19 / 43
19.マンフリート
しおりを挟む
嫌がるルシャナを、チャドラが説得してなんとか連れてきた。
なるべくマンフリートと遠くへ行こうとするのだが、あいにくとここは狭い馬車の中だ。下を向いたままのルシャナを乗せて走っていると、一際にぎやかな場所が見えてくる。
『マンフリート様、ご結婚おめでとうございます! ルシャナ様、ようこそ、バウムガルデン領へ!』
一行は町に入るときに、気合の入った手作りの看板が目に飛び込んできた。
(知れ渡っているとは思っていたが、これは……)
「リチャード、宣伝でもしたのか?」
「いえ、何もしていませんが……」
城へは通いの使用人も大勢いるため、人の口に戸は立てられないというのはまさにこのことだ。
ルシャナの存在はあっという間にみんなの知るところとなっていた。しかし、馬車に揺られているルシャナは無反応だ。
(こんなに歓迎されているのに、何も感じないのか?)
少し落胆したのだが、すぐに間違いだと気づく。
隣ではやはりチャドラも感激しているのか、しきりに看板の内容を説明すると、ルシャナは少し悲しい顔をしたので、もしや、と思った。
「字が……読めないのか?」
するとルシャナは少し顔を赤らめて、はい と頷く。
(そうとは知らずに俺は、なぜ悪く思ったのか……そんな人ではないとわかっているのに。自分からは行動を起こしていないくせに、受け入れてもらえないからと、ルシャナのあら探しをしていたというのか?)
そんな狭量な自分に反吐が出る。
なぜ、捻くれた見方しかできないのか。
嫌われていようがいまいが、これから三千年も一緒にいるのだ。時間はあると悠長に構えているわけにはいかない。その長い時間を仲良く快適に過ごすには、努力が必要だ。
「そうか、すまなかった、気づいてやれなくて。他に何かわからないことや疑問に思ったことを、俺に言いにくい場合は……本当は俺に言ってほしいが、無理そうならチャドラにでも尋ねてくれ。とにかく一人で悩んだり落ちこんだりすることだけはなしにしよう。どうかな?」
少しはにかんだように、はい と頷いたのだ!
あの結婚の儀式以来、初めて自分に向けられた嫌悪のない表情に、思わず内心ガッツポーズを送った。少しずつではあるが、積み重ねが大切なのかもしれない。
急ぎすぎてはいけない。まずは自分の想いをぶつけることが先決だろう。それから断られようが拒否されようが、ルシャナのテンポに合わせじっくりと待つべきだ。数日内に実行しようと、己を叱咤した。
いつもの場所に馬車を止めて、荷台からルシャナを抱き上げて降ろす。
(軽い……軽すぎるな。もっと食べたほうがよいのだが。今日はいろいろなものを食べさせよう)
「市場は人が多いから、はぐれないように……」
有無を言わさず強引に手を繋ぐ。
振り解こうとしたので、さらにグッとこちらに引き寄せる。すると観念したのか大人しく握られている。少しだけ凹んだが、気にせず前に進む。
すると住民がこちらへやってきて、みなが口々に歓迎の意と仲が良いですねというので、少し戸惑っているようだ。それから、そうだと思い出して懐から袋を取り出す。
「ルシャナ。これはあなたの財布だ。好きな物を自分で買うといい」
そういってから布袋を開いて、通貨を一つ一つ説明していく。分かったような、分からないような。
首を傾げるその姿さえ、マンフリートには可愛らしく見える。
おそらくどんなに怒ろうが笑おうが、何をどうしようときっと可愛いと思ってしまうのだ。
「ルシャナ様。試しにあちらの果物屋で何か買われてはどうです? 実地研修ですよ!」
するとパッと表情が輝く。嬉しくてしかたがないのか、うんうんと頷いて、果物屋へスタスタと歩いていく。マンフリートはそんな様子を少し後ろから眺めている。今まで見た中で一番生き生きとしているような気がする。
フルーツを数個買い、値切ることまで覚えたルシャナは嬉しそうに買い物袋を提げて、マンフリートの下へと戻ってきた。
「もしかして、買い物は初めてか?」
「はい、楽しいですね」
頬を紅潮させてはにかむルシャナは、本当に無邪気だ。そしてここ連日の二人の嫌な空気がなかったように心地よい。
せめてここにいる間だけでも、何事もなかったように振る舞おうと、マンフリートは次の店へ行く。しかし町中ルシャナを一目見ようと、とにかく進まない。ちょっと進めば足止めを食らうのだが、ルシャナはまったく気にする素振りもなく、楽しそうにそれこそ話しかける人すべてと会話をしようとしている。
彼なりに領主の妻として、領民たちに歩み寄ろうとしているのが見て取れて、なぜかこれが自分の妻だと誇らしげな気分になった。
(俺とも打ち解けてくれる日が、早くくればいいな……っ、どうも感傷的になりすぎる)
いろいろな思慕を募らせながら、気づけばみんなに先導される形で、噴水広場のほうへと連れて行かれる。
そこにはさきほどよりもさらに派手にデコレートされた花や横断幕、それにテーブルが用意されていた。
「マンフリート様! 是非披露宴の伝統の食事を、俺たちの料理でやってくださいよ~!」
思わずリチャードのほうをみると、彼はただ首を横に振るだけだ。町のみんなが彼ら自身でこの結婚を祝福してくれているのだ。
人々は歓喜して、二人を盛り立てる。俺はいいが、ルシャナは……と思っていると、なんといきなり手を掴まれたと思ったら、自ら先導していくではないか!
これにはマンフリートも感動してしまった。皆の期待と喜びに、ルシャナ自身で誰に促されるでもなく、自発的に彼らの要求に答えようとしているのだ。
「……皆さん、素敵な趣向をありがとうございます」
そういうが早いか、みんなが拍手をして、それから再びお祭り騒ぎになる。
すぐに準備が整い、いよいよ花嫁の食事の始まりだ。
「一品目は、この町の名物、蜂蜜に漬け込んだ果物をパンに挟んだ〝ミナシュ〟」
マンフリートは小さく千切って、イチゴの部分を丸ごとルシャナの前に持っていく。すると彼は躊躇なくそれをパクリと口に入れる。
「甘くて、美味しい……」
うっとりとした表情を浮かべたルシャナを、周囲の人々は…・・・うっとり眺めていた。
「いや~、なんともかわいらしい奥方様ですね! では二品目行きます。次はおかず系です! 蜂蜜水と特製ソースを何層にもわけて塗りこんだ、豚肉のロースの塊のステーキです! 一口サイズにカット!」
これもいたく気に入ったようで、もう一口とねだられたほどだ。ルシャナは8品食べたところでギブアップし、フルーツの盛り合わせで胃を落ち着かせる。
「楽しかったです」
ぽろりと感想を口にした。すると言った本人が驚いたのか、ハッとしてプイッとそっぽを向く。でも、わずかに白い頬が赤く染まるのをマンフリートは見逃さなかった。
散策を開始してすぐに、装飾品の前を通り過ぎようとしていたときだ。
そこで端と気づく。結婚指輪も、結婚の贈り物も何もしていないことを。ちらりとリチャードを見ると、彼は頷いているので、本当は用意していたことに気づく。
しかし、今さらながらプロポーズのタイミングを逃してしまって後手に回ってしまった感があるようで、リチャードも言い淀んでいたのだろう。
「ルシャナ。何か気に入った物はあるか?」
そう言って店先で足を止めた。珍しそうなネックレスや指輪がずらりと並んでいてその一つを手に取ってみているところだ。
手にしていたのは、琥珀色の綺麗な指輪だ。繊細な金細工が施されており、爪の部分に小さくカットされた琥珀が埋め込まれている。
「これ、蜂蜜と同じ色ですね。マンフリート様の、瞳みたいで、綺麗です」
おそらく何も考えずに言ったのだろう。だからこそ、マンフリートは柄にもなく――照れてしまったのだ。
「あ、いや。そうか? 気に入ったか?」
「はい、これは素敵だと思います」
ならばと、マンフリートもルシャナの瞳と同じような色を探す。
「これなんかどうだろうか」
「素敵ですね。どれも迷ってしまいそうです。赤がお好きなんですか?」
「あ……あなたの瞳と同じ色を探したんだが……」
意図を察したルシャナは、途端にトマトのように真っ赤になってしまった。
気恥ずかしくあるが、そういう表情をさせたのが自分だと思うと、気分はかなり高揚した。気をよくしたマンフリートは店主にこの二つ分のお金を払った。
「この琥珀色の指輪を、あなたの指にはめてもよいだろうか?」
断られたらショックだと思ったが、いますぐつけてもらいたいという欲求には逆らえなかった。すると、彼はなんと無言だが、頷いてくれた。
これは明らかに安物だ。とても領主の妻がつけるような代物ではない。
結婚指輪はあとで代々伝わるものを贈るつもりだが、これは今日の記念に買った、おもちゃのようなものだ。それでも、いつも身に着けていてもらいたいという思いで、右手の中指にした。
「ルシャナ。俺にも指輪をはめてくれるかい?」
嫌がる素振りを見せずに頷いてくれた。マンフリートの手の半分しかない華奢な手。その白い手が自分の浅黒い手に絡みつき、思わずごくりと唾を呑み込む。
(こんな街中で、何をそんなに欲情しているんだ……)
ともあれ、ほんの少しだが、昨日と比べたらかなり二人の関係は近くなったのではと、密かに喜んだ。
それから日没の数時間を、ルシャナが本気で楽しんでいる様子が幾度となく見られた。少々強引ではあったが連れてきてよかったと、新妻の機嫌を心配するマンフリートであった。
なるべくマンフリートと遠くへ行こうとするのだが、あいにくとここは狭い馬車の中だ。下を向いたままのルシャナを乗せて走っていると、一際にぎやかな場所が見えてくる。
『マンフリート様、ご結婚おめでとうございます! ルシャナ様、ようこそ、バウムガルデン領へ!』
一行は町に入るときに、気合の入った手作りの看板が目に飛び込んできた。
(知れ渡っているとは思っていたが、これは……)
「リチャード、宣伝でもしたのか?」
「いえ、何もしていませんが……」
城へは通いの使用人も大勢いるため、人の口に戸は立てられないというのはまさにこのことだ。
ルシャナの存在はあっという間にみんなの知るところとなっていた。しかし、馬車に揺られているルシャナは無反応だ。
(こんなに歓迎されているのに、何も感じないのか?)
少し落胆したのだが、すぐに間違いだと気づく。
隣ではやはりチャドラも感激しているのか、しきりに看板の内容を説明すると、ルシャナは少し悲しい顔をしたので、もしや、と思った。
「字が……読めないのか?」
するとルシャナは少し顔を赤らめて、はい と頷く。
(そうとは知らずに俺は、なぜ悪く思ったのか……そんな人ではないとわかっているのに。自分からは行動を起こしていないくせに、受け入れてもらえないからと、ルシャナのあら探しをしていたというのか?)
そんな狭量な自分に反吐が出る。
なぜ、捻くれた見方しかできないのか。
嫌われていようがいまいが、これから三千年も一緒にいるのだ。時間はあると悠長に構えているわけにはいかない。その長い時間を仲良く快適に過ごすには、努力が必要だ。
「そうか、すまなかった、気づいてやれなくて。他に何かわからないことや疑問に思ったことを、俺に言いにくい場合は……本当は俺に言ってほしいが、無理そうならチャドラにでも尋ねてくれ。とにかく一人で悩んだり落ちこんだりすることだけはなしにしよう。どうかな?」
少しはにかんだように、はい と頷いたのだ!
あの結婚の儀式以来、初めて自分に向けられた嫌悪のない表情に、思わず内心ガッツポーズを送った。少しずつではあるが、積み重ねが大切なのかもしれない。
急ぎすぎてはいけない。まずは自分の想いをぶつけることが先決だろう。それから断られようが拒否されようが、ルシャナのテンポに合わせじっくりと待つべきだ。数日内に実行しようと、己を叱咤した。
いつもの場所に馬車を止めて、荷台からルシャナを抱き上げて降ろす。
(軽い……軽すぎるな。もっと食べたほうがよいのだが。今日はいろいろなものを食べさせよう)
「市場は人が多いから、はぐれないように……」
有無を言わさず強引に手を繋ぐ。
振り解こうとしたので、さらにグッとこちらに引き寄せる。すると観念したのか大人しく握られている。少しだけ凹んだが、気にせず前に進む。
すると住民がこちらへやってきて、みなが口々に歓迎の意と仲が良いですねというので、少し戸惑っているようだ。それから、そうだと思い出して懐から袋を取り出す。
「ルシャナ。これはあなたの財布だ。好きな物を自分で買うといい」
そういってから布袋を開いて、通貨を一つ一つ説明していく。分かったような、分からないような。
首を傾げるその姿さえ、マンフリートには可愛らしく見える。
おそらくどんなに怒ろうが笑おうが、何をどうしようときっと可愛いと思ってしまうのだ。
「ルシャナ様。試しにあちらの果物屋で何か買われてはどうです? 実地研修ですよ!」
するとパッと表情が輝く。嬉しくてしかたがないのか、うんうんと頷いて、果物屋へスタスタと歩いていく。マンフリートはそんな様子を少し後ろから眺めている。今まで見た中で一番生き生きとしているような気がする。
フルーツを数個買い、値切ることまで覚えたルシャナは嬉しそうに買い物袋を提げて、マンフリートの下へと戻ってきた。
「もしかして、買い物は初めてか?」
「はい、楽しいですね」
頬を紅潮させてはにかむルシャナは、本当に無邪気だ。そしてここ連日の二人の嫌な空気がなかったように心地よい。
せめてここにいる間だけでも、何事もなかったように振る舞おうと、マンフリートは次の店へ行く。しかし町中ルシャナを一目見ようと、とにかく進まない。ちょっと進めば足止めを食らうのだが、ルシャナはまったく気にする素振りもなく、楽しそうにそれこそ話しかける人すべてと会話をしようとしている。
彼なりに領主の妻として、領民たちに歩み寄ろうとしているのが見て取れて、なぜかこれが自分の妻だと誇らしげな気分になった。
(俺とも打ち解けてくれる日が、早くくればいいな……っ、どうも感傷的になりすぎる)
いろいろな思慕を募らせながら、気づけばみんなに先導される形で、噴水広場のほうへと連れて行かれる。
そこにはさきほどよりもさらに派手にデコレートされた花や横断幕、それにテーブルが用意されていた。
「マンフリート様! 是非披露宴の伝統の食事を、俺たちの料理でやってくださいよ~!」
思わずリチャードのほうをみると、彼はただ首を横に振るだけだ。町のみんなが彼ら自身でこの結婚を祝福してくれているのだ。
人々は歓喜して、二人を盛り立てる。俺はいいが、ルシャナは……と思っていると、なんといきなり手を掴まれたと思ったら、自ら先導していくではないか!
これにはマンフリートも感動してしまった。皆の期待と喜びに、ルシャナ自身で誰に促されるでもなく、自発的に彼らの要求に答えようとしているのだ。
「……皆さん、素敵な趣向をありがとうございます」
そういうが早いか、みんなが拍手をして、それから再びお祭り騒ぎになる。
すぐに準備が整い、いよいよ花嫁の食事の始まりだ。
「一品目は、この町の名物、蜂蜜に漬け込んだ果物をパンに挟んだ〝ミナシュ〟」
マンフリートは小さく千切って、イチゴの部分を丸ごとルシャナの前に持っていく。すると彼は躊躇なくそれをパクリと口に入れる。
「甘くて、美味しい……」
うっとりとした表情を浮かべたルシャナを、周囲の人々は…・・・うっとり眺めていた。
「いや~、なんともかわいらしい奥方様ですね! では二品目行きます。次はおかず系です! 蜂蜜水と特製ソースを何層にもわけて塗りこんだ、豚肉のロースの塊のステーキです! 一口サイズにカット!」
これもいたく気に入ったようで、もう一口とねだられたほどだ。ルシャナは8品食べたところでギブアップし、フルーツの盛り合わせで胃を落ち着かせる。
「楽しかったです」
ぽろりと感想を口にした。すると言った本人が驚いたのか、ハッとしてプイッとそっぽを向く。でも、わずかに白い頬が赤く染まるのをマンフリートは見逃さなかった。
散策を開始してすぐに、装飾品の前を通り過ぎようとしていたときだ。
そこで端と気づく。結婚指輪も、結婚の贈り物も何もしていないことを。ちらりとリチャードを見ると、彼は頷いているので、本当は用意していたことに気づく。
しかし、今さらながらプロポーズのタイミングを逃してしまって後手に回ってしまった感があるようで、リチャードも言い淀んでいたのだろう。
「ルシャナ。何か気に入った物はあるか?」
そう言って店先で足を止めた。珍しそうなネックレスや指輪がずらりと並んでいてその一つを手に取ってみているところだ。
手にしていたのは、琥珀色の綺麗な指輪だ。繊細な金細工が施されており、爪の部分に小さくカットされた琥珀が埋め込まれている。
「これ、蜂蜜と同じ色ですね。マンフリート様の、瞳みたいで、綺麗です」
おそらく何も考えずに言ったのだろう。だからこそ、マンフリートは柄にもなく――照れてしまったのだ。
「あ、いや。そうか? 気に入ったか?」
「はい、これは素敵だと思います」
ならばと、マンフリートもルシャナの瞳と同じような色を探す。
「これなんかどうだろうか」
「素敵ですね。どれも迷ってしまいそうです。赤がお好きなんですか?」
「あ……あなたの瞳と同じ色を探したんだが……」
意図を察したルシャナは、途端にトマトのように真っ赤になってしまった。
気恥ずかしくあるが、そういう表情をさせたのが自分だと思うと、気分はかなり高揚した。気をよくしたマンフリートは店主にこの二つ分のお金を払った。
「この琥珀色の指輪を、あなたの指にはめてもよいだろうか?」
断られたらショックだと思ったが、いますぐつけてもらいたいという欲求には逆らえなかった。すると、彼はなんと無言だが、頷いてくれた。
これは明らかに安物だ。とても領主の妻がつけるような代物ではない。
結婚指輪はあとで代々伝わるものを贈るつもりだが、これは今日の記念に買った、おもちゃのようなものだ。それでも、いつも身に着けていてもらいたいという思いで、右手の中指にした。
「ルシャナ。俺にも指輪をはめてくれるかい?」
嫌がる素振りを見せずに頷いてくれた。マンフリートの手の半分しかない華奢な手。その白い手が自分の浅黒い手に絡みつき、思わずごくりと唾を呑み込む。
(こんな街中で、何をそんなに欲情しているんだ……)
ともあれ、ほんの少しだが、昨日と比べたらかなり二人の関係は近くなったのではと、密かに喜んだ。
それから日没の数時間を、ルシャナが本気で楽しんでいる様子が幾度となく見られた。少々強引ではあったが連れてきてよかったと、新妻の機嫌を心配するマンフリートであった。
11
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
その瞳に魅せられて
一ノ清たつみ(元しばいぬ)
BL
「あの目が欲しい」
あの目に、あの失われぬ強い眼差しに再び射抜かれたい。もっと近くで、もっと傍で。自分だけを映すものとして傍に置きたい。そう思ったらもう、男は駄目だったのだーー
執着攻めが神子様らぶな従者の受けを横から掻っ攫っていく話。
ひょんなことから、カイトは神子だというハルキと共に、異世界へと連れて来られてしまう。神子の従者として扱われる事になったカイトにはしかし、誰にも言えない秘密があって…という異世界転移のおまけ君のお話。
珍しく若い子。おえろは最後の方におまけ程度に※表示予定。
ストーリーのもえ重視。
完結投稿します。pixiv、カクヨムに別版掲載中。
古いので読みにくいかもしれませんが、どうぞご容赦ください。
R18版の方に手を加えました。
7万字程度。
主神の祝福
かすがみずほ@11/15コミカライズ開始
BL
褐色の肌と琥珀色の瞳を持つ有能な兵士ヴィクトルは、王都を警備する神殿騎士団の一員だった。
神々に感謝を捧げる春祭りの日、美しい白髪の青年に出会ってから、彼の運命は一変し――。
ドSな触手男(一応、主神)に取り憑かれた強気な美青年の、悲喜こもごもの物語。
美麗な表紙は沢内サチヨ様に描いていただきました!!
https://www.pixiv.net/users/131210
https://mobile.twitter.com/sachiyo_happy
誠に有難うございました♡♡
本作は拙作「聖騎士の盾」シリーズの派生作品ですが、単品でも読めなくはないかと思います。
(「神々の祭日」で当て馬攻だったヴィクトルが受になっています)
脇カプの話が余りに長くなってしまったので申し訳ないのもあり、本編から独立しました。
冒頭に本編カプのラブシーンあり。
R18/君が婚約破棄するというので、絶対離さないと分からせるまで愛するのをやめない
ナイトウ
BL
傾向:溺愛執着一途婚約者攻め×おバカざまぁサレ役ポジ王子受け
夜這い、言葉責め、前立腺責め、結腸責め、強引
政略結婚とかまっぴらなのでダミーの浮気相手作って婚約破棄宣言したら秒で却下されるわ夜襲われるわ。
愛人少年は王に寵愛される
時枝蓮夜
BL
女性なら、三年夫婦の生活がなければ白い結婚として離縁ができる。
僕には三年待っても、白い結婚は訪れない。この国では、王の愛人は男と定められており、白い結婚であっても離婚は認められていないためだ。
初めから要らぬ子供を増やさないために、男を愛人にと定められているのだ。子ができなくて当然なのだから、離婚を論じるられる事もなかった。
そして若い間に抱き潰されたあと、修道院に幽閉されて一生を終える。
僕はもうすぐ王の愛人に召し出され、2年になる。夜のお召もあるが、ただ抱きしめられて眠るだけのお召だ。
そんな生活に変化があったのは、僕に遅い精通があってからだった。
ひたすらイチャラブなふたり
おみなしづき
BL
河西輝(かさいあきら)には、大好きな恋人がいる。
その恋人である井辻尚雪(いつじなおゆき)が、知らない男と一緒にいるのを偶然見かけてしまった。
「ナオ……どういう事かな?」
※R18です。ほぼR18なので予告はしません。ひたすらイチャラブエロです。
※『彼女ができたら……』のスピンオフです。前作の二人も普通に出てきます。見てなくても読めるようにしてます。
※目線が交互に変わります。
無自覚美少年の男子校ライフ♪
くるむ
BL
中田伸之助が転入してきた矢萩学園は中高一貫の男子校だった。
そこで出会ったのは、学園の王子様で生徒会長の香月蓮。
その第一印象は、カッコいいけどべたべたしてくる変な人。
だけど、以前強姦騒ぎを起こした木村に目を付けられたことから、伸之助は蓮と付き合うふりをする事に。
フリだけだったはずなのに、伸之助は何故か蓮にドキドキし始めて…。
無自覚天然な美少年が巻き起こす、楽しい(?)男子校ライフです♪
(迷った挙句R18にしていますが、R15寄りかなと思います)
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる