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41.その後の話④『熊耳のキュンな話 後編』
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アルトリートを膝の上に乗せて、マンフリートの隣の椅子に座ったルシャナは緊張のあまりに、声が出なかったらどうしようと思うくらい、会場には大勢が二人を見ていた。
母親の緊張を察知したのか、アルトリートが泣き出してしまった。
すると、それで一気に会場が和み、マンフリートが必死であやしているその姿に、本当に結婚して跡継ぎができてよかったと、涙ぐむ一族の年配者が次々とルシャナの前に来ては、そう挨拶するのだ。
しばらくすると、一人の男性が赤ちゃんを連れて挨拶にやってきたのだ。アルトリートとほぼ同じ時期に生まれたそうで、腕の中でスヤスヤと眠る赤ちゃんには、熊耳がしっかりあったのだ。
気にしてはだめと言い聞かせているのに、なぜか熊耳を見てしまうとアルトリートに申し訳なくて、鼻の奥がツーンとしてしまったのだ。
目を瞬いて必死に堪える。すると、母親の感情がダイレクトに伝わってしまうアルトリートは、心配そうにルシャナの頬を小さな手でパシパシと叩くのだ。
それはまるで〝僕は大丈夫だから泣かないで〟と言われているようで、思わず涙が零れてしまったのだ。
「ルシャナ、どうした?」
マンフリートが優しい声で言うものだから、ついには感極まって本格的に涙がポロポロ落ちてきたのだ。
「だ、いじょう、ぶです……っ」
袖ではチャドラがアルトリートを受け取り、感化されないようにとさっとバルコニーへと連れて行った。皆の視線を感じるが、高ぶってしまった感情を抑えるのはとても難しい。
「泣きたかったら、泣いてしまいなさい」
結局マンフリートがルシャナを抱き上げて自分の膝の上に座らせたので、心置きなく胸の中で泣いた。
皆はルシャナにとても親切で、新婚生活はいいよなとか、将軍だから仕事で飛び回って寂しいでしょうなどと、優しい声ばかりを掛けられて、また泣きそうになったが、今度は笑顔で応じられた。
宴は夜まで続くのだが、ルシャナとアルトリートは先に退出させてもらい、今は自室にいる。
「何か、お辛い事でもあったのですか?」
昼間の事を言っているのだとわかっているが、ただ首を振るだけにした。
「あ、そうだ」
ポケットに入れっぱなしにしていた手製の熊耳を取り出した。ヨレヨレになっていて、とてももう付けられる状態ではなかった。
急に虚しくなって、チャドラが見ていないのをいいことに、ゴミ箱に投げ入れた。
(せっかくのお披露目なのに、こんなみすぼらしい物でアルトリートの価値を落とさなくてよかった……)
ないものねだりをしても意味がない。分かっているのに、どうしてもマンフリートに熊耳を見せてあげたかったのだ、他人ではなく自分の子の耳を。
なぜそんなに熊耳に拘るのか。
それはたぶん、自分に自信がないからだ。
妻であることに代わりはないのに、熊耳を持たない子を産んだから、おまえは部外者だと無言で言われているような気がしてならないのだ。
一種の強迫観念に近い考えが芽生えていることに、本人は気づいていない。
また涙が出てきて、目がしょぼしょぼしているせいか、なんだか眠気が襲ってきた。そのまま息子を抱き寄せて眠りについた。
「…………涙?」
マンフリートは部屋に戻って、最初に見た妻の頬に涙の筋を見つけた。
ルシャナは抑制された環境で育ったためか、思ったことを口にすることに躊躇いを感じ、自分一人が苦しめば済むと思って悩みを溜め込むタイプだ。
都度吐き出させるようにはしているのだが、今日のお披露目で見せた涙と関係があるのではと、手がかりを求めて辺りを見回した。
「たぶん、これだな……、そういうことか」
それを取り出して、すぐさまリチャードのところへ相談するために向かった。
(……なんか、すごく楽しそう……)
寝起きでまだ覚醒していないルシャナの耳に、アルトリートの喜ぶ声と、マンフリートの優しい声が飛び込んできた。早起きしたアルトリートに起こされて遊んでいるのだろう、いつもの光景だ。
「おはよう、ございます……マンフリート様」
眼を擦りながら、腫れぼったい目を開ける。そこで恐ろしく違和感のある息子に目が釘付けになる。
「え? 熊耳? どうして……?」
「おはよう、ルシャナ。調子は……どうだ?」
ルシャナは返答を忘れて、口をバクバクさせている。
「耳が、生えて……いない、あれ?」
「落ち着いて、ルシャナ。これは精巧に出来た偽者だ。つまり手作りの熊耳カチューシャだ」
アルトリートは嫌がることなく、それをつけた自分の顔を鏡で見ながらうっとりしているのだ。
「……やっぱり、熊耳がほしかったんですね……っ、ごめんね、熊耳付きで産んであげられなくて……」
「いやいや、違うから。アルトリートはこっちを気に入っているから、同じだと諭してようやくこれを着けさせてくれたんだよ」
まるで打ち合わせをしていたかのような絶妙なタイミングで、にっこりと笑うアルトリートから手渡される。
「これって、僕が作った……捨てたはずなのに」
「すまん、昨日お披露目で泣いていたし、ゴミ箱にあなたの手作りのこれが捨ててあったから、ピンと来てリチャードに至急作らせた。それでアルトリートに渡そうとしたら、あなたのほうを着けると頑なで珍しく癇癪を起こしたから、宥めすかして、今ようやくこっちをつけてくれたところだ」
よく見ると、アルトリートの首にルシャナ特製のお守り袋が下がっていた。ここに入れて持ち歩けばいいと言うと、ようやく幼いながらに納得したらしい。
「ルシャナのを使おうとしたんだが、ここが引っ掛かってしまって、ほつれてしまったから、急遽こうして別のを作ったんだ……っ、気分を害したなら……」
きっと彼の頼りになる侍従長と朝までずっと考えたのだろう、ルシャナは首を横に振る。
「いえ、そんなこと! あ、ありがとうございます」
「いや……、気休め程度のことしかできないが、これであなたの心が晴れるとは思わないが、せめて……」
「僕はなんで、こんなに拘っていたのでしょうか……マンフリート様も皆も、あれだけ何度も気にするなと言ってくれていたのに……」
ルシャナの事をこれほどまでに心配し、そして理解してくれる旦那様がいることが幸せだなと思い、胸がいっぱいで思わずうれし涙が零れた。
「ルシャナ……泣かないで」
「マーマー、ダダァァァ……?」
それを見たマンフリートが慌てるのはいつのものことだ。
どこまでも妻の涙に弱い夫であったが、これは悲しくて泣いているのではないと、全身全霊を以てで伝えたい。
ルシャナは笑顔でアルトリートを抱きあげて、マンフリートの胸に二人で飛び込んだ。
【END】
※明日、購入特典のSSペーパーを配信致します。
母親の緊張を察知したのか、アルトリートが泣き出してしまった。
すると、それで一気に会場が和み、マンフリートが必死であやしているその姿に、本当に結婚して跡継ぎができてよかったと、涙ぐむ一族の年配者が次々とルシャナの前に来ては、そう挨拶するのだ。
しばらくすると、一人の男性が赤ちゃんを連れて挨拶にやってきたのだ。アルトリートとほぼ同じ時期に生まれたそうで、腕の中でスヤスヤと眠る赤ちゃんには、熊耳がしっかりあったのだ。
気にしてはだめと言い聞かせているのに、なぜか熊耳を見てしまうとアルトリートに申し訳なくて、鼻の奥がツーンとしてしまったのだ。
目を瞬いて必死に堪える。すると、母親の感情がダイレクトに伝わってしまうアルトリートは、心配そうにルシャナの頬を小さな手でパシパシと叩くのだ。
それはまるで〝僕は大丈夫だから泣かないで〟と言われているようで、思わず涙が零れてしまったのだ。
「ルシャナ、どうした?」
マンフリートが優しい声で言うものだから、ついには感極まって本格的に涙がポロポロ落ちてきたのだ。
「だ、いじょう、ぶです……っ」
袖ではチャドラがアルトリートを受け取り、感化されないようにとさっとバルコニーへと連れて行った。皆の視線を感じるが、高ぶってしまった感情を抑えるのはとても難しい。
「泣きたかったら、泣いてしまいなさい」
結局マンフリートがルシャナを抱き上げて自分の膝の上に座らせたので、心置きなく胸の中で泣いた。
皆はルシャナにとても親切で、新婚生活はいいよなとか、将軍だから仕事で飛び回って寂しいでしょうなどと、優しい声ばかりを掛けられて、また泣きそうになったが、今度は笑顔で応じられた。
宴は夜まで続くのだが、ルシャナとアルトリートは先に退出させてもらい、今は自室にいる。
「何か、お辛い事でもあったのですか?」
昼間の事を言っているのだとわかっているが、ただ首を振るだけにした。
「あ、そうだ」
ポケットに入れっぱなしにしていた手製の熊耳を取り出した。ヨレヨレになっていて、とてももう付けられる状態ではなかった。
急に虚しくなって、チャドラが見ていないのをいいことに、ゴミ箱に投げ入れた。
(せっかくのお披露目なのに、こんなみすぼらしい物でアルトリートの価値を落とさなくてよかった……)
ないものねだりをしても意味がない。分かっているのに、どうしてもマンフリートに熊耳を見せてあげたかったのだ、他人ではなく自分の子の耳を。
なぜそんなに熊耳に拘るのか。
それはたぶん、自分に自信がないからだ。
妻であることに代わりはないのに、熊耳を持たない子を産んだから、おまえは部外者だと無言で言われているような気がしてならないのだ。
一種の強迫観念に近い考えが芽生えていることに、本人は気づいていない。
また涙が出てきて、目がしょぼしょぼしているせいか、なんだか眠気が襲ってきた。そのまま息子を抱き寄せて眠りについた。
「…………涙?」
マンフリートは部屋に戻って、最初に見た妻の頬に涙の筋を見つけた。
ルシャナは抑制された環境で育ったためか、思ったことを口にすることに躊躇いを感じ、自分一人が苦しめば済むと思って悩みを溜め込むタイプだ。
都度吐き出させるようにはしているのだが、今日のお披露目で見せた涙と関係があるのではと、手がかりを求めて辺りを見回した。
「たぶん、これだな……、そういうことか」
それを取り出して、すぐさまリチャードのところへ相談するために向かった。
(……なんか、すごく楽しそう……)
寝起きでまだ覚醒していないルシャナの耳に、アルトリートの喜ぶ声と、マンフリートの優しい声が飛び込んできた。早起きしたアルトリートに起こされて遊んでいるのだろう、いつもの光景だ。
「おはよう、ございます……マンフリート様」
眼を擦りながら、腫れぼったい目を開ける。そこで恐ろしく違和感のある息子に目が釘付けになる。
「え? 熊耳? どうして……?」
「おはよう、ルシャナ。調子は……どうだ?」
ルシャナは返答を忘れて、口をバクバクさせている。
「耳が、生えて……いない、あれ?」
「落ち着いて、ルシャナ。これは精巧に出来た偽者だ。つまり手作りの熊耳カチューシャだ」
アルトリートは嫌がることなく、それをつけた自分の顔を鏡で見ながらうっとりしているのだ。
「……やっぱり、熊耳がほしかったんですね……っ、ごめんね、熊耳付きで産んであげられなくて……」
「いやいや、違うから。アルトリートはこっちを気に入っているから、同じだと諭してようやくこれを着けさせてくれたんだよ」
まるで打ち合わせをしていたかのような絶妙なタイミングで、にっこりと笑うアルトリートから手渡される。
「これって、僕が作った……捨てたはずなのに」
「すまん、昨日お披露目で泣いていたし、ゴミ箱にあなたの手作りのこれが捨ててあったから、ピンと来てリチャードに至急作らせた。それでアルトリートに渡そうとしたら、あなたのほうを着けると頑なで珍しく癇癪を起こしたから、宥めすかして、今ようやくこっちをつけてくれたところだ」
よく見ると、アルトリートの首にルシャナ特製のお守り袋が下がっていた。ここに入れて持ち歩けばいいと言うと、ようやく幼いながらに納得したらしい。
「ルシャナのを使おうとしたんだが、ここが引っ掛かってしまって、ほつれてしまったから、急遽こうして別のを作ったんだ……っ、気分を害したなら……」
きっと彼の頼りになる侍従長と朝までずっと考えたのだろう、ルシャナは首を横に振る。
「いえ、そんなこと! あ、ありがとうございます」
「いや……、気休め程度のことしかできないが、これであなたの心が晴れるとは思わないが、せめて……」
「僕はなんで、こんなに拘っていたのでしょうか……マンフリート様も皆も、あれだけ何度も気にするなと言ってくれていたのに……」
ルシャナの事をこれほどまでに心配し、そして理解してくれる旦那様がいることが幸せだなと思い、胸がいっぱいで思わずうれし涙が零れた。
「ルシャナ……泣かないで」
「マーマー、ダダァァァ……?」
それを見たマンフリートが慌てるのはいつのものことだ。
どこまでも妻の涙に弱い夫であったが、これは悲しくて泣いているのではないと、全身全霊を以てで伝えたい。
ルシャナは笑顔でアルトリートを抱きあげて、マンフリートの胸に二人で飛び込んだ。
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