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2話
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あれ?私は死んだのかしら、いや心臓に刺したから生きてる事はあり得ないわね。なにをいっているのかしら。
「(それにしても死ぬ間際に見たミリアの顔、あれはあいつが犯人だっていってるようなものね。)」
「(王子に近づく女は徹底的に調べ上げていたのだけれど、何故か上手くいかなかったのよねどうしてなのかしら?)」
「(まぁ今考えても仕方のないことね、それよりも大変なことがあるわ。)」
「(ここどこお!!!!!!)」
「(声も出ないし体も動かない視界は真っ暗、もう最悪よ!!大体なんなのあの女!いきなり出てきてノエルに擦り寄って来てこのビッチが!!!!!!!!)」
今まで溜まり続けていた愚痴が誰もいないということで出てしまった。
「(おっと、いけないいけない汚い言葉は使ってはいけません。)」
「(はぁ...私が死んだ後の父上は大丈夫かしらね...母上が亡くなってから悲しそうな顔してたから。)」
時はスカーレットが死んでしまう少し前に戻る。
ジョセフside
「お招きしていただき誠に有難うございますサムエル国王そしてマーガレット王妃」
「そんな堅くなくていいのだぞ、ここは私達と口の硬い執事しかおらんからの、なぁマーガレット」
「えぇそうね、パーティーの前からかしこまっていたら疲れてしまうわよ。」
2人に諭されてしまった。こうなってしまうと、いつまでも終わらないのでジョセフは折れる事にした。
「わかったよサムエル、マーガレット」
「パーティーまで時間があるとはいえ限られているから単刀直入に聞きますね。私を1人で呼ぶということは何かありましたか?」
うーん、と国王は自慢の長い髭を指でいじりながら言った。
「これといって重要なことはないのだが、我が息子ノエルとスカーレットに関しての話じゃの」
「はい、それについて話したいことがあり私たちはジョセフを呼ぶ事にしました。」
「スカーレット達について?」
ジョセフはなぜ今2人の話が出るのか全く分からなかった。
「そのぉ非常に言いにくいんじゃが、ノエルが男爵令嬢のミリア・ボードウィンに恋をしたらしくスカーレットとの婚約を解消してくれと言われたんじゃ。」
ジョセフは驚きを隠せなかった。
「この婚約の話は王家の方からの打診で決められたもののはずです。恋をしたから解消なんて簡単に済む話ではない事をわかっていますよね?」
「スカーレットは王妃教育の為に幼い頃からノエル殿下の為に時間を費やしてきました。やりたい事を我慢させて勉学やマナー、ダンスなどをさせてきたのに何も苦労を知らない男爵の令嬢だと?ふざけるのも大概にしろ、」
ジョセフは我が娘よりも付き合いの短い男爵程度の令嬢に唆された事実を知り苛立ちが隠せなかった。
父親からの目でもスカーレットは美人であり少しつり目であるがそれが大人らしさを醸し出しているそんな顔立ちであった。
貴族たちの間でもスカーレットの美貌は噂される程のレベルである。
「ジョセフよそう怒るでない、我らの方からもスカーレットとの婚約の話はこちらからお願いして始まった事をしっかり伝えるから今回の気持ちも一時の気の迷いだと分かるだろう。」
「だから、なんの問題もないは」
バタン!!!!!
息を切らしながら部屋へ入ってきた騎士がいた。
「ご歓談中申し訳ありません!!!
至急お耳に入れなければならない事情があり入らせていただきました!」
「なんじゃ、至急という程なのじゃからちゃんとした理由なのだろうな?」
「それはもちろんでございます!」
「報告させていただきます!現在パーティー会場にてノエル様がスカーレット様に対して婚約破棄の宣言をしました!!」
「なに!!!!!一体どういう状況なのじゃ!」
国王は焦ったように説明を求めた。
「わかりません、しかし話の内容からミリア様へ暗殺者を送り込んだとして勝手に断罪をしています!」
バタン!!!!!!
「ジョセフ!待つのじゃ!」
気がついた時にはもういなくジョセフ怒りの表情で走り去ってしまった。
「(それにしても死ぬ間際に見たミリアの顔、あれはあいつが犯人だっていってるようなものね。)」
「(王子に近づく女は徹底的に調べ上げていたのだけれど、何故か上手くいかなかったのよねどうしてなのかしら?)」
「(まぁ今考えても仕方のないことね、それよりも大変なことがあるわ。)」
「(ここどこお!!!!!!)」
「(声も出ないし体も動かない視界は真っ暗、もう最悪よ!!大体なんなのあの女!いきなり出てきてノエルに擦り寄って来てこのビッチが!!!!!!!!)」
今まで溜まり続けていた愚痴が誰もいないということで出てしまった。
「(おっと、いけないいけない汚い言葉は使ってはいけません。)」
「(はぁ...私が死んだ後の父上は大丈夫かしらね...母上が亡くなってから悲しそうな顔してたから。)」
時はスカーレットが死んでしまう少し前に戻る。
ジョセフside
「お招きしていただき誠に有難うございますサムエル国王そしてマーガレット王妃」
「そんな堅くなくていいのだぞ、ここは私達と口の硬い執事しかおらんからの、なぁマーガレット」
「えぇそうね、パーティーの前からかしこまっていたら疲れてしまうわよ。」
2人に諭されてしまった。こうなってしまうと、いつまでも終わらないのでジョセフは折れる事にした。
「わかったよサムエル、マーガレット」
「パーティーまで時間があるとはいえ限られているから単刀直入に聞きますね。私を1人で呼ぶということは何かありましたか?」
うーん、と国王は自慢の長い髭を指でいじりながら言った。
「これといって重要なことはないのだが、我が息子ノエルとスカーレットに関しての話じゃの」
「はい、それについて話したいことがあり私たちはジョセフを呼ぶ事にしました。」
「スカーレット達について?」
ジョセフはなぜ今2人の話が出るのか全く分からなかった。
「そのぉ非常に言いにくいんじゃが、ノエルが男爵令嬢のミリア・ボードウィンに恋をしたらしくスカーレットとの婚約を解消してくれと言われたんじゃ。」
ジョセフは驚きを隠せなかった。
「この婚約の話は王家の方からの打診で決められたもののはずです。恋をしたから解消なんて簡単に済む話ではない事をわかっていますよね?」
「スカーレットは王妃教育の為に幼い頃からノエル殿下の為に時間を費やしてきました。やりたい事を我慢させて勉学やマナー、ダンスなどをさせてきたのに何も苦労を知らない男爵の令嬢だと?ふざけるのも大概にしろ、」
ジョセフは我が娘よりも付き合いの短い男爵程度の令嬢に唆された事実を知り苛立ちが隠せなかった。
父親からの目でもスカーレットは美人であり少しつり目であるがそれが大人らしさを醸し出しているそんな顔立ちであった。
貴族たちの間でもスカーレットの美貌は噂される程のレベルである。
「ジョセフよそう怒るでない、我らの方からもスカーレットとの婚約の話はこちらからお願いして始まった事をしっかり伝えるから今回の気持ちも一時の気の迷いだと分かるだろう。」
「だから、なんの問題もないは」
バタン!!!!!
息を切らしながら部屋へ入ってきた騎士がいた。
「ご歓談中申し訳ありません!!!
至急お耳に入れなければならない事情があり入らせていただきました!」
「なんじゃ、至急という程なのじゃからちゃんとした理由なのだろうな?」
「それはもちろんでございます!」
「報告させていただきます!現在パーティー会場にてノエル様がスカーレット様に対して婚約破棄の宣言をしました!!」
「なに!!!!!一体どういう状況なのじゃ!」
国王は焦ったように説明を求めた。
「わかりません、しかし話の内容からミリア様へ暗殺者を送り込んだとして勝手に断罪をしています!」
バタン!!!!!!
「ジョセフ!待つのじゃ!」
気がついた時にはもういなくジョセフ怒りの表情で走り去ってしまった。
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