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第9章︰エーリ学院〜中級クラス〜【後編】
第77話
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「さぁ。始めますよララ。」
「う、うん!」
「あの2人、だいぶ打ち解けてきたわね~。」
「せやな~。俺等とはほとんど会話せーへんけど…。」
実習の時間になるとツヴェルが私達の元にやってきて、ララに槍の扱いを教えるようになった。彼の武器である杖は、近距離での扱いが槍と似ている為、彼女の相手をするに丁度いいようだった。
「相手と距離が近い時は短く持ってください。長く持つと振るのが遅くなりますよ?」
「そ、そうだったね…!」
「もう少し脚を開かないと力が入りませんよ?開すぎは良くないですが、肩幅くらいに開いた方がいいです。」
「肩幅…くらいに…。」
「足元は見ない!」
「は、はい…!」
「あれはかなりスパルタね…。」
「ララちゃん大丈夫かなぁ…。」
「ちょっと私、様子見てくるよ!」
2人の元に歩いて行くと、ツヴェルに声をかけた。
「ツヴェル~。」
「なんですか?今忙しいんですが。」
「ちょ、ちょっと休憩した方がいいんじゃない?さっきからずっとやってるし…。」
「ララは人一倍頑張らないと追いつけません。彼女が強くなれなくてもいいんですか?」
「そういう訳じゃないけど…。無理するのはいい事じゃないよ。何事も程々の方が…」
「では、ララがずっと中級クラスのままだったら、あなたに責任が取れますか?」
「それは…無理だけど…。」
「ルナちゃん。私は大丈夫だから…。」
「でも…。」
「ツーくんとこうやって一緒に出来るのが嬉しいの。昔に戻ったみたいで…楽し……いから…。」
ララの手から槍が離れ、床に叩きつけられて砕け散った。その場に倒れて気を失っている彼女に駆け寄ると、近くにいたタックがララを持ち上げた。
「医務室に連れていこう!ツヴェルも一緒に来て。」
「は、はい…!」
「私も行くよ!」
「ふむ…。恐らく貧血ですね~。目が覚めたらこの薬を飲ませて、今日は1日安静にしてください~。」
「ありがとうございます。ニム先生。」
「では、お大事に~。」
医務室でニム先生の診察を受けた後、ソファーに座っているツヴェルの隣に腰を下ろした。
「ツヴェル…あんまり落ち込まないでね?」
「…。」
「ただの貧血だったんだし…休めば大丈夫だってニム先生も言ってたし…ね?」
「僕が…無理をさせたから…。」
タックがベッドから離れ、私と同じようにツヴェルの隣に座った。
「ツヴェル…。いつまでも中級クラスにいる俺が言えたことじゃないんだけどさ…。」
「なんですか…?」
「血の生成量は人それぞれなんだ。俺が見た限りでは、ララの生成量は他の人に比べて少ない。当然ツヴェルとも量が違うから、ララがツヴェルと同じようにやろうと思っても無理なんだ。」
「…。」
「俺もルナも、ララには頑張って欲しいと思ってるよ。けど、無理をし続けたらいつか身体を壊しかねない。下手すると…俺みたいに、一生薬を飲み続ける事になるかもしれない。」
「そんな…。」
「一生懸命教えているツヴェルに、誰も文句は言えないし責めはしないよ。ララも楽しそうだったし…。けど、無理は良くない…って言うのは今回でわかったよね…?」
「……はい。」
タックはツヴェルの手を掴み、ニム先生から貰った薬を彼に渡した。
「俺達は先に戻ってるから、ララが起きたら部屋で休ませてあげて。」
「わかりました…。」
「よろしくねツヴェル。」
私達は彼を残してホールへと戻って行った。
実習を終えた後、私とユイ、アレクの3人でララの部屋へ向かった。彼女の部屋の扉をノックして開けると、ベッドにもたれ掛かるようにしてツヴェルが床に座っていた。
「あれ?ツヴェル…ずっとここにいたの?」
「えぇ…まぁ…。」
「ララ…まだ目を覚まさへんの?」
「いえ。医務室で目を覚まして、部屋に来てからしばらく話をしていました。さっきまで起きてたんですが、僕がもっと寝るように言ったんです。」
「そっか…それならよかっ」
ーピシッ!
後ろに立っていたユイが、私達の横をすり抜けてツヴェルの前に立つと、彼の頬を平手打ちした。
「ユ、ユイ…!」
「あんた。ララの事殺したいの?」
「……そんな訳ないじゃないですか。」
「だったら…あたし達に喧嘩売ってるの!?倒れるまでララに無理をさせて、一体何がしたいのよ!」
「…っ!…それは…本当に申し訳ないと思っています。」
「ララの幼なじみだから、ララが楽しそうだったから我慢してたけど…。あの子を苦しめるんだったら、あたしはあんたを許さない!」
「…。」
「ユイ。大きな声出したら、ララが起きてまうで?…俺らは帰ろう。」
「…そうね。」
ユイは足早に部屋を出て行った。開けっ放しになった扉に手をかけたアレクが、背を向けたまま足を止めた。
「ツヴェル。俺はお前の事責められへんけど…。お前が傷つけたんはララだけやないで。ルナも…ユイも…他のみんなもララの事が大好きなんや。好きな人を傷つけたらどんな思いをするか…。それくらい、お前なら分かるやろ?」
「…はい。」
「今日の事、忘れたらあかんからな。」
「………わかりました。」
部屋に取り残されたツヴェルは、俯いたままその場に座り込んだ。静まり返った部屋で、彼は小さくため息をついた。
小さく蹲っている彼の隣に腰を下ろすと、膝を抱えて身体を丸めた。
「ツヴェルは…ずっとここにいるつもりなの?」
「彼女に了承は得ました。1晩、ここに居るつもりです。」
「そっか…。なら、私も一緒に居ようかな。」
「あ、あなたまで付き合う必要はないんですよ?これは…僕の責任ですから…。」
「大丈夫だよ~。明日は授業休みだし…。それに、誰の責任でもないよ。ツヴェルは一生懸命ララに教えようとしただけだもん。…みんなはあんな風に言ってたけど、ララが心配だからだよ。ツヴェルは悪くないと思う。」
「そう言われると、余計に心が痛みます…。いっそ僕を恨んでくれた方が…気が楽です。」
「恨んだって何にもならないよ。…ツヴェルも反省したでしょ?」
「…はい。」
「知ってる?失敗は成功のもとって言う言葉があるんだよ?」
「なんですか?それ。」
「失敗をしても、その反省を次に生かせば成功に近づく事が出来るって言う意味だよ。取り戻せる失敗は、次成功する為に生かそう?」
「…そうですね。」
私は彼と色々な話をしながら、彼女の部屋で1晩を過ごした。
「ん…。あれ…?」
身体にかけられていた毛布が、肩から落ちて床に広がった。見覚えのない毛布と、普段と違う部屋での目覚めに戸惑っていると、床に転がって寝ていたツヴェルが目を覚ました。
「ふわぁ…。…おはようございます…。」
「おはよう…ツヴェル…。なんで私達、ここで寝てたんだっけ…?」
「何、寝ぼけた事を言ってるんですか。ここはララの部屋で…ってあれ!?ララはどこに!?」
ベッドに寝ていたはずの彼女の姿はなく、布団は綺麗に畳まれていた。
「あ!これ…手紙じゃない?」
部屋を見渡していると、彼女の机の上に白い紙が1枚置いてある事に気がついた。それを手に取って、内容を読み上げる。
「ルナちゃん、ツーくんへ。ララちゃんの調子が良くなったみたいなので、彼女とデートをしに行きます…。」
「デ、デート!?」
「お昼頃に帰ります。心配しなくていいから、2人はゆっくり休んでね…。…フラン。」
「彼は病人をどこへ連れて行くつもりなんですか!?」
「そ、そこまでは書いてないけど…。」
「探しましょう!」
「ま、待ってよツヴェル!どこを探すつもり!?」
部屋を飛び出して私達は、フランの部屋の扉を叩いた。
「フランさん!…フランさん…いませんか!?」
「いない…みたいだね。」
「となると…街に出かけたんでしょうか…。流石に街では広すぎて探せませんね…。」
「もしかしたら森かもしれないよ?ララの事だから、薬草を見に行きたがるかも…。…そうだ!ミグなら探せるかも!狼の姿なら匂いで追いかけたりとか…」
「え?狼?彼は人型の使い魔のはずじゃ…」
「出来るぞ。」
「うわぁ!?」
狼の姿をしたミグが私の隣に現れると、ツヴェルは驚いて私と距離を取った。
「どうしたの?ツヴェル…。」
「い、いえ…!驚いた…だけです…。」
「じゃあミグ、ララを匂いで追いかけてくれる?」
「わかった。」
彼は、地面の匂いを嗅ぎながら廊下を進み始めた。私達はその後を追いかけて寮を出ると、街の方向へ歩き出した。
「う、うん!」
「あの2人、だいぶ打ち解けてきたわね~。」
「せやな~。俺等とはほとんど会話せーへんけど…。」
実習の時間になるとツヴェルが私達の元にやってきて、ララに槍の扱いを教えるようになった。彼の武器である杖は、近距離での扱いが槍と似ている為、彼女の相手をするに丁度いいようだった。
「相手と距離が近い時は短く持ってください。長く持つと振るのが遅くなりますよ?」
「そ、そうだったね…!」
「もう少し脚を開かないと力が入りませんよ?開すぎは良くないですが、肩幅くらいに開いた方がいいです。」
「肩幅…くらいに…。」
「足元は見ない!」
「は、はい…!」
「あれはかなりスパルタね…。」
「ララちゃん大丈夫かなぁ…。」
「ちょっと私、様子見てくるよ!」
2人の元に歩いて行くと、ツヴェルに声をかけた。
「ツヴェル~。」
「なんですか?今忙しいんですが。」
「ちょ、ちょっと休憩した方がいいんじゃない?さっきからずっとやってるし…。」
「ララは人一倍頑張らないと追いつけません。彼女が強くなれなくてもいいんですか?」
「そういう訳じゃないけど…。無理するのはいい事じゃないよ。何事も程々の方が…」
「では、ララがずっと中級クラスのままだったら、あなたに責任が取れますか?」
「それは…無理だけど…。」
「ルナちゃん。私は大丈夫だから…。」
「でも…。」
「ツーくんとこうやって一緒に出来るのが嬉しいの。昔に戻ったみたいで…楽し……いから…。」
ララの手から槍が離れ、床に叩きつけられて砕け散った。その場に倒れて気を失っている彼女に駆け寄ると、近くにいたタックがララを持ち上げた。
「医務室に連れていこう!ツヴェルも一緒に来て。」
「は、はい…!」
「私も行くよ!」
「ふむ…。恐らく貧血ですね~。目が覚めたらこの薬を飲ませて、今日は1日安静にしてください~。」
「ありがとうございます。ニム先生。」
「では、お大事に~。」
医務室でニム先生の診察を受けた後、ソファーに座っているツヴェルの隣に腰を下ろした。
「ツヴェル…あんまり落ち込まないでね?」
「…。」
「ただの貧血だったんだし…休めば大丈夫だってニム先生も言ってたし…ね?」
「僕が…無理をさせたから…。」
タックがベッドから離れ、私と同じようにツヴェルの隣に座った。
「ツヴェル…。いつまでも中級クラスにいる俺が言えたことじゃないんだけどさ…。」
「なんですか…?」
「血の生成量は人それぞれなんだ。俺が見た限りでは、ララの生成量は他の人に比べて少ない。当然ツヴェルとも量が違うから、ララがツヴェルと同じようにやろうと思っても無理なんだ。」
「…。」
「俺もルナも、ララには頑張って欲しいと思ってるよ。けど、無理をし続けたらいつか身体を壊しかねない。下手すると…俺みたいに、一生薬を飲み続ける事になるかもしれない。」
「そんな…。」
「一生懸命教えているツヴェルに、誰も文句は言えないし責めはしないよ。ララも楽しそうだったし…。けど、無理は良くない…って言うのは今回でわかったよね…?」
「……はい。」
タックはツヴェルの手を掴み、ニム先生から貰った薬を彼に渡した。
「俺達は先に戻ってるから、ララが起きたら部屋で休ませてあげて。」
「わかりました…。」
「よろしくねツヴェル。」
私達は彼を残してホールへと戻って行った。
実習を終えた後、私とユイ、アレクの3人でララの部屋へ向かった。彼女の部屋の扉をノックして開けると、ベッドにもたれ掛かるようにしてツヴェルが床に座っていた。
「あれ?ツヴェル…ずっとここにいたの?」
「えぇ…まぁ…。」
「ララ…まだ目を覚まさへんの?」
「いえ。医務室で目を覚まして、部屋に来てからしばらく話をしていました。さっきまで起きてたんですが、僕がもっと寝るように言ったんです。」
「そっか…それならよかっ」
ーピシッ!
後ろに立っていたユイが、私達の横をすり抜けてツヴェルの前に立つと、彼の頬を平手打ちした。
「ユ、ユイ…!」
「あんた。ララの事殺したいの?」
「……そんな訳ないじゃないですか。」
「だったら…あたし達に喧嘩売ってるの!?倒れるまでララに無理をさせて、一体何がしたいのよ!」
「…っ!…それは…本当に申し訳ないと思っています。」
「ララの幼なじみだから、ララが楽しそうだったから我慢してたけど…。あの子を苦しめるんだったら、あたしはあんたを許さない!」
「…。」
「ユイ。大きな声出したら、ララが起きてまうで?…俺らは帰ろう。」
「…そうね。」
ユイは足早に部屋を出て行った。開けっ放しになった扉に手をかけたアレクが、背を向けたまま足を止めた。
「ツヴェル。俺はお前の事責められへんけど…。お前が傷つけたんはララだけやないで。ルナも…ユイも…他のみんなもララの事が大好きなんや。好きな人を傷つけたらどんな思いをするか…。それくらい、お前なら分かるやろ?」
「…はい。」
「今日の事、忘れたらあかんからな。」
「………わかりました。」
部屋に取り残されたツヴェルは、俯いたままその場に座り込んだ。静まり返った部屋で、彼は小さくため息をついた。
小さく蹲っている彼の隣に腰を下ろすと、膝を抱えて身体を丸めた。
「ツヴェルは…ずっとここにいるつもりなの?」
「彼女に了承は得ました。1晩、ここに居るつもりです。」
「そっか…。なら、私も一緒に居ようかな。」
「あ、あなたまで付き合う必要はないんですよ?これは…僕の責任ですから…。」
「大丈夫だよ~。明日は授業休みだし…。それに、誰の責任でもないよ。ツヴェルは一生懸命ララに教えようとしただけだもん。…みんなはあんな風に言ってたけど、ララが心配だからだよ。ツヴェルは悪くないと思う。」
「そう言われると、余計に心が痛みます…。いっそ僕を恨んでくれた方が…気が楽です。」
「恨んだって何にもならないよ。…ツヴェルも反省したでしょ?」
「…はい。」
「知ってる?失敗は成功のもとって言う言葉があるんだよ?」
「なんですか?それ。」
「失敗をしても、その反省を次に生かせば成功に近づく事が出来るって言う意味だよ。取り戻せる失敗は、次成功する為に生かそう?」
「…そうですね。」
私は彼と色々な話をしながら、彼女の部屋で1晩を過ごした。
「ん…。あれ…?」
身体にかけられていた毛布が、肩から落ちて床に広がった。見覚えのない毛布と、普段と違う部屋での目覚めに戸惑っていると、床に転がって寝ていたツヴェルが目を覚ました。
「ふわぁ…。…おはようございます…。」
「おはよう…ツヴェル…。なんで私達、ここで寝てたんだっけ…?」
「何、寝ぼけた事を言ってるんですか。ここはララの部屋で…ってあれ!?ララはどこに!?」
ベッドに寝ていたはずの彼女の姿はなく、布団は綺麗に畳まれていた。
「あ!これ…手紙じゃない?」
部屋を見渡していると、彼女の机の上に白い紙が1枚置いてある事に気がついた。それを手に取って、内容を読み上げる。
「ルナちゃん、ツーくんへ。ララちゃんの調子が良くなったみたいなので、彼女とデートをしに行きます…。」
「デ、デート!?」
「お昼頃に帰ります。心配しなくていいから、2人はゆっくり休んでね…。…フラン。」
「彼は病人をどこへ連れて行くつもりなんですか!?」
「そ、そこまでは書いてないけど…。」
「探しましょう!」
「ま、待ってよツヴェル!どこを探すつもり!?」
部屋を飛び出して私達は、フランの部屋の扉を叩いた。
「フランさん!…フランさん…いませんか!?」
「いない…みたいだね。」
「となると…街に出かけたんでしょうか…。流石に街では広すぎて探せませんね…。」
「もしかしたら森かもしれないよ?ララの事だから、薬草を見に行きたがるかも…。…そうだ!ミグなら探せるかも!狼の姿なら匂いで追いかけたりとか…」
「え?狼?彼は人型の使い魔のはずじゃ…」
「出来るぞ。」
「うわぁ!?」
狼の姿をしたミグが私の隣に現れると、ツヴェルは驚いて私と距離を取った。
「どうしたの?ツヴェル…。」
「い、いえ…!驚いた…だけです…。」
「じゃあミグ、ララを匂いで追いかけてくれる?」
「わかった。」
彼は、地面の匂いを嗅ぎながら廊下を進み始めた。私達はその後を追いかけて寮を出ると、街の方向へ歩き出した。
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