息をついている。箱の中から正装着、ピアス、靴が覗いている。王子は中身をしっかり見ることなく箱を閉じた。その様子を見ていた生徒たちは不思議そうに首を傾げた。自分のプレゼントをつまみながらノアとチャドが彼らの様子を眺めている。
「あんなに立派なプレゼントをもらってもちっとも嬉しそうじゃないな」
「もらい慣れてるんじゃないか?俺なんて見てくれよ、靴下1足だけだぜ…?」
「俺なんて、授業に使う紙とインクだぜ」
「「…はあ」」
「一応俺ら、由緒正しい貴族の息子なんだけどな…」
「それが靴下」
他の生徒、特に女子たちもプレゼントを開けて物足りなさそうな顔をしている。ダンスパーティー前に化粧品やアクセサリーをおねだりしてしまったために、この日のプレゼントは質素な贈り物が多かった。グレンダなんて空箱の中に「良い一日を」と書かれた紙切れが1枚入っていただけだった。ガックリうなだれ「仕方ないわ…一週間前にミスリルのネックレスをおねだりしちゃったんだもん…しかたない…」とブツブツ呟いている。
昨日踊り疲れたアーサーとモニカが遅れて談話室に降りてきた。二人ともくせ毛を直さないままのボサボサな状態だったので、生徒たちはクスクス笑った。
「おーいアーサー、モニカ!昨日の華やかさはどこ行ったんだよぉ」
「昨日とまるで別人じゃないか!」
「だって眠くって…ふぁぁ…」
「みんなが騒がしいから目が覚めちゃったじゃないの…」
「あはは!二人のこんな姿、他の寮の子たちが見たらびっくりするわよ?彼ら、あなたたちのこと完璧な人間だと思ってるんだもん」
「私たちは見慣れてるけどね~」
「アーサーもモニカも、朝にすごく弱いんだもの!」
「だっていつも寝たいときまで寝てたから…」
「もぉ、みんな静かにしてよぉ…」
ソファに座ったアーサーの膝に頭を乗せ、モニカが二度寝をしようと試みた。だが生徒たちが二人の安眠を邪魔する。
「だって今日は特別な日なんだもの!!ほら、アーサーとモニカもプレゼントが届いてるんじゃないの?早く探せば?」
「ないよ…」
「ないない…」
双子にプレゼントを贈ってくれるような家族はいない。二人にとってこの日は別になんの嬉しいこともない1日だった。ぼーっとしていたアーサーが「あ、そうだ」と何かを思い出した。
「ジュリア、ウィルク…。僕たちからのプレゼントもあるから探しといて…」
アーサーはそう言ってソファにもたれかかり目を瞑った。モニカはすでに寝息を立てている。
ジュリア王女とウィルク王子は、アーサーの言葉に目を見合わせた。競うようにプレゼントを漁り始める。
「あっ!」
「わ!」
王子と王女が同時に高揚した声をあげた。二人とも手に箱を持っている。
「ジュリア王女へ…アーサー、モニカより」
「ウィルク王子へ…アーサー、モニカより」
包み紙を破らないようにそっと開封する。震える手で箱を空けると、ジュリアの箱の中には6本の瓶と1冊の本、ネックレスが。ウィルク王子の箱の中には6本の瓶、短剣、ピアスが入っていた。
「「これは…?」」
王女と王子が振り返ると双子はよだれを垂らしてぐーすか眠っている。ソファの近くで立っていたマーサが二人を叩き起こした。
「ふぁっ?!」
「えっ、なに?!」
「なに?じゃないわよ!王女と王子がプレゼントの説明を求めているわよ!」
「あっ、ああ!ごめん、ねむくってついうとうと…」
アーサーとモニカは自分の頬をパンっと叩き、目を覚ましてから王女と王子ににっこり笑った。
「ジュリア王女には、エリクサー2本、聖魔法液2本、聖水2本、呪文集、最後に誕生石のネックレスを」
「ウィルク王子には、エリクサー2本、聖魔法液2本、聖水2本、魔法付与できる短剣、誕生石のピアスを」
「こ、これ…私が欲しかった本ですわ…」
ジュリアが驚いたように本を眺めている。
「ええ。魔法の授業のときに、あなたがその呪文集について話してるのが聞こえたの。だからプレゼントしたいなあと思って」
「で、でも、この呪文集はなかなか手に入らないものですわ…!こんなもの一体どこで…」
「コネ、あるから」
モニカはジュリアにいたずらっぽくウィンクした。シャナとリアーナに伝書インコを飛ばし無理を言って手に入れてもらったのだ。
「そ、それに、聖魔法液とはなんですの?」
「ああ。それはモニカの手作りだよ。スライムに聖魔法を吸収させて、時魔法をかけて魔法を維持したまま液状化したんだ。エリクサーの応用編だよ。もしあの時みたいに、反魔法を使う魔物とか人型の魔物に遭遇したときに役立つかもしれないからね。聖水もそのために入れてある」
「モニカ様が…」
「誕生石のネックレスは、私のふるさとでは大切な人におまもりとして贈るならわしがあるの。ちなみに私もしてるのよ」
モニカは自慢げにカミーユたちにもらったトパーズのネックレスを見せた。ジュリア姫はプレゼントを見つめ、ぽろぽろ涙を流した。身に付けていたダイアモンドがちりばめられていたネックレスを引きちぎり、誕生石のネックレスを早速付ける。呪文集と6本の瓶を大切そうに抱きしめた。
「ありがとうございます…人生で一番の贈り物ですわ…」
「おおげさだよぉ。でも、喜んでもらえて嬉しいなあ。えへへ」
次にアーサーがウィルク王子のプレゼントについて説明した。
「6本の瓶はジュリア姫と同じものだよ。短剣はね、以前王子が僕の属性付与の剣をすっごくわくわくした目で見てたから、プレゼントしたら喜んでくれるかなあと思ってそれにしたんだ」
「お兄さま…。属性付与武器は限られた人しか手に入れられません…どうやって…」
「これもコネだよ」
アーサーは親指を突き上げた。モニカと同じく、伝書インコを飛ばしカミーユ、ジル、カトリナにお願いをしたのだ。
「ジュリア姫に魔法を付与してもらうといいよ。あと、王子のピアスも誕生石があしらわれてるんだ。石はちがうけど、僕とお揃いだよ」
アーサーはそう言って耳についているトパーズのピアスを指さした。
「お兄さま…」
ウィルク王子は短剣の柄を額に当てた。肩を震わせて泣いている。彼も先に付けていたダイアモンドのピアスを外し、もらったばかりのピアスを付けた。
ジュリア王女とウィルク王子。12月25日は決まって同じものが贈られる。いかにも高級な衣服やアクセサリー、これは使用人が適当に選んでいるものだと二人は知っていた。なぜなら王と王妃は二人に興味がないから。彼らが興味を持っているのはヴィクス王子だけだからだ。そんなプレゼントを贈られても、二人は虚しさを感じるだけだった。両親の愛が注がれていない証明を受け取っているようなものなのだから。
彼らのことを想い、彼らが欲しいと思っていたものを、恐らく無理をして手に入れてまで贈ってくれた双子からのプレゼント。彼らにとってはどんな高級なものより価値のあるものだった。生まれて初めてあたたかいと感じた贈り物。
王女と王子は泣きながら双子に飛びついた。わんわんと泣く二人を、アーサーとモニカは優しく抱きしめる。それを見ていた生徒たちもつられてウルウルしていた。
「今年もとても素敵なプレゼントですねジュリア様!」
王女といつも一緒にいる女子生徒が羨ましそうな声をあげた。ジュリアは包装をはがした箱からきらびやかなドレス、ネックレス、ブレスレットを取り出している。
「…今年も同じ」
ジュリア王女はぼそりと呟いた。隣で箱を開けたウィルク王子もため息をついている。箱の中から正装着、ピアス、靴が覗いている。王子は中身をしっかり見ることなく箱を閉じた。その様子を見ていた生徒たちは不思議そうに首を傾げた。自分のプレゼントをつまみながらノアとチャドが彼らの様子を眺めている。
「あんなに立派なプレゼントをもらってもちっとも嬉しそうじゃないな」
「もらい慣れてるんじゃないか?俺なんて見てくれよ、靴下1足だけだぜ…?」
「俺なんて、授業に使う紙とインクだぜ」
「「…はあ」」
「一応俺ら、由緒正しい貴族の息子なんだけどな…」
「それが靴下」
他の生徒、特に女子たちもプレゼントを開けて物足りなさそうな顔をしている。ダンスパーティー前に化粧品やアクセサリーをおねだりしてしまったために、この日のプレゼントは質素な贈り物が多かった。グレンダなんて空箱の中に「良い一日を」と書かれた紙切れが1枚入っていただけだった。ガックリうなだれ「仕方ないわ…一週間前にミスリルのネックレスをおねだりしちゃったんだもん…しかたない…」とブツブツ呟いている。
昨日踊り疲れたアーサーとモニカが遅れて談話室に降りてきた。二人ともくせ毛を直さないままのボサボサな状態だったので、生徒たちはクスクス笑った。
「おーいアーサー、モニカ!昨日の華やかさはどこ行ったんだよぉ」
「昨日とまるで別人じゃないか!」
「だって眠くって…ふぁぁ…」
「みんなが騒がしいから目が覚めちゃったじゃないの…」
「あはは!二人のこんな姿、他の寮の子たちが見たらびっくりするわよ?彼ら、あなたたちのこと完璧な人間だと思ってるんだもん」
「私たちは見慣れてるけどね~」
「アーサーもモニカも、朝にすごく弱いんだもの!」
「だっていつも寝たいときまで寝てたから…」
「もぉ、みんな静かにしてよぉ…」
ソファに座ったアーサーの膝に頭を乗せ、モニカが二度寝をしようと試みた。だが生徒たちが二人の安眠を邪魔する。
「だって今日は特別な日なんだもの!!ほら、アーサーとモニカもプレゼントが届いてるんじゃないの?早く探せば?」
「ないよ…」
「ないない…」
双子にプレゼントを贈ってくれるような家族はいない。二人にとってこの日は別になんの嬉しいこともない1日だった。ぼーっとしていたアーサーが「あ、そうだ」と何かを思い出した。
「ジュリア、ウィルク…。僕たちからのプレゼントもあるから探しといて…」
アーサーはそう言ってソファにもたれかかり目を瞑った。モニカはすでに寝息を立てている。
ジュリア王女とウィルク王子は、アーサーの言葉に目を見合わせた。競うようにプレゼントを漁り始める。
「あっ!」
「わ!」
王子と王女が同時に高揚した声をあげた。二人とも手に箱を持っている。
「ジュリア王女へ…アーサー、モニカより」
「ウィルク王子へ…アーサー、モニカより」
包み紙を破らないようにそっと開封する。震える手で箱を空けると、ジュリアの箱の中には6本の瓶と1冊の本、ネックレスが。ウィルク王子の箱の中には6本の瓶、短剣、ピアスが入っていた。
「「これは…?」」
王女と王子が振り返ると双子はよだれを垂らしてぐーすか眠っている。ソファの近くで立っていたマーサが二人を叩き起こした。
「ふぁっ?!」
「えっ、なに?!」
「なに?じゃないわよ!王女と王子がプレゼントの説明を求めているわよ!」
「あっ、ああ!ごめん、ねむくってついうとうと…」
アーサーとモニカは自分の頬をパンっと叩き、目を覚ましてから王女と王子ににっこり笑った。
「ジュリア王女には、エリクサー2本、聖魔法液2本、聖水2本、呪文集、最後に誕生石のネックレスを」
「ウィルク王子には、エリクサー2本、聖魔法液2本、聖水2本、魔法付与できる短剣、誕生石のピアスを」
「こ、これ…私が欲しかった本ですわ…」
ジュリアが驚いたように本を眺めている。
「ええ。魔法の授業のときに、あなたがその呪文集について話してるのが聞こえたの。だからプレゼントしたいなあと思って」
「で、でも、この呪文集はなかなか手に入らないものですわ…!こんなもの一体どこで…」
「コネ、あるから」
モニカはジュリアにいたずらっぽくウィンクした。シャナとリアーナに伝書インコを飛ばし無理を言って手に入れてもらったのだ。
「そ、それに、聖魔法液とはなんですの?」
「ああ。それはモニカの手作りだよ。スライムに聖魔法を吸収させて、時魔法をかけて魔法を維持したまま液状化したんだ。エリクサーの応用編だよ。もしあの時みたいに、反魔法を使う魔物とか人型の魔物に遭遇したときに役立つかもしれないからね。聖水もそのために入れてある」
「モニカ様が…」
「誕生石のネックレスは、私のふるさとでは大切な人におまもりとして贈るならわしがあるの。ちなみに私もしてるのよ」
モニカは自慢げにカミーユたちにもらったトパーズのネックレスを見せた。ジュリア姫はプレゼントを見つめ、ぽろぽろ涙を流した。身に付けていたダイアモンドがちりばめられていたネックレスを引きちぎり、誕生石のネックレスを早速付ける。呪文集と6本の瓶を大切そうに抱きしめた。
「ありがとうございます…人生で一番の贈り物ですわ…」
「おおげさだよぉ。でも、喜んでもらえて嬉しいなあ。えへへ」
次にアーサーがウィルク王子のプレゼントについて説明した。
「6本の瓶はジュリア姫と同じものだよ。短剣はね、以前王子が僕の属性付与の剣をすっごくわくわくした目で見てたから、プレゼントしたら喜んでくれるかなあと思ってそれにしたんだ」
「お兄さま…。属性付与武器は限られた人しか手に入れられません…どうやって…」
「これもコネだよ」
アーサーは親指を突き上げた。モニカと同じく、伝書インコを飛ばしカミーユ、ジル、カトリナにお願いをしたのだ。
「ジュリア姫に魔法を付与してもらうといいよ。あと、王子のピアスも誕生石があしらわれてるんだ。石はちがうけど、僕とお揃いだよ」
アーサーはそう言って耳についているトパーズのピアスを指さした。
「お兄さま…」
ウィルク王子は短剣の柄を額に当てた。肩を震わせて泣いている。彼も先に付けていたダイアモンドのピアスを外し、もらったばかりのピアスを付けた。
ジュリア王女とウィルク王子。12月25日は決まって同じものが贈られる。いかにも高級な衣服やアクセサリー、これは使用人が適当に選んでいるものだと二人は知っていた。なぜなら王と王妃は二人に興味がないから。彼らが興味を持っているのはヴィクス王子だけだからだ。そんなプレゼントを贈られても、二人は虚しさを感じるだけだった。両親の愛が注がれていない証明を受け取っているようなものなのだから。
彼らのことを想い、彼らが欲しいと思っていたものを、恐らく無理をして手に入れてまで贈ってくれた双子からのプレゼント。彼らにとってはどんな高級なものより価値のあるものだった。生まれて初めてあたたかいと感じた贈り物。
王女と王子は泣きながら双子に飛びついた。わんわんと泣く二人を、アーサーとモニカは優しく抱きしめる。それを見ていた生徒たちもつられてウルウルしていた。
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